穂村弘のレビュー一覧

  • 図書館の外は嵐 穂村弘の読書日記

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    ネタバレ

    穂村弘さん、2017年7月〜2020年7月、3年間の読書日記。やはり面白かった!

    「すごく面白い作品に出会うと、その本の世界からいったん顔を上げてきょろきょろする癖があるんだけど」には、私もです〜と心の中で呟きました。

    あと、すごいな、とおもったのは"ぎっくり背中"という自身の状態から、シリアの小説の作家の書きたい内容をそのまま表現できない環境に共通点を見つけた「不可思議の理由」。
    身(?)をもって説明されたのでなんだかものすごい説得力。こんなレビュー書けるのは穂村さんだけだと思う。

    ミステリ、少女マンガ、句・歌集。
    穂村さんの書評は、様々なジャンルから新しい気づきを

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    2021年08月01日
  • きっとあの人は眠っているんだよ 穂村弘の読書日記

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    歌人穂村弘さんの読書日記。ことばを紡ぐ人はどんな本を読んでるの?というシンプルな興味から。ことばのプロの読書日記はすごい。どの本も読みたくなる。風邪で寝込んでるのに松本清張の悪人ばかり出てくるミステリが落ち着くってエピソードに笑ってしまう。題名も翻訳ミステリ小説の台詞から。歌集、詩集、句集もたくさんとりあげられていて楽しい。

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    2021年07月19日
  • 野良猫を尊敬した日

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    穂村弘さんのエッセイ。
    他の作品を読んでから5年ぶり程でしたが、変わらぬ繊細さと益々の哀愁を感じました。
    やるべき事を何年でも貯めておく(やれば一瞬なのに…)という話など、ちょっと大人としてどうかと日頃自分が思ってることを同じように、いやよりダメダメになっており後悔している姿にかなり共感し、安心してしまいました。
    そんな日常の心の動きを掬い出して描ける描写力や感性が相変わらず素晴らしいなと思いました。

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    2021年06月30日
  • シンジケート[新装版]

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    新装版となったシンジケート。
    大好きなヒグチユウコさんの絵、そして本のつづり紐がのぞくおしゃれで贅沢な作りの装丁。おまけの飴玉包み紙もついてくる。

    この時代に生きた同年代の人には響く現代短歌、今の人にはどう映るんだろう。

    穂村さんっぽくない、シンプルでわかりやすいこの歌が今は好き。
    「声がでないおまえのためにミニチュアの救急車が運ぶ浅田あめ」

    ラジオで自費出版したときのエピソードなどを聴いているし、テレビで本のこだわりも紹介していたりと穂村さんをより知るとまた読み方も変わってくる。

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    2021年06月30日
  • あの人と短歌

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    短歌、和歌と言えば恋歌で湿っぽい、ねっとりしている感じがして、ほとんど読まずにいたけれど、そうではないと知る。特に興味を持ったのは明石海人。

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    2021年06月24日
  • きっとあの人は眠っているんだよ 穂村弘の読書日記

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    ネタバレ

    美しい言葉を見つける才能はどこにあるんだろう。

    そんなことを考えてしまった。

    また読みたい本、読み返したくなる本が増えてしまった(^◇^;)

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    2021年06月15日
  • きっとあの人は眠っているんだよ 穂村弘の読書日記

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    面白い。
    どこからでも、いつでも、どんなテンションの時も楽しく読めるブックガイド。
    取り上げられている本の半分くらいしか読んだ事がなかったから、これから読もうと思います。

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    2021年06月06日
  • きっとあの人は眠っているんだよ 穂村弘の読書日記

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    これはかなりいいブックガイドブック。
    いつもの短歌引用スタイルを読書日記にも。
    ミステリを楽しんでいるのが嬉しい。
    あらゆる本からポエジーを吸い上げて。
    半分くらいは興味がある本、10分の1くらいは既読で、穂村弘の読みが読めるのも。

    吉原幸子「初恋」の一部
    ほほゑみだけは ゆるせなかった
    おとなになるなんて つまらないこと

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    2021年06月05日
  • シンジケート[新装版]

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    そうか、31年前の歌集なんだ!そんなに前の歌集なのにちっとも昔な感じがしない。
    瑞々しくて可愛らしいことばで哀しみやおかしみを表現している。穂村さんってこんな歌を作る人だったんだ。
    わたしの頭のなかでは松本大洋さんの絵になって情景が浮かんでいる。そんなイメージ。

    好きな歌5首。

    ・体温計くわえて窓に額つけ「ゆひら」とさわぐ雪のことかよ

    ・「キバ」「キバ」とふたり八重歯をむき出せば花降りかかる髪に背中に

    ・「自転車のサドルを高く上げるのが夏をむかえる準備のすべて」

    ・許せない自分に気づく手に受けたリキッドソープのうすみどりみて

    ・子供よりシンジケートをつくろうよ「壁に向かって手をあげ

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    2021年06月05日
  • シンジケート[新装版]

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    穂村弘さんのデビュー歌集。31年前に自費出版されたというこの歌集が、ヒグチユウコさんの装画、名久井直子さんの装丁で、新装版となって生まれ変わった。
    お三方のサインが入ると聞きボリス雑貨店まで行って購入してきました!手に持ったときの幸福感がすんごい。
    繊細な糸綴じで、こういうのコデックス装というんですね。好き……。
    一首ごとに放たれるきらめきは目が眩むほどで、一瞬の永遠、永遠の一瞬が見事にとじこめられている。定型の色気。私とあなたで世界を睨みつけたり、終焉を二人やわらかな毛布にくるまれて眺める、そういう感じがほんとうに甘やかでいいんです。

