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人気歌人が放つ、衝撃の短歌入門書! 人気歌人、穂村弘による衝撃の短歌入門書が待望の文庫版を電子化。冷たく不気味な世界のすみっこで「短歌という爆弾」を炸裂させて、世界の心臓を爆破しよう。短歌の「製造法」(レッスン)、「設置法」(作った短歌をどう広めるか)、「構造図」(現代短歌の魅力の解剖)を、都市を疾走する歌人、穂村弘が熱く語る。文庫化にあたって、21世紀の短歌についての著者ロングインタビューを収録した。
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Posted by ブクログ
短歌を作るつもりは毛頭ないけど、筆者のエッセイのファンだったので読んでみた。短歌の作り方だけでなく、短歌を作っている人たちのコミュニティや自費出版のことなど、裏側の活動が知れて面白かった。 筆者のエッセイにみられるようなのらりくらりした文章は割と少なくて、特に筆者の短歌への熱い想いが語られている終章...続きを読むはシリアスで涙腺に来た。
昨年の年末に、111108のレビューを読んで購入した。読みごたえがあって何度も読んだ。 一番印象に残ったのは、5552もレビューで書いていた「オートマティック」な感じになるのはだめというものだ。慣用句的な表現といっていいかもしれない。慣用句的な、みんなが使いそうな表現を使うと、オリジナリティが希薄...続きを読むになる、そんな内容を書いていて勉強になった。 2章の設置法では、歌集の作り方などを著者自身の経験をもとに書いている。歌集のタイトルは自分の名前とのバランスが大事など、他の短歌入門書ではあまり書いていないことも丁寧に書かれている。 3章の構造図は、いろんな短歌を分析している論文のようで少し難しいが、凄く深くて短歌を作るうえでとてもためになる内容だ。
「何かをみつけるの何かって、いったいなんだ。これだというものって、いったいどれだ。今すぐにそれをやり始めて、世界と自分を決定的に変えられるような何かはどこに隠れているんだろう。 経験的に私が示せる答えがひとつある。それは短歌を作ってみることだ。案外そんなところに、「何か」は隠れているものではないか。...続きを読む (中略) その時々の景色や感情を封じこめるという点で、短歌は写真みたいなものであり、生き生きと想いを伝えられるという点で、手紙みたいなものでもありますね。 そしてぼくたちが大昔の歌に感動できたり、逆に未来の読者を夢見たりできるという点で一種のタイムマシンでもある。あと言っておきたいのは、今しか作れない歌が必ずあるということ」 なんとも私にとっては魅惑的な文章でした。 短歌は歌集を出そうとか、歌人になろうとか大きすぎる野望がなければ、誰でも挑戦できるジャンルだと思い、心が動かされました。 それ程までに、この本は面白く魅惑的なのです。 この本は短歌というものは何か知りたい人から上級者でプロを目指す人にまで向けて書かれています。 解説で枡野浩一さんが、 「短歌には興味がないが、穂村弘の顔やエッセイのファンであるというあなたや、短歌に興味を持ち始めたばかりで親切な入門書をさがしているあなたは、本書を買わなくていいかというと、買っておいたほうがいいと思う。 (中略) 本書は「短歌入門」のスタイルをとっているが、ほんとうは初心者向けではない。初心者には理解不能の言葉がたくさん書かれていると思う。初心者でない私にもいまだに理解しがたい部分もある。けれども、だからこそ、あなたは本書を買っておくべきだ。 今はよくわからなくても、本書に書かれていることが必ず必要になる日が来る。あなたが短歌または穂村弘に興味を持っている場合。「ああそういうことだったのか」と本書を読み返したくなる日が来るのです」 とおっしゃられています。 私は歌集の読み方の教科書として本書を買いましたが、確かにこの本は初心者には難しくてわからないところが多々ありました。でもこのまま飽きずに短歌を続けて読んでいけば、もう一度この本を読み、この本の言っていることがわかることもあるかもしれないと思います。 ご紹介下さった5552さん、とても興味深い本をありがとうございました。
来月短歌入門教室に通う予定で予習のつもりで読んだ。 今すぐ歌人になりたいあなたのためにとあるのに、解説の方が、初心者向けじゃないですって。 ほんと、そうです。 メールレッスンはとても楽しそう。 批評会のお知らせは行きたくなっちゃう。 十二か月の歌はとても素敵。 覚書 短歌は写真みたいなもの 一種の...続きを読むタイムマシン 今しか作れない歌が必ずある その川の赤や青その川の既視感そのことを考えていて死に損なった 早坂類 好きだった世界をみんな連れてゆくあなたのカヌー燃えるみずうみ 東直子 ひどくあいしたあとはコーラの缶のあかビールの缶のぎんならぶだけ 加藤治郎 いいえいいえわたしはここに残ります割れたコーヒーカップ見つめ 東直子 かたむいているような気がする国道をしんしんとひとりひとりで歩く 早坂類
