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結婚したばかりの男に思いを寄せる作家志望の美玖。編集者の弓子は不倫する夫を監視しながら自尊心を守ることに必死だ。インテリアデザイナーのユリは仕事も家庭も充実しているが、その生活は不透明で真偽を見通せない。刹那を愉(たの)しむ女たちの共感を超えた新たなつながり。
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Posted by ブクログ
ひげむらさんが貸してくれた「fishy」 女性3人組の組み合わせはよくあるし、現に私も現在の大学での行動は3人でいるけれど、ここまで毛色が異なり(なんならお互いがお互いを嫌いである)、いつ崩れてもおかしくない緊張感漂う関係性がおもしろかった〜。
久しぶりに一晩かけて一気読み。 女の生きづらさか過不足なく過剰過ぎず描かれていて (覚えたくも無いけど)親近感があって それだけでも読み応えがあるのに、この作品の 真骨頂は3人の関係性の愉しさ。 仲良し、とか、友達、とかよくある既存の 関係じゃないのに、みたことあるし、 居たことある気がする。絶妙...続きを読む。 ユリの狂気と正気の表裏一体さと、理論武装と、すべてにおいて惚れ惚れする。 大好きな人物ではあるけど、友達になれるかって言うと、恐ろしさが勝つ。 彼女の言葉を借りるなら、友達ではなく「同時代を生き、空間を共有する人」になら、なれるのかも(とかく、こういう表現が巧みなだけで大好き) 弓子の「家族が壊れる」音を聞いた瞬間や 家族の飯炊きになりたかった、って願った時の 絶望を思うと泣けて泣けて苦しかった。 (やたら弓子の恐怖(に見えるもの)に 反応してしまうのは私が出産したからだろうか、 出産前はこんな気持ちになったか?とか 自分の読む姿勢とか目の付け所に気付かされた) とにかく、読んでいて言葉と気持ちが ぴったりと合っていて、気持ちよかった。 さすか金原ひとみ。
2023年読んでよかった本ベスト3に必ず入ると確信した。金原ひとみさんの中にある人間や感情の引き出し、それらの表現についてもっと知りたいので過去の作品読み漁ろう
心情の変化と関係の変化。そこだけでもワクワクしながら読み進められた。(解説でも触れていたが)これは純文学だと思う。
みんなただいま\(^o^)/ naonaonao16gがいない間、元気にしていたかな?? やっとこ国家試験も終わり、読書再開!(お酒も) 試験はというと、最後にかなり追い込んだのもあって、今までにない程の高得点をたたき出しました!!(自己採点) これはもう3月の発表を待たずとも安心していいのかな...続きを読む、っていう心持ち…! ものすごい解放感に見舞われるかと思いきや、意外とあるのは、ロス。 仕事の合間、帰宅後、通勤中、ずっと勉強していたから、その時間がぽっかり空いたことで、何をしていいのか分からなくなってしまったのです… そこで! 一人、試験お疲れ様会として居酒屋のカウンターでビールを飲みながら、この作品を読み始めたのです。 読み進めていくうち、もう10年以上も前に読んだ、内容もうろ覚えの作品『マザーズ』が過ぎってくる。 あの作品も、3人の女性(母親)が主人公だった気がする。 本作品の主人公も3人。 常に辛辣な言葉を選び、しかし本音がつかめないユリ(32) 2人の子どもをもつ、サレ妻の弓子(37) 安定を求めながら、好きな人にとらわれ不倫に走る美玖(28) この3人が、それぞれ主人公となって物語が進んでゆく。 ここに出てくる3人の女たちは、一体どんな気持ちで一緒にいるのだろう。 ユリの言葉は、思うのは自由だけれど、言葉にして発するには辛辣すぎる。 その言葉にいちいちつっかかる弓子。 場の空気を読んで、2人の間で上手に立ち回る美玖。 みんながみんな、「なんでこうやっていつも3人で会っているんだろう」と思いながら、会っている。 金原さんは軽薄な人を描くのが上手で、その軽薄さに、救われたり、時に鼻白んだりする。 