【感想・ネタバレ】マザーズ(新潮文庫)のレビュー

あらすじ

同じ保育園に子どもを預ける作家のユカ、モデルの五月、専業主婦の涼子。先の見えない育児に疲れ切り、冷めてゆく一方の夫との関係に焦燥感を抱いた母親たちは、それぞれに追い詰められてゆくが……。子どもへの愛情と憎しみに引き裂かれる自我。身も心も蝕む疲労、そして将来への深い不安――。不倫、虐待、流産などのタブーにあえて切り込み、女性性の混沌を鮮烈に描く話題作。

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Posted by ブクログ

たっぷりの読み応え。愛する我が子を憎らしく思ってしまう気持ちなど、母たちの葛藤が痛々しく伝わってくる。すごく良かった。

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2025年12月30日

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ネタバレ

電車で読んでて物理的にくらくらして、あ、立ちくらみするってなって本閉じた。それくらいの凄み。

p152「セックスって全肯定だからね。全肯定って暴力だからね」
p174「そうそう、手が綺麗って言われてさ」
「うん?」
「そのコンビニの店員の女の子にさ、金払う時、手綺麗ですね、って」
「ほんとに?どんな風に言われたの?」
「うわー、って感じでほれぼれしてたよ。見る?って手出したらいやいや、って笑われたけど」
笑いながら、ほら、女の子ってみんな男の手が好きなんだよ、と言った。私は待澤と出会った十五の頃から、待澤の手が好きだと言い続けていた。
p210 毎週ジャンプを読んでいる男とか、アウトドアが好きな男とか鏡の前で筋肉を強調するポーズを取る男とか女子高生もののAVが好きな人とか、そういう男と付き合うべきだったのだと。
p400 絶望して初めて、人は起爆できる。
p526 きっと皆私の自殺を心配しているだろうと思った瞬間、私は自分の不倫が何を意味するのか、分かった気がした。皆が私の自殺を心配して連絡を取ろうとしている時、夫でない男と抱き合っている事なんだと、そういう事なんだと、そんな風に思った。
p537 例えば高熱を出している人が小説を読まないように、裸族には小説が必要ないように、少なくとも友人の子供の死を知ったあの瞬間、私には小説が必要なくなったのだ。


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2025年11月14日

Posted by ブクログ

とても好きです。
休日を使って一気に一日で読み終わりました!
この本をきっかけに新しい視点が増えました。親ならばこうあるべきと思っていた価値観が、親も人なのだと改めて実感させられました。
とても良い学びにもなる小説でした。

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2025年08月03日

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       『マザーズ』
 

    ドゥマゴ文学賞 受賞



今作の 金原ひとみさん ♡
余韻がすごいです


今作は考えさせられたなぁ
不思議なの
共感はまったくしてなかったの
……でもね
この作品 好きだなぁ って思う



同じ保育園に 子どもを預けている
三人の母親の物語
家のユカ、モデルの五月
専業主婦の涼子 



それぞれ三人の視点で 物語はすすみます
ドラッグ、不倫、虐待、流産…って、
読んでいて どれも共感しがたいのに
本当に不思議
共感してないんだけど…受け入れちゃってる
あるかもなぁ……って想像しているの



赤ちゃんが産まれて育つということは、
「母性」だけじゃないよなぁ…って
環境だってあるんだよなぁ…って


いい環境なら幸せだけど
自分の思う環境と違ったら 
泣きたくなっちゃうでしょう?



だからって、ドラッグも不倫も虐待も
ダメなのはわかっているの
そう ダメなの



でもね、ちょっとだけ
「あぁ…辛かったんだなぁ」ってね
思っちゃう
だって 子育てって 大変だもん


もちろん、自分の子は無条件で可愛い
そんなこと わかってるんだけど



イライラしてるとき 子供にあたったり
そういうこと あるでしょう?
殴ったりだけじゃなくてね
冷たい言い方しちゃった とか
そのレベルでもね

だから……なんか考えちゃった。
元気に育ってくれてるってだけで…
奇跡に近いことなんだよなぁ……ってね


ちょっと 深く
しんみりと 考えさせられる
そんなお話でした



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2025年07月10日

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今、思うと、こどもってあっという間に大きくなる
今もまだ子育て中だけど、少しずつ楽にはなってるけど、成長とともに悩みも変化していく
狭い世界で生きてると、そこが全てに思いがちだけど、全然そうじゃないのになって思ってしまった

