金原ひとみのレビュー一覧

  • アンソーシャル ディスタンス(新潮文庫)

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    自分で自分のことをコントロールできないくらいに客観性を喪失した人、病的なまでにアンバランスな人が僕は大好きだ。客観性を失えば失うほど そこに人としての魅力が醸成されてくる。何かにつけて 依存的になりやすい人は その「制御不能性」によってたいてい怖がられるものだけれど、僕はその 見通しのきかない怖さが 好きなんだろうと思う。依存的で病的でぜんぜんかまわない、なにしろ僕自身 いろんな方向に 依存的で病的で 制御不能な人間だから。毒を食らわば皿まで。いいじゃない、どっぷり溺れようよ。

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    2026年08月09日
  • パリの砂漠、東京の蜃気楼

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    エッセイを夢中で読んだのは初めてだ。お守りにしたい。彼女のことが大好きになり、最新刊のエッセイをすぐポチッた。

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    2026年08月09日
  • アンソーシャル ディスタンス(新潮文庫)

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    ◎ストロングゼロ
    苦しい苦しい。
    ソーシャルディスタンス、マジでない。
    どうか、主人公に干渉しないでほしい。
    1人にしてあげてほしい。
    でも、人間、何かに誰かに頼りたいんだよね。だからこうなる。
    物語の終盤、54ページからは主人公の魂の悲鳴が聞こえた。そして結末はなんとも、惨め。あー。苦しい。

    ◎デバッガー
    これも苦しい。
    自分を見てるみたいだった。私も毎日仕事中、常に鏡を見てしまう醜形恐怖症。
    ずっと自分は病気だなぁと思ってたけど、小説で他人の生活を客観的に見ると、共感できるところと、助けてあげたい気持ち、自分が1番言われてきた「気にしなくていいんだよ」という言葉をかけてあげたくなる。。

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    2026年08月07日
  • 踊り場に立ち尽くす君と日比谷で陽に焼かれる君

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    同年代なんだよなあ、色んな意味でパンチ効いてるよな。本屋で冒頭の母というペルソナを読んでパンチ食らった。みんなそれぞれのペルソナを被らされてる。私も社会人としての、ペルソナを被ってて、お茶目な自分となかなか出会えない。
    P10このまま昼寝でもしてしまおうかと思ったその瞬間、唐突に郷愁を感じて文字を追う視線を宙に泳がせた。
    「そうか、わたしはこんな感じだった」
    そう気づいて、何かが胸から全身に広がって行くのを感じた。それまでと少しずつ戻りつつあったのだろうけど、はっきりと認識したのはこの日が初めてで、それはつまり「子供を産む前の自分」と邂逅した循環だった。
    もう会えないのかと思ってた。全然変わっ

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    2026年08月02日
  • ナチュラルボーンチキン

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    わたしがアラフォーだから?
    ルーティンが落ち着く性分だから?
    子どものことであれこれ思い悩んだ経験があるから?

    とにかくドップリはまってしまった。くらってしまった。おもしろかった!こんなふうに四十過ぎて人生動き出したっていいよね!現在の浜野さんを見守る人たちが優しさに溢れていてたまらない。めちゃくちゃなストーリーだけど、わたしもがんばろうって思える。不思議。笑

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    2026年08月01日
  • ナチュラルボーンチキン

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    ネタバレ

    凄く面白かった
    45歳バツイチ女と、20代パリピ女がふとした表紙に友達になる
    真反対の性格の2人に、さらに40代の売れないバンドマン達が加わり、恋愛に発展していく
    ストーリーとしてはメチャクチャだが、インキャ通しのバンドマンとバツイチ女の恋愛が清々しくて応援したくなる感覚は新鮮だった
    金原ひとみはこんな作品も書けるんだなっと凄みを感じた

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    2026年08月01日
  • YABUNONAKAーヤブノナカー

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    言語のシャワーを浴びるような感覚。溌剌として、湧き出る勢いに圧倒された。
    登場人物の視点が切り替わり、主観が乱立する世界。男性も女性も加害性をもっている。ジェンダー意識の変容途中かつ晒し合い文化の時代を鮮やかに描いていて、読んでいてスカッとした。こういうの大好き。

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    2026年07月31日
  • 最後の晩餐

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    最後の晩餐、昔からよくあるテーマだけど、ちゃんと考えたことなかったな。

    自分勝手な最後の晩餐、現実味を持った最後の晩餐、どっちを想像してもいいんだと思う。
    私の最後の晩餐はなんだろう。おにぎりの後アイスとか。お寿司大好き。ワンタンメンもいいな。
    完全に自分勝手型で、いくらでもわがままな妄想ができそう。

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    2026年07月28日
  • マザーズ(新潮文庫)

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    子供1人を持つ親たち。夫とは不仲で両親の協力も得られない。育児に疲弊している。一見同じような状況に置かれている母親3人であるが、全然違う方向へと進んでいく。

    金原さんは、自分が誰にも見せてこなかった自分の中の汚い感情を表現するのが本当に上手い。

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    2026年07月27日
  • ミーツ・ザ・ワールド

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    映画がよかったので原作も。
    映画では描かれてない部分もあって読んでよかった。
    ゆかりんが杉咲花ちゃんはちょっとかわいすぎるな〜笑
    色々と考え方に頷ける部分もあったり、全く頷けない部分もあったり、人それぞれだから当たり前だけど自分の固定観念ってあるよなって思った
    もっかい映画も観よう〜

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    2026年07月26日
  • ナチュラルボーンチキン

