【感想・ネタバレ】蚊がいるのレビュー

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感情タグBEST3

Posted by ブクログ 2024年04月24日

ひとつひとつはすごく短いのだけれどその全てのオチのつけかたが天才すぎる。気にしすぎだよ、と思う部分も多いけどそれがこの作者の感性なんだろうな、本当に繊細だよ、、それでいてだいたい全て、読み終わった後に心が温かくなるというか、軽くなるのですごい。折に触れて読み返したい掌集。
「パッチワーク博士」「永久...続きを読む保存用」「心と爪先」「東大でいちばん馬鹿な人」「スピーチ」とか好きだった。

⚫︎あらすじ
永久保存用 いちばんヨクキク随筆集
人気歌人にして、エッセイの名手・穂村弘の、もっともセンシティブな部分を収録したエッセイ集。自称“ふわふわ人間”穂村弘のあたふたっぷりに共感しつつ、その鋭い自分観察と分析は、まさに“永久保存用”の納得感。
(KADOKAWAオフィシャルサイトより引用)

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Posted by ブクログ 2024年02月11日

ゆるいけど、なんか核心をついているというか、「そういうこと、あるある。なんだろうね、あの気持ち」みたいな共感できることもあり、穂村弘のエッセイは本当に好き。

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Posted by ブクログ 2023年08月31日

ニッチでありながらも、どこか感じたことのあるような情景に共感できた時、何とも言えない気持ちになる。

横尾忠則が手がけた装丁は圧巻である。

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Posted by ブクログ 2022年02月13日

通勤電車の中や家でご飯食べてる時や、フフフと読んでた癒しエッセイ。
著者はどうしてこうも内気人間の心に刺さる文を書かれるのか… たぶん陽キャの人には (何言ってんのこの人) ってなる内容なんやろな… (遠い目)

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Posted by ブクログ 2021年05月18日

すっごく共感できた。私もふわふわ人間だなぁ〜。
確信が持てない、正解がわからない。ズレている自覚はある。だからこそ、なんで?ということをたくさん考える。考えたことがズレなく、確実に、表現されているところが、すごい。他のエッセイも読んでみたい。

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Posted by ブクログ 2021年02月19日

穂村弘(1962年~)氏は、札幌市生まれ、上智大学文学部卒、1986年に連作「シンジケート」で角川短歌賞次席(同年の受賞作は俵万智の『サラダ記念日』)、1990年代には加藤治郎、荻原裕幸とともに「ニューウェーブ短歌」運動を推進した、現代短歌を代表する歌人の一人。エッセイも多数執筆しており、『鳥肌が』...続きを読むで講談社エッセイ賞(2017年)を受賞している。。
本書は、2013年に単行本が出版され、2017年に文庫化された。
私は、短歌に興味を持ったことをきっかけに、先日著者の『はじめての短歌』を読んだところ、その中で著者は、人生には「生きのびる」と「生きる」という二つの側面があり、短歌とは「生きる」ことを表現したものである、と語っており、その軽妙な語り口にも惹かれて、本書を手に取ったのだが、期待に違わぬ、実に面白いエッセイ集だった。
何が面白いのか? 著者は自らを“ふわふわ人間”と称し、本書の中で、現実世界の合理に則した行動を取れない自分の姿を描き、できないことの多さをため息と共に列挙しているのだが、そのひとつひとつが、私自身の奥底に仕舞い込まれた「現実に対するそこはかとない疑問」を刺激し、強い共感を覚えるのだ。程度に差はあれ、多くの人が同じような感覚を抱くのではないだろうか。
それについて、陣崎草子(絵本・児童文学作家、歌人)は解説で次のように分析している。「本当は穂村さんは、「すべきことを当たり前にできる」ことを前提として合理的に回る社会や、「今、ここ」にコミットすることで幸福に耽り、現実の破れ目を忘れようとする意識の在り方など、私たちの世界を覆う「無意識の合意」みたいなものの不具合を、とてつもない真剣さで見破ろうとしているのではないか。自分の「できなさ」を道具として世界を解析しつづけることで、「神が創りたもうたこの世界」のほころびを、舌を巻く細やかさで指摘し、摂理のおかしさを暴こうとしている。それは自己の生について「どうせ死ぬ」と腹を括って「今、ここ」にコミットし、神の摂理に合一することで幸福を得て、永遠を感じようという「満ち足りた私」型の方法論とは、真逆の生き方になってくる。だから穂村さんは、「今、ここ」に生きるという在り方と、自身の在り方との「ずれ」に苦しみ、情けなくなる。しかし、そのねじくれた「ずれ」こそが、卓抜にユーモアとエッジの効いた散文を生む原動力にもなっている。「足りてない」ことへの怒りが燃えあがることで、かえってどうしようもないおかしみが生まれてしまうのだ。」 納得である。
また、巻末には又吉直樹との20頁ほどの特別対談も収録されているが、こちらも面白い。
穂村さんのユニークかつ鋭い感性をして描き得る、出色のエッセイ集と思う。
(2021年2月了)

