【感想・ネタバレ】あの人と短歌のレビュー

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Posted by ブクログ 2022年09月25日

key word 対談集 短歌 ゲストジャンルは様々 牧水すごい 現代近代歌

短歌はすごい、エッセンスや感性・文法が凝縮されている気がする。だから深く、ゆっくりと味わいたい。好き。でも不安になる。私の一方的な感覚で読んで良いのか…。
歌集も好きだけど、対談集やエッセイ付きのものは読み人や選者の話...続きを読むも聞けて安心して読める。この本は安心したり、新しい一面と出会ったり、感覚・感性を擦られるいい本です。穂村さんの少し内向的で穏やかな印象が尚更素敵です。
素敵な本、ゆっくり丁寧に読みました。

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Posted by ブクログ 2022年08月28日

エッセイストや俳人など、様々な分野の短歌好きな人と対談しているから、短歌の魅力を再発見できる。

著者の短歌に対する考え方も知ることが出来、短歌を作るうえで参考になるような言葉もたくさんあった。

一番印象に残ったのは著者が、歌人の鳥居に贈った言葉。彼女の魂を「磁力」に例えて、こうアドバイスしている...続きを読む

「それを意外なところに突っ込み続けていけば、まだまだ良い歌ができますよ。それこそ幸せな状態とか、恋愛について書いたらどうなるのか、とか。まだ突っ込んでいないところはいろいろあるわけですからね。」

俺は、この言葉を読んで今まで詠んでなかったような事も短歌にしていってみようと思った。

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Posted by ブクログ 2022年01月05日

改めて、歌とは魅力的なものだと感じた。

鋭敏な感性を持った人たちの対談集は本当にいい読書体験だと思うし、自分の感性も磨いていこうという気持ちになれる。

制約があるからこそ、表現できるものがあり、短歌はその代表的な形式になる。

短歌を中心に、際限なく広がっていく話の輪。

夢の力を見せられる。
...続きを読む
いくつかの魅力的な短歌とも出会えるし、現代的な感性で描かれる短歌の世界は新鮮だった。

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Posted by ブクログ 2021年05月08日

レビューを拝見して知った本です。ありがとうございます。

私は短歌の本を結構持っていますが、なかなか最後まで通読できません。
穂村弘さんの短歌の講座を受ける機会が数年前にあり、穂村さんの御著書(歌集)も数冊持っていますが、最後までちゃんと読んだのはこの本が初めてかもしれません。

何で自分が短歌があ...続きを読むまり得意でないかと思っていたかは、わかりました。想像力が貧困なせいではないかと思います。
俳人の小澤實(みのる)さんが「句をうまく読めないのは絵が浮かばないから」とおっしゃっていらして、句より文字数が14文字多くても、私はその辺がダメなのだと思うに至りました。

でも、この対談集は短歌好きな対談者と穂村さんのお好きだという歌がたっぷり載っていて、好きな歌がたくさんみつかりました。


夏眠から覚めれば秋は痛いので「生きたい」という練習をする   千葉聡

夕暮れにまたがっている泣き終えた夕暮れがひだりの靴を履くまで   瀬戸夏子

どれほどの量の酸素に包まれて眠るふたりか無垢な日本で   小佐野弾

拾ったら手紙のようで開いたらあなたのようでもう見れません   笹井宏之

ふわふわを、つかんだことのかなしみの あれはおそらくしあわせでした   笹井宏之

表紙みただけで涙が出る童話と同じ第一印象のひと
           雪舟えま

逢えばくるうこころ逢わなければくるうこころ愛に友だちはいらない   雪舟えま

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Posted by ブクログ 2022年05月07日

穂村弘さんとゲストが短歌について語り合う対談集。NHK短歌の連載をまとめたもの。
なにげなく手に取って読もうと決めたのは、最初が北村薫さんで、最後が俵万智さんだったこと。
歌人ではないゲストとの対話なので、門外漢でも共感できる部分も多くあった。
短歌と俳句や詩など他の表現形式との違いあるいは共通点な...続きを読むど、いろいろと参考になることも多くあった。
短歌の世界って、歌を作る・詠むのではなく、ただ鑑賞する・読むことすら敷居が高く感じてしまう、私のような人間でも楽しめた。

