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白狼様と神隠しの少女
神野木家の下働きのまほろは強欲な当主一家に虐げられてきた。 ある日白皙の美貌の青年・狭霧が訪れる。 神使だという狭霧は「『石』を返せ」と迫るが、当主は狼狽するばかり。 しかも身代わりとしてまほろが差し出されてしまった。 百年前、神野木家には特別な霊石が貸し出された。 返さなければ破滅だと聞き、まほろは失われた霊石を捜すことに。 二人旅の中、狭霧の不器用な優しさや新しい出会いを通してまほろの孤独は癒えていく。 人間嫌いの狭霧ともやがて心を通わせるが、旅路の果てに思いがけない真実を知って――。 ==登場人物== まほろ 神野木家の下働き。 強欲な当主夫妻と一人娘に虐げられ、周囲の使用人からも見下されている。 捨て子の自分を拾ってもらった恩を返すため、懸命に働いている。 狭霧 神霊界の主に仕える神使。人間嫌い。 純真すぎるまほろのことは放っておけず、つい世話を焼いてしまう。 -
百華死亡遊戯 冷遇妃の瞳は後宮の命花を映す
没落商家の娘・花菫(かきん)は家のため後宮に入った。 だが秘密を隠し息を潜めるように生きてきた彼女は、気弱さを侮られて周囲に見下されるばかり。 夜伽の声もかからず、侍女の碧玉(へきぎょく)の明るさだけが救いだ。 そんな折、皇帝が崩御し後宮全員に殉死が命じられる。 必死に逃れるが、花菫たちは四凶殿(しきょうでん)――危険な試練を越えねば脱出できない地下迷宮に追い込まれてしまう。 碧玉のため、花菫は隠してきた忌むべき力を使うと決める。 それは死を予知する「死相見」の力で――。 非力な妃が、誰より強く美しく花開く。 後宮死亡遊戯、開幕。 ==登場人物== 花菫(かきん) 庶民の出の下級妃。 死相が出た父を救えなかった過去があり、他人の顔を見ることを避けて生きてきた。 広治帝(こうちてい) 人形のように美しく、感情が読み取れない。 病弱ともっぱらの噂。 皇太后と親子関係にあるが、実子ではない。 如意(にょい) 後宮内で働く謎の官女子。 絶世の美しさを誇り、まなざしは理知的。 花菫の力に気づき、協力をもちかけてくる。 -
みにくい小鳥の婚約
魔を呼ぶ《みにくい声》をもつことりは、声を封じられ幽閉されて育った。 あげく妹の結婚の準備金のため贄として売り払われてしまう。 死の寸前ことりを救ったのは、魔祓いの名家の当主候補で妹の婚約者、馨だった。 「おまえの命は俺が買ってやる」 当主争いに魔を呼ぶ声を求められ、ことりは馨の新たな婚約者となった。 馨に声の封じを解かれ、外の世界に出たことり。 馨のやさしさを知るほど、彼の過酷な運命に寄り添いたいと願うようになる。 馨も懸命なことりに惹かれていくが、当主を決する日が迫り――。 ※紙書籍初版&電子特典として、書き下ろしショートストーリー【番外編 ことりの秘密フォルダ】を収録 詳細は紙書籍の帯、電子書籍の巻末をご確認ください -
天泣の平安狐姫
天気雨の中、ぼんくらと噂の帝の元へ、嫁入りの牛車が向かった。 花嫁の燿子は実は元自衛官。訓練中に気を失った後『強く生きろよ、天泣の姫』の言葉に、気づけば泰平京にいたのだ。 「献上品」として入内した燿子を待っていたのは「帝を惑わす妖狐」と苛める女房たち。けれど本人は食事に虫が出てもバリバリ食べて涼しい顔だ。 そんな時、燿子は謎の青年から、ぼんくら帝のせいで国は滅ぶと聞かされる。いい加減な予言に燿子は憤慨するが、挙句事件にまで巻き込まれ……? 宮廷を災厄から救うため頑張る女子の痛快平安物語! -
紅至宝物語
