金原ひとみのレビュー一覧

  • ミーツ・ザ・ワールド

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    金原さんの作品はいつだって これが幸せ、正解でしょ?って世間が推してくるものに疑問符を押してくれる。
    ゆかりもライのその部分に救われ変われたんだと思う。そんなゆかりにも本人は望んでなくても呪いとして一般世論みたいなものが蔓延っていて。ゆかりがライを救いたいと思いながら自分の価値観を揺さぶり成長していく姿が読んでいて微笑ましく、少なからず私の価値観も揺さぶられた。
    いつかその後のスピンオフも描いてほしい作品。

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    2026年05月15日
  • 蛇にピアス

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    ネタバレ

    大好きで手元に置いて何回も読み返している。生きたさと死にたさ、昼間の明るい社会から楽園追放を喰らったような居心地の悪さを抱えるルイが、アマとシバさんという二人のマッドな男に出会い不可逆の肉体改造を施してみたり、セックスしてみたり酒飲んだりたまにご飯食べてみたり、そういう破滅的な営みの中で自分の体の輪郭を必死で確かめている感じが悲愴で可憐で。二人の男たちも、重度のサディストだったり癇癪持ちだったりするし主人公を欲の捌け口にしているように見える場面はあるけど、それでもルイを愛そうともしていて、それが身勝手にも見えるし、愛おしくも見えて好き。アマにもらったチンピラの歯(愛の証)を砕いて飲み込むシーン

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    2026年05月12日
  • デクリネゾン

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    ひかり
    志絵
    理子
    吾郎
    蒼葉
    吉岡龍二
    太田
    天野
    若槻
    和香
    岡本
    直人
    リツコ
    行哉
    裕斗
    持田
    根津
    愁
    中津川
    三木田
    ユキ
    山根
    牧野
    笠田
    相原
    吉田
    真島先生
    滝岡
    麦田
    松下
    中田
    枠山
    梨花
    張本
    中山
    秋川
    蒔田有人

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    2026年05月10日
  • ミーツ・ザ・ワールド

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    登場人物が話すワードチョイスが逸品で最後まで楽しく読ませていただいた。
    とくにユカリが焼肉擬人化漫画への愛を熱く語る時の熱量が凄まじく、推しなるものを趣味とする人達の楽しさが伝わってきた。
    また、歌舞伎町を根城にするライとアサヒの人物描写がやけにリアルで、大学生の頃すすきののアルバイト先で出会った人達を思い出し懐かしくなった。
    みんな元気かなぁ。

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    2026年05月09日
  • ミーツ・ザ・ワールド

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    ・文章で殴られてる感が気持ちいい。金原ひとみの著書はまだ少ししか読めてないけどこの感覚は共通してる。ここまで書くか!くらい深いところまで潜ってくる。

    ・ひとくちに「○○について書いた本」では片付けられない。恋愛って必要なの?とか。他人のためを思っての言動は、自分の当たり前を人に押し付けるダサい行為なのか?とか。希死念慮とか。それぞれ、そのテーマだけで一冊書けてしまうような内容がたくさんだけど、それについての小説です!とはならない。作者の思想を読まされてるのではなく登場人物が必死に生きてたら、自然とテーマが深まっていく感じ。普通あれくらい踏み込むと作者の顔が文面の奥から見えてくるような、説教臭

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    2026年05月08日
  • GOAT meets01

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    やっと読み終わりましたー!
    手に取ってから読むまでかなり時間がかかってしまいました。

    GOATという雑誌はわたしが読書楽しい!ってなり始めの頃に創刊して、まだ色んな作家さんに出会えてない、出会いの場を作って貰えた雑誌でもありましたし、読書の楽しみも改めて教えてもらえました。

    そんな姉妹雑誌が出ると聞き、即買いました。
    meetsと名前にもある通り、作家さんたちが出会って色んな事が生まれたり、
    とても興味深かったです。
    韓国文学や、歴史、そして色んな世界に行ったかのような物語たち。異世界… 満足感たっぷりでした。

    わたしは、旅とはつまり未知なるアリを見ることであるがとても、面白かったです。

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    2026年05月07日
  • 私の身体を生きる

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    凄かった。エッセイというものをほぼ読んだことがなかった私にとって強烈な読書体験だった。
    ほんタメというYouTubeチャンネルで紹介されており興味を持って読んでみた。これは、映像化はきっと難しい、本という媒体のみを通して伝えられる感覚だと思った。
    共感できる部分も多く、一方で共感できなかったあの子の振る舞いはこんな感覚にルーツがあったのではと思い至るところもあって、強烈に胸に響いた。私の感じたもやもやを言語化してもらったようで嬉しさもあった。自身も女性性を元とした経験はポジティブ面、ネガティブ面ともにあり、同じような経験をした作家がそれをどう捉えるかを聞けたことが嬉しかった。
    性に関する体験を