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2024年05月03日

Posted by ブクログ

子どもを産んでみて、そのかわいさ、愛しさに胸が潰れそうになり、もしこの子を失ったらもう生きていけないと思わされ、
その一方で、自分の時間のなさ、思い通りにスケジュールを組めないことにもどかしさを感じていた。
そんなときに手に取り、3人の主人公の境遇とわたしの境遇は一致しないけれど、それでも、よくぞこの気持ちを言語化してくれた!と思う描写の連続だった。

特にこの三つ。
・戦士はローションプレイをしない。
・とにかく密室育児をやってみて思うのは、育児には必ず誰かの助けが必要だという事だ。
・私は半ば、自分を諦めるように祈った。何でも差し出すだろう。私は何でも差し出すだろう。愛しい物ものに、全てを捧げるだろう。


子供を産んで、無垢という言葉の意味を、実感を伴って理解したし、
自分よりも何よりも大切な存在で、もしいなくなったら生きていけないだろうと思わされる存在を知ったし、
笑ってくれるだけで、見つめてくれるだけで溶けてしまいそうになるほどうれしくて、私の生活をガラッと変えてしまう存在を知った。
その一変ぶりは凄まじくて、正直暴力的に変えられた、という表現がしっくり来る。

夫婦の関係だって、生まれる寸前まではお互いが一番大切だったけれど、夫婦2人よりも重んじられるべき存在が登場してしまった、と産んでから気がついた。
お互いが一番大切だったのに、もう当然ながら自分は相手の一番ではない(同率一位ではあるかもしれない)と相手が思っているであろうこと、自分もそう思っていることに気がついた。

そして夫のことが好きだから子どもを作ろうとし、実際に妊娠して出産したのに、その子どもの存在によってお互いの価値観の違いを見つけたり、相手を許せないと思うような出来事が起きるようになってしまった。
(たとえば育児において、何をよしとするか、どのくらいの危険性であればよしとするか。わたしは0.01%でも危ないことが起きる可能性があるなら排除したいと思うけど、夫はそんなこと言い出したらキリがないと思っていて、わたしは夫のその開き直りが許せなかった。)

それでもこの子に会えて本当によかったと感じる。どんな疲れやイライラも、この子の笑顔だけで癒されてしまう。
夫婦2人でこの子の成長を見守ることで、2人の関係がたしかに深まっていくのを感じる。
陳腐な表現だし、いままでは「まあ子どもがいる人はみんなそう言うよね」と思っていたけど、いざ子どもが産まれたらもうそうとしか表現できない。

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2024年04月28日

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私自身、生物的に妊娠は不可能。妊娠と子育てを、さまざまな視点から、追体験できるこの作品。母親とはとても孤独な期間を近くに子供がいるのに感じてしまう。

私が将来、結婚して子供ができた時には、この本を思い出して、少しでも妻の心の変化に気づいて、母親として、孤独にならないように尽くしたい。

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2024年04月22日

Posted by ブクログ

すごい。圧巻。すべてを書き切っているのでは。

3人の若き母たちを題材に、母親であることの幸福と孤独、身を切るような痛み。金原ひとみ節として不倫、クスリ、暴力の描写はあるけれど、それもその時々で彼女たちには必要なもの。

読むタイミングは選んだほうがいい。若すぎるとわからないし、登場人物に近すぎると嫌悪感が勝りそう。まだそこに足を踏み入れないギリギリという、最適なタイミングで読めたことを幸せだと思う。

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2024年01月04日

Posted by ブクログ

私には金原さんは合わないだろうなぁと、、、読まず嫌いで、一冊も読んだことがありませんでした。

ともちんやおびのりさんのレビューを読んでいて、何か一冊くらいはと思い、おびのりさんのレビューが超絶カッコよかったこの作品を購入しました。

序盤は、芥川賞作家らしい??言葉選びが私には馴染めず、超苦戦(-。-;
良い意味で想像通りでございました( ̄▽ ̄;)


子供を保育園に預ける3人の母親を順番に描いているのですが、この女性たちがとにかく私は苦手(~_~;)全員苦手。
麻薬に、虐待に、不倫。。。
普通の人はおらんのか!?


