金原ひとみのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
登場人物の名前が章タイトルとなり、それぞれの視点で物語が進むものの、作家で母で別居中で若いパートナーと暮らす長岡友梨奈が、各章全てを引っ掻き回している印象。
かなり性的にやらかしている男性陣。
女性陣は、友梨奈の助太刀もあり声をあげるのだが、どういうわけか応援しづらい。
社会的抹殺に等しい報復を受ける男性陣に対し、なんだか気の毒な気さえしてくる。
自身の被害経験によるものなのか、それとも元来の気質なのか。
病的な「正義」で愛するパートナーや娘さえも傷つける女性の味方然とした友梨奈を最後まで理解することが出来ず、こんな人が身近に居たら面倒だな…と女の私が思うのだった。
一方で、知り合った当 -
Posted by ブクログ
聡明で規律的な姉と 奔放で刹那的な妹。
両親は離婚後 それぞれ亡くなっている状況。お互い異質でありながら 深層で同質であり、そのためより一層の反発がある姉妹。
姉妹という関係に馴染みのない自分には、完全には実感しきれない部分もあります。それでもこの作品は、血縁という逃れがたい結びつきの中で生じる、微細で複雑な感情を丁寧に描いているなと思います。
小説としては 現在の金原さんの中期の作品かなと。デビュー当時からすると 小説が心情を多彩に描いてくる感じ。
タイトルの「クラウドガール」について。
綿矢りささんが解説で記した「雲に預ける言葉」という表現が象徴的かなと思う。
作中に登場するSna -
Posted by ブクログ
結構長くかかったが、面白くなかった訳ではなくレビューをどう書こうか考えながら読んでしまったため。
内容は作者自身の自己満足と思うか、すべてをさらけ出してる潔さと思うか。
作品としての面白さは何も無い。
今までの生き方、歩んできた道のりは全く共感できない。
普通だったら絶対に他の作品も読もうとは思わない。
以前の僕がそうだった。
でも今はほぼすべて作品を読み、いつの間にかどっぷり嵌っている。
それはひとえに、文章の美しさにある。
個人的には筆力だけで惹かれるのは金原ひとみと藤沢周平だけだ。(あと強いて言うなら三島由紀夫)
そろそろ消化不良気味になってくるのだろうか。
それともますます金 -
Posted by ブクログ
一気読みできました。
解説にも書いてあったけどこの作品は現代を生きる若者の暗部、つまり身体加工を含む暴力、アブノーマルなセックス、それに殺人や死への願望が描かれていて興味を惹かれるような内容だった。
ルイがアマとクラブで出会うことで運命が変わる。アマにスプリットタンの魅力を教えられルイは舌にピアスをする。その過程で麒麟と竜のタトゥーも入れるがこの身体加工がルイの過去との訣別を意味しているのか?
読んでて思ったのはルイは意外と育ちが良くて教養あるんじゃないかなって。会話の節々にそういうのを感じるけどそういった一般的な社会から外れて生活するに至った経緯はなんだろうか?
彫り師のシバさんとのアブノー -
Posted by ブクログ
恋愛と家族、結婚と離婚、成長と老い。
覚えていることと忘れること。
食卓を囲むこと。
・あらゆることを後回しにし続けているから、もはや何を後回しにしているのかさえ忘れてしまう。そんな人間でも何不自由なく生きていけるからこそ、人生は生きづらいとも言える。
・そもそも小説に求めるべき価値は、社会的正当性のない言葉を如何に伝えられるか、だけです。
・どんな刺激も経験も出会いも私を変えなかったのに、老いだけが私を変えたのを痛感する。
・感情は生物で、人を好きな気持ちも執着も悲しみも寂しさも嫉妬も悔しさも、全て酸化していく。味はするけれど、湿気ている。食べながら私も、もう食べたくないと心からうん