金原ひとみのレビュー一覧

  • 腹を空かせた勇者ども

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    レナレナが両親、友人達との関係を通して、他人の考えている事と自分が思うことの違いとどう折り合いをつけていけば良いのか、レナレナの心の葛藤に共感してしまったり、こんな風に考えるのか!と新鮮だった。「私は正しいことを言って、正しさと正しくなさの狭間で苦しんでいるミナミを正しさで殴ってるような気もした。」という箇所には、とてもハッとさせられた。考えても解決しないことばかりが多いけど、とても軽い調子の会話だらけの文章に何か救われるような気持ちになりました。

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    2025年02月01日
  • ハジケテマザレ

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    普段、この作者さんの作品読むと、良い意味でどっと疲れが出るんだけど、、、。
    作風変わったのかな?
    読後、元気になりました。

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    2025年02月01日
  • アンソーシャル ディスタンス(新潮文庫)

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    2021年 『谷崎潤一郎賞』受賞作品
    5編からなる短編集。
    金原ひとみさんの作品は本書が初読みでした。

    帯にも書いてあるように、
    整形や不倫、共依存とアルコール依存に性的依存…
    内容はとても生々しく、読んでいて辛い場面もあったが、どのお話も現実味のある物語でとても読みやすかった。

    「ストロングゼロ」「コンスキエンティア」は、
    読みながら あー!⤴︎︎あぁ!⤵ ︎⤵︎ ︎うわあ…なんでぇ⤵︎ ︎
    と感情に揺さぶられ、自分の心の中の感情と本書と会話してしまうほど没頭して読みました。

    「デバッカー」はただただ切なくなり…
    「テクノブレイク」は内容がスっと入ってきて
    主人公の気持ちが分かる部分だ

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    2025年01月31日
  • 腹を空かせた勇者ども

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    怒涛の会話が続く文章、金原さんぽい。
    レナレナ、ヨリヨリ、ミナミ、良い関係だ。中学生から高校生って、子どもだけど少しずつ変わっていく時期だよね。家族の形も恋愛も、縛られるものじゃないのかもだけど、公認不倫かぁ…なかなか難しい。コロナ禍のときを描いてるから、当時を思い出す。他人事のようで、身近な人にもたくさん影響を与えた数年間。あの頃学生だったら、自分はどうだったかなと考えてしまった。
    四編それぞれのタイトルも良いなと思った。
    『腹を空かせた勇者ども』『狩りをやめない賢者ども』『愛を知らない聖者ども』『世界に散りゆく無法者ども』
    食欲の止まらない玲奈の食べるシーンが多くて印象的だった。

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    2025年01月11日
  • 腹を空かせた勇者ども

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    ネタバレ

    また私は読まず嫌いだった…!と実感してしまった。著者の作品を、勝手なイメージで、若い時にデビューしてもてはやされた、イマドキの、若い女性が書いた、薄っぺらい小説でしょう、と、ハナから読んでいなかった。
    完全に自分の偏見だった。こんなにページを繰る手が止まらないとは思っていなかった。この作品で描かれているのは、自分とは遠い世代のコロナ禍の日常。ただでさえ近頃の若者は理解できない、とつい老害地味た発言をしてしまう自分が、タイムスリップしたみたいに自分の15歳の頃に思いを馳せてしまった。
    この年末年始は金原ひとみさんの作品を読み漁ることになりそうだ。

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    2024年12月24日
  • パリの砂漠、東京の蜃気楼

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    金原ひとみの本を読むのは初めて。現代女性の鋭い感覚と描写に驚いた。繊細な感性の人なのだろう。他の本も読んでみたい。

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    2024年12月21日
  • ハジケテマザレ

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    ウルトラノーマルも案外悪くないのかも?普通は尊いし、普通は貴重、そもそも普通ってなんだ?と思わず考えてしまうクセ強めなお話。
    このボーッと読める感じと、みんなが好き放題に喋ってる「」のない感じ、読んでて楽しい。頭悪そうな会話の節々に出てくる、お酒飲みながらそんな話する?って感じの小難しい言葉も良い。金原さんの文章好きだな〜。
    そしてカレーが食べたくなった!

