ラインマーカーズ ~The Best of Homura Hiroshi~

ラインマーカーズ ~The Best of Homura Hiroshi~

小説・文芸
616円 (税込)

3pt

人気歌人・穂村弘 唯一の自選ベスト版歌集。

1990年に歌集『シンジケート』でデビューして以来、
短歌、エッセイ、評論、絵本、翻訳と、
日本のカルチャー・シーンのただ中を疾走してきた歌人、穂村弘。

2003年の刊行からロングセラーを続けてきた
自選ベスト版歌集が、
歌集未収録連作「ピリン系」
「手紙魔まみ、教育テレビジョン」を加えて
文庫化された。

日本の短歌シーンを一変させただけではなく、
後続する世代の小説・演劇・詩・俳句・川柳・歌詞などに
決定的な影響を与えた穂村ワールド全開の
「ラインマーカーまみれの聖書」を、
今すぐポケットに入れて、旅に出よう。

解説は歌人、瀬戸夏子氏。

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  • カテゴリ
    :
    小説・文芸
  • ジャンル
    :
    小説 / 詩集・俳句
  • 出版社
    :
    小学館
  • 掲載誌・レーベル
    :
    小学館文庫
  • タイトル
    :
    ラインマーカーズ ~The Best of Homura Hiroshi~
  • タイトルID
    :
    1247138
  • ページ数
    :
    208ページ
  • 電子版発売日
    :
    2022年11月04日
  • コンテンツ形式
    :
    EPUB
  • サイズ(目安)
    :
    1MB

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ラインマーカーズ ~The Best of Homura Hiroshi~ のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    冷蔵庫が息づく夜に お互いの本のページが
                  めくられる音
    声が出ないおまえのために
        ミニチュアの救急車が運ぶ浅田あめ
    こんな2人でありたい!
    盛りだくさんのベスト歌集

