感情タグBEST3
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全編通して、とてもしんどかった。確実にこういう話はありえるからこそすごくズーンとくる作品だった。ただ、それぞれ必死に生きているのも痛いほどよくわかるし心情の表現が好みで読んでよかったと思う。表題ともなったアンソーシャルディスタンスが個人的に好きだった。
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各話の女性たちとわたしの共通点は少ないのに、各話で何かしら共感を覚えて少し泣いた。生きたさも死にたさもゆるっと受け止める、という絶望めいた表現が刺さった。
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朝井リョウみたいな鋭さがあるな、と思ったら解説を朝井リョウが書いてくれてて嬉しかった。どれも共感できるライフスタイルでは無いけれど、説得力がある。そうなるのは避けられなかったな、と思わせられる。
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人間って、進化しているようで、いつまでたっても全然孤独で全然寂しくて、めちゃくちゃ暇でどうしようもないことばっかり考える。そんなどうしようもない部分にいろんなシチュエーションで光を当てた。短編小説集。
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解説で浅井リョウ氏が、金原ひとみの魅力はその文体にあると書いていて「脳内を疾走する言葉を速度をそのままに完全再現したようなドライヴ感」だとその文体の魅力を伝えている。脳内で処理する言葉のスピードに呼応できているからこそ、作品はどんなにぶっ飛んだ設定だろうとリアリティを失わない。浅井氏が読後、「ありがとう金原ひとみ」と高揚して賛辞を述べていたが自分もそれに強く共感した。
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「なんでそうなる?」「おいヤメロその選択は地獄への直通便やぞ」「そうはならんやろ」「エビデンス!科学的根拠を調べろ!君が大枚叩いてるソレは肺がやってくれてる!」「その理屈はおかしい」「少しで良いからブレーキ踏もうや」「ちょっと冷静になろ?視点がミクロすぎるからマクロに見よ?」「その発想は無かった」「あーもうめちゃくちゃだよ」
と、心の中でずっとツッコミながら読んでたから、疲れた。
しかし仕事をこなしつつ男もこなす姿には嫌味でもなんでもなく感心する。孤独感が底無しな分パワフルさも青天井。いくら自分の中の穴を埋めるためでもこんなに必死にはなれないので色んな意味で圧倒された。
コロナ絡みの話はあんまし面白く無かったから星4。もうひと掘り欲しかった。
金原ひとみさんの本はAMEBIC以来久しぶりだったけどかなり読みやすくなったなぁと感じた。
いろんなメンヘラ男が出てくるけど、一番イライラさせられたのは龍太くんかなぁ!幼稚な浅慮クンであるならばせめて、若さに任せた勢いだけは堅持してほしいところなのに不倫相手の痣を見て勃たなくなるのはお笑い草だ。痣の上書きくらいしてみせろってーの!
どの男にイラッときたかをテーマに同書を読んだお友達と話したらすっごく面白い一冊だと思います。
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5編の短編すべて、依存がイタくて関わりたくない女性が主人公。整形、複数の不倫、自殺志願、激辛潔癖、そして冒頭作のアルコール…
依存するものがあってこと人生に張りがあるという側面は大いに認めるけど、病的に依存してしまう人には近づきたいない気持ちもある。その境界線はどこなのか?自分も依存しているものがあるが、人生の張りなのか病んでしまっているのか?