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    2024年12月01日
  • 星へ落ちる

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    2組のカップルがWで浮気し、浮気した本人たちもまた、愛の模様に苦しんでいた。見捨てた側は愛の方向がお互いに向いていないことを自覚し、見捨てられた側は自分の中でどうにか合理化して足掻いていた。純愛とは正反対に位置するような小説。愛の複雑さを巧みに表現していて、読者にまで辛さやどうしようもなさが伝わってきた。

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    2024年11月26日
  • 腹を空かせた勇者ども

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    p.107 何だか、嫌な気持ちになった。自分の親とか誰かに憎しみを露わにする瞬間が、私は怖い。いつも見ているものを裏側から見るような、例えば公園に落ちている大きな石の裏っ側、電気シェードの裏っ側みたいに、見れば大抵、見なければよかったという気持ちになる。

    レナレナ最高!これからもその真っ直ぐさ、透明さ、清らかさを持ったままでいてほしい。

    複雑な感情が嫌いなままで、いいよ。

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    2024年11月22日
  • アンソーシャル ディスタンス(新潮文庫)

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    著者の作品はなぜか初読だったけど、とてもよかった。
    特に「ストロングゼロ」「デバッガー」の2作。
    主人公の女目線で、生きづらい現代を描いてる。
    著者は現代の無頼派作家と言えるんじゃないかな。

    妄想キャスティング
    「ストロングゼロ」
    桝本美奈(私)  夏帆
    彼氏 行成    藤ヶ谷太輔(暫定)

    行成はもう少しカラッポっぽい人がいいかも。
    読みながら「私(美奈)」は頭の中で夏帆さんがしゃべってた。  

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    2024年11月12日
  • アンソーシャル ディスタンス(新潮文庫)

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    金原ひとみさんの小説を初めて読んでみた。
    朝井リョウさんの言うとおり、とてもキマッた!!
    ストロングゼロ、不倫、美容整形、セックス、希死念慮等々、あらゆるものに溺れていく女性が主人公である短編が5つ入っていた。
    みんな溺れていくことで生活にとんでもない支障をきたしているのに、そこから抜け出せないし、抜け出せない状態自体をどこか心地よく感じている部分もあり、こちらとしても読みながら脳が痺れる感覚がありました。
    完全に共感できるわけではないですが、なんとなく分からなくもない、といったところです。
    男の自分でもとても痺れましたが、女性にならもっと響いているかもしれないです。
    一番好きだったのは、「ア

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    2024年11月02日
  • ハジケテマザレ

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    金原ひとみさんの作品は読んだことがなかったので初。
    濃い登場人物たちの中では1番マナツさんの言葉選びが好きで、グッとくる台詞がたくさんあった。
    自分はどちらかというと真野のような性格で、何者にもなれない、何かになりたいけど踏み出す勇気もないまま日々を送っている。という点で共通する部分があり、少しだけ読み進めるのが苦しい時期もあって発売直後から少し読んで積読状態だった。

    来月から新しい職場に就くので何となく今読めて良かったな、とも思った。マナルイのいる職場に勤めたいな。

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    2024年10月29日
  • デクリネゾン

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    好き嫌いはあるかもしれないが、浮気や離婚や不倫やセックスや語ることに躊躇してしまうことを清々しく語り、それを飄々と受け入れる女性たちがとても魅力的
    そして何より主人公の女性の思考や感覚がこれでもかとばかりに言語化されていることに驚いた
    凄い

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    2024年10月27日
  • パリの砂漠、東京の蜃気楼

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    愛すること、愛されること。女である資格。その前に鼻にピアスを通さないと済まない自己顕示、それも習慣化すると別の武装となり…赤裸々に、真摯に文章化する。帯の平野啓一郎の評になる。でも、私は非難があるかも知れないがイブの原罪性をみた。出家する前の寂聴さんみたい。