母としての役割や、社会から押し付けられる「母らしさ」みたいなものに苦しむ姿が描かれていますが、私の想像通り、鬱々とした黒い液体みたいなものが、私の中にドロドロと入ってきて侵食していくような、何とも重怠い気持ちになりました。

何でこんな不愉快なこと書くんだろ?
何でこんなに気持ち悪い表現するんだろ?


、、、なんて思いながら読んでいたのですが、途中からムキになって読んでいる私がいました。 

登場人物嫌いなのに、誰1人として感情移入できないのに、、、

それなのに分かるんです。ある日突然母にされてしまった気持ちが。

子供が産まれて、いきなり母親やれって、全ての家事育児を母親に押し付けられたって、出来るわけがないんです。

子育てしていた当時の孤独感、責任感、心配、喜び、感動、何もかもが蘇ってきました。
私の子育ては、この3人とは何もかも違うのに。それなのにあの頃がぶわっと頭の中に思い浮かんでくるんです。

そのくらいリアルだったということなのだろうな。。。読んでいてどんどん息が苦しくなってくるような読書体験でした。

本を読んでいてこういう気持ちになるのも珍しいです。マラソン走ってきたかのような疲労を感じました。
ぜーぜーぜーぜーε=( ̄。 ̄;)フゥ


私には超絶合わない本ですが、とても低評価はつけられない。そんな本でした*( ᵕ̤ᴗᵕ̤ )*

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2026年02月05日

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2011年 ブランチブックアワード大賞
2012年 第22回 Bunkamuraドゥマゴ文学賞

すでに刊行から10年以上が経った作品。
おそらく当時まだ30歳前後だった金原ひとみが描いた、母性への反逆、あるいは抵抗、そしてその意識そのものへの肯定の物語かと思う。

三人の母親たちの視点から語られるのは、夫婦や育児をめぐる友情の裏にある本音であり、社会的には語られにくい感情の数々。
解説で高樹さんも触れているように 本作は「社会の常識に反した本音の箱の蓋を開けた」作品ー
高樹さんの解説を省略しすぎているけど おおよそこんな感じで良いと思う。

ただ、読んだ方ならわかる通り、彼女たちの本音はあまりに闇が深く、欲深い。
ここまで願望に左右される生き方は、当事者にとっても相当に辛いはずであり、現実の母親たちは本当にここまで欲深いのだろうか、という疑問も浮かぶ。

それでも、孤高のまま子どもと向き合い続ける時間の中で、精神のバランスを崩しそうになる瞬間があることは確か。
誰にも頼れない時間に絶望することさえある。

そうした極限状態でふと聞こえてくる「悪魔のささやき」的な意識。
本作に描かれる過激な本音は、決して恒常的な意識ではなく、その刹那に現れる悪意の表現として読み取りたい。

実際に、この小説の母親の一人のように その一瞬が現実となり、子どもに取り返しのつかないことが起きてしまった人たちの苦しみを知っているからこそ、なおさらそう感じる。

子育てという時間を経た今だからこそ、共感だけでも否定だけでもなく、距離を保ちながら考えさせられる一冊だった。

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2026年01月27日

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ネタバレ

発売当初の自分が母親になっていない状況で読んだら、また違った感想を持ちそうだけど、母になって8年経っているとなんかもうヒリヒリするくらい3人の気持ちがわかって。
赤ちゃんから3歳までの育児って孤独も感じるし、しんどいし、ちょっとでも母親が気を抜けないというか思い詰めちゃう感じは往々にしてあり、真面目すぎる母親はきついなと思う。
だからといって、不倫していいとか虐待していいとかクスリやっていいというわけでもなく。
でも母親が発散させる場所は絶対的に必要なんだよな。
五月は弥生を亡くしたし、涼子は一弥と離れて暮らし、ユカは再婚相手との2人目の子どもを妊娠しているって不思議な結末で、でも因果応報というか、それぞれ痛みを伴ってご都合主義ではないなと思った。

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2025年09月15日

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子どもを同じ保育園に通わせる3人の母親目線で
それぞれ話が進んでいく。
3人の母親は環境も違ければ、職業も違う。