保坂正康さんは岸上大作と同い年だそう。

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Posted by ブクログ 2022年02月02日

穂村弘(1962年~)氏は、札幌市生まれ、上智大学文学部卒、1986年に連作「シンジケート」で角川短歌賞次席(同年の受賞作は俵万智の『サラダ記念日』)、1990年代には加藤治郎、荻原裕幸等とともに「ニューウェーブ短歌」運動を推進した、現代短歌を代表する歌人の一人。エッセイスト、絵本の翻訳家等としても...続きを読む活動している。
本書は、月刊の「NHK短歌」テキストの連載「穂村弘、対して談じる」で、穂村弘が短歌好き16人と対談した内容(2016年7月号~2020年6月号掲載分)を、加筆修正の上まとめたものである。対談者は、歌人、小説家、エッセイスト、漫画家、翻訳家、詩人、俳人、女優、ノンフィクション作家、翻訳家、シンガーソングライター、ブックデザイナー等。
私は50代の会社員で、最近短歌に興味を持ち始め、これまで俵万智、穂村弘、東直子、枡野浩一、木下龍也、岡野大嗣、九螺ささら等の歌集や短歌入門書、いくつかの現代短歌のアンソロジーを読み、半年ほど前から新聞短歌に投稿している(最近ぽつぽつ採用されるようにもなった)。
また、穂村氏の作品では、歌集『ラインマーカーズ』、入門書の『はじめての短歌』、『短歌という爆弾』、エッセイ集の『鳥肌が』(講談社エッセイ賞受賞)、『蚊がいる』をこれまで読んできたが、穂村氏は、間違いなく、現在最も人気が高く(一般人を含めた知名度の高さという点では、やはり俵万智だろうが)、私のような素人歌人を含めた短歌ワールドに最も影響力があると言って過言ではない歌人であり、穂村氏が様々な文筆関係の人々とどのような議論をするのかが興味深く、また、自分の作歌の参考になるのではないかと思い(穂村氏は「日経歌壇」の選者にもなっている)、本書を手に取った。
読んでみると、それぞれの対談に面白みがあったが、自らの作歌と新聞歌壇への投稿という観点から興味深かったのは以下のような点である。
◆アララギが生んだ「対象をありのままに写し取る(写生)」という作風が、「生活をそのまま歌えばいい」、「日記のように書けばいい」と誤解・了解され、単純化された形で広まったことが、現在の新聞歌壇を支えており、そのために、短歌は限られた人のマニアックなものとして衰退することなく生き長らえ、定型詩人が最も多い国・日本を作っている。
◆短歌には、自分の信念・主義・信条をそのまま書いてしまってはダメである。短歌とは微細なことに影響を受ける表現であり、十年後も変わらない(可能性が高い)信念・主義・信条は短歌の表現とは言えない。
◆「反論の余地がないこと」、「身も蓋もないこと」を詠った歌、更には「批評性」を持った歌(石川啄木など)は、歌人にはあまり人気がない。歌人は、批評性があるものを生理的に好まず、大きな空っぽのある人、巨大な天蓋みたいな人を好む性癖がある。理屈よりもパッション。
◆これまでは「言葉の翼を広げて、高く飛ぶのが良い歌だ」と思っており、今橋愛、雪舟えま等の「格闘技における飛び技」のような歌を推してきたが、いつしか、斉藤斎藤や永井祐の「格闘技における寝技、締め技、関節技」のような歌の地味な凄みに惹かれるようになった。
(2022年2月了)

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Posted by ブクログ 2022年01月05日

「あの人」は短歌をどう読み解き、ことばとどのように対峙しているのか。北村薫、知花くらら、小澤實、里中満智子ら、16人の短歌好きとの対談をまとめる。『NHK短歌』連載を加筆し書籍化。