用心棒のウィードはいわくつきの宝・紅吉祥【くれないきっしょう】のハントに同行する。 それは数百年に一度、指輪や盃等を依代に顕現する、国をも揺るがす力を秘めた代物らしい。 だが顕現のとき「器」に選ばれたのは人間――舞姫ラウラだった。 元奴隷の彼女は権力者に利用されかねないその力を拒絶。 力を捨てるため聖地への旅を決意し、報酬につられたウィードは護衛を引き受ける。 奔放なラウラに手を焼くウィード。 一方ラウラは人生に投げやりな彼が歯がゆい。 即席の主従関係でしかなかった二人が変わっていく中、紅吉祥を狙う者が現れ――。 ==登場人物== ウィード 腕利きの用心棒。面倒を嫌い、高額の報酬が出る依頼しか引き受けない。 女の悲鳴が苦手。 過去は別の仕事をしていたようだが……? ラウラ 旅芸人の一座の舞姫。 卓越した舞の技量と容姿の美しさから、「傾国の舞姫」と呼ばれる。 奔放な性格だが、他人を細やかに気遣う一面も。 -
地縛霊側のご事情を
大阪生まれ、負けん気が強くてドS。そんなあおいの勤務先は、曰くつき不動産会社。 彼女は、物件に棲みつく幽霊を恐喝――じゃなくて除霊を「しない」で、対話をして解決に導く除霊師なのだ。 イケメンの腐れ縁バディ・神代はあおいとは対照的で、いつでもマイペース。霊に気配りをしすぎてあおいを逆撫でさせることもしばしばだ。 そんな折、女子高生の霊・カノンを除霊する依頼が舞い込む。精一杯の抵抗を見せるカノンだが、その背景には未解決の殺人事件が絡んでいて……? 富士見ノベル大賞受賞作!! 霊に寄り添うオカルト事件簿! ※電子特典として、巻末に書き下ろしショートストーリーを収録! -
英国骨董店がらくた偽装結婚
華族令嬢の一之宮 菊華は両親を喪い、強欲な叔父夫婦に育てられた。淑やかに躾けられた美しい人形のような菊華は、年頃を迎え、老人の後妻として売られそうになる。 たまらず家を飛び出しはや五年――。 貿易船にもぐりこんだ菊華はイギリスに停泊する船でしっかり者で目端の利く下働き(男)に成長していた。愛する骨董品に携わる仕事で、将来は自分の骨董店を持つのが夢だ。 そんな折、貿易商会の会頭である東堂政宗が船を訪れる。 彼と因縁のあった菊華は女性だと暴露され、なぜか彼と結婚することに……!? 豪華絢爛なアンティークジュエリーと陰謀うずまく社交界をめぐる、恋と謎の物語。 -
千華宮のモブ妃
真っ白な原稿を手に、千華宮の賢妃・桃華は決意していた。 実は彼女の正体は、鳴かず飛ばずのアラサー漫画家・由里。事故に巻き込まれ、漫画の中のモブ妃に転生してしまったのだ。 おかげで物語が変わり正義のヒロインが不在。代わりに悪事を暴くのは――。 「三コマしか出ないモブ妃がやるの?」 皇后の告発をしないと自分の命も危うい。 漫画を描くことだけが取り柄の由里は、神技アシの謎の美青年・月舟と出逢い、同人誌での告発に望みを託すが……!? 目指せ重版出来! 転生修羅場を漫画で乗り切る後宮布教物語! -
龍の子、育てます。
祖父が死んだ――二億の遺産と、一人の少女を遺して。 高校生の詩音(しおん)は高圧的な父に反抗し、孤独に生きてきた。 しかし祖父の遺言で五歳の少女・龍音(りと)の面倒を見ることに。 隠し子と噂される龍音は、遺言では《龍の子》とされていた。 他人に頑なな詩音と感情に乏しい龍音。ぎこちない共同生活の中、二人は次第に歩み寄っていく。 だが龍音が人ならざる力を使う場面に遭遇し、詩音は戸惑う。 《龍の子》とは……真実を求め紐解いた祖父の手記には、龍音の使命が記されていた。 不思議な少女と、世界の秘密に出会う、ひと夏の物語。 -
チャオ! チャオ! パスタイオ
『お隣さんってば料理上手のイケメンだけど、すごく面倒くさい』 二人の出会いは最悪だった――。 隣室の萱代が振る舞ったのは、感動を覚えるほど美味しいパスタ。 「ワタシだって料理ができる!」 料理の腕を証明したくて百合子もパスタをご馳走するのだが……。 「これはローマ人に対する冒涜だ」 辛辣すぎる感想と圧倒的な料理の蘊蓄に打ちのめされてしまう。 それでもやっぱり美味しいパスタを作りたい! そこで百合子が萱代に願いでたこととは……!? 感動のパスタに出会ったズボラ女子が、再び料理にいどむ物語。 ※特典として、書き下ろし特別掌編【バターと未読と青い深皿】を収録しています。 -
帝都の鶴