600頁越えと中々にボリューミーな本書だが、
物語に引き込まれていった。

虐待描写や性描写などが鮮明に書かれているため
読みながら息が苦しくなった。
でも、子どもを育てたことのある母親なら
共感できる部分が多いのかもしれない。
1人の子どもを育てる母親は本当に強くて
愛情を強く持っていることに改めて感じた。
反対に憎しみも。

子どもを育てる時には母ひとりでは限界がある。
周りの協力が必要不可欠だなと痛感した。

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2025年08月09日

Posted by ブクログ

ネタバレ

すごい迫力ある作品
女性を取り巻く社会の価値観、生物としての役割の中で欲望、執着、妬み、自由などのあらゆる感情が、波のように寄せては返す

教科書に書かれているような理想の母親はいない
みな1人の人間であり女である
それぞれのキャラクターが際立っていて、部分的に自分に重なる一瞬がある

五月の子供が亡くなることは衝撃すぎたが、それ故に夫婦仲が良くなるという、運命的なサイクルが回る

男女の関係は満たされると離れ、失うと近づく
それは1対1の関係だけでなく、彼ら彼女らを取り巻くすべのものを包括している

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2025年05月10日

Posted by ブクログ

朝日新聞のオピニオン面での文章がすごく良かったので、代表作のマザーズを手に取った。

独特の描写、実際に子育てしている人だからこそできる表現だなぁと思いながら読んだ。すごくグロテスクだけれども、完全に別の世界と言うわけではなくて、普通の人がなり得るような状況、ギリギリのところをうまく描いていると感じた。この本の出版はもう今から13年前になると思うけど、その状況からなにも変わっていないし、今年出版された本と言われても、何一つ驚かない。今の状況を残念に感じながら読み進めた。
それぞれの登場人物に作者の気持ちが投影されているように感じたが、作者の思想的な部分はユカ。感情的な部分は涼子に近いのじゃないかなと。自分が男性だからか、特にこのひとに共感したのはなかったけれど、一般的には涼子のような人が多いんだろうなと。涼子の狂気は現実離れしているようで、みんな感じながら子育てしているんだろうなと。母親1人で子育てしなければならないような社会環境は絶対良くないし、この本を男性が読むことで少しでも今の女性が置かれている状況、男性の怠慢を理解してほしいと思う。

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2024年07月02日

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同じ保育園に子ども預ける五月、ユカ、涼子というマザーズの日々が描かれる。涼子は若干背伸びぎみだけど、モデルの五月、小説家のユカは自分が稼いだお金でセレブ的な生活ができる立場。そんなお金のある人たちの生活が描かれているせいか中盤までなかなか話のなかに入り込みにくかった。
中盤になり3人の区別がはっきりついたあたりから面白くなってきたように思う。ユカも涼子もしょうがない人たちに思えて特に肩入れ要素はないんだけど、五月はほかの2人とつき合うのがもったいないくらいいい人だなと思った。そんな彼女に子ども失うなんていう出来事が2回も、それぞれ違ったかたちで起こったのは残念なこと。五月に起こった出来事をして小説以上のことが現実では起こるんだとユカが思っていたが、確かに小説では珍しく五月にばかり喜びと苦難があざなえる縄のように押し寄せていた。
前述のように、セレブマザーズに共感要素はあまりないのだが、それでもみんな仕事をしたりクスリをしたり「不倫」をしたりしながら、育児をしている。それに比べて彼女たちの夫や周りの男たちの鈍感なことよ。そう、敏感だからこそ子どものいろいろな様子の変化に気づき、世話をやかざるをえなくなる。彼女たちが鈍感で気分屋の夫たちに気をつかっているのもおかしな感じだが、これが現実の数多のマザーズたちの縮図でもあるのだろうな。

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2024年06月27日

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子どもを持つことって、幸せなことではないんだろうか。
衝撃的な展開の重なりに、実際に自分が育児をしてみたらどんな風になるんだろうと一抹の不安を感じた。今はまだ経験がないから共感できないことも、子どもができたらまた変わるだろう。

