金原ひとみのレビュー一覧

  • マリアージュ・マリアージュ(新潮文庫)

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    金原ひとみの作品は好きでよく読むけれど、短編集はあまり読んで来なかった。
    サクサク読めて一日足らずで読んでしまった。

    試着室、が1番好きだった。

    どれもどこか不穏で自分の醜さも人の醜さも直視しなければならないような作品たちだと思った。

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    2023年09月12日
  • マザーズ(新潮文庫)

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    50頁読んだところで、この感じで600頁越えか…きついかもな…と思ったけど、そんなことなかった。鋭利な狂気さと正直さ。嘘があったとしても、その嘘すら正直なものに感じる。

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    2023年06月25日
  • ハイドラ(新潮文庫)

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    人は一日に35,000回の選択をしているというのを何かの本で読んだけれど、この本を読んでそれを思い出した。
    それくらい主人公の描写が細かい。
    恋愛ともなれば尚更そうなのかも。

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    2023年06月25日
  • マリアージュ・マリアージュ(新潮文庫)

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    素直な作品だった。
    どんな立場でもずっと一人なのに、一人で生きていられる人間でありたいと思う混沌について考えた。

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    2023年06月12日
  • 私たちはどう生きるか コロナ後の世界を語る2

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    コロナ禍をテーマにした、識者たちの短いインタビュー記事が集められたものだが、人間の生死について、人間どうしの関係性について、また経済について(これに関しては私自身の基礎知識がなく、よくわからなかったが…)など、コロナ禍に限らず、人間社会が抱える普遍的で本質的な事柄が多岐にわたって言及されていた。
    色々なるほどと思う言葉に出会ったが、特に、世界的な傾向にある「分断」が抱える問題について、アメリカ人経済学者の言葉が腑に落ちた。彼は、それは誰か一人の責任ではなく「差異を超えて互いに話し合うことを妨げている深い分断そのもの」が問題であると語った。特定の人物に責任を転嫁させるような報道に違和感があったが

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    2023年05月26日
  • 蛇にピアス

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    ネタバレ

    鮮烈なインパクトのある本でした。舌にピアスを入れるスプリットタンの話であったり、身体に刺青を入れる話であったりと、自分とは正反対の話であるにも関わらず、何故か気になってしまう不思議な力を感じました。アマを殺したのが恐らくシバさんだと気づいたルイが、その後シバさんとどういった関係を取っていくのかが気になります。

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    2025年12月21日
  • マザーズ(新潮文庫)

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    はじめて読んだ金原ひとみさんの作品。

    ドラッグ、虐待、不倫、流産……なんとも重たい内容を描く作品でしたが、この本には育児で葛藤しながら1日1日を生きていく母親の姿、母親の愛、母親の苦しみが詰まっていて読んでいくうちに心苦しくなることが多い。特にユカという母親はドラッグ中毒なので幻覚する場面はいつも恐ろしさを感じるけど、本人自身それだけ苦しんでいるんだろうと思う。金原ひとみさんの喩えかたはインパクトがあって凄いと思いました。
    ユカが央太の部屋に上がってDVD齧るとこやばかった。
    涼子が一弥にシャワー浴びせるとこもやばかった。
    読んでいて痛々しい描写もあって、読み進めるにも時間がかかりました。重

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    2023年05月06日
  • 私たちはどう生きるか コロナ後の世界を語る2

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    文字通り、コロナ禍においてどう生きるかを説いた本。

    オムニバス形式なので統一感はないが、コロナについての各有識者の意見が知れたのは良かった。

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    2023年03月12日
  • fishy

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    混ぜるな危険オンナたちが蝕まれること分かってんのに混ざりにいく。ドロドロ展開だったけど相変わらずの金原ひとみさんらしいどこかスッキリする終わり方。

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    2023年03月07日
  • パリの砂漠、東京の蜃気楼

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    小説『アタラクシア』で惹かれ、著者初となるエッセイを手に取る。

    エッセイでありながら小説の様でもあり、自分と掛け離れた世界の様に感じながらも、ごく身近に感じる瞬間もある。

    普段から『気付き』が多い自分に取って金原さんの生き辛さといつも死を身近に感じている事に共鳴する。

    『生きているだけで、何かに何かの感情を持っただけで、何かに傷つき、何かを傷つけてしまうその世界自体が、もはや私には許容し難い』の言葉通り、リアルであろうがSNS上であろうが理不尽と捏造に溢れた世界は人を苦しめる。

    心の底からの本気の叫びに共感する。

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    2023年02月15日
  • マリアージュ・マリアージュ(新潮文庫)