◆魔法のiらんど大賞2021小説大賞恋愛ファンタジー部門特別賞受賞作◆ 父は娘を【呪い】と呼んだ――。 没落貴族の女学生・鶴は、父に結婚を命じられる。売られるように決められた婚約者は、顔も知らない実業家の青年・秋人だった。 秋人が一人で住む洋館で暮らすことになった鶴は、初めて出会った彼から「自分は呪われている」と告げられ、その言葉に戸惑う。 暮らしの中で秋人が【呪い】と呼ぶ怪奇現象と苦悩する彼の姿を知っていく鶴。政略結婚にも関わらず、鶴を守ろうとする秋人の優しさにも触れ、 次第に彼の力になりたいと感じ――。 呪われし婚姻のその先で、少女は恋をはじめる。 ※巻末には、本編のその後の二人を描いた書き下ろし短編「訪れた平穏、続く非凡なる日々」を収録しています。 ◆登場人物紹介◆ ・鶴(つる)…没落貴族の一人娘。女学生。とある事情で生家に居場所を見いだせずに育った孤独な少女。 ・秋人(あきと)…実業家の青年。天涯孤独。【呪い】のせいで周囲の人々から距離を置いて暮らしている。 -
下町九十九心縁帖
大学生の春人には後悔していることがある。それは謝れないまま祖父が亡くなったこと。以来祖父が愛したような古い品物も、人と深く関わることも、苦手になった。 しかし事故で古伊万里の壺を割った直後から、動物の姿をした付喪神が見えるようになる。割れた壺の付喪神・イマリに迫られ、彼の力を取り戻すため、春人は付喪神たちの願いを叶えて「神心」を集めることに。元の持ち主に会いたい、一度だけでも人の役に立ちたい、亡き持ち主の娘から本当の思いを聞きたい。奮闘するうちに、願いが春人の周りに縁を紡ぎ――。 ==登場人物== 春人 人と関わるのが苦手な大学生。 イマリには下僕と見なされている。 イマリ 元・古伊万里の壺の付喪神、現・春人のスマホの付喪神。 甘いものに目がない。 桜 春人が働くこととなった「古道具みやび堂」の孫娘。 しっかり者の高校1年生。 洋蔵 「古道具みやび堂」の店主で、桜の祖父。 初対面のはずの春人について、何かを知っているようで……。 -
生贄妃は天命を占う
「どうしたもんかなぁ」新米占い師・月麗は困っていた。占いが権力者の逆鱗に触れて強制連行。生贄にされるはずが、人違いで神様の妃になるはめに陥ったのだ。 早速皇帝・洪封から命じられ、恋愛運を占ってみるが、結果は「妻に見えず」。偽妃だから当然だ。 それに生贄だとバレたら、月麗は喰われてしまう――。 怯える姿を尻目に、皇帝は月麗を喰べるつもりもなく、たっぷり溺愛しようと後宮専属の占筮者へと任命した。 だけれど後宮は一癖も二癖もある妃達ばかり。慌てる月麗の前に、モフモフの黒猫が現れて……? -
京の花嫁
京都旅行で亡き祖母ゆかりの老舗料亭を訪れた明梨。そこで、突然番頭に「大旦那様の遺言で、あなたが料亭の跡継ぎです」と言われる。料亭の三兄弟から婿を選べと迫られ断るけれど、なりゆきで若女将をすることに!? -
かくりよの宿飯
祖父の借金のかたに、かくりよにある妖怪たちの宿「天神屋」へと連れてこられた女子大生・葵。宿の大旦那である鬼への嫁入りを回避するため、彼女は得意の料理の腕前を武器に、働いて借金を返そうとするが……? -
罪咲く花嫁の契約結婚
「人の罪が見える」故、人間不信の令嬢・咲菜。 義母には虐げられ家を追い出された咲菜は、学校の先輩で御曹司の花涼院旬と出逢う。 そこで「俺の嫁になれ」と契約結婚を命じられた咲菜。旬の不本意な婚約の解消のためで、本当に好きな人が現れた時は離婚も出来る。 居場所もあり魅力だけれど、咲菜は見てしまった――旬の背に鬼百合、人殺しの花が咲くことを。 旬が優しいほど咲き乱れる花に咲菜は戸惑い、そして一層大きな花涼院家の罪に捕らわれてしまうが……。 お互い秘密を抱える二人が、やがて愛を知るシンデレラ物語。 -
鬼狩り神社の守り姫