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Posted by ブクログ 2020年03月23日

内容は言わずもがな最高。ザ・ほむほむって感じ。穂村弘オススメするときこれを紹介したい感じ。最後に載ってる穂村弘と又吉の対談まで最高すぎた。

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Posted by ブクログ 2020年03月09日

飛行機の中でニヤニヤしながら、ずっと読んでた。
飛行機で本読んでると、キャビンアテンダントさんから「読書中すみません、お飲み物はいかがですか」って言われるのすごく好き。というか、それ言われるために読んでる気持ちもある。あれ漫画読んでたら何て声かけられるんだろうか...?漫画でも「読書中すみません」な...続きを読むのかな、今度試してみたい...。

ちょっと落ち込みそうな時に読んだらふふっとなって、肩の力抜ける。世界を2種類の人間で分けたら、自分は絶対に穂村さん側ですよ...。

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購入済み

不器用さの果てに

2017年08月31日

穂村弘さんは、常に社会における「まともさ」「当たり前」「こうあるべき」などと戦っている。そして、穂村さん的には、大抵「負けている」。
私は穂村弘さんのファンで、エッセイはほぼ読んでいるが、最近の穂村さんは、社会に負けつつも、小さな小さな勝利を自分なりに見出してきたのではないだろうか。
それは社会に...続きを読むうまく馴染めない同志達を強くする。独りで戦って、ボロボロになりながら、「それ、おかしくないか、、?」と、ボソボソと負けを負けとして終わらせない精神力で、私達の道を切り開いてくれるような。
生き方が下手。社会に認められなくて辛い。人間関係がうまく掴めない。そんな私達でも大丈夫。そんな気にさせてくれる心の奥底で使えるハウツー本です。

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Posted by ブクログ 2017年06月15日

穂村さんのエッセイをよむたびに、「あ、このひとはこっち側の人間だ」と、安心する。

長友と、スピーチと、間に合う、間に合わないがとくに好き。
ちょいちょい出てくる穂村さんの奥さまがかわいかった。わたしもこんな奥さんになりたい。

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Posted by ブクログ 2022年07月10日

日々の事柄で思うことなどが書かれたエッセイ集。自身の自意識過剰さとか、不器用さ、自信のもてなさなどがトピックになってることが多かったが、そんな自分をみる視線が妙に落ちついてるのがなんか心地よい。共感するところが多かった。

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Posted by ブクログ 2022年07月05日

「蚊がいる」(穂村弘)を読んだ。
世の常識(と思われているもの)と自分の中のコアな部分との(面白くてやがて悲しい)ズレに関してのエッセイ集。
実に面白い。
以前「回転ドアは、順番に」(穂村弘、東直子)を読んで思い切り泣かされたのだけれど、こっちはニヤニヤが止まらない。
穂村弘、恐るべし。

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購入済み

2022年04月22日

表紙のデザインにビビッと惹かれました。インパクト大。
内容も面白くて、クスリと笑わされる表現もたくさんありました。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2022年01月16日

