穂村弘のレビュー一覧
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タイトル通り、書評ではなく感想が綴られていて、すいすいと読んでいける。それでも穂村さんなので、ところどころで、お、と思う。
・松浦理恵子「最愛の子ども」について、「社会的にはほとんど価値を持たない小さな感情の襞が丁寧に描かれていて、少女たちの心をこの上なく大切に扱おうとする書き手の意識を感じる。」とあるが、これに続く一文に、はっとした。「我々の未来を変える価値観は現在の他愛なさの中にあると思う。」きっとそうなんだろう。それが何かは今見えないけれど。
・つげ義春について色々述べられている。
「この『旅年譜』には『秘境』という言葉が何度も出てくるのだが、旅情を求めるという次元を突き抜けて、もは -
Posted by ブクログ
極個人的な感覚だと思っていたものが、他の人によって鮮やかに言語化され、共有される驚きだったり、思いもよらない角度からのものの見方におお!となったり、かつて感じたことのある心の揺れがアルバムのように並んでいたり、31文字、季語がなくてOKな現代短歌の世界はとてもユニークで豊かでした。
このシリーズの他の本も、読んでみようと思います。
気になった短歌をいくつか
さかあがり靴を飛ばして落下するもう懐かしい地上ただいま
明日からも生きようとする者だけが集う夕べのスーパーマーケット
戦争はもうなかったよ 飴を噛む六歳にとって私はおとな
煮え切らぬきみに別れを告げている細胞たちの多数決として -
Posted by ブクログ
実に多彩な方々との対談集。どなただったか「学生に『穂村弘って知ってる?』と尋ねたら、『ああエッセイストの』と返ってきた」という話をされていたが、これはよくわかる。私も穂村さんのエッセイや書評、短歌の手引き的なものはとても好きで愛読しているが、歌集は手に取ったことがない。穂村さんの短歌って、一読、むむぅと困惑させられる感じで、うーん、これが今の鋭い短歌なのかと唸るばかり。短歌評なんかだといたってわかりやすくて、短歌を作りたくなってきたりするんだけどな…。
短歌って散文にはない制約があるけれど、俳句ほど切り詰めた表現ではなく、人の喜怒哀楽、人生の様々な場面に寄りそいやすい。また、五七五というリズ -
Posted by ブクログ
いつもはそんなことしないのに、こないだは何を思い立ったのか電車の網棚にバッグをぽんと置いてまぁここまで言ったらもう分かっちゃうと思うんだけど、降りるときまんまと忘れてしまったのですよね。やんなるね。
結局は終着点で駅員さんが保護してくれてみつかったのだけれど、当たり前にそこまで取りに行かねばならなくて。そのとき「えっ本がない!」と思ってまずやったことが書店にダッとかけこんでバッと穂村弘さんの棚を見てシャッと抜き取ってピッと華麗に電子決済!(スマホはポケットにありました)
なんかこういうとき(忘れたバッグを終着点に取りに行くときなど)に読むべき本って穂村弘さんのエッセイな気がしない?したんだよね