様々なゲストとの会話が興味深かった。3段は文字量が多くて読むのは大変だったけど(苦笑)。他の短歌を読んでみたいと思っ...続きを読むた。

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Posted by ブクログ 2021年09月05日

俳人やシンガーソングライターなど、同じ歌を生業としていながらも言葉に対する感覚が違い興味深かった。対談相手が歌人ではないから短歌の知識が乏しくても外濠を埋めるように読み進めることができた。

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Posted by ブクログ 2021年06月24日

短歌、和歌と言えば恋歌で湿っぽい、ねっとりしている感じがして、ほとんど読まずにいたけれど、そうではないと知る。特に興味を持ったのは明石海人。

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Posted by ブクログ 2021年05月30日

私もレビューを拝見して読み始めました。
毎晩一人ずつの対談を読むのが楽しく、第2弾があると良いのに!と思ったほどです。それほど穂村さんのホストぶり(?)お話の引き出し具合が素晴らしかった。

16人の気になる人と歌人穂村弘さんが短歌談義を繰り広げています。
作家の北村薫さんを始め、マンガ家の里中満智...続きを読む子さん、翻訳家の金原瑞人さんなどなど。三浦しをんさんも短歌されるんだ、と驚きました。

気になった人は、圧倒的に歌人の鳥居さん!それと小説家の高原英理さん。
壮絶な生い立ちから短歌に出会い救われ歌人になった彼女の歌は、はっきりした輪郭があってカッコいい。歌集読みたいなと。
高原英理さんは澁澤龍彦さん中井英夫さんが選者であった幻想文学新人賞の第一回受賞者だそうです。

あと「月に吠えらんねえ」の作者、清家雪子さんとの対談!あのマンガを読みたくて全巻揃えるまで待機中です。作者さんのこと、作品の生い立ちなどを知ることができますます読みたく…

でもまずは穂村さんの歌集、まだ読んだことがないので読んでみたいです。

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Posted by ブクログ 2021年04月29日

本当に勉強になります。
穂村弘ファンはもちろん必読ですが、他の歌人-たとえば昭和天皇!-の歌の解説などもあり、読みごたえがありました。
万葉集についての対談もあるので、歴史好きな方にもぜひ読んで欲しいです。

函館在住の身としては、石川啄木について「そうなんだ!」と知ったことも多くあり。
石川啄木だ...続きを読むったら、戦時中に愛国心を煽るような歌はきっと作らなかっただろう…という考察が載せられていました。
歌人は歌から作者の性格までよみとるんですね。
こういう詠み方を国語の時間に教えて欲しかったなー。

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Posted by ブクログ 2021年02月14日

実に多彩な方々との対談集。どなただったか「学生に『穂村弘って知ってる?』と尋ねたら、『ああエッセイストの』と返ってきた」という話をされていたが、これはよくわかる。私も穂村さんのエッセイや書評、短歌の手引き的なものはとても好きで愛読しているが、歌集は手に取ったことがない。穂村さんの短歌って、一読、むむ...続きを読むぅと困惑させられる感じで、うーん、これが今の鋭い短歌なのかと唸るばかり。短歌評なんかだといたってわかりやすくて、短歌を作りたくなってきたりするんだけどな…。

短歌って散文にはない制約があるけれど、俳句ほど切り詰めた表現ではなく、人の喜怒哀楽、人生の様々な場面に寄りそいやすい。また、五七五というリズムの心地よさが私たちにはしみついていて、多くの人が特に教えられなくても短歌的なものをひねり出せるだろう。そうした「新聞歌壇」的なものと、厳しい表現としての短歌とは、地続きではあるけれどかなり距離があるものだなとあらためて思った。

どの対談でもたくさんの短歌が引用されていて楽しい。北村薫さん、三浦しをんさん、保阪正康さんとのお話が、とりわけ興味深かった。ふんふんと読んだ点をいくつか。

・綾辻行人さんがどれだけ殺人を書いても、彼が殺人鬼だとは誰も思わない。「北の宿から」の歌詞を書いた阿久悠さんがセーターを編んだとも思わない。「そういう現象があらゆる表現において存在するのに、なぜか短歌だけが、そこに等身大性を見られてしまう」とあるが、確かにそうだ。これは古代和歌においても顕著で、歌から実人生を読み取ろうとしてしまうけど(たとえば額田王とか)、よく考えればヘンな話だ。でもなんかこう短歌には、リアルな息遣いを求めたくなるところがあるように思う。