他人の趣味趣向…言い換えると依存するものや、そのハマり具合はその人の生き方なので、自分に被害を与えない限り勝手にさせたらいいし、俺の趣味趣向に外野は極力圧力をかけないで欲しい。大きく言えば許容力とか多様性とかいう話なんだろう。
そういえば、そういう個の多様性に大きな障害として立ちはだかったのは「コロナ」だったんだと。弱者を守るためという誰も反対しようのない大義名分で、趣味趣向、飲食ですら制限が設けられ、それだけならまだしも誰もが(は言いすぎか、イヤになるほどたくさんの人が)他人の行動を監視しイチャもんをつけ、それを正義と勘違いしていた。
コロナ直接の被害より、他人の正義感が与えた被害の方が大きかったんじゃないかという、そういう総括がそろそろ出てくるのかも知れないな。
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ページいっぱいを埋めた一人称の独白のリズムとドライブ感。彼女たちの苦しみに、共感したり軽蔑したりしつつ読み進める読書体験だった。
コロナ禍、アルコール依存、ルッキズム、鬱をはじめとしたメンタルヘルス、そちらから見た世界の話。
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【購入動機】
故・山本文緒さんの最期のエッセイで「アンソーシャルディスタンスを読んだ。死ぬことを忘れるくらい面白かった」とあり、文庫化された際にはぜったいに買おうと思って購入。
【ざっくり概要】
なんらかの要因で退廃的な生活を送る女性たちを描いた短編集。
【よかった点】
一作目の『ストロング・ゼロ』という作品がめちゃくちゃよかった。主人公がどんどん追い詰められていく展開にはハラハラしたし、オチもめちゃくちゃ皮肉が効いていて、主人公的にはどん底の状態に陥るわけだけど、読み手としてはなぜか爽快感あった。
あと金原ひとみさんの文章はやや読みにくくて苦手だったが、本作についてはすっきりとした文体と書かれていて◯。
【イマイチな点】
浮気や不倫、ちょっとハードな性行などなど、金原ひとみさんの作品に登場する女性は性におおらかな人物が多く、それ自体はべつに悪いことではないのだけど、同じタイプの登場人物が多かったかなという印象。もうすこし登場人物のバリエーションがあるとよかったかなと思った。
【どんな人にオススメできるか】
純文学好きで、登場人物たちの退廃的な雰囲気の作品が好きな人。
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コロナ禍で生活様式が一変し、今までと同じように人と距離感を保てなくなるとそこには独特の寂しさややるせ無さ、怒り、嘆きが自然と発生する。この作品はアルコール中毒、整形依存、男依存、心中など、当事者からの強烈なな悲鳴が聞こえてくる。綺麗事一切なしの書きっぷりに魅了されるとともに、死生や性を余す事なく表現する著者の感性に何度揺さぶられたか分からない。5篇の短編小説を通して見えてくるものは、圧倒的なリアリティだと思いました。
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読売新聞の書評を読んで購入。恥ずかしながら初めての金原ひとみ。
心を病んだ恋人との生活に耐えきれず、高アルコール飲料に依存する女性・・・
十歳年下の彼氏の肌の若さに当てられ、整形沼へ走る女性・・・
夫から逃げだしたのに、今度は不倫相手に振り回される女性・・・
生き甲斐だった推しのライブが中止になり、彼氏と豪遊の心中旅行に繰り出す女性・・・
恋人と会えない孤独の日々の中、性欲と激辛欲が荒ぶる女性・・・
コロナ禍の女性を描く5つの短編が納められています。
かなり抉られる感覚の5編ですが・・・イマイチ夢中になれませんでした。私がオジサンだから??(^_^;)
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コロナ禍における非日常にある日常。生きづらい閉塞感を抱えた登場人物たちが描かれる。氏のお得意の作風と個人的に出てくる人達がビッチであるのは、見ていて痛々しくもあり、清々しくも写った。とりわけ第一話のストロングゼロは気持ち良いくらいにストロングゼロを摂取して、プルタブを開ける音、飲み干した空き缶の音が溜まっていき、共鳴し合う様まで聴こえてくる。あいも変わらず罵詈雑言、ビッチ100%の吐露に心地よい共感を感じ、ディストピアに生きる純粋な愛の物語を味わった。5つの話どれも好きだ。
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全五篇の短編集。ストロングゼロ、デバッガー、コンスキエンティア、アンソーシャルディスタンス、テクノブレイク。
