穂村弘のレビュー一覧

  • これから泳ぎにいきませんか 穂村弘の書評集

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    ネタバレ

    穂村弘の書評集は、他の書評集より読むのに時間がかかります。
    作品を論理的に読み解き、分析し、解説してくれるような書評は、私には読みやすいのですが、穂村弘は感覚の人なのです。

    まず感性が受け止めたものを、感覚を通して言語化して論理化する。
    その感性の部分が私には圧倒的に足りていないと、いつも痛感させられます。

    俳句は少ない文字数で表現するため、何をどれだけ削除しているかを脳内で補いながら読む。
    それは絵画や写真と同じく、完成の不足を論理で逆算するということで、拙いながら、なんとか理解できる…時もある。
    けれども、短歌は…未だ読み方がわからない。
    描写の奥に隠された思いを読み取れないのです。

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    2024年04月01日
  • 野良猫を尊敬した日

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    うかつだったり、見栄っ張りだったり、怠惰だったり、薄情だったり…。
    そういう自分の姿には、ついつい目を瞑ってしまうのが人間の性だ。そうやって、不都合な自分を無かったことにし続けるからこそ、私たちはふだん、自分自身をかわいいと思えるのではないだろうか。

    穂村さんは、おもしろい。そして、油断のならない人だ。
    「僕なんて、僕なんて」とずりずり後ずさりながら、私たちの核心に迫ってくる。後ろめたいところを、ぴたりと言い当ててくるのだ。
    ご本人にはもちろん、「読者の痛いところを突いてやろう」なんて意図は微塵もないだろう。自分の古い傷跡を見せながら、当時を振り返る。本当にただそれだけのつもりかもしれない。

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    2024年07月10日
  • もうおうちへかえりましょう

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    途中までそうでもないかなと思ってたけど、途中からグッときた
    例えばなぜブルーハーツは受け入れられたのか
    ヒロトとほぼ同じ世代の人たちにとって、なぜブルーハーツは彼らが時代の中で感じていたモヤモヤを晴らしてくれたのか、みたいなことがわかる。彼らが当時感じていた空気感のようなものが。

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    2024年03月11日
  • きっとあの人は眠っているんだよ 穂村弘の読書日記

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    著者のエッセイや書評を読むと、本が付箋だらけになる。今回一番、ああそうだそうだよ、あの感覚は言葉にすればこういうことだったんだ!と思ったのは、次のくだり。
    「『おれは鉄平』を読んでいると、座禅や瞑想をしている時よりも(したことないけど)自分の心が無になっているような気がする。純粋な面白さの中に〈私〉が溶けてしまった感覚である」
    そう、夢中で本を読んでいるときって、「私」は「溶けて」しまっていて、四六時中自分にべったりと張り付いている自意識から解放されている。本を読まずにいられないのには、その快感を求めているという面が確かにある。

    また、「命や神の問題は、本当は人間にとっての最大の関心事なのだ

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    2024年03月01日
  • 短歌のガチャポン

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    どれを開けても 溢れる言葉は刺激的。
    心に突き刺さる。 ガチャポンのようにやめられない。イラストも素敵です。

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    2024年02月29日
  • 世界音痴

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    ワードセンスお化け
    同じ世界を見てるはずなのに、穂村さんの見てる世界は違うバースのよう。

    置き去りにされた眼鏡が砂浜で光の束をみている九月

    とかもうたまらん。

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    2024年02月28日
  • 世界音痴

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    未経験なことが多い著者の穂村さんと比べて、私のリストの〇はもう少し増えるが、共感する部分の多さたるや。

    「自然にできない」というのが最たるそれ。
    自然にすることを意識すればするほど不自然になり、不自然さが露呈するのは嫌だから結果的に何もしないを選択する。
    不自然さはやめたくてもやめられない。過剰すぎる自意識を適度なところで落ち着かせるのは、もはや自分らしくなくなる気がするくらい。
    「自分可愛さを極限まで突き詰める」という言葉にすごくしっくりきてしまった。

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    2024年02月24日
  • もうおうちへかえりましょう

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    穂村さんのエッセイがとても好きです。やはり歌人は言葉の使い方が上手いし、なんなら楽々操っている気がする。特に初期のエッセイがいい。社会不適合者みたいな自分を晒しながら、結構上手く人生を泳ぎきっている気配を感じる。これは褒め言葉です。

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    2024年02月23日
  • 世界音痴

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    読めば読むほどに穂村さんのことが気になってしまう。"独身、39歳、ひとりっこ、親と同居、総務課長代理"という肩書きからして面白い。飲み会が苦手な話はめちゃくちゃ共感した。自分の情けない部分を曝け出しているのだけど、多くの人が魅了されるのは独特の感性や表現力の高さなんだろうな。
    今は60代になられているけど、どんなことを考えているのか、最新のエッセイを絶対に読みたい。

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    2024年02月21日
  • 野良猫を尊敬した日

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    なんか理想と違う、頭では分かってるのにっていう感じ分かるな〜〜
    ちょっと肩の力を抜きたい時にまた読み返す!

