あらすじ
いつまでも迷子であり続ける人のための手帳です。これ一冊あれば、貴方もきっと迷子になれる。
「いつもインコを肩にのせている神秘的な少年」になろう、と考えたのだ。ぎゃー。何なんだ、それ。よせ。やめろ。でも、夢見る私はもう止まらない。ピーコちゃんを肩にのせて、おそるおそる玄関のドアを開けてみた。(本書より)
「北海道新聞」好評連載ほか、人気歌人の最新エッセイ全57篇。
感情タグBEST3
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単行本の装丁に一目惚れし、久々の穂村弘。
軽く読めるのに、誰も傷つかない文章で、くすくす笑えて、素敵で、最高に好きだ。
「子どもの夢、大人の夢」の章に関しては、一生忘れないと思う。この章をきっかけにプチバズりした。
穂村さんの文章に埋もれたくなった。追加で穂村本を購入した。
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鳥肌がを読んで最新刊も読みたくなりました。穂村さんは感性が若くて良いなと思います。穂村さんくらいの年齢になって、自分の弱さを曝け出せる人って中々居ないよなと関心しました。
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人気歌人であり、エッセイストである穂村弘のエッセイ集。ときに笑わせてくれ、ときに驚き、そしてときにしんみりできるエッセイの数々。俺は以前、著者の『世界音痴』を読んだことがあるが、さらにパワーアップしていると感じた。
ブク友のまことが、このエッセイに頻繁に登場する著者の奥様のキャラクターがかわいらしいと言ってたと思うが、俺もその意見に激しく同意する。行動が純粋無垢な感じで面白い。
夏に参加した山形文学講座で著者は「短歌とエッセイは出口が違います」という内容のことを言っていた。出口というのは起承転結の「結」かなあと思う。エッセイには必ずこの「結」がある。著者のエッセイは、この「結」にいたるまでの考察が深いような気がした。
著者の言う「迷子」というのは、考えることの大切さを言っているのかもしれない。
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めっちゃ読んでてたのしい本だった〜
短歌作家の穂村さんのエッセイ集。
クスッと笑える日常が、穂村さんの感性で書かれしてて、他の本も読んでみたくなった!
『未知の体験の定番』、『飛び方を教えた夢」って章がユーモアたっぷりでおもしろかった!
ところどころに素敵な短歌も引用されてて、短歌の魅力も気づけちゃう本
穂村弘ファンになりそう
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素朴な身の回りの事をほんわりと温かい言葉で紡いだ詩人のエッセイです。
なんだか思い当たる事があったり、クスッと笑えたり、時々読み返してみたくなる本です。
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「世界音痴」の本領発揮。日常の何気ない出来事を切り取るエッセイ。
おかしくてくすくす笑っていたら、「人間の心の中には、明るさや楽しさや豊かさや優しさや温かさだけでは埋められない隙間みたいな領域があるんじゃないか。さみしさだけがそこを埋めるのだ。」という文章が出てきたりして心を射抜かれる。
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迷子手帳、はて?
この一冊があれば、貴方もきっと迷子になれる、と言う。
本の装丁は可愛らしい。
本の角のまるみと、猫ちゃんのまんまるな目が、この本は安心して迷子になれますよ、と、誘っているようだ。
どの頁をめくっても、面白い。
繊細でやさしく、自意識過剰な穂村さんが可笑しい。
穂村さんと奥様とのエピソードは、ほのぼのしすぎて、もはやファンタジーめいている。
奥様は第一声目が、唐突で、それでも、お話を聴いていくと、彼女なりの論理があって、まるで、難解な短歌のようだと思った。
*
お知らせです。
NHKラジオ『ほむほむのふむふむ』で私の投稿した短歌が紹介されました。
〈DEATHのつく鼠の餌を床に置く心苦しさとうに忘れて〉
ほむほむの「ほんとに忘れていたらこんな短歌作らない」とのコメントにハッとさせられました。
ほむほむ、ありがとうございました!