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2024年03月06日

Posted by ブクログ

一気に読めました。
人間の描き方が魅力的で楽しい。
母親業をやっている人たちは色々な種類の人がいる。

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2024年01月22日

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これやばち。この気味の悪い、無機物的な文章はなかなか普通の作家には書けない。
理論と論理
理論は論理の行き着く先。論理はプロセス
人の生や死は、ある程度なんらかのルールの中にないと、どうしていいかわからなくなっちゃうもの
子育ての大変さ。というよりもはや異常といっていいほどの苦労がわかる。
ずっとストーリーが強烈だが、劇的な終わり方ではなく哀愁の残る終わり方なのがオシャレ。面白かったな。

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2023年11月21日

Posted by ブクログ

ネタバレ

力作だった。
女性版村上龍じゃないかな、この人。

結婚、出産を通じての女性の生きづらさ。それは他者性だろう。
結婚した男性との他者性、出産した自分の他者性、そして子供という他者性。
登場人物の3人のマザーはバックグラウンドも思想も仕事も違う。それぞれの生き方の中にその一気に来た他者との格闘に疲弊し切っていく。

キャラクターの違いもある。ユカは作家&ヤク中で嘘つきだ。涼子とのイザコザは感情と論理の対立だ。意味と論理と感情の対立。涼子の感情をユカは論理で処理しようとする。そこに言いようのないすれ違いがある。モデルで芸能人の五月は取り繕う事が上手く仮面夫婦である夫との関係に疲れ不倫に走る。経済面、生活面で困窮を抱える涼子は虐待に走ってしまう。

3人の夫は最初圧倒的な他者として描かれ、最後には包容力を持って描かれる。

安易な解決法を導かず圧倒的にマザーズの有り様を描き切った傑作と思うぜよ。

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2023年03月12日

Posted by ブクログ

こいつはまた、ええじゃないか。
最初はセレブvsパンピーかよー、このブルジョアどもめが、って感じだったけど、まぁ最終的にも感情移入できて心情が理解できるのはパンピーだけだったけど、でも三者三様にそれぞれ楽しいのよ。
ユカが突然と厨二病みたいな説教始めるのも悪くない。こんな面倒くさいこと言うのか普通って思ったけど女の人は時々こうだからな、それに比べて別居して巨乳DVD見てオナニーしてんじゃねーよと突っ込まれる央太は実にどうしようもなく、ていうか女流作家故にか概ね男はうんこな感じで描かれてるのもなんか、ブルっちゃうっていうか、Mかな。

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2022年04月04日

Posted by ブクログ

まったく関連性がないのだが、読みながら島尾敏雄の「死の棘」を思い返しながら本作を読んでいた。

・不倫モチーフという共通点。
・精神的に追い詰められた果てを執拗に追う著述。
・触れると崩れ落ちそうな緊張感に包まれた小説世界。
・鳥かごのような逃げ場のない地獄を、どこか引いた目線で見つめる態度。

死の棘」では、妻が妄信した旦那の虚像(内地から来た青年将校と島の娘の大恋愛の末の結婚)が暴かれた先の地獄の日々が描かれていたが、本作が暴く虚像は「母性」。

すでに真綿が首に巻き付いた状態で小説が始まり、緩慢に頸動脈を圧迫されるがごとき読書なのだが、いたたまれなくも中毒性があるところも「死の棘」と同様。叫びだす数秒前の人と対峙しているような緊張感に満ち満ちており、作家と読者の真剣勝負。

読むにあたっては心のスタミナと相談しながら読むべきだが、読んで後悔のない一冊。

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2021年04月04日

Posted by ブクログ

* 母という、男である自分が分かり得ない物語。不安定な3人の人生を読んでいる間は常にハラハラさせられる。読んでて凄く疲れるんだけど、止められない本だった。
* SNSのフィードに流れてくるキラキラした赤ちゃんの写真の裏側、子育てのダークサイドが詰め込まれた物語。こんなにもヘビーなのか…と、素直に世の母を尊敬した。
* 金原ひとみのどうしようもなくダークな文章は、正直蛇にピアスを読んでも何も思わなかったけど、母親目線の狂気というか、そういうのを得たのかな。きっと自分で出産して、一層自分のダークな部分と向き合ったりしたのかな。
* 弥生が死んじゃったのは本当にショックだった。まだ小さいながらに仲の悪い両親の顔色を伺ういい子。あんなにあっけなく終わっちゃうのは、ちょっと衝撃的すぎた。

