穂村弘のレビュー一覧
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著者のエッセイを読むと、ああほんと!ほんとにそうだよねえとしばしば思う。わたしも同じこと思ってた、と言いかけて、待てよ、と考える。そうじゃない。「思って」などいなかった。自分の中でモヤモヤしているだけだったものが言葉になっている。あるいは、そういうふうには思ったこともなかったが、言われてみればあれはそういうことかと気がつく。こう言った方が正しいんだろう。読みそびれていた本書も、そんな言葉たちの集まりだった。
著者は北大の出身だが、在学中大学周辺以外特にどこにも行かず、カニを食べたこともなく、女子大生とも縁がなく、「後から振り返って、よほど鈍感というかデクノボーなのかと自分を疑ったこともある」 -
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⚫︎感想
短歌は全くわからないので、鑑賞の説明を読んだり、改悪例と比べたりしながら「なるほど」と思いながら読み進められた。また短歌集や詩集を読んでみて、好きな作家をみつけられたらいいなと思った。いくつか気になる短歌をメモに残しておく。
⚫︎あらすじ(本概要より転載)
「髪の毛がいっぽん口に飛び込んだだけで世界はこんなにも嫌」。些細な事象で、あっという間に変わってしまう自分と世界の繋がり。道に落ちているものの歌、会社の人の歌、デジタルな歌、殺意の歌etc.時代の光景を言葉ですくい取り、ドラマチックな日常に誘う三十一文字の魔力。人気歌人の短歌読み解きエッセイ。
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Posted by ブクログ
歌人穂村弘が今から20年くらい前に書いたエッセイ。1章は恥ずかしさや情けなさ、恋愛観や悲壮感、妄想、よく考えるとホラーを感じる瞬間など微妙な感情の機微を深掘りし、2章はカフェやパスタの呼び名の変化、短歌で見るバブル崩壊や金利変動が世間にもたらす空気感の変化、ダイヤル電話からケータイ電話、同棲や婚前交渉に対する価値観の変化、名前の変化などからノスタルジーを味わい、3章は読書や本、古本屋、文体に関するエピソードを語る。20年前くらいのエッセイの中で20年くらい前を語ったりするのをいま読むと、トータルで40年くらいの時代の変化を味わえるので、この本はもはや近代日本の歴史の参考書的な読み方も出来る。全
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久しぶりの穂村さん。
『鳥肌が』。
本のカバーそのものに鳥肌が立っており、その時点で面白い。(無数の小さな凹凸がある)
本書はちょっとぞっとしたり、今考えたら怖いかも、というようなことをまとめたエッセイ。
よくよく考えたら怖い内容の短歌の考察を交えているのが個人的には嬉しい。
穂村さんの文章を読んでいると、ネガティブなことや、こわがりなこと、なんとなくちょっとダサいことが肯定されているような気がして、安心できる。
あまりに自身の恥ずかしい体験、格好悪い体験を赤裸々に、おもしろおかしく語るから。
(どなたかが解説に、その赤裸々さによって女心を掴んでいる、あざとい、と書いているのも読んだ記憶が -
Posted by ブクログ
景色や持ち物や、時さえもくるくると変わっていく感じが新鮮で良かった。
穂村弘も短歌も何も知らないまま、事前情報はほんタメのみで読んだ。
なんかほんとうに、すごい。短歌も穂村弘も。
ビュッフェで好きなものを選んでるつもりが、どんどん満腹になって苦しむみたいな感じ。
今回はざーっと流し読みした感じだけど、タイトル通りマーキングしたらもっと楽しいんだろうなって思った。
感じてるものがくるくる変わっていくから、どんどん頭がパズルの形式でぎゅうぎゅうに埋まっていく苦しみと楽しさが同時にくるの、新鮮だなあ。
いつかこの本をどこかで読み返す。そのときはラインマーカーを持って