あらすじ
今からジャニーズの一員になることがあろうかと考えたり、電車で武将OLに出会ったり。俗世間をイノセントに旅する歌人・穂村弘が形而下から形而上へ言葉を往還させながら綴った“現実日記”。ほんのり笑って、特に爆笑。フジモトマサルのひとこまマンガ+カットでニヤリもプラス。長嶋有・名久井直子ペアの「偽ょっ記」収録。
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再読でした。
穂村弘さんの頭の中を日記形式で書き綴ったもの。ネガティヴが突き抜けてたり、そこ!?と驚く視点で、突拍子もない妄想をするのが面白くて。
再読でも十分楽しめました。あと2冊も持ってるので、そのまま続けて。
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にょっ記は誰もが書いたほうがいい。
作家は皆、にょっ記、書くべし。
タイトルと名前に1、2、3が隠れているなんて、解説読むまで気づかなかった。
残すところ、にょにょにょっ記のみ。
楽しみじゃ。
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日常の中でのくすっと笑える発見や、物の見方、妄想など、想像力に満ちた「日記」。
そんな日記の中に挟まれたメルヘンチックな話もほっこりする。
フジモトマサルさんの挿絵も素敵。本文の内容をそのまま絵にするのではなく、少しずつ文章の内容からアレンジが加えられた作品になっています。
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とても、とても好きな本だった。
小さくて、可愛らしいんだけど、ふとした時に下ネタが入ってきたり、俗っぽくなるところが、そういうところがものすごく“普通”な感じがして好き。
特に良かったのは、
真夜中に、ぬいぐるみたちに通知表を配る日。
分かる!!
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穂村弘さん、面白すぎ!!
にょっ記、にょにょっ記、にょにょにょっ記
と3作品一気に読んでしまいました。
世の中を穂村的視点で観察、分析、そして
謎のノホホン化学反応で
ほほ〜と感心させたり、ちょっとおチャラけてみたり
おいおいと心配にさせてみたり
この方は本当に歌人なのでしょうか。
エッセイなのに出来が良過ぎます。
あとがきの「偽にょにょっき」がまた面白い。
にょっ記 長嶋有さん、にょにょっ記 西加奈子さんと豪華な顔ぶれ。
フジモトマサルさんのイラストもふんだんに織り込まれており
文庫でなく単行本も買っておくべきか悩んでしまいます。
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不思議なエッセイ(的なモノ)。
ちょっと前、書評サイトに「にょにょにょ」が紹介されており、何やら面白そうだと思ったら、既刊で「にょ」と「にょにょ」が出ていることを知り、まずは「にょ」だろうと読んでみた次第。遅ればせながら。
どこまでが事実で、どこからがファンタジー(?)なのだろう。
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おもしろかった。
フジモトマサルさんの挿絵目当てだったんだけど。それ以上におもしろかった。
くすっと笑ってしまうことや、日常の何気ないことを留めておくいとおしさ。
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上野のバーで初めて読んで即買い、多分一生頭から最後まで通しで読むことはないけど、暇なとき開くとおもろい。拡益亭喜富さん(アナウンサー)の同級生らしい。文化人って繋がるんやなぁ。
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歌人・穂村弘ことほむほむの日記ならぬニョッキ、じゃなくてにょっ記。
にょっきり膨らむ、ほむほむの妄想と空想がくつくつ笑えて良きかな。
妄想家ってけっこう妄想のパターンが決まってきちゃうと思うんだけど、さすが穂村さん、飽きさせません。
下ネタをぶちこむあたり、ああ、穂村さんも、若かったんだなあと思う。
私たち(誰?)、ほむらーは、穂村さんに、著作を読むことで、いろんな面を「開発」されてきたんだろうな。
エッセイとも、短歌とも違うようで、やっぱり似ている短文を楽しめます。
***
お知らせです。
2024年10月07日のNHKラジオ『ほむほむのふむふむ』で、私の投稿短歌が紹介されました。
まさか読まれるとは思っておらず、驚きました。
ほむほむ、ありがとうございました!
