金原ひとみのレビュー一覧

  • 持たざる者

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    それぞれが緩く繋がる4人の視点でのストーリー。
    最後4つ目の主婦の話が秀逸。環境が変わるたびに不遇を周りのせいにしてしまう自分のネガティヴな部分を、少しずつ受け入れていく過程になぜか少し共感できた。

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    2021年08月31日
  • 持たざる者

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    エリナという人物にあえてよかったというのが、最初の気持ち。家族や周りの人との距離感が似ていて、気持ちがすとんとしました

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    2021年08月13日
  • 軽薄(新潮文庫)

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    ネタバレ

    「家事と育児だけをして息子の成長と今晩の夕飯だけを楽しみに生きていると、この日常は自分が死ぬまで続いていくのだと感じた。そしてそれは私にうっすらとした絶望と不能感をもたらした。でも同時に思う。仕事をする事で薄れてはいるけれど、着実にその絶望は継続してもいるのだ。」(誤字脱字ありそう)
    123ページの全てがかなりわかりみ深いと思いました。
    人生の虚無を感じている。自分も当たり前な世の中の歯車の1つになって、なんでもなく死んでいくんだなぁと。
    そう思うなんてことを言うとあんまり理解して貰えないことが多いけど、同じ思いを言語化してくれる小説を読めて良かった。
    仕事をしてることで何となく日々に焦りと緊

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    2021年07月06日
  • アッシュベイビー

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    意外にも(自分の中で、ってこと)、初の金原作品。こういう作品に触れると、現代文学、面白いじゃんって思えるんだけどな。ある程度の分かりやすさ・読み易さが必要なのかも、自分程度にとっては。あと、ダメな作品の次に読んだという、そのタイミングもあったかも。なかなかのエロ描写が繰り返されるけど、それ以上に、ときに繰り出される間断ない独白部分が最高で、思わず笑わされることもしばしば。個人的に、川上未映子の作品が思い浮かびました。他の作品も読んでみたし。

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    2021年07月05日
  • 軽薄(新潮文庫)

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    面白かった。
    いきなり19歳の甥に押し倒されるところから始まってびっくりした。
    結構事件性があるストーリーなので、ハラハラしながら読んだ。

    ストーリーもイイけど、やっぱり私は金原さんの世の中の見方が結構好き。
    たまに、本当に些細なところで「あっそれわかる」ってなるのが楽しい。
    今回だと「私は我が子がゴールを決めると狂喜乱舞する教に入信していないだけで、それと愛情は全く関係ないものだ」って一節に爆笑しながら「わかるよ!」ってなった。

    人生の教訓とか教養を求めて読むというよりも、心地よくASMR動画を見ているような感覚というか……
    そんな感じ。
    好き。

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    2021年03月14日
  • 軽薄(新潮文庫)

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    救いがないと思った。
    頭を鈍器で殴られたようなショックを受けた。

    たとえ、自らの軽薄さが招いた事態だとしても、カナがなぜここまで弘斗に寄り添うのか?
    ここまで全てを失わなければならないのか?

    ひどく気分が落ち込んだ。

    が、しかし…
    愛があるなら、この結末はありなのか。

    金原さん、すごいな。
    圧倒的に心を揺さぶってくる。
    キレキレで「ぼーっと生きてんじゃねぇよ。お前生温いよ」って、説教されている気分です。




    ・叔姪婚(しゅくてつこん)って言葉を初めて知った。日本では叔母と甥は結婚できない…って知らなかった。従兄弟同士は結婚できるのに。

    ー 人生とはただの暇つぶしでしかなく、人が生

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    2021年02月21日
  • 軽薄(新潮文庫)

