【感想・ネタバレ】もうおうちへかえりましょうのレビュー

あらすじ

人気歌人穂村弘、衝撃のダメエッセイ第二弾!

正義の味方はもういない。金利はまったくゼロに近い。高度成長期に育ち、バブル期に青春時代を過ごした40代独身男は、デフレとスタバとケータイに囲まれて、ぼろぼろの21世紀を生きている。永遠の女性は、きらきらした「今」は、いつ目の前に現れるのか? 故郷も、家族も、夢も、希望も、志も、野望も、立身出世も、革命も、維新も、なにもなくなってしまった「今」という時代。白馬に乗ったお姫様がいつか現れて、僕を幸せにしてくれるはず、なのに。
衝撃のダメエッセイ『世界音痴』に続く、人気歌人「ほむほむ」こと穂村弘のエッセイ集第二弾。

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感情タグBEST3

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ほむほむのエッセイを読んでいると
おくがましいが、まさに自分のことを言われている感がある
わたくしもマイナス星人だから

飲み会や、食事会で誰とも会話できず
一人取り残される経験はよくある
ものすごくせつない、かなしい
世の中のすべての人に無視された感が‥

いや、ほむほむはけしてそんなことはないは
だけど、ちょっと安心してみたりする
だけど、やっぱりわたくしとは違う
そーよレベルが違う

今日も同窓会の欠席に⭕️をする

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2025年02月19日

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やっぱり好きだ

この謎の親近感と胸の中でふわふわしてる思いだったりをこうやって言葉にしてくれる感じ!

あとがきの永遠の寮、すごくいいな笑

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2021年04月16日

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私じゃないか。と目が点になるくらい行動と考え方が似ていてびっくりします、建物の周りをくるくるくるくるくるくるまわる、情けない、私もいつも思いながら待ち合わせに人の影を感じると後ずさる。何人かに言ってももうーーーん、しないよ。とかしか返ってこず驚き、ほとんどの人はほむらさんの行動をおもしろパンダを見るときの気持ちになってる、なにこれ~へんなのウフフ、かわいい、おもしろい。
でもわかるわかる、自分以外もこんな人いたんだって思ったら私、ほむらさんの仲間です、ようこそ。

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2017年09月23日

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ネタバレ

 紛れもなく天才だ。ほむほむ(親愛をこめて)は、言葉を操る天才だ。短歌という、マゾヒズムとしか思えないような制約を設けて「表現」をする「歌人」という肩書きを持つ人間というのは、かくも変態でないとなり得ないのか。そうにちがいない。絶対そうだ。
 ボウリングでストライクを出してもガッツポーズできない姿。かっこわるい怒り。おしっこを膀胱から膀胱へ飛ばす(妄想)。まどろっこしいナンパ(妄想)。「お互いに高め合う」恋愛への懐疑。コロンビア・ナリニョ・スプレモを云えたよ。『小太り』な文体。「自分がもしも本当の自分だったらきっとこうなるであろう本棚作り」。嗚呼いとおしすぎる!母性本能がゲラゲラ笑っちゃうくらいくすぐられている!
 本著のおかげで短歌というジャンルに興味の幅が広がり、読みたい本がうんと増えました。ありがとうございます。

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2016年10月15日

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面白い。友達になりたい。

慣れ親しんだ劣等感と生きづらさのなかに、見えていなかったものを発見させてくれて、ああ、あるある、そうそう!と頷きたくなる。

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2014年11月23日

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花田菜々子さんの本でおすすめされていたので手に取った本。

エッセイってあまり読まないんだけど、面白かった〜〜声出して笑ってしまった。バブルなんて知らない世代なんだけど、バブルを知っている少し上の先輩方の価値観は全然違うんだろうなぁなんてぼんやり思ってたけど、なんか今の若い人が読んでもこれは刺さるし笑えるんじゃないか?と思った。

ボーリング砂漠、北斗七星の男、文学と人生のエピソードは言い回しとオチが面白くて好きだったなあ

短歌も読みたくなった!