〈よく知らぬハムスターでもかなしくてYouTubeの【ご報告】の文字〉
NHKラジオの聞き逃しサービス『らじるらじる』で一週間配信されます。
00:26:23あたりで紹介されます。
よかったら、ぜひ。
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ヘンでおもろいです。眠って視る夢の記述のようでもあるけど一般的な「他人の夢」の記述はだいたいそうおもろいものではないですがこれはおもろいです。気が抜ける感じです。はたしてこれは日記なのか、エッセイなのか、フィクションなのか? ぼくとしてはショートショートではないかと思います。フジモトマサルさんの絵もいいです。読んだのは単行本です。
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図書カード500円が余ってたので、本屋さんで文庫本をいろいろパラ見して、思わず吹き出してしまったこちらを購入。穂村先生の日にちの数字だけ手書きで書かれた妙に緩い日記が、淡々と続いていく。ただの日記だと思ったら、「嘘だなこれ」と思うような描写が増えていく。日記の中には天使と表現された人物が出てきて、(ああ穂村先生のお子さんか姪か甥か)と思っていたけど、結局誰だったんだろう。日記じゃなくてにょっ記だからしょうがないか。ファンタジーと現実が入り混じる描写が、とても好みでした。
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8月21日 おりまーす
私は混んだ電車に乗っていた。
目的の駅に着いたので、おりまーす、と呟くと、前に立っていた女の子が、はーい、と云って道をあけてくれた。
やさしい、かわいい、あかるい
やさしい、かわいい、あかるい
やさしい、かわいい、あかるい
やさしいと思って、涙が溢れる。
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『「表現の動機が自己の拡大欲求のみである場合、実際に書かれたものがそれでも人類にとって価値をもつ可能性はありますか」「ない!」即答だった。』
公共の場で読めない書物があるけどこの本もまさにそれでした。「あたしが、高知城を建てようと思ったとき、…」ってなる武将OLなんだろ。吹き出してしまう。シビア、とかうわぁ…ってなるところもあるけど、どこまでもとぼけていました。
フジモトマサルさんの挿絵も良かったです。長嶋有さん文・名久井直子さん挿絵の「偽ょっ記」も好き。よく見ると日付がへん。
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フジモトマサルさんの絵に導かれて。ちょいちょい妄想が入る日記。天使は、比喩的に表現されているのかと思いきや言葉通りの意味とわかり、その瞬間に脳内映像が切り替わる。私は『夏期學習帖・その3』がとくに好きだ。「修身」で素晴らしい心得を書いているのに、「國史」で皮肉かとツッコミを入れたくなり、「地理」に至っては、図らずもバナナは台湾でなければ買わなかった曾祖母との在りし日が懐かしく思い出された。
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現実なのか、パラレルワールドなのか。
穂村さんが書かれる日記は、くすりと笑えたり、可愛かったり、発想にハッとさせられたり、読んでいて心地よかった。
続編も読みたい。
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いつもはそんなことしないのに、こないだは何を思い立ったのか電車の網棚にバッグをぽんと置いてまぁここまで言ったらもう分かっちゃうと思うんだけど、降りるときまんまと忘れてしまったのですよね。やんなるね。
結局は終着点で駅員さんが保護してくれてみつかったのだけれど、当たり前にそこまで取りに行かねばならなくて。そのとき「えっ本がない!」と思ってまずやったことが書店にダッとかけこんでバッと穂村弘さんの棚を見てシャッと抜き取ってピッと華麗に電子決済!(スマホはポケットにありました)
なんかこういうとき(忘れたバッグを終着点に取りに行くときなど)に読むべき本って穂村弘さんのエッセイな気がしない?したんだよね。フジモトマサルさんのイラストのカワウソ?オコジョ?クマ?もこちらを呼んでいる気がした。
おかげで行き帰りでさくっと読めました。バッグは中身もすべて無事でした。穂村弘さんはあいかわらずへんなことを考えてへんなことをしてへんなことに気づいていました。
Posted by ブクログ
これは…電車の中で読んではいけないやつ。
思わず笑顔、クスッと笑い、時に爆笑!
