金原ひとみのレビュー一覧

  • ナチュラルボーンチキン

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    若い頃に妊活でボロボロになり、ただただ平穏な生活を求めていたミドフォー女性が新たな出会いに翻弄されていくお話。
    
長回しみたいな文章は新感覚ですごく面白いし共感する部分も多かった。

    ストーリー展開はかなり無理がある感じなのでファンタジーとして読めば良いのですが、周りの人の「ホスト狂い」とか「宗教にハマった家庭」とか過激な設定がいまいち物語に活かされていなくて持て余した感じがした。


    「皆多かれ少なかれ、三十代後半くらいになってくると楽しいことがちょっと重くなってくるんだと思いますよ。霜降り牛みたいに、少々過剰すぎますねって感じで、
    心が動かない平穏な状態を求めている人は少なくないはずです。

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    2026年03月07日
  • 蛇にピアス

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    ネタバレ

    読みやすいし物語も面白かったけど特段好きではなかった。
    でもこの長さでこういう落ちぶれ方を垣間見ることができたのは良かった。
    シバさんに対しては、生きる意思に傾倒しようと思ったからこそ、無意識的に恨まなくなったのかな。

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    2026年03月03日
  • 踊り場に立ち尽くす君と日比谷で陽に焼かれる君

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    エッセー、短編と盛りだくさん。
    どちらか区別がつかないもの?もあり、金原ワールドにどっぷり浸かる。

    前にも書いたけど、著者の生声を聴くとなんだかイメージが重ならないのだが、こんな内側の感情渦巻く世界が文章にあふれ出ているのだろうか。
    まさに作家が天職といえる人なんだろうと思う。

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    2026年03月02日
  • デクリネゾン

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    人の心は変わる、変わるんだけど全くの別物になるのではなく
    その時の環境、時代、人間関係に必死に適応して生きている結果なんだとこの本を読んで思いました。

    あんなに大変だったコロナ禍を僕はもう遠い過去にしてしまっている。この本を読む時間が違うだけでも、違った読み方になってしまっているのだろう。

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    2026年03月01日
  • ミーツ・ザ・ワールド

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    世間体というものに囚われない世界の人たちと触れ合うことで少しずつ自分の在り方や他者との向き合い方についての主人公の考え方が広がっていくところや素直さが結構好きだった。恋愛の始まりに自由と身軽さを喪失する恐ろしさを感じるというところがすこし共感。

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    2026年02月28日
  • アンソーシャル ディスタンス(新潮文庫)

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    はじめましての金原ひとみさん。
    いつか読んでみたいなと思っていたところに、本屋で目にとまって購入。

    ひとの内面の解像度が高い。シチュエーションは自分の日常と近いものは無くても、登場人物の心の動きにドキッとさせられる。

    自分で選んで進んできたはずの道が急に不安定なものに思えてきて、生きたいわけでもないのに生きなければいけない現実にもがいている自分と、それをどこか客観視している自分の両面が描かれている。

    どのお話も、誰がが救ってくれるわけじゃないことに気付かされているところがリアルで、容赦ないけど清々しさすら感じた。

    このヒリヒリする感じ、他のお話も読んでみたいです。

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    2026年02月28日
  • ミーツ・ザ・ワールド

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    自分がどれだけ憧れ、理解したいと思っても、相手がそうされることを望まないなら、いったい何ができるだろう。死ぬことが自然と考えている人を死から救いたいというのはエゴなのか。人と人は関わり合って、少なからず迷惑をかけ合って生きていくものだと思っている。人生や幸福はどこまで個人のものなのか。

    ゆかりにとってのライのように自分を大きく変えてくれる存在と出会うことに少し憧れる。自分の人生にそんな人が1人でもいたら、たとえ会えなくなったとしても、いつまでも自分の世界の中で で生き続けるのだろう。

    2人の人間がどれだけ親密になり、愛し合っていたとしても完全に一つにはなれない。円は交わることはあってもピッ

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    2026年02月25日
  • fishy

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    三者三様の生きづらさ。
    話せば楽になることもあるし辛くなることもある。
    人生のどん底だと思ってもそのあとに思いもよらぬ幸運が巡ってくることもある。

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    2026年02月23日
  • アンソーシャル ディスタンス(新潮文庫)

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    社会的に適切な行為とされる「ソーシャルディスタンス」という言葉に「アン」をつけて、社会からはちょっと眉をひそめられうる生活を送る主人公たちを描く『アンソーシャルディスタンス』。タイトルが巧みです。

    アル中、整形中、コロナ警察… 
    社会問題としては知っていても共感しにくいテーマですが、当事者の思考を剥き出しで描くことで、同情や共感といった感情を覚える隙もなくただ圧倒されました。
    金原さんの作品を読むのは『蛇にピアス』から2作目ですが、著者にしか出せない強さがあり、前作同様読み終わった後はしばらく茫然とさせられました。

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    2026年02月21日
  • 腹を空かせた勇者ども

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    学生の勢い、レナレナの純粋さ真っ直ぐさに胸をうたれた。中高生ってちょっとしたことで仲違いおこっちゃうよね。頑張って想像力を駆使して人間関係を築こうとしていく不器用さが輝かしい。

    レナレナの両親の聡明さ、筋の通っているところは大人としては見習いたいけれど、子供の立場からしたら理論的すぎて飲み込めないよね。大人になるにつれて分かっていく諦めるものが増えていくのは少し悲しい。