タイトルからして、時代を、今を、反映した五篇。舞台設定のリアルさよ。
いつからかのボタンのかけ違いで何かがズレ始める。そして流されるように進んでいく。全編多種多様の息苦しさを感じる。締めの少しのゆるさが多少の希望といえばそうかもしれない。
息苦しさ、虚無感、絶望感。舞台設定はリアリティそのもの。だがなんだか一枚薄皮が掛かっている。逆にリアリティが強過ぎるせいなのかもしれない。
なににどれだけ絶望しようと、どれだけ足掻こうが足掻かまいが、どうであろうと明日は来る。来てしまう。良くも悪くも…そんな事を思った。
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とにかくダークだ。
読んでいてメンタルやられっぱなしなのに
怖いもの見たさでついつい引き込まれていく…。
5編の短編で、章を追うごとに闇が濃くなっていく感。
女って強そうでいるけれど、実はとても脆くて 何かに依存してしまうと
どんどん奥底に落ちて這い上がれなくなってしまう生き物だと痛感させられた。
依存と簡単に言ってしまえば あっけないけれど、
彼女たちはそれに対して心から真剣なんだとも感じ取れた。
真剣だからこそ、それを失う怖さも弱さもわかっていて、
ますます負のループが繰り返されていく。
読後、かなりの疲労感で、あぁ…ようやく読み終えた…と安堵した。
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35歳の女の人が11個したの男の人と付き合ってから自分の老いが気になって整形やめられなくなっちゃった話がほんとにリアルで悲しくなった。好きな人ができてよく見られたい綺麗に見られたいって誰しもが思う事でそこにさらに年齢の壁がってなると辛すぎた。相手の男の子はそのままの彼女の事を好きになってるから気にしなくてもいい事なのにやっぱり気にしてしまうのが女の子で、11個も下の若い男の子と顔のアラが気になってちゃんと顔が見れなくなるのもなんかわかるなぁって。
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5編の女性の依存症の物語を描いた短編集。
ストロングゼロ、不倫、整形、自殺願望・・・
15年ぐらいの自分が凝縮されているみたいで、読んでいて辛くなる。
自暴自棄になってしまう時期は、誰でもあると思う。
その程度が違うぐらいで・・・
ストロングゼロを記録をなくす為に飲み続けたこともあるし、もちろんその時は仕事もまともに出来なかった。
不倫に抵抗がない時期もあった。誰も傷つけなかったら、不倫なんて・・・って思ったこともあった。
もちろん自殺願望も・・・
美容整形だけは手を出さなかったけど、他の主人公の気持ちはちょっとだけ理解出来る。
人間誰しも器用に生きられる訳ではない。
不器用な人間がいることを、この作品を読んで知ってもらうことが出来たらいいと思う。
最後に一言。
ストロングゼロだけは、深みにはまってはいけない。
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5つの短編。出てくる登場人物も話も違うのに、男も女もみんなが生きることにも性的にも澱んでいて疲れた。『ストロングゼロ』はもう、職場で飲むくらいアルコールに支配されている主人公が見ていられなかった。
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五篇とも主人公が全員痛々しい。でも、自分のとある側面の分身のような女たちばかりで、全然笑えない。何かに依存することで保てるアンバランスな均衡もある。とてもひりひりした。
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柔らかく温かい男女の体に鋭く冷たい刃物のような気持ちや状況が切れ込んでいく感じ。
しかもその刃物を呼び寄せているのは、他ならぬ自分自身という救いのなさに「嫌」と思いつつも、どんどん読み進めてしまう。
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最近は完全に金原中毒。
昔の作品よりもずいぶんと読み易くなったのは作者の年齢のせいか。
内容は相変わらずのぶっ飛んだ女性のやりたい放題だが、普通に小さな事柄で悲しんだり起こったり嫉妬したりとホッとする場面もある。
そういう部分を描くのはちょっとズルいなと思う。(笑)
関わると駄目と解ってながら離れられない女性の典型的なタイプか。
基本的な内容や描写等が同じ(マンネリとまでは言わないが本人が描きたい物が徹底してるのか)で何故か食べ物の説明が細かくて。
中毒性と言う意味では村上作品と同じような感覚。
兎に角、何だかんだで物語に引き込まれてしまうのは作者自身の持つ人間的な破壊力なんだと思う。