    0
    2024年07月04日

    Posted by ブクログ

    この歌たちが詠まれて時代を少し過ぎた今でもぶっとんでいると思えます。
    連作で読むと凄い!と思うところもありました。
    ので、順番通りに並べます。

    「ドライ ドライ アイス」
    <月の夜の暴走族は蜜蜂のダンスを真似て埋立地まで>

    <チューニング混じるラジオが助手席で眠るおまえにみせる波の夢>

    <風の交叉点すれ違うとき心臓に全治二秒の手傷を負えり>

    ーーーーーー

    <スニーカーの踵つぶして履く技を創り給いしイエス・キリスト>

    <星座さえ違う昔に馬小屋で生まれたこどもを信じるなんて>

    <お遊戯がおぼえられない君のため瞬くだけでいい星の役>

    <お遊戯がおぼえられない僕のため嘶くだけでいい馬の役>

    「蛸足配線」
    <レインコートをボートに敷けば降りそそぐ星座同士の戦のひかり>

    <逢いたいのいますぐ来てという声をかこむ熱帯の果実を想う>

    <描きかけのゼブラゾーンに立ち止り笑顔のような表情をする>

    ーーーーーー

    <くだもの屋のあかりのなかに呆然と見開かれたる瞳を想う>

    <眼鏡猿鼠猿蜘蛛猿手長猿月の設計図を盗み出せ>

    <きがくるうまえにからだをつかってね かよっていたよあてねふらんせ>

    ーーーーーー

    <約束はしたけれどたぶん守れない ジャングルジムに降る春の雪>

    <うちの猫、ドックフードが好きなの。と春の鏡のなかの美容師>

    <硝子の外ははるのかぜ 恋人が怒った顔でわたす知恵の輪>


    「手紙魔まみ」
    は新感覚のSF童話のような感じがしました。
    短歌でこんなこともできるのですね。
    連作ならではと思いました。

    <金髪のおまえの辞書の「真実」と「チーズフォンデュ」のラインマーカー>

    <世界一汚い爪の持ち主はそれはあたし、と林檎をさくり>

    <人と馬のくっついたもの指(?)さしたストローの雫が散る、夜は>

    ーーーーーー
    <エスカレーターの手摺りを雑巾で押さえ続ける瞳を閉じて>

    <まみとゆゆはかつてUFOキャッチャーの景品だった 眩しかったの>

    <「5種類のドレッシングから選べます」「選べないから混ぜてください」>


    ーーーーーー
    <NASAはどっちですか、問えば警官のサングラスに映る俺の笑顔は>

    <「みずたまりで蟻が溺れています」って高速道路の電光掲示>

    <ハイウェイを歩む少女は出来立てのフルーツパフェをあたまに乗せて>

    ーーーーーー
    <高速道路のみずたまりに口づけてきみの寝顔を想う八月>

    <きらきらと海のひかりを夢見つつ高速道路に散らばった脳>


    ーーーーーー
    <赤、橙、黄、緑、青、藍、紫、きらきらとラインマーカーまみれの聖書>


    瀬戸夏子さんの解説より引用します
    (前略)どれだけきらびやかな歌を作ろうとも、塚本の歌には戦争を経験した苦しみが転写されているが、穂村のピストルはおもちゃのピストルである。けれど穂村は嘘をつけなかった。本物のピストルを持ったことがない人間は本物のピストルを持ったことがあるような歌をつくれない、いや、つくってはならないという倫理がそこにあったのではないだろうか。苺味の血糊できれいな白いシャツを汚しながら笑うような歌こそ戦後世代の穂村がつくらなければならなかった歌なのではないだろうか。その遊戯が拡大し、明るい「シンジケート」のメンバーおもちゃのピストルを持った子どもたちが増えつづけ、いつか同士打ちに手を染めなければならなくなるとしても。生殖を選ばなかったイエスさえ、書を通じて「子ども」を「間違って作ってしまった」のだ。

    <イエスは三十四にて果てにき乾葡萄噛みつつ苦くおもふとその年歯>  塚本邦雄

    <スニーカーの踵つぶして履く我を創り給ひしイエス・キリスト>  穂村弘

     塚本は嫉妬と呪怨をこめて、イエス・キリストの歌をたくさん詠んだ。比較すれば、穂村の歌の軽やかさはあきらかだろう。けれどまた、穂村は塚本の「子ども」だったのだと思う。

     そして、塚本はみずからの歌もいつか「間違つ」た「子ども」をつくることを知っていた。だから手を挙げて命乞いをする「子供」を、「君の」「子ども」だとは言わなかった。「君の私の」「子供」だと言ったのだ。むしろ塚本こそ、戦後社会を撃とうとした自分のピストルの先に、穂村の顔を見て、愕然、愕然としたのではないか。
     (中略)
     ほみほむとまみは穂村がつくりだしたもっとも熱烈で甘いシンジケートであった。たくさんの人々が次々に入会した。イエス。イエスとマリア。ほむほむとまみ。完璧なシンジケートであった。

    (後略)

    0
    2024年05月27日

    Posted by ブクログ

    2003年単行本を歌集未収録連作を加えて文庫化。レビュー書けず積読状態でした。
    名久井直子表紙装丁デザインの秀逸さ。穂村さんの歌の余韻が残る。
    一首一首が濃厚で、自分の中の何かと外界とをつなぐような異次元穂村ワールド。上の句と下の句の組み合わせが衝撃的。
    夏の歌ばかりを抜粋してみた。他の季節よりも増して内的不穏を抑えきれない、不可解さも混じる。読むたびに新鮮な驚きがある。私の勝手な解釈ご了承ください。

    『ドライドライアイス』 
    弟よ 目醒まし時計を銀紙でくるめ夏休みの始まりだ
    (銀紙に包まれたお菓子、駄菓子屋へ通った幼き頃の自分と兄弟との夏が始まるワクワク感を郷愁を帯びて眩しく思いだされた)
    ピーマンの断面きみに見せたくて呼び鈴押しにゆく夏の夜
    (ピーマンという選択の挙動不審さ。なんでも話したい、きみに会いたい、という想いがだた漏れ)
    ひまわりを空き瓶に挿す 消防車の群れも眠りにつく夜明け前 
    (ひまわりを花瓶ではなく空き瓶という無造作と、消防車の騒がしさを逃れた夜明け前の静けさの対比が夏の暑さひんやりさせるよう)

    『手紙魔まみ』
    天才的手書き表札貼りつけてニンニク餃子を攻める夏の夜
    (殴り書き?手書きに店の心意気を感じて、ニンニク餃子にかぶりつくと夏の暑さが更に増すよう。きっとビールも上手い)
    熱帯夜。このホイップの渦巻きは機械がやったのがわかるでしょう? 
    (今年の夏のうだるような暑さ、溶けてしまいそうなのに渦巻きホイップ崩れてないって機械的とはホラーのよう)