穂村弘さんの考えてることが面白すぎる。
そして、フジモトマサルさんのイラストでさらに愉しくなる。
Posted by ブクログ
面白い。ときたま登場する天使が示唆に富んでる?ようで実際大した意味はないのか、分からないところがいい。
虚と実がひっくり返る感覚が味わえる。
ただ空白が多いのですぐ読み終わっちゃう。あ、挿絵は可愛いからいいのよ。
Posted by ブクログ
3冊めのにょにょにょっ記を先日読んだばかり。順番が逆になっちゃったけど、にょっ記シリーズ(?)の1冊めをやっと読めました。あぁ面白い。フジモトマサル氏のシュールな絵と穂村弘氏の文章の書き方がとてもツボにハマる。母もこの本を読んでいて親子でファンです。「女性百科宝鑑」は声を出して笑ってしまった。
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この続編ともいえるにょっにょっ記を先に呼んで面白かったので最初のにょっ記も呼んでみた。こういう時間の使い方をしたい。憧れるわね、この日々の生活。
Posted by ブクログ
現実と空想の境がだんだんとわからなくなっていく。どうでもいいようなことが淡々と書かれていて、読んでいてすごく楽しい。岸本佐知子のエッセイを読んでいるときと似た、でも別の感覚。
↓一番のツボ
10月13日 女言葉
眠る前に布団のなかで女言葉の練習をする。
隠してたのね。
ムーミンが本当は小さい(約30cm)ってことを。
Posted by ブクログ
失礼ながらこの方を存じ上げておりませんでした。この本にたどり着いたのはイラストレーターのフジモトマサル氏つながりだし。パラパラと見てみる。『キャンディ・キャンディ』の四巻だけ何故厚いのか、だと。こんなネタに釣り上げられてしまい読んでしまいました。
ところで『キャンディ・キャンディ』の四巻だけ厚いことを知ってる人はどれだけいるだろうか。のちに文庫サイズでも出てるけど、それを知ってる人は相応の年齢だよね。『キャンディ・キャンディ』が世に出なくなってしまったのは残念だ。この作品はNHKの連ドラ『おしん』に匹敵する名作だというのに、世界的な漫画ブームにこれが乗らないのは悔しすぎる。原作だけ使って実写ドラマにしてくれたらいいのにと思ってるのは私だけだろうか。この作品は漫画家の影響力が強すぎて、原作の著作だけでは無理なのか。ミッキーマウスは著作権が切れたが、『キャンディ・キャンディ』もいつかそうなって陽の目を見ることがあるんだろうか。
えーとこの本について。星の数は、まぁその程度でしょうということで。著者が何者なのか、改めて見てみる。歌人ですと?やっぱり私の視界には入って来ない人ですな。
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ニョッキの発音でにょっ記なのか、日記の発音でにょっ記なのかとどうでもいいことを考えながら一気に読みました。読んでも読まなくてもいい感じの本ですが、読むとちょっと楽しい気分になれる一冊だと思いました。
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にょっ記のこの現実から飛躍していく思考の感じって自分にも覚えがあるけど、私のはこんなに面白くないんだよなあ。やっぱすごい人はすごいな。読んでて楽しい。
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「本当はちがうんだ日記」に続く、歌人の「穂村弘」さんの、いつものやつで、現実と妄想と彼の願いとが入り混じった日記風の内容は、どれなのか分からない曖昧さが魅力であるのに、巻末の文春文庫の最新刊紹介では、「短歌の鬼才の爆笑偽日記」と書かれていて、はっきり偽と書くなよと思いましたがね(笑)
