穂村弘のレビュー一覧
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見開きページで1話完結するエッセイ集。
連載タイトルの由来が「タコの足みたいにあちこちに心と筆を伸ばして書いてゆきたい、その気持ちを込めたい」とあった。穂村さんの感性についていけるのか、不安ではありましたが、天然な奥様の言動を筆頭に共にツッコミ入れて、楽しく読めました。ご本人のトホホ…な展開も、よく分かるので好きなのかもしれません(*´σー`)エヘヘ
『柴犬って、あのどうして人気あるか分からない演歌顔の子?-妻という謎-』
『「メニューに書かれてはいるけど今日は作れないもの」を何故か注文してしまうのだ。…ひいと思う。なんならあるんですか。-旅先の不安な店-』
『他人から見れば、「ほむらひ -
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穂村弘さんのデビュー歌集。初めて氏の歌に触れた。理解しきれないものもあったが、好きな歌がひとつでもあれば、それは自分にとって読んで良かった歌集になる、と思っている節がある。わからなくても立ち止まらずにリズム良く読んでいくとどんどん楽しくなってきて、好きな歌が見つかり始めるから短歌は不思議なものである。
好きだったのは下記五首。
限りなく音よ狂えと朝凪の光に音叉投げる七月
「とりかえしのつかないことがしたいね」と毛糸を玉に巻きつつ笑う
ハーブティーにハーブ煮えつつ春の夜の嘘つきはドラえもんのはじまり
裏切りの朝の香りはドロップの缶にそれだけ残した<はっか>
抜き取った指輪孔雀になげう -
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この二人でこのタイトル!そりゃ読むでしょと思い手に取った。まとまりすぎていない友人同士のだらだら飲みのような感じが死というテーマにむしろ合っている。
ただ猫死するほどネコ好きの読者が手にするには漫画のネコの”ねごとちゃん”が擬人化されててあんまりかわいくないのがいまいちで、思い切りネコらしく描いてほしかったと思う。人物と背景はうまいなあと思ったので、この作者はおぶうの兄弟さんと真逆で本当は動物より人間が好きな人なのかもしれない。
カバーにもネコいないし勿体ないな・・・と思っていたら、最後のほうでタイトルの由来が会話されており、あ、そういう意図だったのかとわかる。しかしそうならば、単に図形と -
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何かのツボがそこかしこにある→ツッテモナオール/鹿戦争/留守番が必要な理由/タクシー降りるとき「ごちそうさま」/ジュテーム投げ/木綿プリンと絹プリン/麻薬もここにわんわん/眠ってるうちに勝手に刈られちゃってね/生まれつきの「新聞感覚」/ペテロの立ち直り/やうかんがお家にすんでゐたら/新幹線「さそり」/俺のリモコンは凄いよ/えぐみさん/ 「ずずずずっ」と移動する講談社→天然自然なの? おもしろく書こうとしているの?
内容の有効性や論理の正当性や表現の妥当性などとは別に、テンションや心の熱さというものは、それ自体で読み手を惹きつけるようだ。(p.25)
モグラって本当はサングラスもシャベルもも -
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歌人・穂村弘ことほむほむの日記ならぬニョッキ、じゃなくてにょっ記。
にょっきり膨らむ、ほむほむの妄想と空想がくつくつ笑えて良きかな。
妄想家ってけっこう妄想のパターンが決まってきちゃうと思うんだけど、さすが穂村さん、飽きさせません。
下ネタをぶちこむあたり、ああ、穂村さんも、若かったんだなあと思う。
私たち(誰?)、ほむらーは、穂村さんに、著作を読むことで、いろんな面を「開発」されてきたんだろうな。
エッセイとも、短歌とも違うようで、やっぱり似ている短文を楽しめます。
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お知らせです。
2024年10月07日のNHKラジオ『ほむほむのふむふむ』で、私の投稿短歌が紹介されま -
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ネタバレ■読んだ動機
ぼくが穂村弘さんの短歌集が好きであることを知ってくれた会社の人が、エッセイもオススメと言って貸してくれた。
■あらすじ
4,5ページ程度の短編エッセイ集。
■感想
穂村弘さんのエッセイを読んだのは初めてだったが、1つ目のエッセイから、穂村弘ワールドを感じられた。
日常で触れた些細な言葉や、自分の言動について、繊細な感性で振り返って楽しんだり後悔しているのが、とても良い。
■以下よかった文章
『忘れ得ぬ言葉』
- それが自信のない項目に関わるものであればあるほど、ささやかな褒め言葉が宝物になる。
- だだし、その項目における貧者だから、安っぽい褒め言葉でも満足するだろうと思わ