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    2026年02月19日
  • 私の身体を生きる

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    ネタバレ

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    アンソロジー、あまり読んだことがなかったので読めるか少し心配でしたが、

    いろいろと、それぞれに、自分の身体に関する記憶や経験が書かれていて、

    無事読めました。

    ワンテーマを通して、こんなに豊かなアンソロジーができるんだなーと、やっぱ一流の作家さんたちだからかと思いますが、読者としても自分自身の経験について振り返る機会になったり、他者について少し想像する機会になる、とても良い本だったと思います。

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    2026年02月18日
  • 私の身体を生きる

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    リレーエッセイ方式で17人の書き手が
    『私の身体を生きる』という性をテーマに綴った作品。

    想像していた感じと、かなり違っていた。
    同じテーマでも書き手によって随分とみえる世界が変わるものだ。編集者から依頼された形で綴っているためか、何となく及び腰に感じる作品も少なくない。

    女性しばりでリレーエッセイ集にした意味する所も、問いたいが、赤裸々告白をするものから、トラウマ的な内容を飄々と語ったものまで、多種多様・・・

    トップバッターの島本理生さんの作品だけは、眠っていたような共感が呼び起こされる様な感覚があった。
    恋愛ものがお得意な作家さんだけに、性の役割にも飄々と鋭い着眼点をお持ちだ。

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    2026年02月13日
  • 私の身体を生きる

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    「私の身体を生きる」というテーマのエッセイ集。
    びっくりした内容もあった。自分の性を語るのは難しい、

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    2026年02月01日
  • アンソーシャル ディスタンス(新潮文庫)

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    金原さんの文章を読むと心にずっしりとしこりが残る。決してハッピーエンドでも読後感がすっきりとした結末でもない。尻切れトンボ的な、不安の靄を感じながらショートストーリーは終わる。登場人物が資本主義の渦の中でゆっくりと崩壊していきながら、それでも自我を保ち続ける姿には妙にリアル感があって恐ろしい。程度の違いはあれど、私たち全員が体験している空っぽのかなしみを、どうかここまで言語化しないでくれ!と思った。

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    2026年01月21日
  • ハジケテマザレ

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    3.8/5.0

    普通であることにコンプレックスを抱える主人公と、愉快なバイト仲間たち。

    自分とは全然違うんだけど、なんか一緒にいて心地いい人や空間っていいなあ、と思った。

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    2026年01月19日
  • マリアージュ・マリアージュ(新潮文庫)

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    愛と性、結婚と離婚など男女の関係について考えさせられる内容だった。

    本書の6つの短編はどれもどことなく不安定で儚さが感じられる。ちょっとしたきっかけで全てがガラガラと崩れてしまいそうなギリギリのバランスで保たれている。
    もっと現実は違うという気持ちとこんな感じでいつも不安定なのかもしれないと自分の気持ちも複雑であることを改めて思う。
    『献身』にあった「今私は自分が、自分自身に固く拘束されていて、でも途方もなく自由だと感じる」のフレーズにはなぜか非常に納得できるものがあった。

    本書の中では『仮装』が一番好きな話だった。子供を愛する気持ちと子育ての苦労から解放されたい気持ちとのバランス、そして

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    2026年01月18日
  • クラウドガール

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    ちょっとよく分からなかった。姉妹のうち、行動や容姿だけを見ると妹の方が傷ついているかもって思うけど、実際は姉の方が傷ついていて立ち直ってないのかもって思った。事実もどうなのかわからないし。人には人の地獄があるってことかな?色々あっても姉妹の関係が終わってなくて、救いがあってよかった。明るさって大切なんだな

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    2026年01月15日
  • 蛇にピアス

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    グロい。想像力が勝手に働くのを無理やり抑えないとページが捲れない。ここで描かれている人体改造は今流行りの承認欲求からくるものではなく、人間であることや、生きている苦しみからできるだけ離れようとするものである。痛みを伴うごとに超人化していくのが、登場人物にとっては快楽だったのかもしれない。痛みを感じることは非常に人間的なのに、痛みを乗り越えた後はますます人間が近づきがたくなる姿に変貌する。ふたつの姿の境界を行ったり来たりする世界に、彼らは生きている。
    アマが亡くなってしまうときに、ルイに身がちぎれるほどの苦しみが襲うとき、ああ、まだルイは人間だったんだと気づく。人体改造では得られない精神的な苦痛

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    2026年01月14日
  • 蛇にピアス

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    ピアス、スプリットタン、タトゥー。身体改造に魅入られた人間は退屈な生への欲望と偏執的な死への欲求との間で蠢く。若者の言葉にもならない底抜けの不安感や衝動が生々しく描かれていた。

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    2026年01月12日
  • 踊り場に立ち尽くす君と日比谷で陽に焼かれる君

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    著者の作家生活20年の掌編小説とエッセイをまとめた本

    第一章の『「母」というペルソナ』がとにかく良い
    こんなにも「母」を高解像度で書いたエッセイがあるかよ……全ての母たちに読んでほしい名文

    全体的に掌編よりもエッセイの方が好きだった
    掌編は「男とセックス」が多すぎて胸焼けしてしまった
    これが著者の持ち味なのかもしれないけど、違うテイストのものも読みたいな〜

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    2026年01月11日