    〈ゼラチンの菓子をすくえばいま満ちる雨の匂いに包まれて

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    2021年05月31日
  • あの人と短歌

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    私もレビューを拝見して読み始めました。
    毎晩一人ずつの対談を読むのが楽しく、第2弾があると良いのに!と思ったほどです。それほど穂村さんのホストぶり(?)お話の引き出し具合が素晴らしかった。

    16人の気になる人と歌人穂村弘さんが短歌談義を繰り広げています。
    作家の北村薫さんを始め、マンガ家の里中満智子さん、翻訳家の金原瑞人さんなどなど。三浦しをんさんも短歌されるんだ、と驚きました。

    気になった人は、圧倒的に歌人の鳥居さん!それと小説家の高原英理さん。
    壮絶な生い立ちから短歌に出会い救われ歌人になった彼女の歌は、はっきりした輪郭があってカッコいい。歌集読みたいなと。
    高原英理さんは澁澤龍彦さん

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    2021年05月30日
  • あの人と短歌

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    本当に勉強になります。
    穂村弘ファンはもちろん必読ですが、他の歌人-たとえば昭和天皇!-の歌の解説などもあり、読みごたえがありました。
    万葉集についての対談もあるので、歴史好きな方にもぜひ読んで欲しいです。

    函館在住の身としては、石川啄木について「そうなんだ!」と知ったことも多くあり。
    石川啄木だったら、戦時中に愛国心を煽るような歌はきっと作らなかっただろう…という考察が載せられていました。
    歌人は歌から作者の性格までよみとるんですね。
    こういう詠み方を国語の時間に教えて欲しかったなー。

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    2021年04月29日
  • 短歌の友人

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    著者らしくなく(失礼)短歌の分析、解析に真剣に取り組まれた超力作。短歌の流れを近代・戦後・現代に見立て、近代から"私"の発見から、"私"の肥大まで、他のサブカルチャーなどでも起こっていた現象が短歌の世界でも確実に起きていたということが理解できました。
    穂村さんがあちこちの媒体で書かれた文章をまとめたものなので、当然ながら全体としての一体感にはかけますが、各章とても読みごたえがあります。

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    2021年04月22日
  • 野良猫を尊敬した日

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    日常の幸せ云々を謳った帯がついていたので癒されたくて読んだけど、なんだか悲しくなってしまうエピソードが多かった…
    不器用さやちょっとしたぽんこつ具合に共感しつつにっこりできるかと思ったらなんだか少し落ち込んでしまったな。私自身のせいかしら。

    穂村さんのことは相変わらず好きだ。
    等身大の自分を見せられてかっこいい。ファンにナメられているのがなんか辛いが…

    ずっとエッセイばかり読んできたけど、紹介されていた短歌があまりに素晴らしく、そっちにも興味が出てきた。
    出版されるまでのエピソードも相まって魅力が増した。(自費出版して、新聞で褒められて、でも会社はずっとやめられず、とかリアルだけど夢がある

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    2021年04月22日
  • 図書館の外は嵐 穂村弘の読書日記

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    困るんだってー。穂村さんがお勧めする本、みんな読みたくなっちゃうから困るんだってー。その上、題名も装丁までも美しいんですよ。また積読が増えちゃうから☆マイナス1です(ひどい)

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    2021年04月17日
  • 短歌ください

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    怖い歌はいい歌です。


    それから世界を見る目が変わった
    一気には読みきれないけど、ふらふら電車の間とか歯磨き中とかちょっとした時に読んでずしんとくる

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    2021年03月19日
  • 図書館の外は嵐 穂村弘の読書日記

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    本が素敵。
    もちろん装丁や紙質、そして著者の空気感。

    大事に少しずつ読もうと思ったのに、なんだか楽しくて止まらなくなってあっという間に読んでしまった。

    さて、ここに紹介されていた本、なにから読もうかな。
    今から楽しみ。

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    2021年03月18日
  • 野良猫を尊敬した日

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    雑誌に載ってるようなコラム集なのかな?
    作者の独特の感覚が意外と共感できて、わかるわかる!と言いながら読んだ。
    気楽に読めてとても面白かった。

    エッセイ以外の本も読んでみたい。

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    2021年03月05日
  • 図書館の外は嵐 穂村弘の読書日記

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    タイトル通り、書評ではなく感想が綴られていて、すいすいと読んでいける。それでも穂村さんなので、ところどころで、お、と思う。

    ・松浦理恵子「最愛の子ども」について、「社会的にはほとんど価値を持たない小さな感情の襞が丁寧に描かれていて、少女たちの心をこの上なく大切に扱おうとする書き手の意識を感じる。」とあるが、これに続く一文に、はっとした。「我々の未来を変える価値観は現在の他愛なさの中にあると思う。」きっとそうなんだろう。それが何かは今見えないけれど。

    ・つげ義春について色々述べられている。
    「この『旅年譜』には『秘境』という言葉が何度も出てくるのだが、旅情を求めるという次元を突き抜けて、もは

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    2021年03月02日
  • 短歌ください 明日でイエスは2010才篇

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    極個人的な感覚だと思っていたものが、他の人によって鮮やかに言語化され、共有される驚きだったり、思いもよらない角度からのものの見方におお!となったり、かつて感じたことのある心の揺れがアルバムのように並んでいたり、31文字、季語がなくてOKな現代短歌の世界はとてもユニークで豊かでした。
    このシリーズの他の本も、読んでみようと思います。

    気になった短歌をいくつか

    さかあがり靴を飛ばして落下するもう懐かしい地上ただいま

    明日からも生きようとする者だけが集う夕べのスーパーマーケット

    戦争はもうなかったよ 飴を噛む六歳にとって私はおとな

    煮え切らぬきみに別れを告げている細胞たちの多数決として

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    2021年02月20日