しかも、全部が全部、偽だとは思えないのに(「推薦本」の平井和正の死霊狩りは、たぶん本当)。
ただ、今回はあまり私のツボにハマらなかったというか、「ふ~ん」って感じでさらっと読めてしまったものが多く、その理由は、長嶋有さんの「偽ょっ記(解説に代えて)」において(名久井直子さんのイラスト可愛い)、『他のエッセイよりも更に俗な気がする』や、『天使というのがまた、俗に対する清らかそうな存在として、なんだか手近すぎやしないか』に肯けるものがあり、穂村さんは独身の頃の方が、実は凄かったのではないかと感じ、初期のエッセイの衝撃的な内容に比べれば、とてもまともになられたんだなと、変な感慨を抱いてしまいました。
しかし、それでも穂村さん独自の繊細な感性に共感できる部分もあり、「クワガタ捕り」の、『子供には、徒労とか無駄とか虚しいとかみじめとかいう感覚がないのだろうか』には、確かに『懐かしさ以上の眩しさを感じる』ことで、子供時代のキラキラした素晴らしさを実感されているし、他にも、「電車の子供」や「真夜中の先生」、「ピアノ」等には、穂村さんの絵本好きの一面が覗えるし、「セイロガン」は、子供心のやり切れない叫びが聞こえそうで、臭いなかにも切ないものを感じさせられました。
また、穂村さんの本好きのエピソードである、「科学クラブ」、「夏期學習帖」、「女性百科宝鑑」には、穂村さんの本に対する向き合い方が垣間見えて、興味深いのですが・・・ただ、全部本当なのか気になって、夏期學習帖の問ひの一つ、「織田信長の功績(てがら)を書きなさい」の答へが、「信長の死」。
うーん、上手すぎる気もして、穂村さんの答えかもと迷ったり、その後の問ひの答へが「バナナ」なのは、ほぼ確実に嘘だと思えそうですが、大正十五年ならあり得るかもしれないとか思ったり、こうした推測のさせ方に、穂村さんの、人間に対する多様な見方や、一筋縄ではいかない面白さを感じさせられて好きです。
人間の面白さといえば、名久井さんのヒートテックもそうですし(あの名久井さんがというよりは、これぞ人間だと思える)、彼女の表紙の数字のデザインには密やかな喜びが滲んでおり、また、フジモトマサルさんのイラストの「ヤブイヌ」について、実は穂村さんの、あるイメージを表しているそうで、実際にネットで見てみると、つぶらな瞳が可愛らしくて、足が短いのはあまり気にならず、寧ろ、愛嬌のある個性に感じられました。
しかし、本書のヤブイヌは、もう少し酸いも甘いもかみ分けてきた、大人の熟練さを感じさせられて、独特の雰囲気を醸し出しているのが印象的でした。それでも汗をかいてる姿は、そのまま穂村さんのようで、面白かったですけどね。
Posted by ブクログ
「これ知ってる。」息子は突然私が読んでいた本を横取りして読み出した。
あのさ、母さんまだ途中だけど。
「なんて知ってるの?」
「この間お父さんといったマルジナリア書店に置いてあった。」
「へえ〜あそこ狭いなのにね。」
「にょにょっ記もにょにょにょっ記もあったよ。」
そう言いながらゲラゲラと笑いながら持って自分の部屋に帰っていった。
おいおい、だから母さんはまだ途中だって!
穂村弘の一冊めは食に纏わるエッセイだったですが、今作も相変わらず鋭い観察力と突拍子のない発想に笑撃を受けました。なんだろう。大人になるとなかなかこんな目線で物事を見れなくなるが、大人になった穂村さんはまるで大きい子供のように、いろんな発想を文字にしてくれた。
読み終ったら、感想を聞かせてね。と、息子にもこんな自由な人間になってほしいと思うばかりでした。