*
それにしても、約二十年前『世界音痴』を「歌人さんって変〜」(←失礼)と、くすくす笑いながら読んでたのに、こうやって、自分の作った短歌を、その本人に読んでもらえるなんて、未来は本当にわからない。
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本の名前について、「迷子でもあり続ける人のための手帳」だそうです。オレンジの効いた装丁が可愛い。『蛸足ノート』デザイン担当の大倉真一郎さんとのこと。
北海道新聞で連載中のエッセイなどをまとめたもので、エッセイとテーマにまつわる短歌が掲載されている。
皆が知っていて自分が知らないことへの驚きと戸惑い、先取り不安で挙動不審になる様子に応援したくなる。
妻との仲の良さと個性的なエピソードが多く、賞味期限の話や、クイズのような会話、組み立て式家具の組み立て役、怖がる対象の違い、ご両親や友人との交流、そして猫の話にほっこりする。
「さまざまな偶然によって他人の運命と関わってゆく。そこに生きることの怖さと素晴らしさ、つまりは凄さを感じる」穂村さんにこれからもついていきたい。
夜更かしの人がどこかにいることが救いだという夜更かしの人(穂村弘)
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穂村さんのいとこという人に年に一度会う機会がある。親しくはないので個人的に話をすることはないのだが、先日たまたまこの本を見せて穂村さんのファンであることと、新刊が出たら必ず読んでいることを伝えることができた。とても喜ばれた。そして親戚といえども新刊を送るってことはしないのだということもうっすらわかった。
今作もやはりよかった。お父様亡くなられたのですね。
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歌人・穂村弘のエッセイ
本作は、北海道新聞で連載中の「迷子手帳」をまとめたものです。
・世界がゆがむ
嘘がもつ暴力性のお話。といっても嘘には物理的な暴力の力はない。嘘が発覚したときのあのぐにゃりと現実がゆがむような気持悪いあの感覚、それは嘘がもつ怖さのひとつ。
・恥ずかしい記憶
誰もがひとつや二つ持ってる忘れたいほど恥ずかしい記憶。特にそれが自我大爆発期の学生時代のものとなると恥ずかしさレベルもグンと上がるというものです。でも、不思議なもので、他人のそうした記憶の話は涙が出るほど笑えるものがあったりあします。穂村さんのそれもなかな面白いお話なので、このエピソードは人前では読まないように。
・未知の体験の定番
例えば、旅行先で首にヘビをまいて写真を撮る、とか、わんこそば、とか、焚火で焼き芋、とか、決してレアな体験ではないけれど、みんながしてるわけでもない経験を、穂村さんは「未知の体験の定番」と名付けた。この言葉の感覚に脱帽。そして、穂村さんが思いつくままに挙げた未知の体験の定番(本人がしたことあるのもないのも含めたもの)の中に「遭難して山岳救助犬のセントバーナードに助けられて首の小さな樽のブランデーを飲ませてもらう」という定番でもなんでもないやたらハードルの高そうなものがあって笑った。もちろん穂村さんもこれは未体験。
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「夫婦の会話」が一番好きだったな。あと猫ちゃんのお話が多いところと、紹介される短歌も良かった!穂村さんの文章も好きだけど、奥さんのエピソードも好き。
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人生でもなんでも迷子になることを肯定してくれる一冊。
気楽でふんわり。
情けなくてもそれはそれでとっても魅力的だ。
やっぱり大好きほむらさん。
角丸のブックデザインもすてきです。
私の生活に猫が現れてちいさな変化が起きたように、これからほむらさんも何か変わっていくんだろうか。
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ホッコリ穗村ワールド全開。
歌人て…どんだけ、鋭い感性なんだ!
短編エッセイ満載で、コーヒーブレイクに調度よかった。
奥さまも感性が素敵過ぎ!!
人生に疲れてる方、フッと肩の力が抜け自然体にリセットできる本書、オススメです。
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寝る前に一話ずつ読むのにピッタリな本でした。ほむらさんの等身大の日常を描かれている素敵な作品。短歌の人は、自分なら見逃してしまっていり何でもない日常の風景や、自分の感情をを切り取るのが上手いなあと思う。
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以前読んだ『蛸足ノート』が良かったので、読んでみました。『蛸足ノート』の続きでいいのかな?