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2024年09月21日

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素敵な短歌や文章を読んで、想像が膨らむのが楽しい。
一つの事柄に対して色んな捉え方で表現しているのを鑑賞するのが好きなんだと再認識できた。

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2024年04月29日

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途中までそうでもないかなと思ってたけど、途中からグッときた
例えばなぜブルーハーツは受け入れられたのか
ヒロトとほぼ同じ世代の人たちにとって、なぜブルーハーツは彼らが時代の中で感じていたモヤモヤを晴らしてくれたのか、みたいなことがわかる。彼らが当時感じていた空気感のようなものが。

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2024年03月11日

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穂村さんのエッセイがとても好きです。やはり歌人は言葉の使い方が上手いし、なんなら楽々操っている気がする。特に初期のエッセイがいい。社会不適合者みたいな自分を晒しながら、結構上手く人生を泳ぎきっている気配を感じる。これは褒め言葉です。

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2024年02月23日

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歌人穂村弘が今から20年くらい前に書いたエッセイ。1章は恥ずかしさや情けなさ、恋愛観や悲壮感、妄想、よく考えるとホラーを感じる瞬間など微妙な感情の機微を深掘りし、2章はカフェやパスタの呼び名の変化、短歌で見るバブル崩壊や金利変動が世間にもたらす空気感の変化、ダイヤル電話からケータイ電話、同棲や婚前交渉に対する価値観の変化、名前の変化などからノスタルジーを味わい、3章は読書や本、古本屋、文体に関するエピソードを語る。20年前くらいのエッセイの中で20年くらい前を語ったりするのをいま読むと、トータルで40年くらいの時代の変化を味わえるので、この本はもはや近代日本の歴史の参考書的な読み方も出来る。全体を通して感じたことは、個人の感性はあまり変わらないけど、世間の価値観は思ったよりも早いスピードで変化しているということ。いったい価値観っていつどんな風に変化してるんだろうと思う。誰かグラフかなんかで価値観の変化を可視化してくれないだろうか?もしそんなものが作れるのならば、政治家や芸能人もスキャンダルを避ける事が出来るのかも知れない。歌人ならではのデリケートな感受性や思考の深掘りの仕方はとても勉強になるし真似してみたくなる。読んで良かった。

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2024年02月02日

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「世界音痴」に続く、穂村弘さんの二作目のエッセイ。

元の単行本は2004年発売(かろうじて結婚前)ということで、お姫さまは来ないかもしれないと思い始めた穂村さんが、自力で何とかしようとした、「ボールペンで生まれ変わる」のエピソードに、さっそく爆笑。実際に零時零分零秒ちょうどに、それをしているところを想像すると・・もうダメだ(笑)
そもそも、何故それで新しい素晴らしい〈私〉に生まれ変わっている筈だと思ったのか、考えなくていいのに、考えれば考える程、余計に面白くなってくる。

前作は、穂村さんのカミングアウト的な、本人にその意図が無くても、自然と笑えるような内容が多かったが(それにしたって、背表紙の『衝撃的なダメッぷり』はひどい)、本書はそれだけではなく、穂村さん独自の視点からみた考察も興味深い。

例えば、八十年代が、『高度に洗練されたイメージと自意識の時代』であった事について、コカコーラのキャッチコピーを一つの例に取っていることに、なるほどと。

当時は全く気にもしなかったが、確かに「アイ・フィール・コーク」って意味不明だし、『意味の明確さとは無関係に支配力を持つところがイメージの怖さ』という、穂村さんの文章にも納得させられるものがあって、感じることにも信頼性のようなものがあるのですね。はたまた、センスの良し悪しを判断するのが困難な時代だったのか。

そんな中に現れた、「ドブネズミみたいに~」で始まる、あの曲の衝撃も共感でき、当時の音楽番組でのMCとの噛み合わない遣り取りは、ある意味、痛快で面白かったなあ。

また今回は、穂村さんの古書好きというか、本好きなエピソードが多く、改めて短歌だけの人ではないことを実感し、またその話のひとつひとつに、想いの深さを感じ取ることができて、他人事ながら、私まで嬉しくなり、読みたくなった本が増えました(特に往年の女性作家の漫画作品)。

それからやはり、素敵で面白いエピソードを拾い上げる、穂村さんの素晴らしさは今回も変わらず、特に、「恐怖的瞬間」の、漫画家、吉野朔実さんの完璧な三点セットや、ストライクが出てしまったらどうしようと心配する「ボウリング砂漠」に、『お砂糖はエネルギーのもとなのよ』とキツネっぽい母親が、子供たちに云っている商店街のポスターに、胸が締め付けられる「壊れた笑顔」は印象的でした。

