金原ひとみのレビュー一覧
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いろいろな作家さんの話が読めるので、短編集はさくさく読めてしまいます。今回は、『最後の晩餐』をテーマに7編が収録されていました。『最後の晩餐』というと、イメージとしては悲しかったり、切なかったりというマイナスな感情が先にたっていたけれど、どの話も前向きな話で自分の『最後の晩餐』についても考えてみたくなった。
どの作家さんの話も好きだったけど、個人的には金原ひとみさんの話が好きでした。コンプラが叫ばれる社会でこんな集まりがあって、ひたすら高カロリーな物を食べまくる…素敵な最後の晩餐だなぁと羨ましくなった。ちょっと学生時代を思い出した。
井上荒野さんの「本当の話」も心がじんわり温かくなる素敵な話で -
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ネタバレなるほど、まさに「藪の中」ですね。同じ出来事でも、語り手が変わればまったく異なる姿を示します。しかし、芥川の『藪の中』と異なるのは、「何が起こったか(真実)」ではなく、「それをどう評するか」が問われている点です。本作で扱われる出来事も、語り手ごとに評価が大きく異なっています。
特筆すべきは、過去の出来事が現在の価値観・基準で裁かれている点です。橋山美津に告発された木戸悠介の性加害は約10年前の出来事であり、橋山自身も当時は「被害者である」という意識を持っていなかったと述べています。自分が搾取されたという概念は、その後の10年間で形成されたものだといえます。
法の世界では「法の不遡及」により -
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ネタバレ全体的に各登場人物の頭の中を覗いて回っているような感じで、読み進めるのになかなか疲れる
モノローグが長いというかほぼモノローグだけど、普段考えていることや感じていることや流していることや眼を逸らしていること等が丁寧に言語化されていて、共感できる言葉もできない言葉も耳に痛い言葉もあるけど、なるほどなあと思いながら読み進めた
引きこもりあがりの娘への友梨奈のガン詰めには引いたけど、自分自身でもどうしようもなく気付いてしまったからには目をそらすこともできず最終的には何も変えられなかったという無力感から諦念に至り無敵の人になるというのも、極端というか何というか、、、不器用な人なのかなあ
ギスギスし -
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ネタバレYouTubeチャンネル TBS CROSS DIGで
文芸評論家の三宅香帆さんと、MC・竹下隆一郎さんがオススメされており興味をもち読みました
金原ひとみさんの作品を読むのは今作がはじめてです
まるでノンフィクションの物語を読んでいるかのような綿密なディティールや、登場人物の思考と言葉の鋭さに消耗してしまい、序盤で読むのを諦めそうになりました笑
が、読みきることができました
中盤以降はさくさくと興味深く読み進められました
加害者と被害者
希望と絶望
連帯と孤立
抑圧と解放
同じ現象も立場の違いでまるで見え方がちがうこと、上にあげた言葉の意味としては対局にあるはずのことが、実際には表裏一体 -
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2021年第57回谷崎潤一郎賞受賞の短編集。
収録された五編はいずれも文芸誌『新潮』に2019年から2021年にかけて発表された作品です。
コロナ禍を振り返って描いた小説ではなく、その時代の まさに”ライブ”のような短編集でした。
「ストロングゼロ」
アルコールに詳しくない私でも、その商品名だけは知っていました。
精神的に不安定な同居人に寄り添い続けるうち、自らも共感疲労にも似た状態へと追い込まれ、ストロングゼロに依存していく女性。読んでいて、この息苦しさや閉塞感をどこまで計算されて描かれているのかと考えずにはいられませんでした。
「デバッガー」
年下の恋人との年齢差という”バグ”を -
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ネタバレ主人公の志絵は、その時々の自身の状況によって娘の理子への接し方が変わるように感じられ、なんだか心苦しく感じられました。
あと、「自分の欲望を満たすことだけを目的に生きてるの?」という発言なのですが、志絵自身は二度の結婚と離婚を経験し、そのうち2度とも自身の浮気が原因で、その後も恋愛を続けているという背景を見てると、自分のことは棚に上げているように感じてしまいました。
また、親にも恋愛をする自由はあると思いますが、その一方で志絵自身は浮気で家庭を壊しており、父親が何度も変わる環境の中で、さらに「これからこの人と暮らす」と言われる理子の気持ちは十分に考えられているのかと疑問に思いました。
恋愛と子