・「ある時期までは、散文のなかにも韻文的な感受性があったと思うんです。つまり読者に”だけ”向けて書いているのではないという感覚。」「韻文は、まず神様に向けて書くということが前提になっていた。そうした芸術の在り方が、ユーザー第一という資本主義の精度が上がったことによって抹殺されつつある」
いつ頃からか、文学作品もまず商品としての側面が前面に出てきて、読者というよりユーザーとしてのレビューがあふれていると感じるようになった。資本主義が行き詰まっているかどうかはわからないが、あまねく行き渡っているのは間違いない。

・相変わらずしをんさんは面白くて鋭い。
穂村「短歌は、『二の線』を要求してくる表現だから」
三浦「確かに、普段だったら言えないようなことを、みなさん滔々と歌い上げていますものね。一方、小説の場合は、この線がキツイと『中二病』などと言われてしまう」
穂村「僕は『そんな言葉ができる前からそうだった!』といった自負を持っていますよ」
三浦「人類が永遠に罹患する病ですよね。その味わいがなくなったら、創作物はとてもつまらなくなってしまいます」
穂村「せっかく読むなら、抑制が効いているものより、恥ずかしいことを書いているものを読みたいですよね。与謝野晶子や若山牧水を見よ!ですよ。近代歌人の『我に返らなさ』加減は本当にすごいですから」

・短歌を詠むときは、無意識に自分の中の一番いいところを出そうとする気がする。
「短歌は『一瞬』の表現です。ごく短い瞬間であれば、良いことを書こうと思えば書ける」「だから僕は、意識レベルにおいては、ずっと良いイメージを浮かべながら歌を詠んでいるのです」とあってすごく納得。ナルシスティックだったり青春ドラマの主人公みたいだったり、「そういうメンタルがない人は、そもそも短歌の世界に入ってこないでしょうね」というのも本当にそうだと思う。

・詩人の文月悠光さんが、自分のエッセイに対する読者の反応にとまどったという話をしている。セクハラにあったことを書いたら「セクハラ相談室に行けば?」というような感想をもらうこともあったと。穂村さんが「本来、『表現』というものは、『私はこういう体験をしました』という個別性・現実性を、もっと大きな、本質的なものへと変換する行為なわけでしょう?それをまた元の個別性・現実性へと引き降ろしてどうこう言うのは、僕は最悪の反応だと思うんですけどね」と言っていて、背筋がヒヤッとした。思い当たることが多々あって、実に痛い指摘であります。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2021年01月30日

危険。これを読むと、対談の中で紹介されている本を読みたくなる確率高し。読んだことのない本はもとより、既読の本も再読したくなる危険度高し。

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Posted by ブクログ 2022年01月07日

エッセイの印象があったので、意外なくらい聞き上手だなと。朝吹真理子との対談のちょっと噛み合わない感じがよかった。

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Posted by ブクログ 2021年07月27日

パラパラと読んだ。
対談とは言っても、お互いの思い出話を聞きあう感じなので何か議論をしているわけではない。
対談相手に興味がないと読み続けられないかも。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2021年02月07日

両ページ、3段組みのめっちゃ活字多しの対談集でした。
そっか、俵万智ちゃんが角川短歌賞を受賞したとき、ほむほむは次点だったんだ。一年ちがえば短歌賞だったかもね。
モデルの知花くららが短歌を始めてたのは知らなかったわ。

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Posted by ブクログ 2021年01月04日

なんとなく短歌って面白い、と思う程度の自分には対談内容はあまり印象に残らなかった。紹介された短歌のうち、美容院の洗髪風に猫をわしわしするのを詠んだのが最高だった。

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