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    2024年02月20日
  • 野良猫を尊敬した日

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    著者のエッセイを読むと、ああほんと!ほんとにそうだよねえとしばしば思う。わたしも同じこと思ってた、と言いかけて、待てよ、と考える。そうじゃない。「思って」などいなかった。自分の中でモヤモヤしているだけだったものが言葉になっている。あるいは、そういうふうには思ったこともなかったが、言われてみればあれはそういうことかと気がつく。こう言った方が正しいんだろう。読みそびれていた本書も、そんな言葉たちの集まりだった。

    著者は北大の出身だが、在学中大学周辺以外特にどこにも行かず、カニを食べたこともなく、女子大生とも縁がなく、「後から振り返って、よほど鈍感というかデクノボーなのかと自分を疑ったこともある」

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    2024年02月19日
  • ぼくの短歌ノート

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    ⚫︎感想
    短歌は全くわからないので、鑑賞の説明を読んだり、改悪例と比べたりしながら「なるほど」と思いながら読み進められた。また短歌集や詩集を読んでみて、好きな作家をみつけられたらいいなと思った。いくつか気になる短歌をメモに残しておく。

    ⚫︎あらすじ(本概要より転載)
    「髪の毛がいっぽん口に飛び込んだだけで世界はこんなにも嫌」。些細な事象で、あっという間に変わってしまう自分と世界の繋がり。道に落ちているものの歌、会社の人の歌、デジタルな歌、殺意の歌etc.時代の光景を言葉ですくい取り、ドラマチックな日常に誘う三十一文字の魔力。人気歌人の短歌読み解きエッセイ。

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    2024年02月17日
  • にょっ記

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    8月21日 おりまーす
    私は混んだ電車に乗っていた。
    目的の駅に着いたので、おりまーす、と呟くと、前に立っていた女の子が、はーい、と云って道をあけてくれた。
    やさしい、かわいい、あかるい
    やさしい、かわいい、あかるい
    やさしい、かわいい、あかるい
    やさしいと思って、涙が溢れる。

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    2024年02月13日
  • 短歌のガチャポン

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    著者である穂村弘さんが選んだいろんな短歌と、短歌にインスピレーションを得たメリンダ・パイノさんによるドローイング。
    読み終わった後に巻頭のドローイングを見返すと、最初に見た時と印象が少し違って見える。
    1つの短歌にも他の歌人の様々な短歌の引用があり、穂村さんは本当に短歌が好きなんだなあと思う。

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    2024年02月07日
  • もうおうちへかえりましょう

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    歌人穂村弘が今から20年くらい前に書いたエッセイ。1章は恥ずかしさや情けなさ、恋愛観や悲壮感、妄想、よく考えるとホラーを感じる瞬間など微妙な感情の機微を深掘りし、2章はカフェやパスタの呼び名の変化、短歌で見るバブル崩壊や金利変動が世間にもたらす空気感の変化、ダイヤル電話からケータイ電話、同棲や婚前交渉に対する価値観の変化、名前の変化などからノスタルジーを味わい、3章は読書や本、古本屋、文体に関するエピソードを語る。20年前くらいのエッセイの中で20年くらい前を語ったりするのをいま読むと、トータルで40年くらいの時代の変化を味わえるので、この本はもはや近代日本の歴史の参考書的な読み方も出来る。全

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    2024年02月02日
  • 短歌のガチャポン

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    古いのも、新しいのも、ふふっと笑えるようなよい歌選りすぐり。
    軽い気持ちで短歌のことがすきになれる。

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    2024年01月21日
  • 短歌のガチャポン

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    たくさんの歌人の短歌を一度に楽しむのは難しいし、短歌ってかなり好みが分かれる。でもガチャポンだと思えば、どんな短歌と出会えるかは運次第。刺さる短歌も?の短歌もいっぺんに楽しめる。加えて解説つき。その解説の中にもまた関連する別の短歌の紹介ありで、一粒で二度三度おいしい。私にとっては、こんなのありなの?という短歌もあって、短歌の懐の深さは底知れない。

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    2024年01月07日
  • 鳥肌が

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    薦められて、遅まきながらこれが初穂村弘。
    文体と感性が素晴らしいのでスイスイ入ってくるし読みやすく面白い。

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    2024年01月05日
  • こどものころにみた夢

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    文章と絵で綴られた「こどものころに見た夢」をテーマにした短編アンソロジー。夢の世界は辻褄が合わないような不思議な光景、場面展開が見られるけれど、現実とぜんぜん関連がないわけではないですよね?その夢と現実との繋げ方というか絡め方が12人の作家ごとに違うのが面白いです。これは夢の中?と読んでいて戸惑うものもあり。え!これ現実に起きたこと?というものも。ミステリーあり、サスペンスあり、ロマンスあり、回顧録あり、お笑いあり…一つ一つは短いけれど、なかなかに濃い内容でありました。歌人の穂村弘さんのお話が一番印象に残りました(爆笑でした)。

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    2023年12月26日
  • 鳥肌が

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    久しぶりの穂村さん。
    『鳥肌が』。
    本のカバーそのものに鳥肌が立っており、その時点で面白い。(無数の小さな凹凸がある)

    本書はちょっとぞっとしたり、今考えたら怖いかも、というようなことをまとめたエッセイ。
    よくよく考えたら怖い内容の短歌の考察を交えているのが個人的には嬉しい。

    穂村さんの文章を読んでいると、ネガティブなことや、こわがりなこと、なんとなくちょっとダサいことが肯定されているような気がして、安心できる。
    あまりに自身の恥ずかしい体験、格好悪い体験を赤裸々に、おもしろおかしく語るから。
    (どなたかが解説に、その赤裸々さによって女心を掴んでいる、あざとい、と書いているのも読んだ記憶が

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    2023年12月24日