【感想・ネタバレ】彗星交叉点のレビュー

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Posted by ブクログ

手に入れたらすぐさま読み始め、一気に読んでしまう。
そんな本はほむほむのエッセイくらいかもしれない。
特別な体験を描いているわけではないけれど、目のつけどころと表現がうまい。何度も声を出して笑った。
同じ体験をしても、こんな風には書けない。
だから短歌も素晴らしいのだし、心を打つのだと思う。
すごい才能。こんなにいい時間を過ごせて感謝。

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2024年02月25日

Posted by ブクログ

いつもながらの言葉のマジシャン、穂村先生のエッセイにハズレはありません。
しいて言えば、自分の拙さ情けなさ語彙の少なさ頭の悪さ、思い知らされたよう。
クスッと笑ったり、しんみりしたり。

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2024年01月06日

Posted by ブクログ

本書のテーマは「偶然性による結果的ポエム」についての考察だそうです。

特に気に入ったエッセイを二つ引用します。



P36より
本当の名前

以前枡野浩一さんが、ものを書き始めたばかりの人が自分でつけたペンネームにはしばしば「月」という文字が入る、という意味の指摘をされていたが、そう思ってみると、確かにインターネット上のペンネームなどは「月」だらけだ。この「月」は言霊的に効きにくいだろう。
偶然性のある「月」ならいい。
だが「月」を入れた名前の多くは、その他の部分も素敵な文字で固められている。本人の思い入れの強さによって、偶然性の要素、つまり「思いがけなさ」が奪われているのだ。
自分で自分に名前をつけることの難しさを感じる。
と云いつつ、私も自分でつけたけど。



柚月裕子さんはペンネームです。本名知っています。
(何度もレビューに書かせていただいた気がしますが、地元の小説講座で生徒としてご一緒させていただいていたのです)
確かに月が入っていますね。
でも、大成功されているからいいのではと思いますが。
「月」とは関係ありませんが、伊坂幸太郎さんもペンネームです。(やはり地元の小説講座に講師としていらしたとき懇親会でお尋ねして聞いてしまいました♪)
それで御本人から直接お聞きしたのですが、本がたくさん売れていらっしゃる「西村京太郎」さんに字画をあやかってつけられたそうです。ついでに調子に乗って伊坂さんの御本名もお聞きしてしまいましたが、それは内緒ですが。字画ってあるんですね~。
私も、短歌を作って投稿しているのでペンネームを考えた方がいいのかと思いました。(今は実名で投稿しています)



P59より
私の詩集買ってください

何故か必ず「詩集」で「小説」や「イラストレーション集」ではないのだ。見るたびに切ない気持ちになったのは、私も詩を書くからか。それとも、張り詰めた表情や佇まいが、暗い未来を約束しているように思えたからだろうか。
それにしても、自分の詩を読んで欲しいという願いを真っ直ぐに形にした筈の「声」が、イレギュラーな印象を帯びてしまうのはどうしてだろう。記憶の中の彼女たちはみんな似ていて、一人の少女であったようにも感じられる。



これ、すごくわかります。
私も以前東京に住んでいた時に新宿で声をかけられたことが何度かあります。
最後の一文がメルヘンだと思いました。

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2023年07月05日

Posted by ブクログ

ふとした時に見かけた看板の文言や、街中での他人の会話を聞いて感じたことを主にまとめたエッセイ集。

相変わらずのほむほむ節が炸裂していて、面白い。氏のゆったりのんびりとした文体が好き。「なにそれ、どういうこと?」って前のめりになったり、「わかるわかるw」と共感したりしながら読んだ。

若者たちに写真を頼まれて「はいチーズ」と言って伝わったか不安になっちゃう話とか、友人の奥さんが夫婦喧嘩した時にマジックで床に×印を書いて「ここで首を吊るから」と言い放った話とか、美華さんが自分の名前の漢字を伝える時に「美しいに華やか」ではなく「美術の美に中華の華」と遠回しの言い方を使った話とか…

こういう些細なことに考えを巡らせながら生きていたら楽しいだろうなと思った。

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2023年05月21日

Posted by ブクログ

近くのショッピングモールの本屋さんでなんと、この本が三冊並んでました。短歌コーナーが前よりも大きく設けられているような気がします。この本の表紙は今までの穂村本と趣が違って、ジェットストリームのようなシックな色合い。装丁葛西薫さん。
内容はいつもの昭和感満載で安心します。街角でふと耳にしたことから膨らむ、ほむほむ妄想世界へ!本書のテーマは「偶然性による結果的ポエム」ですって。穂村さん短歌はなくエッセイのみです。
『前にも云ったかもしれないけど』、同じこと言っちゃってます。わかります。
『昭和?』「私も何かを云った後で、今のは昭和だったかなあ、とよく不安になるのだ。」、同感。
『名前の教え方』、自分の名前をどう説明するか、皆さんどうしているのか話してみたい。
無邪気な子どもの質問に「生まれたての宇宙みたいな状態」って素敵。
妻との会話は、狼狽している穂村さんを優しく諭す感じが微笑ましくて若干嫉妬心。
言葉に対する感性がますます研ぎ澄まされている。穂村さんの朗読で聴いてみたい。
穂村さんの『情熱大陸』や『プロフェッショナル』してほしいな。

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2023年04月09日

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旅のお供にちょっとずーつ読んでいこうと思ったのに、初日のホテルで読み終わってしまった...いや、おもしろすぎ!!!