高校生の透子は唯一の味方だった祖母を亡くした。伯母に虐げられ絶望する透子の前に、失踪した母の親族が現れる。「鬼狩り」を生業とする神坂家は透子自身が嫌ってきた「力」を歓迎するという。初めて自分を認められた透子は神坂の神社で暮らすことを決める。 待っていたのは、同い年の少年・千尋や有能な術者・千瑛との共同生活。透子は神坂に生まれながら能力がない千尋の苦悩に触れ、正反対の二人は心を通わせていく。居場所をもらったように感じ始めた透子だが、頻発する行方不明事件をその力で探れと命じられ――。 ===キャラクター紹介=== 芦屋透子 高校2年生。「不思議なことばかり言う子」と伯母からは辛く当たられてきた。 唯一自分を守ってくれた祖母を喪い絶望していたところに、神坂家の人間が迎えにやってくる。 神坂千尋 高校2年生。一族に生まれながら能力が発現しなかったために思い悩んできた。 屈折した背景をもつが明るく素直な性格で、困っている人は放っておけない。学校でも人気がある。 だいふく 透子と千尋が作った猫又の姿をした式神。 人間の言葉をしゃべる。鬼のにおいには敏感。 -
碧雲物語
唯一の家族である父を失った貧乏術士の碧凛心(へき りんしん)は、行き倒れるか、望まない奉公に出るかの二択を迫られる。 そこで彼女が選んだのは「男性として奨学金の出るエリート法術学校に入学する」だった! 凛心は卓越した法術の才能で国最高峰と言われる蒼天男士学院に状元(首席)で入学する。 しかし、入学初日に氷の美貌と厳格な人柄で知られる五大貴族の筆頭・趙家次男の冰悧(ひょうり)と最悪な出会いを果たす。 凛心の自由奔放な言動と、自分に厳しく規律を守る冰悧の相性は水と油だった。 そんな折、凛心は学院を抜け出そうとしたところを冰悧に捕まえられて、それがきっかけで学院の大事件に巻き込まれることに……!? 美しき東方世界で繰り広げられる、恋と冒険の本格中華ファンタジー! ※特典として、発売記念書き下ろし短編【趙冰悧感冒了】を収録しています。 -
旦那の同僚がエルフかもしれません
祖父が営む弁当屋で働くひばりは、常連のサラリーマンと恋に落ち、数年の交際の後に結婚した。ダーリンの名前は三輪伊吹。仕事は団体職員。忙しくてなかなか帰ってこないのが玉に瑕だけど、真面目で優しい素敵な人。 ただ、時々家に連れてくる同僚や取引先のお客様が、ちょっとばかり個性的だった。金髪ロン毛で耳がエルフのように長かったり、全身見たこともない模様の刺青だらけだったり。 「みんなひばりの料理が食べたいんだ」という伊吹の頼みで、不思議なお客様に手料理をふるまうが――そう、ダーリンは勇者様。今も異世界の平和のために奔走するエージェントだったのです! エルフやドワーフの同僚、ふわふわの毛をたくわえた人狼の上司、見た目は小学生な魔王のワガママ娘。 伊吹が連れて来るお客様をもてなしていただけのつもりが、ひばりの人柄と温かい料理で、知らず知らずのうちに異世界の危機を救っていて……? 『おいしいベランダ。』『犬飼いちゃんと猫飼い先生』シリーズの竹岡葉月が贈る、 すこし不思議なおもてなしファンタジー。 ※特典として、書き下ろしショートストーリー【まるで百日紅のように】を収録しています。 -
髪結い乙女の嫁入り
天下井華弥は髪結い師だ。依頼人の髪を結い、整え、服飾も合わせて仕立て上げるのを生業としている。天涯孤独でありながら、彼女は自分の腕を頼りに生きてきた。 しかし脅迫まがいの求婚を受け、仕事を取り上げられかける。万事休すの華弥に手を差し伸べたのは、亡き母が結んだ婚姻契約を持つ男、梅景斎だった。斎の仕える梅之宮家に入れば仕事も身柄も守れると。 華弥は現状打破と、母の意図を知るため、斎に嫁ぐ決意を固める。そして嫁いだ先の家で、現人神だという主人の美幸に、専属の髪結い師になるように言われて……!? ※電子特典として、巻末に『後宮妃の管理人』書き下ろしショートストーリーを収録。 -
魔王のアトリエ
魔王ヤミは長引く戦争に疲弊し、勇者ルクスに「殺して」と願う。 だが勇者は孤独な少女を殺せなかった。 ――ヤミは初めて恋をした。 ルクスは魔王の死を偽装し戦争を終結させた。 しかし二人きりの穏やかな生活は長くは続かず、ルクスは病死する。 失意の中ルクスの故郷に遺骨を届けると、そこには彼の面影を宿す弟のレイがいた。 行く当てのないヤミは、正体を隠しレイが営むアクセサリ工房に居候することに。 やがて魔王の魔法がアクセサリの持ち主に不思議な奇跡を招くと気づき―― 勇者がいない世界で紡がれる再生の物語。 ※紙書籍初版&電子特典として、書き下ろしショートストーリー【レイのやきもち】を収録 詳細は紙書籍の帯、電子書籍の巻末をご確認ください ==登場人物== ヤミ 父の死後、幼くして魔王となった少女。 強すぎる力ゆえに、孤独に過ごしてきた。 ルクス 魔王を討つためにやってきた勇者。 戦後まもなく病死する。 レイ ルクスの双子の弟。 アクセサリ工房を営む、腕のよい職人。 -
