金原ひとみのレビュー一覧
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積読本たちに割り込んで、本書を手に取りそのまま読み始める。コロナ禍に感じていた、でも呟けなかった言葉を的確に捉え、放つ。そうそう!と共感しっぱなし。
さて、以下はメモのはしりをコピペした。
何を考えているのかが少しずつ、流しそうめんが箸の間をすり抜けるように掴めなくなっていく
シロアリに胸を食われたような虚無
使われなかったハンドミキサーを持って吾郎宅を出る志絵の心境
第14話の「ただただ、私は理子が大好きだった〜」のあたりグッと込み上げるものがある。そして「嵐みたいな子」というように、そこに狂おしい程の愛情を読みとる。
自分勝手と思えるけど、そこにはちゃんと愛がある。子供がいても -
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久しぶりに金原ひとみさんの小説を読みました。ついつい綿矢りささんと比較してしまうのはあるあるだと思いますが、僕は綿矢さん派かな・・・。
そんな訳でちょっとだけ金原さんは食わず嫌いをしていたのですが、そんな気持ちを楽々ひっくり返すようなめちゃくちゃ良い小説でした。
GoogleのAI検索結果では、金原ひとみ著『ナチュラルボーンチキン』は、ルーティン化した味気ない日々を送る45歳の事務職・浜野文乃が、奔放な20代の編集者・平木直理との出会いを機に、人生の煌めきを取り戻す爽快な物語。真逆のタイプの二人が織りなす、笑えて感涙する現代の物語です。と紹介されます。
・前半はパリピで自由奔放、強烈な平 -
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「今自分は理想の状態にあると感じていますか?」
と聞かれた時に戸惑う人がいること、考えてみたこともなかった。
「そうざるを得なかった」から今のように生きて、書き続けてきたと仰る金原ひとみさん。「理想を持ち理想に向けて邁進してきた人」ばかりではない。逆にそんな風に生きてこられた人の方が少ないのではないか。
そういう私だってそうです。
生まれた家から始まって、その他の置かれた環境で(保育園、学校、友人、先生、家族や大切な人や自分の健康などに振り回されながら)自分の身を守りながら、身を委ねながら、「そうざるを得なかった」という中で生きてきてる人の方が本当は多いけど、特に成功者である著名人は理 -
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すごい
この作家の小説を読むたびこのひと言が出てくる
語り手一人の一人称小説に最近感動したばかりだったので、三人語り手がいることにネガティブな感覚を持って読み始めた
そしてこれだけの物語を語ろうとしたらとても一人ではできないと妙な納得の仕方をした
読み終わったあと、妙にわかったような解説をされてもと、解説を読みたくないと思った
解説を書くのにも勇気が必要だったろうなと思いながら、まあ読んだけど
一つだけ、何故殺してしまったのだろうとの気持ちが残る
次の章で死んでしまったことが書かれていて、それが小説の多重構造的な書かれ方で面白かったが、殺さない物語もあったのではないかと今も思う
読みなが -
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作風はまさに会話劇です
登場人物の会話が中心となり物語が進行されます
リアルな会話口調なのでひとつのセリフがめちゃくちゃ長いです
それが読みやすいと感じる人もいれば、読みにくいと感じる人もいると思います
私はテンポ良く読めて心地良いと感じました
登場人物の思考もひとつの文章がとても長いです笑
でもそれがとてもリアルに感じます
あ、こういう考え方の人...今の時代なら結構いるよね...
ってなんとなく感じる人物描写でした
自分の価値観を他者に押し付けることについて考えさせられます
相手の幸せを望む祈りのような要望だとしても、それが相手の本当の幸せとは限らない...
読みながらそういうことをたく -
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焼肉擬人化漫画を愛する腐女子の由嘉里は、人生二回目の歌舞伎町での合コンにて酔い潰れた時、美しいキャバ嬢のライに助けて貰う。「消えているのが、私の本来の姿」そう語るライと一緒に暮らすことになった由嘉里。他者が暮らす、理解の及ばない世界は由嘉里のものに、確実に影響を与えていくーーー
すごく面白かった。
由嘉里が多種多様な人達と関わっていくにつれて、自身の世界を縦や横に伸ばしたりしていく様は、自分自身と重ねてしまってどこか達観した気持ちになった。自分がまだまだ未熟であるからこそ、自分が持つ世界に自信がない。絶対的な自信を持っている人に憧れる。自分の中に広がる世界では何が崇められているのかを日々考え -
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吉田棒一「インフルエンズ」
吉田棒一、何となく知っていたけどえぐいっすね。こんなヘンテコな小節が許されるかよ!と怒鳴りながらめちゃくちゃ推してしまう、舞城王太郎、佐川恭一に続く奇人現るーーーーー
小田雅久仁「魑魅虫」
独特な語りと雰囲気はものすごく好きなのだけど、悪が集まり結局何が起こったのか、ニュアンスしか分からず……
冒頭、女性作家陣の全てのエッセイ、小説、ラフ画、対談、全て素晴らしかった。韓国に興味なくてもあっても、国を超えるとはどういうことは、戦争をするとはどういうことか、読み応えしかない。
全体的に、詩や短歌が挟まっていたり(どれも良い)、目を見張るような絵がページいっぱいに広 -
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再読とはむかしと今とで、心を持っていかれた場面、目をそむけたくなる場面が変わったことに気づいて、ああ、人生を歩んできたなと思える行為である。私は本書を、その自分の成長具合を測る作品としていて、20代のときに何回か読んでいる。(正直なところ、そこには、芥川賞を受賞した作品を理解できないと私は人間ではないのではという引け目もあったように思う。)30代で読んだのは今回で初めてだ。残念ながら20代のときに読んだ感想が見当たらなかったが、当時は「痛み」がどうのと言っていた気がする。しかし年齢を重ねて今回思ったのは、主人公が「不安定から安定への道」へ行こうとしているな、ということだった。
主人公は、付き -
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小説を書くことで生き抜いてきた(生計を立てるの意ではなく)筆者の、まさに「生きた証」が山のように積まれていて、そこから放たれる力強さと繊細さに夢中になってしまったエッセイ+短編集。もし自分が感じたことや経験したこと、考えたことをつぶさにアウトプットしたとしても、こんな純度にはならないでしょう。この本を表現するときに「面白い」とか「赤裸々」とかいった、方向性は間違っていないけど、まったくドンピシャではない言葉しか自分の中から出せないのが非常にもどかしくてならない。。
有名な「母というペルソナ」はもちろん、他も代弁者のような文章がたくさんあって深く理解できた箇所多数。実は自分は「蛇にピアス」も結 -
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ネタバレ◾️record memo
そういう「女性性」の塊のような粘液をマグマのごとく溜め込んでいる彼女のサバサバアピールを目にすると、今や虚しささえ感じる。
「幸せとか不幸とか、そういう定義もう止めない?幸せとか不幸とか、羨ましいとか可哀想とか、そういう相対的な考え方、身を滅ぼすよ」
自分のあまりの滑稽さに、自分がくしゃっとした茶色いゴミ屑になってコロリと道路に転がる様子が頭に浮かぶ。もう誰か早く轢き殺してと願っても、ゴミ屑は小さすぎて中々車のタイヤに当たらない。
「え……さっきの子たち、長い付き合いなんでしょ?三人はお互いのこと何でも知ってるって、美玖ちゃんが言ってたじゃん」
「お互いのこ -