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    すごくよかった。

    狂気に満ちている世界がどれほどの精力を持っているかがよくわかる。

    一度あんな狂った恋愛をしたら何もかもつまらなくなるだろう。

    2人の中の「ただしい」を全うすると法の下で罰される。
    2人の中の世界だと、刺される方が罰されるべきだから刺されたのだ。

    俗に言う「正義とは」みたいなものか。そんな簡単に片付けて欲しくないけど。


    人間誰しも狂ったように何かに熱中していないとおかしくなるんだろう、生き続けることが辛くなるだろう。楽しさとか幸せを重ねて退屈に暮らしているのだ。変なの。

    それにしても全て成功しているのに満たされずに感じない姿は、少しわかる。私が大人になったからかな

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    2021年02月06日
  • 軽薄(新潮文庫)

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    既婚子持ちの女性が甥と情事に落ちる物語。

    以下は小説を読んだ気付き。
    倫理的に駄目な人を好きになる人は本能的にそれを繰り返してしまう。
    それで自己嫌悪に落ちるようでは元も子もないのだが、その事実を受け入れることが出来るのであれば、器用に生きることが出来る。
    どんな人を好きにならなければならないかという悩みは、結果として被る不利益(死ぬことさえ含む)をそれと感じないことで昇華させられる。

    以下は2作品を読んだ著者に対する印象。
    アングラな世界を織り交ぜてくるが、アングラに違和感を感じさせない、むしろ織り交ぜることで描く世界のバランスを絶妙に保っている。そしてそれを人の心の脆く儚い部分を婉曲的

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    2021年01月24日
  • クラウドガール

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    作家さんが「生きる」ということを描く時、その視点は様々で、金原さんはデビュー当時から「痛み」「性」「刹那的な欲望と関係」に視点を置いて描いてきたように思う。
    「マザーズ」で作風に変化が生じたとわたしは思っていて、それでも、その3点はいつも作品の中にちりばめられている。

    本作品は、姉妹が交互に主人公になりながら進んでゆく。
    感覚で生きる高校生の杏(妹)と、理性で生きる大学生の理有(姉)。
    タイトルの「クラウド」というのは本作品においては”自分自身が生きていくために作り上げた記憶”といったところだろうか。
    姉妹は、すでに亡くなった母親と、海外に住んでいる父親に対して異なる記憶を持っていて、読者も

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    2020年06月14日
  • クラウドガール

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    この人に「切実さ」を書かせたら右に出る者はいないと思う。
    理有の静と、杏の動のコントラストでいつまで読んでても飽きないし、謎が解けていくんじゃなくて、だんだん深まる展開も面白かった。

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    2020年06月01日
  • マリアージュ・マリアージュ(新潮文庫)

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    ネタバレ

    今作も完璧にキレキレでした。
    すべて結婚に絡んだ男女関係の事情で、
    お得意の金原ワールド全開。どの物語も読み進めるうちに人間の二面性が露呈する展開になっていて、とてもスリリング。ひとみ嬢の小説を読み続けていて自覚している事だけど、ひとみ嬢の小説に出て来る登場人物の視点は、私が他人を見る視点とリンクする事が多く、無意識の感覚を言語化され追体験するような快感がある。

    「口ごもりもせずはっきりとした口調でそういった瞬間、何がかは分からないけれど、彼はおかしい人なんだと私は思った。私の思い込みかもしれない。彼が魅力的に見えて、だから彼が神秘的に見えただけかもしれない。でも彼の事を初めて激しく、疑った

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    2020年02月11日
  • アッシュベイビー

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    ある意味「人間失格」
    人間失格では太宰治の人生が投影されていた。
    あの作品の葉蔵は戦後の人々の「エゴ」に絶望を感じ、そんな世界と戦うために自分の中に潜む「エゴ」と戦い続けた。

    この作品は「エゴ」に憎悪を感じ、「エゴ」だらけの世界に同化して「エゴ」に包み込まれた女の話。

    金原ひとみの力強く、主人公の内面を包み隠さない内面に感動した。

    最後は胸を痛めながら村野にアヤを殺してほしいと祈った。

    「こうであってくれ」と一番祈った作品。

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    2018年09月03日
  • アッシュベイビー