また、更に印象的だったのが、ナンパをしたことがないことから生まれたような、告白的小品の「林檎」で、最初、くすくす笑いだったのが、次第に切なさを帯びてくる展開に、詩的で素朴な感動を覚えつつも、これを素で書いているのか、狙って書いているのか、分かりづらい感じが、また穂村さんのミステリアスな一面なのかもしれないと思いました。

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2022年07月13日

購入済み

とても面白い文章を書かれる作家さん。唯一の原点ポイントは、他の著作でもでてきた体験や思い出話が頻出することかな。

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2022年04月22日

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色々な雑誌や新聞に書いたエッセイをまとめてあります。私はⅢの本の雑誌に書いたエッセイが一番面白く読めました。本についてのエッセイなので、本好きには共感しやすいかと。

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2020年11月09日

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穂村弘さんの文章に共感できる側の人間はみな友だち。
noteで穂村さんの文章の素敵さについてエッセイを書くくらい穂村弘さんが好きです。「マイナス星人だからこそ生み出せるものがある」という文章が私の仕事、生活、人生を支えています。
作中に出てくるガールフレンドたちと穂村さんのやりとりが私の永遠の理想。自分の中の「これ」ってものに自分と同じ熱量で惹かれている相手とのくらし。想像しただけでクラクラする〜。あこがれ。

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2020年04月05日

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あいかわらず かっこわるかわいい
面白かったー
特に、煉獄、あるいはツナサンドイーター
とか

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2019年02月25日

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あるあるが止まらない本。自分のことを深掘ったらこういうことを思うんじゃないかと、自分のあり得た人格のひとつが筆者なんじゃないかと思わせてくれるほど、言語化できなかった何かを、言葉にしてくれ、ユーモアをもって書いてくれいて、なんだか救われる本でした。

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2019年01月17日

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どのエッセイでも、文学論、時代論…みたいなものや、古本愛は読んでいて楽しい。
言葉のプロは凄い。こんな自意識で会社員時代はさぞ苦しかったろうなあと感じる(褒めてる)。さらりと生きてる風に見えそうだけど。リア充に見えるけど。
初期はなんだろう、幸せな感じがあるのも好きだ。

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2015年12月31日

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結構昔めの穂村弘のエッセイ。穂村弘の適度なダメ人間感は読む人を安心させるわ。でもなぁ、この人結婚してるし、恋人いるし、実は結構友達もいるし、私のほうが全然ダメ人間じゃないか…?あれ??


古本屋を見るとそこに良いものが待っているような気がしてソワソワすることや、松任谷由実が「お互いを高め合う恋愛」の教祖であることや、ボウリング場で素直にはしゃげないことなんかが、私の琴線を刺激する。ビンビン刺激する。

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2015年08月01日

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さりげないが美味しい文章。世界に対する憧憬と疎外感。露悪的でさえある、みっともない私生活をじっと見つめて何か捧げるように書ききれば美しくなるんだ。そう言う意味では島崎藤村と通じるように感じる。後、言葉が好き、妄想好き、本好きなのが、どうしようもないくらいのシンパシー。

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2014年01月27日

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嫉妬する。嫉妬するわたしには到底叶わない夢だけども、今一番幸福の象徴として現れるのは、恋人と大好きな小説の一文を、ベッドで合唱することだ。恋人はいない。

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2014年01月12日

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誰にでも訪れる極々ありふれた光景を描いてるのだけれど、文体がキレイで面白かった。
本について書かれた三章は共感すること多々あり。
これからたびたび再読すると思います。

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2012年09月30日

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「記憶」として残るエッセイです。
共感する部分があるからなんだろうな。
下記は2ヶ月前の記憶を頼り書いているので正確な文章ではありません。


•我慢すればいいのに、エスカレーター降りる前に食べてしまうあんぱん。(大福だっけな)

•友達に「なんかこもってるな」と、家の窓を開けられたときの衝撃。何年も家に住んでるのに「窓を開ける」という行為を思いつかなかった。

•彼女が僕に無言でハイローズの映像を見せた、「生きててもいいんだ」と涙が出た。

•人に会うと「意外と細いんですね」「意外と背が高いんですね」とよく言われる。「小太り」で「チビ」な文章らしい。嫌だな。でも、背が高くてかっこいい文章もなんだか違うので、このままでいいかなと思う。

