金原ひとみのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
固有名詞を持たない人物たちの一人称視点の複数の話。登場人物は、彼、男、女のような一般名詞?指示語で呼ばれる。
女は元彼からの電話を、パソコンに向かってタイプする。元彼の言葉が女が打つ言葉に変わる。言葉は原理的に自分に属していない。自分の気持ちが最初からあるというよりは言葉を学ぶことによって、自分の気持ちが輪郭を持つと言える。女は元彼の言葉を書きつけることで、その言葉を自分の言葉としていく。自分の不明瞭な内面が、元彼の言葉で輪郭を持ち始めるような、同じ言葉を挟んで、私とあなたとが曖昧になる。
登場人物が固有名詞を持たず、しかも一人称時点で書かれることで、女-元彼の間で生じた出来事が、読者-小 -
Posted by ブクログ
金原ひとみさんの小説はマザーズを読み始めて数ページでギブアップして以来、2度目の挑戦。そのときは文字から溢れ出る怒りにも似た強さに圧倒されてしまって、わたしには受け止めきれないと思って挫折したのだけど、出版業界に興味があるので、題材としても面白そうと思い購入してみた。
ボリュームがある本だけど、様々な登場人物の視点から交互に描かれていくので、ダレることもなくするする読める。文芸誌の編集長、作家、編集者、作家のパートナーや娘、編集長の息子など、同じ出来事でも視点が違えば見えている世界も違う。
これだけ登場人物がいても誰一人として共感できる人がいない。特に行きすぎた正義感に取り憑かれたような作 -
Posted by ブクログ
実ははじめましての金原ひとみさんの小説。
今まで手に取る機会がなくて
この本を取り上げられたのを見て読んでみました。
どなたかが、金原さんの作品は
言葉がテンポ良く書いてあって
ある意味「言葉の暴力」並みの言葉が出てくる
なんて話をしていたのですが
それをヒシヒシと感じさせてもらいました。
よくこんな例え出てくるな〜
同じ人間なのに言語力がすごすぎると
読んでて唖然としてました・笑
ストーリーはある文芸業界におこる
性被害の事件を中心に
事件に関連してた、
それを取り込む周囲の人物、
それぞれの視点で書かれた小説でした。
起こった事件はひとつでも
それを取り囲む人物の視点はそれぞれで -
Posted by ブクログ
誰もが一度は妄想したことのある
「人生の最後に何を食べたいか」という問い…
一線で活躍する7人の作家たちが紡ぎ出す答えは
決して豪華絢爛なご馳走ばかりではなく
日常の片隅にあるささやかな味や
記憶の底に眠る思い出の味が
それぞれの登場人物の人生の愛おしさと共に
鮮やかに描き出されます
江國さんの淡い情緒
金原さんのひりつくような熱量
寺地さんの静かな優しさ…
一話一話の味わいが全く異なり
まるで極上のフルコースを少しずつ
味わっているかのような贅沢な読書時間でした♡
漆黒の背景に浮かび上がる
このミステリアスで耽美な表紙に一目惚れ!!
「食べる」という営みは、私たちが生きる