金原ひとみのレビュー一覧

  • アタラクシア

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    アタラクシア。心の平穏。

    誰ひとり平穏じゃなくて、みんな情緒不安定すぎる。

    ”望んで結婚したはずなのに、どうしてこんなに苦しいのだろう”



    「誰も愛してなくても、誰からも愛されなくても、普通に生きていける人間になった方がいい。」


    私は、普通に生きていける人間になって、そのうえで、ちゃんと、心から、真剣に、人を愛したい。

    祈りのような愛。

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    2023年11月23日
  • マザーズ(新潮文庫)

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    これやばち。この気味の悪い、無機物的な文章はなかなか普通の作家には書けない。
    理論と論理
    理論は論理の行き着く先。論理はプロセス
    人の生や死は、ある程度なんらかのルールの中にないと、どうしていいかわからなくなっちゃうもの
    子育ての大変さ。というよりもはや異常といっていいほどの苦労がわかる。
    ずっとストーリーが強烈だが、劇的な終わり方ではなく哀愁の残る終わり方なのがオシャレ。面白かったな。

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    2023年11月21日
  • アタラクシア

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    アタラクシアとは、哲学で「心の平静・不動の状態」を指し、古代ギリシャの哲学者エピクロスは、この境地の実現が哲学の目標と説いたという。

    そんな言葉とは真逆な内容。

    最も幸せな瞬間を、夫とは別の男と過ごす翻訳者の由依。浮気する夫や文句ばかりの母親、反抗的な息子に、限界まで苛立つパティシエの英美。妻に強く惹かれながらも、何をしたら彼女が幸せになるのか分からない作家の桂……。
    望んで結婚したはずなのに、どうしてこんなに苦しいのだろう──

    結婚=心の平静というような思いでその道を選んだはずなのに、その選択ゆえに心の平静からかえって遠ざかってしまう登場人物たち。
    そのドロドロとした感情に飲み込まれて

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    2023年11月16日
  • クラウドガール

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    自分の感情の赴くまま、自己中心的に生きる高校生の杏と、自分の欠落した部分に気づき、理性的に内面の再構築を試みている大学生の理有。この二人の姉妹が、交互に各々の章にて一人称で語っていくかたちの小説です。

    仲が良く、内面的な結びつきの強い姉妹です。両親は離婚しており、小説家の母親と暮らしていたのですが、その母親はある日亡くなってしまう。それから姉妹は短い間、祖父母に引き取られますが、ほどなくして、新たな場所で姉妹だけで暮らしていく。それらは小説内で次第にわかってくる事情で、物語自体は妹の杏が彼氏の晴臣をボコボコに殴り散らすシーンから始まります。

    洗練された文章だと思いました。序盤1/3くらいま

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    2023年11月01日
  • パリの砂漠、東京の蜃気楼

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    ネタバレ

    文章を書く仕事で食べていきたいと目標に向かって精進し、やがて大きな文学賞を取り、今書くことで生計を立てられている。不仲ではない夫と子供がいて、とガワの情報だけ見れば、それこそ華やかに、夢を叶えた人物、という印象を受けるけど、実際とても考え込む性格だしどちらか…と言わなくてもネガティブで、細かいことにしゅんとしてクヨクヨしがちな私は親近感を抱いた。絶対に狙っていないだろうけど、フフッと笑ってしまう一文があったり。

    p154「次女がYou Tubeをチラ見しながらスマホでゲームをやり、私はパソコンで「孤独のグルメ」を流しながらクラッシュ・ロワイヤルの対戦とポケモンGOを繰り返すという知性の欠片も

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    2023年08月12日
  • 持たざる者

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    久しぶりの金原ひとみ作品。
    海外赴任した話が出てきますが、海外で暮らした人にしかわからない感情、感覚と思っていたら、作者も海外で生活していたのですね。20年以上前の気持ちを作品から味わうとは。
    最後の朱里さんの話、自分かと思いました。今はあの時の経験はどこに⁈それにSNSなどで海外が日本から切り離されたものではなくなってきている気もしますが、住んだ人にしか味わえない感情がふつふつと湧いてきました。作品の力ですね。

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    2023年07月26日
  • 私たちはどう生きるか コロナ後の世界を語る2

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    金田一秀穂さんは
    日本語は緊急事態に向かないと言う

    緊急事態を宣言します、には
    本当に緊急事態なの?

    緊急事態宣言を発出します、だと
    ああそうですかとどこか他人事

    日本語の得意は落とし所を探す事

    ロックダウンより20時閉店
    和を持って貴しとなす、それでいい

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    2023年06月27日
  • 軽薄(新潮文庫)

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    私は強烈な過去をもってるわけではないけど
    カナに共感する部分が多かった

    これを読んで私が軽薄な人間であることが
    なんかわかってしまった感がある。
    けどそれを知っても揺るがない感じが
    それもまた軽薄というか。
    態度や行動っていうか感情が軽薄。

    不倫をしてしまうところが軽薄というよりかは、
    それ自体をなんとも思ってないところが軽薄。

    その感情がめっちゃ似てた。
    不倫はしてないけど。

    最後が何がとは言葉で表せんけど
    あんま好きじゃなかったな。
    なんやろ。
    選んだ道は全然肯定するねんけど。

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    2023年06月05日
  • アタラクシア

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    蛇にピアス以来の金原ひとみ。デビュー作は宇多田ヒカルが出てきた時と同じような衝撃があった。色々な経験を経た今の彼女が書く物語に興味があって読んでみた。他の作品も読みたい。

