金原ひとみのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
既婚子持ちの女性が甥と情事に落ちる物語。
以下は小説を読んだ気付き。
倫理的に駄目な人を好きになる人は本能的にそれを繰り返してしまう。
それで自己嫌悪に落ちるようでは元も子もないのだが、その事実を受け入れることが出来るのであれば、器用に生きることが出来る。
どんな人を好きにならなければならないかという悩みは、結果として被る不利益(死ぬことさえ含む)をそれと感じないことで昇華させられる。
以下は2作品を読んだ著者に対する印象。
アングラな世界を織り交ぜてくるが、アングラに違和感を感じさせない、むしろ織り交ぜることで描く世界のバランスを絶妙に保っている。そしてそれを人の心の脆く儚い部分を婉曲的 -
Posted by ブクログ
作家さんが「生きる」ということを描く時、その視点は様々で、金原さんはデビュー当時から「痛み」「性」「刹那的な欲望と関係」に視点を置いて描いてきたように思う。
「マザーズ」で作風に変化が生じたとわたしは思っていて、それでも、その3点はいつも作品の中にちりばめられている。
本作品は、姉妹が交互に主人公になりながら進んでゆく。
感覚で生きる高校生の杏(妹)と、理性で生きる大学生の理有(姉)。
タイトルの「クラウド」というのは本作品においては”自分自身が生きていくために作り上げた記憶”といったところだろうか。
姉妹は、すでに亡くなった母親と、海外に住んでいる父親に対して異なる記憶を持っていて、読者も -
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ネタバレ今作も完璧にキレキレでした。
すべて結婚に絡んだ男女関係の事情で、
お得意の金原ワールド全開。どの物語も読み進めるうちに人間の二面性が露呈する展開になっていて、とてもスリリング。ひとみ嬢の小説を読み続けていて自覚している事だけど、ひとみ嬢の小説に出て来る登場人物の視点は、私が他人を見る視点とリンクする事が多く、無意識の感覚を言語化され追体験するような快感がある。
「口ごもりもせずはっきりとした口調でそういった瞬間、何がかは分からないけれど、彼はおかしい人なんだと私は思った。私の思い込みかもしれない。彼が魅力的に見えて、だから彼が神秘的に見えただけかもしれない。でも彼の事を初めて激しく、疑った -
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ネタバレリンは、勉強も嫌いで、ろくに学校にも行かずにふらふらしているギャルだ。でも頭の中ではたくさんのことを考え、考え、考え続ける。自分がなぜこんな言動をとるのか、自分が今何を感じているのか。頭の中は言葉でいっぱいだ。いっぱい過ぎて、「本当の自分」と「言葉によって考えられた自分」の間にさえ乖離が生じ始める。言葉にすればするほど、嘘が混じり始める。それが、22歳の時点で小説家となっているリンだ。
解説の中で山田詠美が指摘していた「小説家という病」。まさにこれは「小説家という病」を発症した(あるいは、生まれ持った)人間の記録なのだ。多分、ごく普通の人間は小説を書かない。書く必要がないから、書かない。リンの -
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「例えばさ、ずっと一つの星を見上げてると、自分がその星に落ちていきそうな気がしてこない?」
星へ落ちるってタイトルにきゅんとした。
男と女と、男の彼氏と、女の元彼。
複雑な人間関係の中で共通するのは、完全に自分のものにならない相手に落ちて、もがいているところ
人の心なんて縛れないのに、なんで恋をすると人はそれを自分のものにしたがるんだろう。
愛おしいと思えば思うほど、相手のすべてを知りたくなるし、それで苦しむんだよね。なんでかな。
って読んでて思った。
描写がね、いい。ルクルーゼの鍋とか、東京タワーとか、カレーとか、情景を頭に浮かべやすいの。
とんとんとんとん。にんじんを刻ん -
Posted by ブクログ
果たしてこれは作者の自伝的作品なのかなんなのか笑
最初は主人公の22歳の作家の口調がギャルで嫌だったんですけど、何も考えていないようで色々な事を考えているんだなぁと分かりました。
ていうかすっごく嫉妬深くてネガティブ笑
病的に寂しがり屋だということと病的に嘘が嫌いなのは何故か最後まで読んだ時に分かって(まぁ寂しがり屋なのは最初からだった気もしますけど)、最後の方は責任取れないとか言いだす男に殺意を感じ(爆)お腹の子と主人公可哀想だなぁとか。
人間を色々なものに例えるところが面白かったwwwあとコイツは〜してそうとか勝手に考えるところも。