金原ひとみのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
金原ひとみさんの作品を少しずつ読んでいく予定。
私の中では村上龍氏とどこか同じカテゴリーに属していて、かつては村上龍で手一杯だったと思う。
本作は二作目にあたり、初期作らしいきりきりとした緊張感が漂う。社会なのか、家庭なのか、何かに抵抗している若さを読むことになる。
「アッシュベイビー」は、ベイビーという生命を扱いながら、それを灰色の存在へと変形させる。そこにこそ金原ひとみの挑戦的な文学性は際立つが、同時に文芸としての限界さえ感じさせられる。
眩しい世界を避けながら、しかし個として沈むことにも抵抗する。そんな難しい生き方。
金原ひとみにとって、作家であること以外に道はなかったのではないかと思う。
これを入口として、時間はかかっても現行の作品までたどりつきたい。金原ひとみという作家の軌跡と彼女の生活の変化を感じれるといいなと思う。 -
Posted by ブクログ
西加奈子さん、村田紗耶香さん、千早茜さん、、他にも豪華な方々のお名前が、、
もうこれ買うしかないやんと思って購入して即読みました。
それぞれの女性作家さんたちがご自身の身体をテーマにリレー形式でエッセイをつづられていて、どのエッセイもすごく赤裸々に描かれていて同じ女性として共感するところもあれば、驚かされることもあり、、それこそ、読んでからは「私の身体は私のもの」を強く感じた。
それぞれの身体に色々な経験や傷が合ったり、コンプレックスが合ったり。
それでも一つしかない自分の身体。
こんな私でももっと堂々と生きていていいんだと思わせてくれる作品でした。 -
Posted by ブクログ
赤いカバーがなんとなく目に留まって手に取った。蛇にピアスの人か、むかし読んだな、くらいの知識で読み始めて、一気に読んでしまった。不安定で繊細で、なんだか引き込まれる文章。エッセイは普段読まないので、こんなふうに考えている人もいるんだなと興味深い気づきがあった。逆にわたしってなーんも考えずに図太く生きてるんだな…。ご本人のしんどさを思う気持ちと、不安定さゆえ引き込まれる彼女の生き方、文才と自分の平凡さの対比を残念に思う気持ちと。
お子様はどう育っているんだろう。流石に仮名だろうけど、不倫をしたりされたりしている友人たちのことをここまで細かに書いて大丈夫なんだろうか…(下世話な感想しか浮かばない自分が重ね重ね悲しくなるね)
金原ひとみさんの小説、見かけたら買ってみます。いい読書体験だった。 -
ネタバレ 購入済み
刺さるのに刺さりたくない
私には小説の好み的な意味でも性癖的な意味でも性格的な意味でもすごく刺さる作品だった。
アヤの生きることへの無力さ、死にたいと思っているにも関わらずこの人を知りたい欲しい、仕事での地位などの小さいものにもこだわっているところが『生』というものへの執着を感じた。
ホクトの小児性愛すらも超えた性癖には言葉にできない程の嫌悪感を抱いたが、何が彼をそうさせたのかと気になってしまったり、彼は何を考えているのかと何故か嫌いにはなれなかった。
アヤの死にたいけど生きたい、でも死にたい、でも勇気はない、だから『何故か愛したっぽい』人(村野さん)に死を要求して『生』という責任から逃れようとしているのだろうか。村野さんは生にも死にも執着しているのかどうかも分からない程何も答えをくれなかった。分からないからこそ惹かれ自分の生死を彼に委ねたのではないかと思った。
そんなアヤと自分を重ねてみたり、ホクトと村野を自分が向き合うとどうなるのかと考えてみたり、とてもヘビーで終わった時にはしんどくて泣いてしまった。
何度も読み直したいし2度と読みたくないとも思う。
登場人物みんなを大嫌いだし大好きになった。
刺さるのに刺さりたくない、いや刺さるべきではないと私はおもう。 -
Posted by ブクログ
綿矢りさ、村田沙耶香、に並んで自分がよく読む現代の女性作家さん金原ひとみ。
オートフィクションって言葉を知らなかったのでなんとなく気になって読み始めました。
主人公のキャラクターとしては金原さんらしいと言った感じ。
ただ思考回路や規範意識などがいつもよりも更にぶっ飛んでるので共感できる人は強者かもです。
主人公は苦しんでるんだろうけど、読者として客観的に見れば「こうすれば良いじゃん」って思っちゃいます。
ただ自分の人生も他者から見ると「こうすりゃもっと豊かに暮らせるんじゃね?」って思われそうだなと思ったり。
自分が真剣に悩んでることが他者からすると些事に思えたりって、きっとありますよね。
本の話ですが、そういうことで自分は主人公に共感できなかったってことを言いたかったんです。
構成としては、22歳の頃からだんだんと若い頃に遡っていくって構成が面白かったです。
どういう過去によって現在の自分が形成されたのかってのを読み解いていく感じ。
主人公の不安定な内面をありのままに心理描写しきったってところは流石だなと。
星は3にしました。