卵産む海亀の背に飛び乗って手榴弾のピン抜けば朝焼け 穂村弘 白鳥は哀しからずや空の青海のあをにも染まずただよふ 若山牧水 その川の赤や青その川の既視感そのことを考えていて死にそこなった 早坂類 うつくしい午前五時半ころころと小石のように散歩をします 〃 さみだれにみだるるみどり原子力発電所は首都...続きを読むの中心に置け 塚本邦雄 廃村を告げる活字に桃の皮ふれればにじみゆくばかり 来て 東直子 なにゆゑに室は四角でならぬかときちがひのやうに室を見まはす 前川佐美雄 イヌネコと蔑して言ふがイヌネコは一切無所有の生を完うす 奥村晃作 枕木の数ほどの日を生きてきて愛する人に出会わぬ不思議 大村陽子 面白い、面白いと読んでいたら、「終章」で涙がぶわわーと湧き出して。「宇宙とは何か、時間とは何か、生命とは何か。一刻も早くそれらを知らなければならない。そうしないと、このままでは、いつか僕はほんとうに死んでしまう」「不気味世界」「そして何よりも、これらの考えのすべては単なる自意識過剰な怠け者の妄想かもしれないのだった」「この不気味さには確かに何か意味がある。」
不安や衝動を歌にして爆弾とするための、方法ときっかけの話。 方法のところは多彩な歌人の作とともに熱心な解説がよめて初心者にもやさしい。 きっかけの話となる「終章 世界を覆す呪文を求めて」が一番印象的だった。人は何か熱狂的になるものを探して、そうと気付かずはまり込んで行くものなのかもしれない。いや、そ...続きを読むうならいいと思った。
軽やかな穂村弘の文章を期待すると大火傷をします。こういう側面もあったのだなというかこちらが本体なのかもしれない。決して短歌の道は易しくないことを読者に伝えてくれる本。何度も読み直そうと思う。
穂村弘さんの短歌入門書ですね。 まことさんのお薦めの本でした。読むのにかなり時間が掛かりましたが、興味深く読めました。 まことさん、ありがとうございます。 入門書とありますが!歌人の為のステップ解説書と、短歌の構造別の解説書が主な主題ですね。 穂村さんの圧倒的な短歌愛にあふれ、エネルギッシュに...続きを読む語りに騙ります。ただ、時代的に、巻末の対談で語られているように、この本が出された時代と、現在には些か温度差があります。それほど、短歌の世界も目まぐるしく進化を遂げているのに、驚きを感じます。 私は、短歌のまだ素人ですが、その私にも、短歌の表現の自由さや世代の広がりを、短歌集に(まだ、それほど読んではいませんが)触れる事で、感じています。 穂村さんのデビューのエピソードは面白く、ちょっとびびりました。短歌集デビューなどは、まだまだ先の事で(あり得ないかも)ビビる必要など無いのですが(笑い)。短歌仲間との楽しいエキゾチックな活躍も面白く拝見しました。 解説は、穂村さんと感性の違いを感じながら読みました。実はこの解説が、この本の大半なのですが、私は「話し言葉」が当たり前の短歌から入りましたから、ちょっと違和感が大きいかも知れません。 文庫本スペシャル・インタビューは、そういうながれで、これが一番面白く興味深いものでした。 私の短歌はどちらに向かうのか謎ですが、暫くは短歌を味わって、入門書・解説書・短歌集を廻ってみます。
タイトルと著者からどれだけラジカルなお話かと期待するが、なんと本当に歌人になりたい人へのレクチャーなのである。しかしやはり、なぜ爆弾が欲しいのか、扉を吹き飛ばす呪文が欲しかったのだ、という原動力が描かれていて、そこにとても惹かれるのです。製造法、設置法、導火線、構造図と、爆弾のように描かれている。ど...続きを読むんな出版社から出すか、紹介文を誰に書いてもらうか、なんてくだりまで。短歌がつくりたかったわけではないが、僕も爆弾を作りたかったのかなあ、と思った。説明がうまくできない「力」というか、そういうの。
短歌の入門書のようでいて、けっこう難しいところまで踏み込んでいます。歌の読み込みや歴史的な説明など中盤は私には難解過ぎましたが、「これいいなあ」と思う歌にたくさん触れることができたのは嬉しかったです。 私が短歌を作ってみる起爆剤になってくれたわけで、やはり名著と呼ぶべきなのでしょう。これから「爆弾」...続きを読むを作り続けたら難しく感じた部分も素直に読めるようになるかもしれないと思うと、ワクワクしてきました。いや、違った。短歌だけに、和歌和歌してきました。
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短歌という爆弾 -今すぐ歌人になりたいあなたのために-
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