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2012年09月03日

Posted by ブクログ

又吉sanのお薦め文庫シリーズ第一弾☆元々ホムラsan作品は集めてたので、迷わず購入。やっぱり好きなワールドです。お気に入りは、『ボーリング砂漠』。気持ちわかります◎

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2012年10月19日

Posted by ブクログ

本にレベルというものがあるとしたら、この本は今の私にはレベルが高かった。
たくさんの人から高評価だし、おもしろいはずなんだけど、あまりおもしろさがわからなかった。

作者はだいぶねじ曲がって育ってしまったように見える。私もねじ曲がっている方かと思っていたけど、もっとすごい。かなりねじ曲がっている人しか楽しめない本なのかもしれない。
楽しめないことを悲しむか、そこまでねじ曲がってないことを喜ぶか。

リアルタイムで読んでいたらまた違う印象だったかもしれないけど。

数年空けてまた読んでみようと思う。

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2025年10月22日

Posted by ブクログ

自分の生き別れの兄かと思うくらい、ちょっと違う生き方をした別のわたしの人格みたいな、ちょっとだけ恥ずかしくなるくらいに共感してしまう文章だった。
春樹からブルーハーツの流れがとても好きだった。
今のわたしは短歌がまったく分からないので、何年か経って読み返した時は改めて更に楽しめそう。

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2023年01月02日

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分かる!分かるよ穂村くん!と、勝手に心の友達になって肩を組みたくなる。
特に、次の日の仕事が辛いあまりお休みの前から憂鬱な気分になってしまうところとか、リアクションが上手くできるか心配でボーリングでストライク出したくないところとか!
非常に分かりみが深いエッセイ集です。

素朴な疑問なんだけど、このエッセイは誰の心にもこんなに響くんだろうか。
もしかして、私が陰キャの塊みたいなヤツだから震えるほど共感してしまうのか。

例えば陽キャの塊みたいなヤツが読んだら、「きも…」で終わるのかな。
そうだったら少し寂しい。

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2022年08月21日

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穂村弘って、ほむほむって愛称なんだ、、。笑

歌人や詩人のエッセイを最近読んでいて、歌って自分が思っていたよりずっと自由なんだ、と感じる。それは言葉が自由だということ。言語化することで考えはすっきりするけれど、枠にはまった言葉にすることで自分の気持ちも枠にはめてしまっていないかと考えてしまう。


大島弓子の漫画が読みたくなった。

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2020年09月02日

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Ⅱの短歌がいっぱいでてくるところで疲れてしまって読むのやめようかなと思ったけど
Ⅲは本がテーマだったので、気になって読破できた。

老夫婦の爺婆を、それぞれの生命残量で現す部分が笑えた。

山崎ナオコーラさんの解説部分、エッセイは最初の一文にドアがある。ってところ。
確かに!頷けた。読もうかやめようか、そこで判断する自分がいたから。

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2020年06月14日

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初めて穂村さんのエッセイを読みました。この作品は穂村さんがまだ会社員を続けていたころのエッセイが多いのですが、男性にしてはなかなか不要なプライドを捨てて、純粋で笑える自虐エッセイもあり、読書家としての深い知識もあり、読み応えがある本でした。

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2013年08月02日

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「もしもし。運命の人ですか」や「現実入門」に比べると、面白さの点では落ちる。でも、文庫で3ページくらいしかない短さを、きれいにまとめられるのは、かなりスゴイことに思う。

ガールフレンドの部屋で彼女所蔵の漫画を読んでいて、「これ、ここ、もの凄い」と筆者が感動するさまに、彼女も「でしょうでしょうでしょう」と感動を分かち合うという話、真っ暗なホテルのベッドで大島弓子の作品のネームを暗誦したら、彼女がそれに続けてきて、夢中で二人で合唱したというエピソード。そんな相手と巡り合える確率って…とうらやましく思う。

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2013年05月29日

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キモイけど、これはかわいいんだろうな、ある種の女の人にとっては。そして、たぶん、ほむほむは本能的にそういうのをわかっている。し、それしか、できない。(12/6/3)

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2012年08月07日

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