女男爵の庭師
庭師になるため田舎から出てきたサラ。しかし鞄をひったくられ紹介状をなくしてしまう。 路頭に迷ったサラは、訳ありで未だ誰も採用されていないという庭師の求人に飛びつく。 その屋敷の主は、美しくも破天荒と噂の、男装の女男爵・アイリだった。 難題の採用試験をサラはあふれる植物愛で突破。 庭師となったサラはアイリに連れられ庭園を巡ることに。 行く先々で事件が起こるが、アイリの洞察力とサラの植物知識で解き明かしていく。 やがてサラは、ある花と父の死の真相を追うアイリの孤独に気づき――。 ==登場人物== アイリ 『特別継承権』を認められ、女性の身だが暫定的に男爵位をもち、男装を好む。 たぐいまれなる美貌と頭脳をもつが、破天荒と噂される。 サラ 田舎から出てきた17才の少女。 祖母の影響で草花をこよなく愛し、庭づくりとその知識は誰にも負けない。 ※特典として、発売記念書き下ろし短編を収録しています。 -
後宮の人形師
黄鈴雨(こう りんう)は国で唯一、命ある人形「魂人形」を作ることができる。 けれど人が怖くて友達は魂人形の毛毛(マオマオ)だけ、祖母のくれた猫の仮面がないと人と話すこともできないひきこもりの十八歳だ。 ある日、帝から「不幸続きの後宮の妃たちを守れ」と勅命が下る。 鈴雨は猫の魂人形の毛毛を連れ後宮で働きはじめる。仕事はできるが感情が希薄すぎる官吏・李長雲に世話をやかれながら、妃たちと心を通わせ、鈴雨の世界は少しずつ広がっていく。 けれどその裏で国を揺るがす謀略が張り巡らされていて――。 絆と成長の傑作アジアン・ファンタジー、開幕! ※特典として、発売記念書き下ろし短編【毛毛散歩】を収録しています。 -
偽令嬢の訳ありオークションカタログ
母の形見の行方を追う孤独な少女・アイレは、 手がかりを求め、差出人不明の招待状を携えて仮面オークション会場に足を踏み入れる。 絵画、宝石、アンティーク…。様々な品の売り立て(セール)が進行する中、 アイレは特殊な審美眼で、商品の中に贋作が紛れ込んでいることを見破る。 これをきっかけに、オークションを運営する侯爵家の若き当主・バルトルートに才能を見出され、 物腰柔らかな第五王子・フェリクス、ムードメーカーの男爵家次男・ジョシュアとともに、 オークショングループ<ハウス>の一員として、彼らの仕事を手伝うことに! 最初は上から目線のバルトルートが気に入らないアイレ。 しかし他人に上手く頼ることができない自分の性格を見抜き、 不器用ながらも手を差し伸べてくれるバルトルートに、徐々に心を開いていく。 しかし同時に、異常なまでに物の真贋に固執するバルトルートに違和感を覚える。 どうやらその理由は、彼がオークションを主催しているわけにも深く関わっているようで…? -
月華の方士
方士の素月は、幽鬼を祓うことが生業だ。 今回の仕事はひどい家鳴りの調査。 屋敷では若い夫婦と、その幼馴染の男・耀天が待っていた。 方士を敵視する耀天に見張られながら、素月は悲しげな女の幽鬼が原因だと探り当てた。 幽鬼に導かれ地面を掘り返すと変死体が見つかる。 ――彼女の遺体らしい。 耀天は「この先は俺の仕事だ」と言う。 彼は捕吏、犯罪を取り締まる役人だった。 仕事を取るなと憤る素月も譲らず、二人はともに屋敷の前の持ち主を訪ねるが――。 人間嫌いの方士と敵を追い続ける役人が挑む、中華ファンタジー。 -
暴君公爵の不敵な溺愛 「思い出すまで逃がさない」と迫られてます