    『ごーふる』再読、カルピスを飲む景色が変わってしまう。おろおろしてしまうよ。

    0
    2023年08月01日

    Posted by ブクログ

    短歌はすごいなぁ。
    たった26文字で一本の映画を観たような、一枚の絵画を観たような、そんな気持ちになる。

    …と言っても7割くらい意味わかんなかった。
    知らない言葉や読めない漢字も結構あった。
    まだまだだなぁ。

    今度はこの人のエッセイを読んでみようかな。

    0
    2025年02月21日

    Posted by ブクログ

    景色や持ち物や、時さえもくるくると変わっていく感じが新鮮で良かった。
    穂村弘も短歌も何も知らないまま、事前情報はほんタメのみで読んだ。
    なんかほんとうに、すごい。短歌も穂村弘も。
    ビュッフェで好きなものを選んでるつもりが、どんどん満腹になって苦しむみたいな感じ。
    今回はざーっと流し読みした感じだけど、タイトル通りマーキングしたらもっと楽しいんだろうなって思った。
    感じてるものがくるくる変わっていくから、どんどん頭がパズルの形式でぎゅうぎゅうに埋まっていく苦しみと楽しさが同時にくるの、新鮮だなあ。
    いつかこの本をどこかで読み返す。そのときはラインマーカーを持って

    0
    2023年10月27日

    Posted by ブクログ

    掴みきれず。
    また時間が経ってから改めて読んだらもっと面白くなりそう。

    「苺味の血糊できれいな白いシャツを汚しあいながら笑うような歌こそ、戦後世代の穂村がつくらなければならなかった歌なのではないだろうか。」

    0
    2025年11月10日

    Posted by ブクログ

    これまで穂村弘を読むことを避けてきたのは、学生時代ほむほむに夢中だった学科の友人のことが苦手だったから。しかし短歌に興味をもってしまっては、避けては通れない、と自選集を読むことにした。

    手紙屋まみの後半あたりがいい。言葉が軽んじられているようで反発がひどく、異端児と扱われていたと思うけど、いまではすっかりそのくらいがスタンダードになってしまった。そのポップネスを確かに受け取った。

    0
    2025年06月15日

    Posted by ブクログ

    リアリティがあまりないから、すごく好きなタイプの短歌ではないんだけど、ときどき描写の美しさにハッとさせられる。

    0
    2024年12月30日

    Posted by ブクログ

    歌人のの木下順也氏が勧めていたので購入。読みやすい短歌が多かった。しかし、排泄物や性的なものに関する表現をオブラートに包んでほしい個人的な趣向もあり、私にはあまり響かなかった。

    それでも素敵だなと思った数首を以下に挙げる。
    ・水滴のひとつひとつが月の檻レインコートの肩を抱けば
    ・自転車の車輪にまわる黄のテニスボール 初恋以前の夏よ
    ・試合開始のコール忘れて審判は風の匂いにめをとじたまま

    0
    2022年11月06日

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    お気に入りTBS Podcast「ペーパードライブ」より。
    最近詩歌に興味があり、穂村弘ベストであるということと出演者の和気あいあいとしたベスト3紹介で引き込まれる。

    作品とはどこまで作者のリアルを織り込むものなのだろう。和歌って文学作品のなかでは現実を反映するものだという感覚があるけど、穂村弘はリアルとファンタジーの融合がすさまじい。何気ない日常の尊い瞬間を切り抜くとか、もやっとかうふっとかの感情機微を鋭利に言語化ということにとどまらない、どこか遠くの異世界へ飛ばされるような浮遊感。一読ではなんのことだかさっぱりという、ある種の心の中で抵抗が生まれるのが良いよね。では、個人的珠玉編です。

    ・桟橋で愛し合ってもかまわないがんこな汚れにザブがあるから

    ・自転車の車輪にまわる黄のテニスボール 初恋以前の夏よ

    ・わからない比べられないでもたぶんすごく寒くて死ぬ人みたい

    多くを語ると野暮であるのですが、青春の煌めきと永遠に解明できない死への接近というところで選んでいます。人によってどの作品に心揺さぶられるか、多種多様なラインナップであるから興味深い。少しづつ詩歌の世界へ足を踏みいれてみようか、おそるおそる。

    0
    2026年01月26日

ラインマーカーズ ~The Best of Homura Hiroshi~ の詳細情報

  • カテゴリ
    :
    小説・文芸
  • ジャンル
    :
    小説 / 詩集・俳句
  • 出版社
    :
    小学館
  • 掲載誌・レーベル
    :
    小学館文庫
  • タイトル
    :
    ラインマーカーズ ~The Best of Homura Hiroshi~
  • タイトルID
    :
    1247138
  • ページ数
    :
    208ページ
  • 電子版発売日
    :
    2022年11月04日
  • コンテンツ形式
    :
    EPUB
  • サイズ(目安)
    :
    1MB

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