金原ひとみのレビュー一覧

  • 踊り場に立ち尽くす君と日比谷で陽に焼かれる君

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    金原さんってギャルっぽい雰囲気の印象が強いけど、文章は結構淡々としてて達観してる印象。
    ただ人生はやっぱり波瀾万丈。

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    2026年08月31日
  • デクリネゾン

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    タイトル「デクリネゾン」=様々な調理方法でひとつの食材を生かすこと。

    ひとつの食材=主人公が色々な恋愛をする、という意ではないかと思う。
    娘をもうけた最初の夫と淡々と続く建設的な関係や、娘を通して続く2人目の夫との関係、そしてコロナ禍で選んだ年下大学生との生活。

    経験は選択を邪魔するけど、同時に選択肢を広げる可能性もある。2度の離婚歴から大学生との結婚を躊躇うが、2人だけの幸せはそれぞれの過去があったから成り立つものだと思った。

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    2026年08月31日
  • アンソーシャル ディスタンス(新潮文庫)

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    【アンソーシャル ディスタンス】
    短編5篇を収録。『あの本、読みました?』で紹介されていて気になって購入。

    書かれているような経験をしてる人もいるのかな?とふと考えてしまったOo。.(´-`)
    重い短編だけど『ストロングゼロ』、『デバッガー』がお気に入り。

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    2026年08月30日
  • マザーアウトロウ

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    主人公の波那は、とんでもなく普通で目立たないタイプの旦那と結婚して数年。初めて会った義理の母(マザー・イン・ロー)は、見た目派手、コミュ力エグくて、行動力ぶっ飛んでいて、息子とは真逆の性格だった!しかし、なぜかバイブス合っちゃってあっという間にマブダチになる2人。不思議な嫁姑ストーリーがテンポよく、これこそまさに娯楽として読む本だなと感じました。

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    2026年08月27日
  • ナチュラルボーンチキン

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    文体が現代をひしひしと感じて楽しかった。
    とめどなく思考が溢れる感じは身に覚えがあるので親近感が湧いた。
    ただ、悲観的で夢見がちな主人公は結局自分から幸せを勝ち取ったんじゃなくて、幸せにさせてくれる人に出会えただけというのが、好きになれない。

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    2026年08月27日
  • パリの砂漠、東京の蜃気楼

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    「消えたいと消えたくない
    壊したいと守りたい
    気丈でいたいとスポイルされたい
    愛したいと愛されたい」

    相反する気持ちを抱えて生きていく

    いつまでたっても世間的に幸福と言われる幸福を享受できないまま、藁をも掴むように一日一日を生きながらえている

    そんなエッセイ。

    破滅衝動、消失衝動のようなものが湧き上がることを感じていて、
    ヒリついた心情をみるようで私自身も苦しくなった。

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    2026年08月24日
  • マザーアウトロウ

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    『ナチュラルボーンチキン』と同じ系譜に連なる作品だが、本作はさらに一歩先へ踏み込んだ物語だと思う。

    どちらも主人公がポジティブで破天荒な人物と出会い、その影響を受けながら変化していく物語である。しかし、両者の出発点は大きく異なる。

    『ナチュラルボーンチキン』の文乃も『マザーアウトロウ』の波那も、過去の結婚生活や不妊治療によって深く傷ついている。だが、文乃が過去のトラウマによって萎縮し、自ら人生を縮小させているのに対し、波那はすでに蹴人というパートナーを得ており、仕事も順調だ。彼女は満たされた日々を送りながら、過去をある程度乗り越えたサバイバーとして描かれている。

    では、そんな波那になぜ張子という存在が必要だったのだろうか。

    それは本作が「失われた人生を取り戻す物語」ではなく、「新しい人生を創造する物語」だからだと思う。

    創造には破壊が伴う。夫婦、子ども、血縁といった既存の価値観を一度解体し、自分自身の手で再定義しなければならない。

    そのためには、『ナチュラルボーンチキン』の平木直理のような年下の導き手ではなく、張子のように異常なまでの生命力と独自の価値観を持つ年長者が必要だったのだろう。

    波那を新しい場所へ連れ出すためには、張子のエネルギーは「本物」でなければならない。

    張子もまた過去に傷を抱えた人物ではある。しかし少なくとも現在の彼女は、虚勢によって生きているようには見えない。むしろ、狂気的とすら言えるほど自然に、全力で「今」を楽しんでいる。その圧倒的な生命力に触れることで、波那は新しい人生への一歩を踏み出していく。

    また、蹴人というパートナーの存在にも注目したい。

    蹴人は一見すると平均的で目立たない青年だ。しかし、母親や友人を否定せず、そのまま受け入れることのできる強靭な寛容さを持っている。

    波那は自ら進んで張子と酒を飲み、整形に挑戦し、韓国旅行までエンジョイしてしまう。彼女は「楽しそうなこと」や「やりたいこと」に対して常に心を開いており、張子の突飛な誘いにも面白がって飛び込むことができる。

    だが、波那がそのような大胆な行動を取れるのは、もともとの資質だけではないと思う。そこには、どんな自分でも受け止めてくれる蹴人という安全な居場所がある。

    張子は波那を前へ押し出す力であり、蹴人は安心して戻ることのできる受け皿だ。

    張子という圧倒的な推進力と、蹴人という揺るがない受容。その二つの奇跡的な出会いが重なったからこそ、波那は過去を乗り越えるだけでなく、新しい人生を創造することができたのだと感じた。

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    2026年08月24日
  • アンソーシャル ディスタンス(新潮文庫)

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    主人公の女性たちに共感するほど人生経験もなく、同情するほど感情移入もできなかった。それでも読み進められたのは、一人称の視点によって展開される臨場感と、自身にも身近な社会的テーマに対する著者の鋭い切り込み方に魅せられていたからなのだと、朝井リョウさんの解説を読んで腑に落ちた。