何気ない日常での他人との違いやその時感じた焦りや恥ずかしさなどの感情を事細かに言語化できていてすごいと思った。

個人的にお店でマスターに気軽に話しかけるのは私も性格的に無理だからすごく共感。常連客の演技とまでは思わないが…。
でもそこで終わらずにその人はそのように振る舞う人なんだと周りに示すことが...続きを読むできている、内気な自分も周りに自分はこういう人間だと伝えていこうと文章で発信していくのがすごい。
私も見習いたいと思った。
穂村さんはベッドで菓子パンを食べるけど、私は何を書けば伝わるかな…?と考えてしまった。

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Posted by ブクログ 2021年11月21日

穂村さんが好きです。
このゆるい感じというか、しっかりしていない感じが愛おしい。
かっこつけていない、しっかりしていない感じが人間だなぁと思います。
彼女と歩いていて、すれ違いざまに「ブース!」と言われたらどうするの正解か、とかデートでサンドイッチを食べるときにハエがとまったらどうするのが正解かとか...続きを読む、普段あまり考えないことを、私だったらどうするかなぁ?と考えてしまいました。
そういうことを考えさせてくれるからエッセイを読むのはおもしろいです。

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Posted by ブクログ 2021年01月09日

すごい着眼点だなぁと思うけど自分も思い当たる節があって、頷いちゃう。みんな素通りすることを穂村さんは一つ一つ捉えている。ただの日常を追求している。
あと、私にとって穂村さんは「ベッドで菓子パンを食べる人」です。がんばれ、ほむほむ。

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Posted by ブクログ 2020年09月07日

初めての穂村さん。
小さい頃から人、事象を客観的に分析して、自分という人間と向き合ってきた方。だからこそのものづくり能力、体験を共有してないのに共感させられる力に圧倒される。又吉、DJ松永のそれと重なる。
中途半端なコミュニケーション能力でこれまで生きてきてると、昔は独自の世界に入り込めたのに今は逃...続きを読むげ場がないなって辛くなる時がある。まさに今。
人生は自分のためのものなんだから、生きたいようにいきなよって背中を押してもらえた気がする。

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Posted by ブクログ 2020年04月30日

ずっとだらだらと読んでいて、面白いなあと思いはするのだけどなぜかページが進まない。

自意識によって繰り広げられるおもしろ葛藤シリーズと言う感じで、あるある〜と思いながらウケるのだけど、その笑いが一時的なもので何にも広げられないものが多い気がする。とやや痛烈な感じになってしまったが、普通に興味深いも...続きを読むのもいくつかあったような気がするので読み返したい。

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Posted by ブクログ 2019年10月28日

いつもどおりの後ろ向きでありつつも、(若干ナナメの)冴えた視線で現実を見て、言葉を吟味して綴られているエッセイ。色々なマナーについて語ったエッセイと、又吉直樹さんとの対談も収録。

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Posted by ブクログ 2019年09月16日

巻末の又吉氏との対談が面白い。どの話もすごく共感できるんだけど、著者の姿勢が消極的すぎて、共感できることが不安になってくる…
表紙が素晴らしいと思います。

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Posted by ブクログ 2018年08月12日

世の中には、こんな人もいるのだな。面白い人だ。
強気なのか弱気なのかさっぱりわからない。その「分からなさ」「つかめなさ」がこの人の人格を形成していることはよく分かる。面白かった。

路上に痰を吐く男はいるが、女はいない。人に見られているという意識が違う。というのは、勉強になった。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2017年05月25日

 私はさまざまなことを、成長過程でだいたい「そういうもんか」と済ませてきた。いろんな経験から怒ったほうがいい場面を学んできた。些細な違和感をいちいち考え込んでたら、ほむほむみたいな人間になるんだ!「蚊がいる」のにいないとされてしまう現実。そういうもんか、と思ってしまうけど、確かにおかしな現実はたくさ...続きを読むんある。
 脳のフィルターを通さず言葉にしてしまう人とか、咄嗟にリアクションできる人、臆面も計算もなく振る舞える人。そんな人になりたいなあと思った時期もあったけど、そう思っている時点でなれないんだよなあ。だから、ほむほむの言ってることはすごくわかる(わかるけどここまでではない)。
 それよりも、八千草薫の写真を貼り、オセロの黒のレの字に注目してしまう奥さんが気になって仕方ない。