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    2024年10月06日
  • ハジケテマザレ

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    キャラが濃すぎてぶっ飛んでる人達に囲まれてたら、たしかに何かになりたくなるよなと思った。
    でも真野の持つ普通なところも1つの個性であって尊いということを言い続けてくれる仲間たち。
    みんなぶっ飛んではいるけど、みんな思いやりがあって、なかなか意見を自分から発言することができない真野にも、毎回必ず意見を聞いているところが良いなと思った。
    社会人であろうと今を存分楽しんでて、1人も置いていかずにはじけてて、こっちまで楽しい気持ちになる。
    読み終わって、この本のタイトルぴったりだなと思った。

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    2024年09月11日
  • デクリネゾン

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    読み終わったあとふぅってなる。
    主人公に共感はできないけれど、物事に対する考え方とか、人との関わり方とか、改めて人間は多面体だなと。母、妻、彼女、社会人、いろんなお面を次々と摂ったり被ったり。

    年齢的には蒼葉に近いからか、自分以外のことに対してあんまり関心がなかったり物事を抽象しすぎたりと思い当たる節があった。もう少し批評的にもなりたい。

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    2024年09月03日
  • 蛇にピアス

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    ネタバレ

    作品の名前はずっと前から知ってた。
    若者の恋愛模様がリアルに書かれてる小説が読みたくなって、ふと思い出したのが読んだきっかけだった。


    こういう本が読みたかった、という意味では思った通りの作品だった。恋愛をテーマにした作品は、どうしても「恋愛」が美化されがちだが、蛇にピアスは現実を疑似体験できるような描写ばかりで、私は好きだと思った。


    とはいっても、ルイたちの日常は自分のものとはかなり遠く、ところどころグロテスクなシーンも多かった。
    出会い方から結婚まで、色んな恋愛があるのだなぁということに安心を得てみたり、人の性癖をこんなに身近に感じられるのも面白かった。


    また、他の人の感想を読ん

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    2025年12月07日
  • ハジケテマザレ

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    『ミーツ・ザ・ワールド』を読んだときにも思ったけど、金原ひとみさんはどうしてこんなに「何の取り柄もない人」を描くのがうまいんだろう!?
    私自身も、普通じゃない何者かになりたい普通の人、である。フェスティヴィタで働く主人公以外の人たちみたいな、個性があったり才能があったり自分を貫いていたりする人を見ると羨ましくなる。羨むだけで何もできない自分が嫌になる。でもそんな「普通」に寄り添って、ぐらぐら揺さぶって、否定混じりでありながらなんだかんだで肯定してくれる、そんな作品だった。確かに、普通って全然普通じゃないよな〜。
    あとめちゃくちゃカレーが食べたくなった。

    【読んだ目的・理由】著者の作品が好きだ

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    2024年08月31日
  • パリの砂漠、東京の蜃気楼

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    絶えず見え隠れする「自責の念」「存在することへの疑い」「自分の中の乖離」。

    自己嫌悪に陥る心の動きがすごくよくわかる。前向きになったと思ったらまた気持ちが塞がって、という浮き沈みを繰り返し、全くどこにも進めないように感じる。
    私がなんとなく感じていたことが言語化されていて納得する部分が半分と、私よりも金原さんはもっともっと繊細で自己矛盾に苦しんできたんだと感じる部分が半分くらい。


    あと自分の性格や感じることに対して、何か理由をつけて説明をしたり、経験と紐づけなくてはいけないような感覚は
    ー辛い過去がないと鬱になっちゃいけない
    ー自己嫌悪は誰かに見捨てられたから
    受験や就活や日常のいろんな

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    2024年08月28日
  • クラウドガール

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    ネタバレ

    大切だと思うことを大切な人が大切だと思っていないことに人は強烈に傷つく

    地下鉄で読んでて数秒フリーズした

    自分でできることを人にやってもらうことに意味があんじゃねーの?

    うまいこと言うなぁ

    金原ひとみ
    頭はキレキレで一見ドライなようで時々すごい力で人の心を掴む作品をかく

    ありがたい

    次は何読むかな

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    2024年08月21日