この、主人公の誰にも共感できないようでいて、しかし誰にでも共感できるような、金原さんの筆致にぐんぐん惹き込まれる。 基本的にこの3人の飲んでいる時の会話と、それぞれの日常が、それぞれの目線で語られる。 内容は、恋愛100パーセントと言ってもいいくらいの恋愛トークで、最初は居酒屋でのしょーもない話ってあるよな~というテンションで読み進めるのだけれど、どんどんどんどん、闇堕ちしていく3人。 そのどれも、誰が悪い、とは言いきれないのだけれど、しかし彼女たちの度が過ぎていて、闇の密度・濃度も濃い。 気づいたら「どうしてこうなった」状態で、当人たちも「私っていつもこう」と思っている。 読者としても、うっすらと嫌な予感は、ずっとしている。 人生って、だいたいこんなものだ。 想像できているようで全然できてなくて、いざ自分の世界がぐるぐるとしてくると「わたしっていつもこうだよな」と思う。周りは絶対「ほら言ったじゃん」と思っている。 その連続。 自分なんて、そうそう変わらないのだ。 だけどそれが、自分の、わたしの人生なのだ。 どこかに何かを求めている。だけど、自分が変わらない限り、何も変わらない。 わたしには、この主人公たちのような、酒だけが繋がりと言えるような人間関係は無理だろうなと思いつつ、だけどこんなこと言ってると一人で死ぬことになるんだろうな、とも思っていて、3人を少しだけ羨ましく思ったりもする。 だけどやっぱり、苦手な人がいる時点でわたしにはその飲み会は最悪でしかない。 ユリの言葉を浴びる度に、みんなよくこの子といるな、と思う。ユリの言葉に理解はできても、相手のことを考えない言葉選びを、お酒が入っているとはいえ、わたしはしたくない。 でもそうやって、言葉を選ばなくてもいい存在がいるということに、羨ましさを感じたりもする。 なんだ、結局羨ましいのだ。 金原さんの作品に出てくる主人公は、みんな自分を愛してない。 そこへの安心感と同時に、もどかしさと少しの嫌悪感がある。 自分自身を見ているように感じるからだ。 わたしはもしかしたら、自分を愛せない自分が大嫌いで、そんな自分が大好きなのかもしれない。
あ〜おもしろかった。爆笑。痛快。自分の中に潜む暴力性が呼び覚まされ、金原ひとみの小説を読んでる!というよろこびに興奮しながら没頭した。心から、体の奥底から、マグマのように噴出する自分のヒステリーを肯定したい。そのヒステリーに臆することなく冷静に、でも限界まで燃えたぎっている熱さを維持したまま、文章に...続きを読む表現できる人を他に知らない。 3人の女性たちはそれぞれ自分の人生を生きて、たまに交差する。その関係性が友達という名前かどうかなんて関係ないのだ。
やはり面白い。女性って… と今回も思わせてくれる内容。3人の女性パートが繰り返され、3者3様で、それぞれキャラが立ってて良い。特にユリがヤバいな。小説家志望の美玖よりも弁が立つのは尊敬に値する。ただ、嫌いやわ。 とにかく、作家の裸を見せられた感じがする。これは金原さんならでは。 流石です。
決して嫌いではない。 人間の本音部分を余すことなく表現し、文学的魅力もある。 只、何時も何時もこういった内容の作品ばかりだと流石にお腹が一杯になる。 読む時の気分によって評価が変わってしまう作品。
世代としては似たりよったり、アラサー?だっけな?うろ覚えだけど、そんな女性3人の話。 同世代といいつつ、アラサーって人生の歩み方や考え方、自分とはどうあるべきかっていう根幹がガッチリ決まってくる、そんな世代だと思わせてくれた。まさに十人十色だなって思わせてくれるような小説です。
混ぜるな危険オンナたちが蝕まれること分かってんのに混ざりにいく。ドロドロ展開だったけど相変わらずの金原ひとみさんらしいどこかスッキリする終わり方。
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fishy
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金原ひとみ
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