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小さな子供と大きな犬が遊んでいるのを見るのがこわい。自分以外の全員は実は……という状況がこわい。「よそんち」の不思議なルールがこわい。赤ちゃんを手渡されると、何をするかわからない自分がこわい……。日常の中でふと覚える違和感、現実の中に時折そっと顔を覗かせる「ズレ」、隣にいる人のちょっと笑える言動。それをつきつめていくと、思わぬ答えが導き出されていく。こわいから惹かれる、こわいからつい見てしまう。ただ、その裏にあるものを知った時、もう今まで通りではいられない!? ユーモア満載で可笑しいのに、笑った後でその可笑しさの意味に気がついたとき、ふと背筋が寒くなる。そんな42の瞬間を集めた、笑いと恐怖が紙一重で同居するエッセイ集。
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Posted by ブクログ
この世で最も強い毒、それは【詩人の感性】。
そんなことないけども、そんな気すらしてくる1冊だったと思う。
鋭敏すぎる感性はそのひと本人も殺しかねないし、その人が残した言葉は、猛毒にもなりうる…そんなことないけども。
「こわい」「きもちわるい」穂村弘さんの人生の、そういうエッセイが詰まった本。
穂村弘さん自身が、信用できない語り部になるのだ。
どこまでが現実でどこからが想像で、どこからが夢なのかわからなくなってきた。
エッセイにおいて、読者からの信用を失うことを避けないというのか。
面白い男だ…!!!
穂村さんや近しい人に、あまりにも奇怪な出来事が起きすぎている…そんなことある?
長く生きてるとそうなのかな。
ポルターガイスト現象が堂々と描写されているあたりは相当な胆力だ。
純然たるエンタメだと思うし、物事をそういうふうに捉える感性を教えてくれる。
この本を読むことは、穂村弘という感性との出会いを意味する。
どの本もそうですね。
面白い人(2回目)。
私は二階堂奥歯という人が好きで、
奥歯さんのブログ
↓
奥歯さんの本
↓
奥歯さんの仕事仲間であり、友人だった穂村弘さんの本
という順に辿ったかたち。
まだ奥歯さんの魔法が解けてないのか私は!
基本的に「わくわく」より「不安」が勝つ人生だったと、あとがきで語る穂村さん。
しかし結局、何も恐れる必要はなかった。
私は幻想を恐れていた。
いったい何をやってるんだ私は…。
なんとなく、「不安と恐怖」の中を生きていたあたり、奥歯さんと穂村さんはたしかに価値観が共通する部分があった…私は読んでいてそう感じました。
奥歯さんは死を選んだが、穂村さんは「可能なら300歳くらいまでは生きていても飽きないと思う」。
個人的には、よりイカれてるのはこの方のほうですね…。
理解不能な、人の思考や行動。
穂村弘さん、この本の言葉は、私にとって相当な重力だ。
まあ、こういう人もいて、そういう本を書くこともあるということで。
Posted by ブクログ
鳥肌が立つような「怖いもの」がテーマのエッセイ。私はホラー苦手派だけど、大丈夫な系の怖さです。たしかにぞわっとしたりもするんだけど、なんだか笑える。
あらためて眺めてみると、この世は不思議に溢れているんだなあ。
楽しく読んでいただけなのに、自然と臆病な人の素敵なところが見えてきた。
些細なものも含めて色々なものを怖がる穂村さんは、すっごく臆病。でも、そんな穂村さんだからこそ見えてくるものがあって、感性があるのがわかる。
めちゃくちゃ怖がりだとしても、あるいはこの世が怖いものだらけだとしても、別にいいんじゃないかな。むしろそのままであってほしいくらいかも。と人生で初めて思えた。
私も、ホラーが苦手なままの私でいいや。みんなで一緒に怖がろうぜ。
穂村さんは、ファンタジーがすぐ隣にあるかもしれないっていうユーモア感覚を持っていておもしろい。だからあんな風にファンタジーと現実が違和感なく素敵に入り混じった短歌を作れるんだなあ。それにやっぱり文章がとっても上手。
やっぱり大好きだなあと思ったので、いつかサイン会に行きたいです。穂村さんは怖いかもしれないけど。
〈装丁のこと〉
引いちゃうほど怖くも気持ち悪くもないし、なんだか手に取りたくなる不思議な可愛さがあるんだけど、ちゃんと不穏さも感じ取れる。完璧なデザインだと思う!
装画の力はかなり強い。なんとなく怖いような可愛くも見えるような、気味が悪いとまでは思わないけどなんとも言えない違和感のあるこの絵。画家さんのチョイス、絶妙です。ピンクのような紫のようなアクセント色も近づきたくなる魅力がありつつあやしいし、抱えているぬいぐるみ?も可愛いけどなんか怖い気も…。まさにこの本にぴったり!
中の扉絵を見た感じ、この絵にはもともと乳首が描かれていたようだけど表紙では消したようです。大人の事情か何かの配慮かわからないけど、セクシー要素は本作にはないし間違った印象を与えたくないので、画家さんさえ不服でなければ英断だと思います。
さらに特殊加工でこの人物部分のみドットの凹凸加工がされていて、鳥肌が立っているように表現されていました。ちょっとキモいかと思いきやギリギリキモくない楽しさ。ドット同士の間隔の広さがすごくいいんだと思う。もっと狭かったら気持ち悪くなってた。これも絶妙です。
そして中身、非常に読みやすい本文デザインの中にまたこの画家さんの謎の絵が差し挟まれる……薄めの紙で。しかも文の途中とかでも全然かまわず急に……!それがワッとおどかされるような小さな気味の悪さがあって、素晴らしかった。でもやっぱり嫌な怖さじゃないんだよなあ。
しおりひもも、可愛い明るいピンクなんだけどなんか知らんけど普通より細いのがいっぱい何本もあってなにこれ意味わからんくてキモい!!(褒め言葉)
最後に目次があるのもなんか変な違和感があって、でもキレイで好きだった。これ怪談集だったんか?みたいな気分で振り返ることができた。
いやあ最高でした。と思って奥付見たらたしか祖父江慎さんだった。さすがだ。さすがすぎる。
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