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    2023年05月13日
  • 軽薄(新潮文庫)

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    過去のトラウマから理性的だった恋愛観が、段々とタガが外れていく小説。
    一生懸命取り繕っていた体裁を、あれよこれよと剝がしていき、最後は本能一択で結末を迎えます。
    本能で突き進めばそりゃそういう最後になるだろうな、と失笑してしまうような最後でした。
    これだけ正直に生きられたらある意味幸せで、羨ましいなと思いました。
    なんだかんだで相思相愛ってましたからね。

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    2023年03月30日
  • マザーズ(新潮文庫)

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    ネタバレ

    力作だった。
    女性版村上龍じゃないかな、この人。

    結婚、出産を通じての女性の生きづらさ。それは他者性だろう。
    結婚した男性との他者性、出産した自分の他者性、そして子供という他者性。
    登場人物の3人のマザーはバックグラウンドも思想も仕事も違う。それぞれの生き方の中にその一気に来た他者との格闘に疲弊し切っていく。

    キャラクターの違いもある。ユカは作家&ヤク中で嘘つきだ。涼子とのイザコザは感情と論理の対立だ。意味と論理と感情の対立。涼子の感情をユカは論理で処理しようとする。そこに言いようのないすれ違いがある。モデルで芸能人の五月は取り繕う事が上手く仮面夫婦である夫との関係に疲れ不倫に走る

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    2023年03月12日
  • fishy

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    みんなただいま\(^o^)/
    naonaonao16gがいない間、元気にしていたかな??

    やっとこ国家試験も終わり、読書再開!(お酒も)

    試験はというと、最後にかなり追い込んだのもあって、今までにない程の高得点をたたき出しました!!(自己採点)
    これはもう3月の発表を待たずとも安心していいのかな、っていう心持ち…!
    ものすごい解放感に見舞われるかと思いきや、意外とあるのは、ロス。
    仕事の合間、帰宅後、通勤中、ずっと勉強していたから、その時間がぽっかり空いたことで、何をしていいのか分からなくなってしまったのです…
    そこで!
    一人、試験お疲れ様会として居酒屋のカウンターでビールを飲みながら、こ

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    2023年02月11日
  • fishy

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    あ〜おもしろかった。爆笑。痛快。自分の中に潜む暴力性が呼び覚まされ、金原ひとみの小説を読んでる!というよろこびに興奮しながら没頭した。心から、体の奥底から、マグマのように噴出する自分のヒステリーを肯定したい。そのヒステリーに臆することなく冷静に、でも限界まで燃えたぎっている熱さを維持したまま、文章に表現できる人を他に知らない。
    3人の女性たちはそれぞれ自分の人生を生きて、たまに交差する。その関係性が友達という名前かどうかなんて関係ないのだ。

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    2023年02月03日
  • fishy

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    やはり面白い。女性って…
    と今回も思わせてくれる内容。3人の女性パートが繰り返され、3者3様で、それぞれキャラが立ってて良い。特にユリがヤバいな。小説家志望の美玖よりも弁が立つのは尊敬に値する。ただ、嫌いやわ。
    とにかく、作家の裸を見せられた感じがする。これは金原さんならでは。
    流石です。

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    2023年01月27日
  • 軽薄(新潮文庫)

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    ネタバレ

    なかなか読み終わることができず、2時に一気読みをした。以前の彼がしたことと、弘斗がしたことを許せてしまうほどカナは愛していたのかと思った。

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    2022年10月15日
  • パリの砂漠、東京の蜃気楼

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    小説のようなエッセイ

    大人になってもこんな感情残ることがわかって
    安心感がある中どこか不意に出る母性な感情が
    あたたかく少女のようで魅惑だった。

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    2022年09月06日
  • パリの砂漠、東京の蜃気楼

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    ・金原さんはオートフィクションを用いる作家なので、エッセイも小説のように楽しめる。というかほとんど小説と変わらない。しいていうならエッセイの方が日常的で、その飾らない部分に魅力があった。金原ひとみという作家に興味がある人は必読。

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    2022年09月02日
  • アタラクシア

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    6人の男女による、章ごとに語り手が変わる物語。男が2人に女が4人。年齢の幅はそこまでないものの、立場も性格も何もかも違う登場人物たちだけど、誰かに共感したり肩入れしたりするタイプの物語では個人的にはなかった。
    社会の中に紛れて普通に生きる人たちの極端な部分だとかある種の異常性のようなものを、これでもかというくらい抉って抉って描いている。美しいとは言えない登場人物の心の内とともに。
    読んでいるうちに病んでくるような感覚さえある。金原ひとみさんの小説は全般的にそういうところがあるような気がする(褒め言葉です)。

    元モデルで現在はファッション系のライターをしている由依。由依の夫で小説家であるものの

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    2022年08月17日
  • アタラクシア

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    カップルやそれに関係する男女の、それぞれの視点から心境を描くお話。
    登場人物のどれも好きになれなかったが、読み進めていくうちに、どの登場人物とも共感できる気がした。
    自分とは違う性格の人物でも、自分と何かしらの共通点があったり、登場人物のイヤな面にも共感できてしまうのは、自分にも同じようなイヤな面があるのかな、と気づかされた。もっとそれぞれの人物のその後を追ってみたくなった。おすすめ。

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    2022年08月14日
  • アタラクシア

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    ネタバレ

    由依の気持ち、瑛人の気持ち、真奈美の気持ち、みんなの気持ちが、手に取るようにわかった。荒木はオフ会の彼だったってことですか?

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    2022年08月12日