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    いわゆるメンヘラマインドを描いている。同居人は特殊性癖の持ち主。かなりどうしようもない感じ。それゆえになにか伝わるものがある。食うに困らないのに闇が深い。という現代日本の特殊な部分を切り取れていると思う。これはすごい作品だと思う。

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    2017年12月18日
  • オートフィクション

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    ネタバレ

    リンは、勉強も嫌いで、ろくに学校にも行かずにふらふらしているギャルだ。でも頭の中ではたくさんのことを考え、考え、考え続ける。自分がなぜこんな言動をとるのか、自分が今何を感じているのか。頭の中は言葉でいっぱいだ。いっぱい過ぎて、「本当の自分」と「言葉によって考えられた自分」の間にさえ乖離が生じ始める。言葉にすればするほど、嘘が混じり始める。それが、22歳の時点で小説家となっているリンだ。
    解説の中で山田詠美が指摘していた「小説家という病」。まさにこれは「小説家という病」を発症した(あるいは、生まれ持った)人間の記録なのだ。多分、ごく普通の人間は小説を書かない。書く必要がないから、書かない。リンの

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    2016年12月11日
  • 星へ落ちる

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    『彼』を巡って衛星のようにぐるぐる巡る不毛で息苦しくてもどかしい恋の行方。
    東京の街の夜の空気がぎゅっと閉じ込められた作風だなぁと思いつつ、全編に行き渡った閉塞感と狂気がひりつく。
    はてさて『彼』はどう思いどう生きるのか、本心が見えないのがなんともかんとも。

    『彼女』に捨てられた男がなんのかんのと再生したかのように見える中、『彼女』は『彼』に捨てられまいと壊れていくのがなんとも物悲しい。
    愛とはいつだってこんな風に紙一重の狂気の沙汰なのかもしれない。

    いしいしんじの解説文が素晴らしい。

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    2016年01月31日
  • ハイドラ(新潮文庫)

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    【金原ひとみの魅力】

    すごく好きだ。自分に移し替えてしまう。僕も結局は僕のままを愛してくれる人の所へ帰る、いやそこでしか息ができないみたいに。映像化を望みます。きっと、駄作に違いないけど。

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    2015年01月19日
  • 憂鬱たち

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    好きだったなあ、とても。

    ひとは皆、憂鬱だから
    ああ、これ感じるもんなあ、というような普通さだったりする。
    最初のデリラでこのままの流れかと思いきやそんなこともなく、期待した人には残念だったかしら、なんてね。
    一冊の流れとしてもわかりやすく、後に進むほどシンクロする。
    テンポよくあっという間に完読。

    官能的ブラックコメディと謳われているが、
    女子のわたしとしては全然"官能"は感じられなかった(笑)
    でも、どこか"気持ちのいい部分”に触れてくる。

    絶妙。

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    2013年11月02日
  • 星へ落ちる

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    ストーリーはなんてことないのに、文章というか、行間の雰囲気が好きな感じ。
    よしもとばなな氏とか、江國香織氏とか。

    苦手感のある芥川賞受賞作家さんが楽しめた自分がうれしいw

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    2013年08月12日
  • AMEBIC

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    ものすごくわからないようなものすごくわかるような。

    錯乱状態になっているときに彼女が書く文は
    わたしが時折頭で描くその文に似ていたりするわけで、
    かといって彼女ほど常にクレイジーでいれるわけでもないが。

    とりあえず狂っているような正気のような本なのに、
    文の違和感もなく引き込む力があるのが
    金原ひとみの天才的なところだと思う。

    これ、金原さんの自伝ではないのかな。

    主人公の名前も何もわからなかったが、
    何もかも凄くわかった。

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    2013年03月13日
  • 憂鬱たち

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    発売当初読んだときよりも自分にフィットしてきた!!比喩と笑いに磨きがかかった短編集。全部好きだけど「マンボ」がとくに好き。

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    2012年07月28日