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    2026年05月04日
  • デクリネゾン

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    「共感できない」ことと「作品が面白くない」ことを
    同源であるというスタンスで感想にする人は
    ままあるタイプだと認識しているのだけれど、
    そういった人を置き去りにすることに
    一切の躊躇がない本だと思った。

    作中でも(さらりとはあるけれど)語られている、
    子どもが、今、食べたくないというだけの物を
    「嫌い」「おいしくない」と表現するような。

    好きじゃないなら「好きじゃない」と言えばいい。
    迂遠さは美徳ではない。

    そんなメッセージを感じたので直截な言葉で感想を。
    人生は最低で最高だ。

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    2026年04月22日
  • パリの砂漠、東京の蜃気楼

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    孤独を感じている時、金原さんのエッセイを読みたくなる。金原さんの作品を読むと救われる、そんな気がする。

    パリでの気持ちの揺らぎ、東京での気持ちの揺らぎを丁寧に掬い上げ、文章にしているこのエッセイ。自分を精神的に追い詰めるのは人であり、幸福をもたらせてくれるのも人なんだな、と感じる。そのことを深く感じさせてくれるのがこの著者のエッセイで、人との関わりが不足していて孤独を感じているからこそ、読みたくなるのかもしれない。

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    2026年04月11日
  • 踊り場に立ち尽くす君と日比谷で陽に焼かれる君

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    金原ひとみさんの作品は、ミーツ・ザ・ワールドが初でした。すごく好きな世界観で、私が今まで読んだ作品の中で、この世界観に出会ったことがなく、すごく感動したのを覚えています。

    そこから金原さんのことが気になっていたのですが、この本を読んで自分とは生きてきた環境が全く違うことが分かり、自分と生きてきた環境が違う人がこんなに素晴らしい作品を作ってくださって、私は金原さんの小説を読むことができている、そして、作品に出会わせてくれた縁に心が震え、生きていてよかったと思えました。

    この本を読んで、絶望と衝撃と光が文章に組み込まれているというか、言葉で表すのが難しいのですがそう感じました。

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    2026年04月03日
  • 私の身体を生きる

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    個人的にはむっちゃ面白かったが、娘を持つ父親としてはマジ複雑。危険すぎるやん、満員電車に乗せられないし、共学にも入れられない。とかやってると箱に入れすぎて社会に出て路頭に迷う。
    特に若い女性は希少性が高いし、あらゆる年齢層の男性から性的視線を向けられるキモさ、精神的苦痛は想像してもキツイ。
    しかも性被害に遭えば一生悩まされるし、キモい男性、痴漢は一定程度発生して避けようがないとしたら、。地獄に落ちないようにだけはしっかりと自衛せなあかんよな。

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    2026年03月31日
  • 踊り場に立ち尽くす君と日比谷で陽に焼かれる君

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    金原ひとみさんの、20年分のエッセイ。
    まだ尖っていて不安定な若者時代もいいし、育児とフランス生活にがむしゃらな30代もいいし、子育てが落ち着いて離婚して、好きな人と奔放に暮らす40代もいい。
    作品を含め全てが魅力的な金原ひとみさん。

    シトロエン公園について語った部分の表現が、妙に納得して好き。
    「乖離なく生きているという実感」「土を触ったり雨に濡れたり、生き物を殺して捌いたり、何かを育てて収穫してりといった、生々しい体験に近い生活を送れる」
    シトロエン公園は行ったことないけど、日本の特に都会で、何の役に立っているのかよくわからない仕事に追われているときに、海外ののんびりした所に行くとこうい

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    2026年03月25日
  • 踊り場に立ち尽くす君と日比谷で陽に焼かれる君

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    「今の自分は、否応なしに突きつけられて何度も間違えたり失敗したりした取捨選択と、「そうせざるを得なかった」の成れの果てでしかない。」
    ああ、もう本当にその通りだ。金原ひとみさんが、生きるために苦しみながらも、書くことを続けてくれて、「今の自分」で居てくれて、本当に良かった。
    『蛇にピアス』で芥川賞を獲って、同時受賞だった綿矢りささんとふたりで並んでいる姿を見たときから、なぜこの人はこんなに苦しそうなのに飄々としているのかと、ずっと気に掛かっていた理由や覚悟が、ほんの少しだけ分かった気がした。