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    2026年08月22日
  • デクリネゾン

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    ・コロナ下。最近触れる作品、小説に限らず映画や漫画等、なんかその頃が舞台になる話が多かった。
    ・ここ数年は風化するには早く、生々しい実感を伴って創作出来る位の距離感が取れる時期なのかな。
    ・金原小説だけにいつ不穏な側に堕ちてしまうのか、ハラハラしながら読んだけど、そんな事にはならず割と穏当な最後になり、何でかちょっとホッとした。
    ・食事と人間関係。金原さんの小説で今までも取り扱われてきた題材での、ホームドラマって印象。

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    2026年08月16日
  • アンソーシャル ディスタンス(新潮文庫)

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    すげぇ本を読んだって感覚がある。
    一人称視点は普通なのに感情描写が強い。本当に強い。読んでて苦しくなるくらい。
    デバッガーが1番好きかも。
    アル中、心中、不倫、整形とか負のスパイラルにハマる人達の話が上手すぎる

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    2026年08月15日
  • fishy

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    3人の女の様々な生き方。自分の視点だけでなく他の人から見た視点。女が3人も集まれば、マウントを取りたがるw

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    2026年08月14日
  • デクリネゾン

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    金原作品の中でもなかなか読み進めるのに時間のかかった一冊でした。感情移入出来るところが少なかったからかな。。

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    2026年08月13日
  • 蛇にピアス

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    多感な時期、自分自身の感情を自分でも理解しきれずに、どうやって生きるのが正解なのかがわからない不安定な気持ちが伝わってくる作品でした
    終わり方が少し物足りなかったけど、人物それぞれに個性があり興味深く読めました
    金原ひとみさんの他の作品も読んでみたいと思います
    映画も観てみたいと思います

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    2026年08月12日
  • ナチュラルボーンチキン

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    初めて金原ひとみさんの作品を読む。登場人物、会話の内容が個性的。過去の傷、自分の弱さ、知られたくない事など、些細な迷いはふっとばす豪快さがあった。

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    2026年08月10日
  • ナチュラルボーンチキン

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    なかなかに、ありそでなさそな話だったな。
    40代同士の恋愛の始まり、みたいなお話なんだけどそれは要素の一部で、自分の殻を少し破るお話、なのかなぁ。

    ぶっ飛びの方向が私の得意な方向ではないんだけど、年齢的なものかそれなりに寄り添えるような箇所もあり、不思議な感覚。

    2026.8.9
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    2026年08月09日
  • デクリネゾン

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    共感できる内容ではないけど

    「人間を簡単に説明しないための小説」
    だったと思う。

    志絵は、母親だからこうする。
    恋人だからこうする。
    作家だからこうする。
    大人だからこうする。
    そういう「こうあるべき」に何度もぶつかる。

    でも、実際の人間はそんなに綺麗に分類できない。

    娘を愛しながら、娘から離れたいと思う。
    恋人を愛しながら、苛立つ。
    結婚したいと思いながら、結婚の意味を考え続ける。
    社会に怒りながら、自分の怒りそのものも疑う。
    その全部が志絵。

    そして、そこを「矛盾してるからダメ」と処理しないところが、金原さんの作品だと思う

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    2026年08月09日
  • ミーツ・ザ・ワールド

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    ネタバレ

    久しぶりに小説を読みたいと思って。

    正反対の人、世界の人たちと出会って執着して、で、
    自分を出すことを見つけて、世界が広がっていくことや、
    母親との関係に逆に自分も思い知らされるというのがよかった。

    ライがまた出てくるかとも思ったけど、出てこなくてよかった。
    人がいなくなっても、その人の目を通して想うとか、心の折り合いの付け方みたいなのにも触れられる。

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    2026年08月06日
  • 最後の晩餐

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    「最後の晩餐」をテーマにした、女性作家たちのアンソロジー。
    どの作品も面白く、すぐに読み終わった。
    自分の「最後の晩餐」は何がいいかな?
    何を食べるかより、誰と食べるか、なのか?
    いや、やっぱり一人がいいな。
    …と、いろいろ考えさせられるのも面白い。

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    2026年08月04日
  • 持たざる者

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    一番最後の朱里の章がインパクト強すぎて朱里のことしか覚えていない。全く経験したことない状況であるにも関わらず朱里への同情と義兄夫婦への怒りがとんでもなく溢れ出ました。朱里よ。幸せになってくれ。

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    2026年08月03日
  • ナチュラルボーンチキン

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    ルーティン化をこよなく愛し、イレギュラーを恐れる主人公。彼女の過去がその今を作っているが、平木さんやましかさんと出会うことで変化と過去の振り返りにに繋がった。振り返りって自分が安全な立場になってからでなくてはできないんだろうな。

    自分にコントロールできないものが怖い。
    どんな個体が当たるかも分からないのに少なくとも18年くらい一緒に過ごすことが確定している子供を持つなんて恐ろしいことこの上ない。平均して3千万くらいの課金をどんな性格で情緒や体や性癖の持ち主かも分からない存在にベットできる人々は狂気に突き動かされているようにしか思えない。

    おじさん化とは、この間まで普通に話の通じる人だったはずの男性が、同僚に対しても、新人に対しても、結婚相手に対してもめっちゃ偉そうな態度を取るようになる現象。権力欲の強い男性が教育係になったり、名誉男性としての権力者側に認められた女性が教育係になった場合も、おじさん化が激化していく。つまり弱者の気持ちを鑑みる必要に、駆られたことのない人ほど、おじさん化しやすい。おじさんとはつまり話の通じない人。自分とは価値観がかけ離れ過ぎた人。

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    2026年08月02日