見知らぬ場所で目覚めたルチェラ。 そこは美しくも尊大、暴風公爵と悪名高いカイの屋敷だった。 カイは現在皇帝殺しを疑われている。 潔白を示すには現場に倒れていたルチェラだけが頼りらしいが――ルチェラは記憶を失っていた。 記憶を取り戻すため、ルチェラは事件に関わる場所を連れ回されることに。 解放されたい一心で従うが修道院で虐げられた辛い記憶まで蘇る。 だがカイは過去も肯定し、ルチェラを必要としてくれた。 噂とは裏腹に真に国を思うカイを助けようと真相に迫るが、思いがけずルチェラの秘密も暴かれ――。 ==登場人物== ルチェラ 皇帝が死亡した現場近くに、修道服を着て倒れていた。 感情が高ぶると金色に光る特別な瞳には、皇国の根幹に関わる秘密が隠されていて――? カイ マルジョッタ皇国の皇帝を支える八公爵の一人。美青年だが傲岸不遜。 領民の生活向上のために改革を進めているが、その強引さゆえになかなか理解されない。 ※紙書籍初版&電子特典として、書き下ろしショートストーリー【暴君公爵と無敵の賭け事】を収録 詳細は紙書籍の帯、電子書籍の巻末をご確認ください -
あやかし遊郭の居候
御一新より時は下った花街で。下働きの千早は突然売られることを知り、行く宛もなく逃げ出した。たどり着いたのは、江戸の御世もかくやと思わせる絢爛な遊郭。戸惑う千早を、綺麗な楼主の朔は迎え入れ、追手はのっぺらぼうが蹴散らす。そこは人の世の外、あやかしの遊郭・月虹楼だった。 あやかしが忘れ去られようという時分、飛び込んできた千早こそ人の世との絆を繋ぐと朔は言う。流されて生きてきた千早だが、恩返しのため月虹楼の手助けをすることに。一方人の世でも、千早を捜し求める者たちがいて……? -
雨の魔術師
幻想に満ちた魔術学院ドラクロウ。偉大な師の元で愛され育った天才少女・シャロムは、突然魔力を失い、今は学院の落ちこぼれだ。 ある朝シャロムが妖精の悪戯に困っていると、一人の少年に助けられる。 口の悪い彼は学院一優秀な生徒・ユエルで、なぜかシャムルは試験のパートナーに見込まれてしまった。 躊躇いながらも協力し、次第に心通わせる二人。だがシャロムは悲しい真実を知る。呪いに蝕まれ、もう決して元の<雨の魔術師>に戻れない事を――。 すれ違いながらも二人の魔術師が歩む、恋と再生を紡いだ物語。 -
華那国後宮後始末帖
後宮の宮女・翡翠の日常は突然一変する。反乱が起き、新皇帝が後宮全員の死罪を宣告したのだ。決死で抗議に行った翡翠は、思いがけず元婚約者の旺柳と再会する。 旺柳は憤る翡翠をなだめつつ内心焦っていた。――彼こそ新皇帝だからだ。今も翡翠を愛する旺柳は自分は皇帝の側近だと嘘をつき、死罪撤回を掛け合うと約束する。 かくして死罪は免れるも後宮解体の方針は変わらない。翡翠は妃や宮女総勢千人の行き先を探す「始末官」に任命される。翡翠と旺柳は彼女らの希望を聞き出そうとするが、無理難題の山積みで……!? ==登場人物== 翡翠(ひすい) 美しい筆跡を買われて女官として後宮に入ったが、現在は下働きをしている。 今でも旺柳が好きだが、立場が違うと自分に言い聞かせている。 旺柳(おうりゅう) 地方出身。腐敗した政治を行っていた前皇帝に代わって、現皇帝として即位した。 翡翠には皇帝であることを隠している。 元婚約者の翡翠を溺愛している。 -
彼女はジャンヌ・クーロン、伯爵家の降霊術師
「生きている人間って、だいたい退屈」 彼女の名前はジャンヌ・クーロン。独立独歩の最強令嬢、登場 伯爵令嬢のジャンヌは霊が見える。 さらに歯に衣着せぬ物言いを母親に疎まれ、十歳から修道院に入れられていた。 月日は流れ十六歳のある日、女伯爵である姉マリーズから帰宅を促す手紙が届く。 クーロン家でジャンヌを待っていたのは、大量に生き霊を憑けたマリーズと、伯爵家存続のための意に沿わない結婚の話だった。 ジャンヌはマリーズに「生き霊を払ったら結婚の話をなしにする」という交換条件を持ちかける。 そこで明らかになったのは、マリーズのとんでもない裏の顔で――。 霊を蹴散らし従える令嬢ジャンヌのホーンテッドコメディ、開幕! -
後宮の薫香妃