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    途中まではちょっと突飛で何が面白いのかわからない本だな…と思っていたのだけど、主人公とまさかさんの出会いから一変。二人の掛け合いが実に面白く、テンポよく、思わずクスクス笑ってしまう。展開で魅せる本と、文章で魅せる本とあると思うのだけど、これは文章で魅せる本だなと思う。
    主人公のどろっと深い過去を、ようやく手放せる、かもしれないまさかさんとの出会い。これまたまさか。現実味のある小説ではないかもしれないが、文章の小気味の良さが心地よい痛快小説だった。

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    2026年07月25日
  • ミーツ・ザ・ワールド

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    ネタバレ

    親が死んだって子供が死んだって、どんなに絶望したって生きてく人は生きてくのよ。それで、親が死ななくても子供が死ななくても、死ぬ人は死ぬのよ。生まれ持った生命力みたいなものってやっぱりあるのよ。

    コンクリートジャングルに生きる哺乳類は強い。そんなに強くなくてもいいのにと思うくらい、強い。

    死とは、何かに吸収されていくこと。煙になったり土になったりして、何かに溶け込んでいく。記憶として残った誰かの中に吸収されていく。死は存在せず、吸収だけがある。


    死に関する考えが更新された

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    2026年07月23日
  • マザーアウトロウ

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    めーーーーっっっちゃ面白かった!!!!!!
    そしてこの作品が自分の心に刺さる人間であることに誇りを感じる!
    この作品を面白いと思える感受性の持ち主で良かった!
    最近読んだ中で1番心に残る作品だった!

    著者の作品はわりとどれも好きです
    何を読んでも面白いなぁと感じることが多いので相性が良いのだと思います
    その中でも1番好きなのは「ナチュラルボーンチキン」です
    本作はそれに次ぐ面白さでした!

    人生を自分らしく生きるとはどういうことなのかについて、説教臭くならずに教えてくれるような物語でした
    とにかく登場人物の魅力がすごい!
    私もこの作品の中の登場人物になりたい笑
    名言も多いので心にしっかり留め

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    2026年07月23日
  • ナチュラルボーンチキン

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    慎ましく、謙虚に、目立たない人生を求め、ひたすら、日々ルーティンをこなしていく40代独身女性の浜野さん。
    同じ会社に勤めているホスクラにハマっている20代の女性編集者。
    2人は意気投合とまではいかないものの、渋谷のライブハウスに行き、浜野さんは、そこから人生が変わっていく。
    登場人物がみな愛らしく、素敵だ。そして、最後には感涙となる。非常に素敵な作品。

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    2026年07月22日
  • 最後の晩餐

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    「最後の晩餐」をテーマにした、7人の女性作家さんの短編集。さすがの実力派揃いで、外れなく全部おもしろかった。たいてい一つくらいは好みじゃないものがあるものなのに。
    「最後の晩餐」というテーマはハマりやすいものではあるなとも思うし、女性作家さんばかりだったからか、背景とか心情とかが分かりみがありすぎた。
    少し前に亡くなった父のことを思い重ね合わせてうるうるしてしまう話もあったり。
    最後の晩餐に自分だったら何を選ぶだろう?明確な答えをみな持っているのだろうか?

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    2026年07月21日
  • 最後の晩餐

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    「でもさ、行くと、それで満足しちゃそうなんだよね。あ、べつに人生にわとかじゃなくて、あそこのカレーの味に」
    「そんなの、満足すればいいじゃん」

    本を読んでると、自分の今まで整理がついていなかった感情に名前がつくことがある、わたしは、満足しちゃうのが嫌だったんだな。

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    2026年07月19日
  • YABUNONAKAーヤブノナカー

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    ネタバレ

    物語が登場人物それぞれの視点で進んでいくので、誰かにとっての真実が誰かにとっては真実じゃない、みたいのが面白かった。

    Metooとかの性加害の話が多いから男女論争でもあるなと思った。
    もちろん男性が加害者側とは限らないんですが…。
    ただ、年齢を重ねた男性にこそ読んでほしいかも。
    多分耳が痛いお話だけど。

    女性作家の長岡友梨奈はセクハラをした他部署次長への追及、娘の大学での事件への関与、正しいことを表立ってしようとすることは素晴らしいけど、みんながみんなそれで救われるとは限らないかも、と思った。正しいっていうのもある意味では暴力的。
    これについては後々結論が出たようでよかった。
    やっぱり色々

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    2026年07月18日
  • マザーアウトロウ

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    私にはとてもおもしろかった。まだまだ物語の続きを見たかった。

    義母の張子の持つエネルギーが、自由を手に入れた時、こんなにも伸びやかに生きていくことができるのかと歓心した。
    それまでの苦労ももちろんありながら、苦労に向き合っていけば、道は開けるのかなと思った。
    まぁ、圧倒的なので、元気な時に読んだ方がやられないで済む本。非現実的、で済ますにはもったいないと私は思った。

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    2026年07月18日
  • YABUNONAKAーヤブノナカー

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    刊行されたときから気になっていた小説。

    読み始めたらどんどん続きが読みたくなり、没頭して、一気に読んでしまった。とにかくすごい作品。

    MeToo、性搾取、夫婦間レイプ、グルーミング、デジタル性暴力、SNS誹謗中傷・・・重い内容が、複数の登場人物による視点から描かれている。

    小説という形態をとることによってしか成り立たない作品で、そういう作品を読むことこそ、読書の一番の楽しみだと思う。

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    2026年07月16日
  • YABUNONAKAーヤブノナカー

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    知らないカタカナ語がたくさん出て来て勉強になった。ルサンチマンが目に染みる。スノビズム興味深い。『暇と退屈の倫理学』積んでる。『男らしさの終焉』買った。中上健次も買った。とにかく凄いエネルギーで疲れたけどめちゃくちゃ面白かったです。

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    2026年07月14日