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Posted by ブクログ 2023年02月04日

『男たち』の時計論争が面白い。男は客体視されることに慣れてないが、女は慣れているので時計1つでモテが変わるわけないと、男女間での思想の違いが良い。

付き合うなら嫌いの感性が同じくらいの人と。長所や美質には慣れてしまうが、短所や欠点は慣れることはない。むしろ蓄積される。

『蝿とサンドイッチ』面白い...続きを読む。私じゃん。
かなり短いエッセイなので、読みやすさ抜群、面白さに綻ぶ。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2023年01月30日

帰省したついでに自室から拾ってきました。再読。
解説が秀逸でした。初読だと「ほむほむって面白い」だけで終わっちゃうんですが、解説を踏まえると穂村さんのストイックさに戦慄することになる。この人は常に何が正しいのかを問い質しながら生きてるのか…求道者か…?

―どんなキャラクターであっても、この世のどこ...続きを読むかには居場所がある。電車のなかで見かける説教好きなセクハラ酔っぱらいおじさんも、ちゃんとネクタイを締めて結婚指輪をしているではないか。でも、内気だけは駄目。伝わらない心を抱えて世界の周囲をくるくる回るだけ。そう気づいていながら、どうすることもできない。時間だけがどんどん過ぎる。だからこそ内気なのだ。(「内気だけが罪」30P)

いちばんガツーンときた話。これは本当にそう。ウウッつらい…。

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Posted by ブクログ 2022年12月21日

分かる分かると頷いたり、くすっと笑ったり、穂村弘さんの本はいつも楽しませてくれる。「綾波レ…」の話は吹き出した。

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Posted by ブクログ 2022年05月17日

「(この人も毎日を感じずに書かずにはおれないんだろうな)こんな風に生きてたらガス欠起こすよ〜」と思う。そしてここに書いてある事だって全てじゃない。もっと些細で利己的で掬い取りきれない小さな断片はどんぶり一杯かけ3杯くらいはありそう。分かる。そして素敵に毒毒しいカバーデザインは横尾忠則。

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Posted by ブクログ 2021年05月24日

お気に入りは「長友」と「レの字」


「長友」は、バレンタインの日の高校生カップルの会話を、喫茶店で盗み聞いている話。

彼氏がチョコのひとつを、箱に置かれていた位置から「長友」(サッカー選手のあの長友)と名付けた。そんな男っぽい冗談は彼女には通じないだろう、って穂村弘が思っていると、、、、って話。...続きを読む
彼氏と彼女の会話の、絶妙な「間」が感じられて、穂村弘と一緒に読んでいるこっちまで嬉しくなる。そして彼女の妙に負ける。



「レの字」は穂村弘と妻の食事中の会話。

「喫茶店のマスターとお客さんがオセロをやってた。黒がレの字になってたよ。」という妻の報告から始まる。
その「見たまんま」っぷりに感銘を受けつつ、穂村弘がこの女性を妻に選んだ理由が滲み出てくる、そのことに強く共感できて、良い。
決して単純な女性と言いたいわけではなく、情報の選別機能が他の人とは違うからこそ惹かれたんだろう。

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Posted by ブクログ 2020年10月11日

この人は完全にバブルの人で、価値観の隔たりを感じる。何冊読んでもそれは広がるばかりだか、まあ何冊も読んでしまうだけの魅力はある。それにしてもみんな、ベッドで菓子パン食べないの?

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Posted by ブクログ 2019年09月01日

読んできた中で比較的真面目なトーンのエッセイだった。この感情、こうやって言語化するのか…って感動することが多かった。

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Posted by ブクログ 2017年04月05日

「世界の切り替えスイッチ」がおもしろかったです。
この本そのものが、私の「世界の切り替えスイッチ」でした。
いろんなことがありますが、いろんな場面でこのスイッチを使っていけたらいいなと思いました。

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