穂村弘のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
「NHK短歌」のテキスト内の連載という、穂村さんの本業の短歌をめぐるコアなやりとり。
作家・漫画家・モデル・ブックデザイナーなど様々なジャンルで、
歌を詠んだり、歌に係わっている人との対談はどれも刺激的だった。
三十一文字の制限があるからこその表現。
もっと短い俳句では、今を切り取る表現になるが、
短歌ではより飛翔感、スケール感を語ることが、1行の中で出来る。
置きかえ不能な言葉にまで突き詰めること、
歌=本人と思われがちな部分、神の短歌と世界平和、
文語が要請する言葉運び、時代に影響される発想、逆張り・二物衝撃。
文語の型の中では、批評や指導で出来が良くなっていくものでもある。
歌会・結社の -
Posted by ブクログ
穂村さんのエッセイを4冊ほど読んで改めて思ったのだが、穂村さんの文章は、小さな日常の出来事をきっかけに、俯瞰した自己分析をする、視野の狭さと広さの行き来が面白い。
例えば『次の瞬間』という章では、小さな子供と大きな犬が遊んでいる日常の一コマへの恐怖が綴られている。次の瞬間犬が噛み付く妄想(=視野の狭さ)をする一方、視野を広げ、そんな妄想をする自己とそんな事を考えもしない他社の差異を考える。そして「想像力には個人差があり、それは単に度合いの問題ではなく、気になるポイントが違うから」と結論付ける。
穂村さんのエッセイはカメラで例えるなら、単焦点レンズと広角レンズを行き来するような感覚だ。
単 -
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Posted by ブクログ
以前読んだ『蛸足ノート』が良かったので、読んでみました。『蛸足ノート』の続きでいいのかな?
クスッと笑えるものから、私も一緒です、穂村さんという話もあり、今回も面白かったです。
特に好きな話。
倒れないドミノ
これはわたしも同じことようなことをやってしまい、反省したことを思い出しました。この中に出てくる詩がとてもいい。
タイムトリップ体験 四十年ぶりの「再会」
こういう奇跡的な話好き。
星の呪縛 誰だかわからない知り合い
どっちが好きか問題
この三つの話は私も同じ。
愛の計測
老夫婦の短歌にジーンときた。
或る夜の出来事
こんなこと本当に起きるんだ、とびっくり。
カレー嫌い