クスッと笑えるものから、私も一緒です、穂村さんという話もあり、今回も面白かったです。
特に好きな話。
倒れないドミノ
これはわたしも同じことようなことをやってしまい、反省したことを思い出しました。この中に出てくる詩がとてもいい。
タイムトリップ体験 四十年ぶりの「再会」
こういう奇跡的な話好き。
星の呪縛 誰だかわからない知り合い
どっちが好きか問題
この三つの話は私も同じ。
愛の計測
老夫婦の短歌にジーンときた。
或る夜の出来事
こんなこと本当に起きるんだ、とびっくり。
カレー嫌いの人々
「密かに力を合わせてハヤシライスを支援しているのだ」が笑える。
最近仕事が忙しくて心も身体もボロボロ。
疲れ切っている。そんな時にこういう笑えて、心温まる話を読んで少し元気を貰えました。ほっこりしました。
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ほむほむのエッセイはやっぱり面白い。何度読みながら1人で笑っただろう。本の角が丸くて装丁がかわいらしいところもすてき。小学生の頃これを持ってると頑張れるもの、あったなぁ、これがあれば大丈夫、と小さな勇気をくれるもの。ちょいちょい紹介される色んな方の短歌がいい味で妻との会話が面白いし猫の話は和みと癒しを感じる。奥さんがほむほむの本をきっかけにお父さんと最期の時間を過ごせたことには感動し、父親の登山に付き合うほむほむは優しい。屯田兵の曽祖父の話はまさに鳥肌もので縁なのだなぁと感心する。ほむほむでほっこり。
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わああ!角が丸くなってる!可愛い!
ほっこり、くすり、短歌ににんまり
「愛があるから大丈夫なのと歌うから若いと誰もが心配をする」
これ感心する!
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穂村さんの言葉って特別ドライでもウェットもなく、ただそこにあるだけなのになんでこんなにも落ち着くんだろうか。。
1日の隙間に少しずつ、読み終わりたくないな〜と思いながら読みました。
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北海道新聞の連載などを集めた一冊で丁装も良くて、一つ一つのエピソードがちょっと笑ってしまうような、穂村弘さんの視点や考えが羨ましく思えてしまう。これを読むと自分でもどんな日常も楽しく迷子に慣れそうな気がしてくる。
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チョコをもらえる当てがなかった少年時、バレンタインデーが日曜日だとホッとした。でもクリスマスにだけは大人になっても苦しめられた「クリスマスとの戦い」
ホテルの朝食バイキングにテンション上がり、あれもこれも盛って満腹した後、他のテーブルでサラダだけを食べている人を発見して、この人の心は貴族だ、自分はなんと庶民なのかと思い知る「庶民の魂」
街の貼り紙、普段はスルーするが猫探しはじっくり見てしまう。からの猫を短歌を紹介する「猫の歌」
など全57編のエッセイ集。
やさしくて、意地っ張りで、気弱な人柄が表れた作品たちで、どれも楽しい。
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久々の穂村弘
本の端が丸くなっていて可愛い
穂村さんは常に迷子というか、いろんなことを心配したり気にしたりしながら生きていて、今はそれほどでもないが子どもの頃は穂村さんぐらいの心配性だったなぁと、いくつか書かれている子どもの頃のエピソードを読んで思う。
でもその中にある人への視線は優しく、今/現代への視点は時に鋭くて、ハッとする。ハッとして、なんだか少し寂しくもなる。
時々、自分の進む道が分からなくなることもあるけど、迷子でいてもいい気がした。
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穂村弘さんのエッセイは色々読んでいますが、安定の面白さと読みやすい文体で今回も好きでした。
最近の出来事、奥さんのこと日々感じることになるほどなあとほっこりしながら読みました。
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穂村さん、変わらないな。さらっと読めました。
夫もこっち系の人なので、昔この人の本面白いよと渡したら「あざとい感じがする」と言ってた。
同性から見たらそう感じるのかーと新鮮だった。
まぁこういう自分を面白おかしく書ける(公表できる)んだから、それもそうなのかなと納得した記憶。
一見そうでなさそうなのに、実は女性に人気なのはそういうところなのかな。
前からこの人を研究すれば女性にモテる方法がわかりそうと思ってる。
でも似てるだけではダメ。夫は全然だから笑