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    金原ひとみさんの小説は定期的に読みたくなる。何故か?
    そこには嘘の無い、日常の本音があるからだ。そして、それは時に残酷で、酷く汚い。ただ、何故か安心する。
    それは自分の日常が幸せである一方での
    冒険の渇望、生の中にある、タナトス、破滅への憧れであるのか?
    安定と真逆の不安定に身を委ね、読ませてくれる数少ない作家である。
    タイトルのマリアージュとはフランス語で結婚を意味するが転じて別の2つのものが
    調和している状態の組み合わせのことであるが、我々人間は我儘な生き物である。
    アンビバレンスな感情の中、完全な調和は困難である。…
    が、そうでないと信じたい。

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    2023年02月12日
  • 憂鬱たち

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    私にはあんまりかもしれない。こんなに簡単にオジサンに性的な魅力を感じる理由がよくわからない。けど、病んでる人の見える世界がどんなものかは分かった気がする。

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    2023年02月03日
  • fishy

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    ネタバレ

    綺麗事なんか一切なしの人間関係をみた気がした。
    とても大切な友人とは思えない3人の関係
    ユリがみくとの関係を
    同時代を生き、空間を共有する人というように
    まさにそれ。

    ずっと3人それぞれ好きになれなかった
    みくは不倫してバレて慰謝料とられるし
    弓子は旦那に不倫されてヒステリックなるし
    ユリに関しては
    人の気にしてることをずけずけと言って
    芯まで傷つけるのがなんて人と思ったけど
    それはある意味彼女自身が自分を守るすべだったのかと。
    どれが本当でどれが嘘かも分からないユリに
    興味がでてた。

    共感はほぼできなかったけど
    3人が最後幸せで居てくれて良かったと思えた。

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    2023年02月01日
  • fishy

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    ネタバレ

    延々と続く男の話と露骨な性描写に途中までやや食傷気味だったが終盤急激に面白くなった。さっぱりした文章で俗っぽくありがちな設定をドラマチックに仕上げているのがすごい。

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    2023年01月20日
  • アタラクシア

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    アタラクシア(心の平穏)を求めて 関係し合う登場人物たちのそれぞれの視点とそれぞれの生活と、関わりに対する思考。
    彼らは結局自分の心に向き合っていない。
    いや、唯一向き合っているのは由依なのかな。
    それぞれの心情を事細かに書いているのは面白かったけれども、読んでいてのめりこめるかと言ったらそれほどでもなく。好みが非常に分かれるのだろうなと思います。
    r18文学賞的な作品がお好きな方には結構響くのかも。

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    2025年12月18日
  • アタラクシア

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    キレッキレで驚異的な語彙力がたまらない。

    「一緒にいることの絶望」という発想が斬新で
    不思議と全否定できなかった。

    世界観にどっぷり浸かりながらそれぞれの立場で考えるとなぜか共感してしまう。

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    2022年08月22日
  • オートフィクション

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    感情優先その場のノリ
    それって自分の直感を信じてるってこと

    そっかリンは苦しみながらも
    自分のことを信じれてるんだ。

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    2022年06月23日
  • パリの砂漠、東京の蜃気楼

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    ホッとした。私はホッとしたんだ。
    大人になってもこんな生きづらさを抱えて、いつ終わってもいいと思える人生を生きていることの軽さ。
    私だけじゃない、だけどこんな事もう女の子じゃない私は口にも出せない。
    いつまでも、もがき、苦しみ、こうして生きていくしかないのだろう。と念を押された気がしてホッとしたんだ。
    あっちに引っ張られないために、私は今日も笑う。

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    2022年06月14日
  • パリの砂漠、東京の蜃気楼

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    金原さんの小説と同じような雰囲気がありなんだか安心した。生きづらそうで恋愛中心の人生でそれも思った通りで。文章が読みやすく切なさの中に品があって良かった。研ぎすまされてるが故に傷つきやすいのかな。
    ネガティブで尖っていてる。

    ある人の言葉に怒り、絶望を覚えてそれを文章化してるときに客観的に書いてどちらも正当である状態にしなければこの気持ちを浄化できないみたいな話があって

    ものすごい冷静な人だなと感心した。作家中の作家だ。渦中でそう思えるなんて。私も見習いたいところだ。

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    2022年11月08日
  • パリの砂漠、東京の蜃気楼

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    本書を読む前に、ゲーテの「親和力」を読んでいて溜まったフラストレーションというか、肌(脳?)に滲みてこない感覚をどうにかしたく、次に読む本に選んだのがこの本。とかく“何らかの法則性”の文脈でものごとを見たがる前者に対して、金原ひとみはその逆。

    金原ひとみの文学にあるのは、それら整理をつけたがる圧力に対するカウンターとしての無軌道さではなく、そうでなければ生きられないという必死さ、息も絶え絶え感。私としてはそれが好きであり、読む動機でもある。

    あまり長編を発表しないようだが、身を削るようなこの書き方であれば、そこも致し方ないように思える。が、長編を読みたい。

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    2022年03月20日