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    2026年03月24日
  • 蛇にピアス

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    ネタバレ

    ほんとに知らない世界や感情を覗かせてくれる。この世界の例えば歌舞伎町とかにありそうな暗部。ストーリーも短めだしいつもと違う刺激を受けるにはちょうどいい。

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    2026年03月23日
  • デクリネゾン

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    積読本たちに割り込んで、本書を手に取りそのまま読み始める。コロナ禍に感じていた、でも呟けなかった言葉を的確に捉え、放つ。そうそう!と共感しっぱなし。

    さて、以下はメモのはしりをコピペした。

    何を考えているのかが少しずつ、流しそうめんが箸の間をすり抜けるように掴めなくなっていく

    シロアリに胸を食われたような虚無

    使われなかったハンドミキサーを持って吾郎宅を出る志絵の心境

    第14話の「ただただ、私は理子が大好きだった〜」のあたりグッと込み上げるものがある。そして「嵐みたいな子」というように、そこに狂おしい程の愛情を読みとる。

    自分勝手と思えるけど、そこにはちゃんと愛がある。子供がいても

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    2026年03月05日
  • 蛇にピアス

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    学生時代に映画版を見て影響を受けたと思われる子達がこぞって舌ピアスを開けていたな〜、と懐かしくなったけど当該作品を観たことが無かったのでこちらの原作で挑戦。

    主人公・ルイの独白のような語りでストーリが進行する。時折強いワードと感情表現が出てくるのが等身大の彼女を現しているようでリアリティさを増している。

    流されやすいようで、嫌なことは嫌と言い切るし自分の気持ちに素直でいるところが私も見習いたいくらいルイに好感を持った。

    とにかく無駄がない洗練された作品。短めのボリューム感だけどミステリ的要素もあって思考を咀嚼する楽しさすら感じられる。

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    2026年03月01日
  • 踊り場に立ち尽くす君と日比谷で陽に焼かれる君

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    「今自分は理想の状態にあると感じていますか?」

    と聞かれた時に戸惑う人がいること、考えてみたこともなかった。

    「そうざるを得なかった」から今のように生きて、書き続けてきたと仰る金原ひとみさん。「理想を持ち理想に向けて邁進してきた人」ばかりではない。逆にそんな風に生きてこられた人の方が少ないのではないか。

    そういう私だってそうです。

    生まれた家から始まって、その他の置かれた環境で(保育園、学校、友人、先生、家族や大切な人や自分の健康などに振り回されながら)自分の身を守りながら、身を委ねながら、「そうざるを得なかった」という中で生きてきてる人の方が本当は多いけど、特に成功者である著名人は理

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    2026年02月21日
  • マザーズ(新潮文庫)

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    すごい
    この作家の小説を読むたびこのひと言が出てくる
    語り手一人の一人称小説に最近感動したばかりだったので、三人語り手がいることにネガティブな感覚を持って読み始めた
    そしてこれだけの物語を語ろうとしたらとても一人ではできないと妙な納得の仕方をした

    読み終わったあと、妙にわかったような解説をされてもと、解説を読みたくないと思った
    解説を書くのにも勇気が必要だったろうなと思いながら、まあ読んだけど

    一つだけ、何故殺してしまったのだろうとの気持ちが残る
    次の章で死んでしまったことが書かれていて、それが小説の多重構造的な書かれ方で面白かったが、殺さない物語もあったのではないかと今も思う

    読みなが

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    2026年02月19日
  • 蛇にピアス

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    学生時代に映画を観て、数年越しにやっと原作を読んだ。おもしろかった。原作を読むとより一層、映画版むちゃくちゃよかったなあとも思った。シバさん、アマが原作で読んだイメージまんま。初見が映画だったことも手伝っているのかもしれないけれど。この本がデビュー作ってところに更なる魅力を感じる。デビュー作らしい、力というか。文字でぶん殴られてるというか。いやあ、金原ひとみさん好きだ。

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    2026年02月03日
  • GOAT meets01

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    吉田棒一「インフルエンズ」
    吉田棒一、何となく知っていたけどえぐいっすね。こんなヘンテコな小節が許されるかよ!と怒鳴りながらめちゃくちゃ推してしまう、舞城王太郎、佐川恭一に続く奇人現るーーーーー

    小田雅久仁「魑魅虫」
    独特な語りと雰囲気はものすごく好きなのだけど、悪が集まり結局何が起こったのか、ニュアンスしか分からず……

    冒頭、女性作家陣の全てのエッセイ、小説、ラフ画、対談、全て素晴らしかった。韓国に興味なくてもあっても、国を超えるとはどういうことは、戦争をするとはどういうことか、読み応えしかない。

    全体的に、詩や短歌が挟まっていたり(どれも良い)、目を見張るような絵がページいっぱいに広

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    2026年01月30日