金原ひとみのレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
果たしてこれは作者の自伝的作品なのかなんなのか笑
最初は主人公の22歳の作家の口調がギャルで嫌だったんですけど、何も考えていないようで色々な事を考えているんだなぁと分かりました。
ていうかすっごく嫉妬深くてネガティブ笑
病的に寂しがり屋だということと病的に嘘が嫌いなのは何故か最後まで読んだ時に分かって(まぁ寂しがり屋なのは最初からだった気もしますけど)、最後の方は責任取れないとか言いだす男に殺意を感じ(爆)お腹の子と主人公可哀想だなぁとか。
人間を色々なものに例えるところが面白かったwwwあとコイツは〜してそうとか勝手に考えるところも。
-
Posted by ブクログ
性というか性別(性自認や対象)というか、性欲というか性癖とか、性体験とか。
「性」のことはご法度的で親子、恋人、親友でも避けたりするわけで、孤独な世界だと思ってきたけれど。それが女性作家が17人も語るわけで下品上等、生々しくて面白い。
面白い、と言ってる事を下品と言う人もいると思いますが、多様性?とあえて言葉にすれば線引きしないでよ、と。
面白いというのは具体的に変えれば興味深い、が適切か。いやらしい意味でなく、前述のようにご法度な他者の世界に興味があるわたしは、作家がこうもあけすけにエッセイとして実体験や思想を語ってくれてありがたく。
本として残るので結構なカミングアウトもあったりするわ -
Posted by ブクログ
ネタバレ友梨奈みたいな面がわたしの中にもあって、正義感が行きすぎて反対側の悪になるというか、絶対におかしい!って大きな声で糾弾したり、相手を懲らしめたい気持ちに囚われることもある。でも自分をすり減らすくらい"分からない"人をボコボコにすることが最善の道とは、改めて友梨奈を通して客観視すると思えなくて、性搾取はもちろん許されることじゃないんだけど、男性側の気持ちも言い分も少し分かってしまった。
SNSが発達した今の時代、白黒つけるのが危険なこともあるな、、と思った。
何を持って性搾取なのかハッキリしていないからこそ。
五松が晒されたことは性加害じゃないの?一哉は友梨奈に消費されてない -
Posted by ブクログ
一人称視点で物語が進んでいくから自分の思考と一体化していくような部分もたくさんあって、、辛かった。一言でテーマを言えば醜形恐怖症、アルコール依存症、SNSがもたらす形骸化された人間関係、孤独と片付けられるけど、その渦中にいる人はこんな気持ちです、って小説を通して体験すると、自分もその渦の中に吸い込まれてしまう感覚があって、、辛すぎました。
でも、朝井さんの解説を読んでふっとその渦の中から救われた気がした。この言語化し難い金原さんの文体を綺麗に抽象化してくれたから。
この解説を読んでから本作を読んだらここまで落ち込まなかっただろうという後悔すら込み上げてくる。
・脳内を逡巡、疾走した言葉を速 -
Posted by ブクログ
豪華執筆陣にワクワクして購入し、期待通りの素晴らしいアンソロジーだった。
どのお話にも違った良さがあってどれが1番好きか決めきれないが、今いちばん思い出すのは金原ひとみの『ラストサパーフォーエバー』。
彼氏と別れて死にたいくらいつらいクズハの元に女友達3人が最後の晩餐に食べたいものを持ち寄る。死にたいクズハ本人ではなくその友人たちが選んだものなので理性が働いていて面白い。特に未来のことを心配しなくて良いから痛風鍋、という選択肢はあまりにも理性。自分にはその視点と選択肢が存在してなかったのですごく良いなと思った。本能のままに手を伸ばし食べまくる描写に活力が湧いてくる。
-
Posted by ブクログ
この分量でしか掬い取れないものが描かれていた。それなのに読後に自分が何を掬い上げたらよいのかわからなくて混乱した。説明文や帯に書かれていることは内容を正しく示しているのに、どの単語も違う気がする。ここ数年で著者が書いてきた著作の一区切りのように感じた。
朝井リョウ『イン・ザ・メガチャーチ』と構成やテンポが類似していたように思う。以下、敬称略でそれぞれを比較したいくつかのメモ。前半、金原ひとみの揶揄するような登場人物たちの会話を、朝井リョウはは地でいっている印象。視点(登場人物)を切り替えた時の登場人物の思考の違いの書き方は朝井リョウが優れているように思う、金原ひとみはみんな同じ感じがする。 -
-
Posted by ブクログ
ネタバレ人は過去を都合よく書き換えるよな、また自分が正しいと思いたい生き物だよな、と感じた。
人のためのようで、結局は何でも自分のため。正義を振りかざすのも、告発も。
読後感は何とも言えないものではあるが、人のある側面だけを見ると危うさがあるな、それは自分もだなと思った。何とも言葉にすることが難しいが衝撃的な本だった。
橋山さんの性格、告発は他人でもイラっとする。私が弟でも弟と同じ気持ちになる。長岡さんの私こそが正義という態度にもイラっとする。五松さんの一部女性を軽視した態度にもイラっとする。自分の好きじゃない領域が分かった。長岡さんに関しては、程度や領域こそ異なるが、自分と近いところもあるから -
Posted by ブクログ
ネタバレ歌舞伎町というある種、非現実的な世界の人々の生き方が逆に主人公の由嘉里を生きやすくしてくれる素敵な物語だった。
多様性とはいうものの私たちは、実際に知っているものしか受け入れようとしないし、この小説に出てくる主人公の周りの人々はそういった常識から少し外れていながらも彼女達らしくまっすぐ生きているんだと感じた。
私が見えていないだけで、この小説に出てくるライ達のような考え方、生き方をしている人は結構いるんだろうなと思い、少し羨ましくも感じた。
ライのように「この世界から消えることが宿命」とまでは思わないが、時々自分の生きている意味とか存在価値が分からなくなることもあるので、ライに共感できる部分も -
Posted by ブクログ
読んでいる間ずっと、文章で殴られているような感覚だった。
登場人物たちの言葉が鋭くて、何度も「うっ」となりながら読んだ。印象に残るセリフが本当に多い。自分ではそれなりに柔軟なつもりでいても、まだまだ無意識の思い込みやステレオタイプを抱えているんだなあと気づかされる。
人それぞれの幸せや、生と死に対する価値観は違う。自分の物差しで他人を測るのはナンセンス。作中で繰り返し考えさせられたことだけど、それでもライには生きていてほしいし、笑っていてほしいと思ってしまった。由嘉里の気持ちがすごくわかる。正しさだけでは割り切れない感情があるよね。
個人的にはユキの「知らない権利」が特に刺さった。この世 -
Posted by ブクログ
作中で金原ひとみさんも触れていますが、「最後の晩餐」‥‥学術的には「キリストが処刑される前夜の12人の使徒と摂った夕食」を指し、その代表格があのダ・ヴィンチ作の有名な修道院壁画ですね。
私個人としてはまさかキリストじゃあるまいし、家族に看取られながら「この中に私を裏切る者がいる」などと予言(遺言)し、パンと葡萄酒を食して逝く…。てか裏切り者のユダは誰よ? 遺族による遺産相続争いではなく、実家と墓じまいというまさかの醜悪な泥仕合…もはや笑えないギャグ! 小金持ちじゃないけど、自分が旅立った瞬間に家族がガッツポーズしてたらやだなぁ、ハハ。
帯にもある通り、「あなたは人生の最後に何を味わい