「贖罪妃」薫香は祖先の罪を理由に後宮に幽閉されている。ある日、めったに人など訪れない自分の宮の前で宦官・黒曜が倒れていた。彼を介抱した薫香は、皇帝の赦しを得て一族の立場を回復したいと協力を頼む。一蹴されるが、薫香は黒曜の《秘密》を言い当てる。その根拠は「におい」。並外れた嗅覚に目をつけた黒曜は協力を承諾する。 翌日、薫香は一躍皇后候補となっていた。皇后になれば全てが叶うはずと語る黒曜の策略だ。しかし早速試練が。薫香は、皇后を目指す曲者ぞろいの四妃の前で、香の嗅ぎ当てに挑むこととなり――。 ==人物紹介== 薫香(くんこう) 後宮に幽閉された「贖罪妃」。 皇帝に祖先の罪を赦してもらうことを望んでいる。 並外れた嗅覚をもつ、においマニア。 黒曜(こくよう) 美貌の宦官。 嗅覚を失っており、薫香に探してほしい「におい」があるらしいが――。 不遜な性格。 東けい妃(とうけいひ) ※「けい」はくさかんむりに「惠」 凛とした美しさをもつ威厳のある妃。 北麗妃(ほくれいひ) 武術に優れる豪胆な妃。 西華妃(せいかひ) 計算高く、策謀を好む妃。 南貴妃(なんきひ) いちばん年若い妃。南の王家の養女。 -
忘れたい記憶、消します
《第5回富士見ノベル大賞受賞作!》 記憶を抜く手を持つ少女と忘れたい記憶を抱える人々の、泣ける感動ストーリー! ■あらすじ 大学四年生の才宮かえでの手には「触れた人の記憶を抜く力」がある。けれど、力を制御できないかえでは、人と関わることを避け、バイトも就活も失敗ばかりだった。 ある時、かえでは駅のホームで一人のOLと出会う。パワハラで心身を疲弊させていた彼女のため、自分の能力で記憶を抜いたかえで。しかし、その様子をかつての年上の幼馴染、神代蒼に見られていた。 六年ぶりに再会した蒼にはかえでの記憶がない。それはかえでが抜いてしまったから。けれど彼女の能力と現状を知った蒼は、人の記憶を抜く仕事を提案して……? ■登場人物 〇才宮かえで(さいみやかえで) 大学四年生。就活中。「触れると人の記憶を抜く」能力を持つ。人付き合いが苦手。 〇神代蒼(かみしろそう) 二十六歳、社会人。かえでの幼馴染だが、かえでに関する記憶を失っている。 -
彼女と彼の関係
★===あらすじ===★ 「誰でもいいから、彼女になってくれんもんかね」「本当に誰でもいい? 私でも?」他愛ない会話から、クリスマスまで期限つきで夏帆は拓海とお試し恋人になる。 放課後の帰り道や、休日のお出かけ。これまで彼氏のいなかった夏帆はじゃれあうように”恋人”の距離を楽しんでいたが、気づけば本気で拓海の誠実さに惹かれていた。でも片思いだからと気持ちを伝えられない夏帆。そんな時「早くこの期間終わらんかな」と拓海が二人の関係を終わらせたがっていることを知り……!? 特別書き下ろしストーリー「放課後」も収録。 ★===登場人物紹介===★ 早川 夏帆(はやかわ かほ) 人を見る目と行動力がある女子高生。長く書道を習っていて――。 三浦 拓海(みうら たくみ) 夏帆とお試しの恋人となる男子。心優しく友人に恵まれている。 西 琥太郎(にし こたろう) 清潔感ある美形男子。女子からモテている。 中田 康久(なかた やすひさ) 明るく人好きのする男子。運動神経がいい。 吉岡 梨央奈(よしおか りおな) 夏帆の友人。しっかり者で牡蠣が好きな少女。 橘 心(たちばな こころ) 食べるのが大好きな少女。実は男子が苦手。 廣井 嘉一(ひろい かいち) 家事をなんでも器用にこなす、拓海の友人。 -
竜と華
竜に守られた国、シュティアーツ王国。栄えある聖竜騎士団の総団長に就任したのは、従軍経験のない十七歳のエレノア姫だった。 通称「妖精姫」。人形めいた容姿で変わり者と揶揄される11番目の王女だ。王国の歴史上初の初ドラゴンのパートナーを持たない総団長に、団員たちは反発した。 けれど針のむしろのエレノアに、「氷剣」と呼ばれる副団長のアドルファスは忠誠を誓う。エレノアにも総団長にならなければならない理由があって―― 「ありのままのあなたのお側にいたい」臆病な姫将軍の伝説が、ここから始まる! -
#推しが幸せならOKです