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2023年04月05日

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穂村さんの本名が「辻」(しんにょうの点は一つ)だと知った。

その「辻」を高確率で「述」と誤記されるとあった。そうなのか。しんにょうの点を二つ書いてしまうほうが多そうだけれど、そんなのは普通すぎて面白くないか。そんなものでは文章にならないのかもしれないな。

(本題と関係ないが、プロが文章を書くこと自体の操作性に思い当たってしまった。そりゃそうだ、面白く書くのがプロなんだ。気持ちよく面白がってられるのは作家のおかげなんだな。穂村さんの文章が好きなのは、天性のものに惹かれたからと自分で思ってたけど、違うのかもな。)

なんてことない言葉やどうということもない会話を拾って題材にしてるの、エッセイではよくあるけど、穂村さんの捉え方と文章自体がいいんだろう。
宇宙に飛ばされてる穂村さんの表情を想像するのが面白い。

この本では「妻が妻が」があまり無くてよかった。

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2024年05月04日

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歌人の穂村弘さんによるエッセイ。
帯に『偶然性による結果的ポエムの考察』と書いてあり、?となるのだけれど、読んでみて納得。

街角でふと耳にした会話、お店の看板……たまたま出会った言葉の断片が、詩に見えてくることがある。そんな偶然生まれたポエムのような言葉について、穂村さんが考えたあれやこれやが綴られている。

“ 妹が目の前で眠っています。そばつゆに髪の毛を浸して “
知人からこんなメールがきて、一体どんな状況なのだと色々想像したというエピソードや、喫茶店でたまたま聴いた衝撃的な会話、違和感のある看板など… 読んでいて、思わずクスッと笑ってしまうものばかり。

他愛ない日常の断片から、穂村さんの静かでシュールな、妄想の世界が拡がっていく。
些細なことが気になって、色々想像してしまう気持ち、とてもよく分かります…
言葉って、奥深くて面白いなと、改めて思った。

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2023年11月21日

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見逃してる日常が多すぎるのでは?と思うほど、穂村さんが過ごしてる日常の世界線が違う気がした。
日常ってこんなに詞に富んでるの?
即答断言ガールズが好き。
私だったらそれまでポイントになってる判断材料に引っ張られるだろうけど、全く違う角度で判断して、それが確かに...おぉ...!ってなったら、惚れてしまうよね。

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2023年10月07日

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エッセイが読みたくて初めて手に取った本!

穂村さん、ほんとにおじさん?

「しかし、ビールで」ー 日常の中でハッとする言葉や出来事に出会った瞬間を、丁寧に面白く伝えてくれる本。何気ない日々も、考え方次第でおもしろくなるんだなぁ☁️✨この本から穂村さんが気になり、短歌にも興味が出ました。

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2023年09月20日

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穂村さんの本を読むとそういうこと思っていいんだよなといつも安心する。
仮面ライダーとウルトラマンの話が好き。

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2023年08月06日

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ちょっとエッセイが読みたくなって積んでた本の中から抜き取ってみた。
穂村弘、教員時代は大変お世話になった気がします。

まだ前半だけど、等身大で柔らかくてチャーミング。日常の中の些細な出来事をこんなに魅力的かつコンパクトに伝える力に嫉妬。
1つ目のエッセイ、「忘れ得ぬ言葉」からしてもう最高。
わかるなぁ。って感じ。

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2023年07月22日

Posted by ブクログ

通りすがりの子どもたちの会話、(おにぎりの病院…おにぎりはどうやらニックネームらしい)
喫茶店で聞こえてきた会話、(にえゆ)
母と子どもの会話、「今、来月?」
みんなワロタ。やっぱ言葉に対するアンテナはずっと張りまくっているんだろうね。
著者だけがこんな面白い会話に遭遇しているわけじゃないよね。日常に面白い会話が潜んでるんだね。
私も耳をそばだてて生活してみようかな。
著者が「辻」って本名だったのも初めて知ったよ。
ちなみに私も「命冥加」”いのちみょうが”という言葉は知らなかった。
意味は神仏のお陰で命拾いすること。
昭和に時代劇で「命冥加な奴よ」というふうによく使われたしうな。

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2023年04月30日

Posted by ブクログ

短歌の名手が、たまたま目にしたもの、聞いたもの、出会ったものから巻き起こる想いについてのエッセイ
世界のキリトリ方が斜め上行ってて、だけど共感できて面白い

偶然出会ったものが彗星のように輝いて見えるかどうかはその人次第なんだよなぁ

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2023年04月29日

Posted by ブクログ

詩人の穂村さんによる軽妙なエッセイ。「言葉遊び」なテイストではあるが、なにかこう爽やか、というか、すぅ~っと入ってくるような文体や表現が新鮮でした。

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2023年06月16日

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