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2018年03月21日

Posted by ブクログ

ネタバレ

同じ保育園に子供を通わせる3人の女性の子育てや夫との関係の物語。子供を愛しながらもその存在を鬱陶しいとおもったり、泣きやまない子供を虐待してしまう母親たちがいる。
小さな子供を育てるということが地獄のように感じてしまう一瞬は誰にでもあり得る。
親に蹴られている赤ちゃんが生きて、愛情ある丁寧な朝ごはんを食べている子が死んでしまう。大切家族との関係や精神状態、状況等のほんの少しの巡り合わせの悪さで何もかも失ってしまう怖さを感じた。

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2025年02月16日

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主婦を題材にしたオススメ小説で手に取った一冊。
金原ひとみさんの蛇にピアスが当時とても印象に残った本だったのを思い出しつつ、金原ひとみさんワールドでまた一気読み。
3人の主人公達がどうなっていくのか気になった。読んだ後もまだ彼女達の物語が続いていくようでもって見ていたくなった。

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2025年01月25日

Posted by ブクログ

50頁読んだところで、この感じで600頁越えか…きついかもな…と思ったけど、そんなことなかった。鋭利な狂気さと正直さ。嘘があったとしても、その嘘すら正直なものに感じる。

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2023年06月25日

Posted by ブクログ

はじめて読んだ金原ひとみさんの作品。

ドラッグ、虐待、不倫、流産……なんとも重たい内容を描く作品でしたが、この本には育児で葛藤しながら1日1日を生きていく母親の姿、母親の愛、母親の苦しみが詰まっていて読んでいくうちに心苦しくなることが多い。特にユカという母親はドラッグ中毒なので幻覚する場面はいつも恐ろしさを感じるけど、本人自身それだけ苦しんでいるんだろうと思う。金原ひとみさんの喩えかたはインパクトがあって凄いと思いました。
ユカが央太の部屋に上がってDVD齧るとこやばかった。
涼子が一弥にシャワー浴びせるとこもやばかった。
読んでいて痛々しい描写もあって、読み進めるにも時間がかかりました。重たい…(泣)
最後の方の五月の章はもう、悲しすぎて……(T ^ T)

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2023年05月06日

Posted by ブクログ

女性って混沌とした生き物なんだなと思わされる本
「ヒステリーは女にとって年に数回の祭り」という表現、なるほどなと納得 笑
これ系だと個人的には同時期に読んでいた山田詠美さんの「つみびと」の方が好き

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2021年11月23日

Posted by ブクログ

女性が母になると抱く葛藤、育児の辛さ…特に1歳までの乳児期は睡眠も細切れで、思考能力も判断力も低下する。ほっとけばすぐに死んじゃうような赤子を抱えて、でも一瞬の隙間時間があれば1分でも寝たいと訴えてくる脳と体。
育児の地獄体験にはわかるーわかるーと同意できる反面、クスリをやっているユカの脳内はぶっ飛びすぎており、旦那の浮気を疑い発狂する姿は恐怖だった。

母親の中にはこんなドロドロが渦巻いているんだよ、と男性に勧めたい気もするが、暗すぎて引かれるかもしれない。

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2019年07月14日

Posted by ブクログ

3.5
同じ保育園に子供が通う3人の母親達。
ドラック、虐待、不倫、皆それぞれぶっ飛んでる。
育児、格闘、孤独や悩みが本当リアルに書かれていて、乳児期のノイローゼになる程追い詰められる所や、旦那への苛立ち、もう解りすぎて当時を思い出した。

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2019年06月07日

Posted by ブクログ

ネタバレ

衝撃の小説やった。
嫁さん含め、世の妊娠、子育てを経てきた人(ingの人も)はこんな思いをしていたのか、そりゃ少子化になるわ。そりゃ子供なんて欲しくないわ。俺もきっと恨まれてきたんやろなぁ…

小説としてはスゲーと思う。ただ、とんでもない現実を突き付けられた感があって「オモロかったか」と言われると、決してオモロくはなかった。俺の思ってた母性とか親子愛は自分勝手な幻想やったんやと思い知らされた気がする。

もし、これが世の女性のほとんどが感じることであるなら、子どもなんて産まなくて良いし、日本なんて滅んでしもたらエエねん。

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2019年03月31日

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