【国民的人気を誇るガールズグループ『coc9tail』年内解散を発表】 さて、ここで国民のほとんどがある人物の動きに注目した。 ──〈国民の王子〉柊美聖は、大丈夫か、と。 超絶美形の人気俳優、柊美聖(26)は『coc9tail』のトップアイドル、黛息吹(24)を激推しする、ファンも認める全力オタクなのだ。 息吹の芸能界引退宣言に案の定ダメージを受けていた美聖。更に息吹には結婚の噂も囁かれていて……? 超人気俳優は推しを射止められるのか!? 胸キュン必至の尊すぎる推し活ピュアラブコメ登場! ※巻末に特別書き下ろし短編3作品を収録 ※電子特典として、巻末に書き下ろしショートストーリー【#幸せになるためのドレス】を収録 ◇登場人物◇ 柊美聖(ひいらぎみさと)……26歳。〈国民の王子〉と呼ばれるほど超人気な若手俳優。オタク。 黛息吹(まゆずみいぶき)……24歳。トップアイドルグループ「coc9tail」所属の女性アイドル。美聖の推し。 -
桜花京用心棒綺譚
■━━━■架空和風ファンタジーの新本命■━━━■ 恩人である少年とともに剣の腕を磨いていた千早(ちはや)。しかし少年はある役目のため、千早を置いて桜花京へと旅立ってしまう。 17歳になった千早は剣術を修め、彼を探しに桜花京へ。親王の護衛に抜擢されたと思いきや、立場は人ではなく式神!? さらに、上司は畏怖される冥の中将・清雅(きよまさ)でーー。 悪霊からの文、呪われた宵壺、女房の神隠し。千早は事件と慣れない後宮のしきたりに四苦八苦するも、清雅の助言で独自の才覚を発揮して信頼を得ていく。一方で、異変は一つの疑惑へと収束し……。華と呪いの都で始まる和風奇譚! ■━━━■登場人物紹介■━━━■ □千早(ちはや) ……恩人である少年を追いかけて磨いた剣の腕を認められ、親王の側近くに。しかし、人ではなく「式神」としてこき使われることに!? □清雅(きよまさ) ……都で畏怖される「冥の中将」の地位に就く青年。白髪に赤い瞳。顔立ちは仮面で一部隠しているが、歴代で最も美丈夫だと女房達からは秘かな人気が。 □明星(あかぼし) ……清雅を護衛として側に置いている美貌の親王。女たらしな面もあるが、繊細な青年。怪異を祓う能力ももつと名を馳せているが、実はーー。 □景時(かげとき) ……千早が慕う相手。黒髪で面倒見のいい少年だったが、ある役目のため都に召し上げられて以来、音信不通の状態。 □中宮 ……明星の幼馴染でもあり、彼の兄の寵愛を受ける女性。彼女の周囲で生じている怪異を解決するため、千早は中宮のもとに「式神」として遣わされる。 □椿の典侍 ……明星によって「式神」として配属された千早を指導する女房。千早に手厳しい。どうやら、仕えているはずの中宮と浅からぬ因縁がありーー? -
レンジャー・ガール!
陸上自衛隊レンジャー。有事の際には困難な任務にあたる、全国の隊員達の中で8%しか存在しない、正に少数精鋭。陽はその初の「女性レンジャー」を夢み、凸凹バディで「地獄」と呼ばれる訓練に挑む!? -
諸説あります。
誰もが振り返る美貌を持ちながら、ニコリとも笑わない男――美術史准教授・五条雪彦。彼の助手となった心理学専攻の雨音は、畑違いの分野に苦戦中だ。しかも、頼れる彼のもとには絵画以外の謎も持ち込まれて――? -
千年茶師の茶房録
藤堂は緑茶専門店「お茶の燎」で店主の燎と不思議な和装男・市松と出逢う。その後小梳神社の蔵に入り込んでしまうのだが……扉を開けると、そこは緑茶生い茂る廻廊!? その奥に現れたのは仏頂面の店主の燎で――? -
朧の花嫁
●○●大人気コミカライズ原作、待望の書籍化●○● 大正時代の函館。旧華族の清子は顔の痣により冷遇されて育った。そんな彼女は、金のため顔も知らぬ実業家に嫁ぐように命じられる。 清子が出向いた屋敷には、商才あふれる美貌の青年・朔弥がいた。しかし彼の目は不自由になりつつあり、これまでの縁談への苛立ちから彼女を拒絶。それでも清子は真摯に接し、朔弥も、その育ちゆえに真心で人を見る彼女に心惹かれ、互いにかけがえない存在に。 だが、痣を知った岩倉本家は彼女を追い出そうとして――。彼と生きるため、清子はその人柄と聡明さで懸命に試練に向き合い……? ●○●登場人物●○● 伊知地清子(いちじ・きよこ) 名家の娘だが、痣のせいで蔑まれてきた。人の真心を見る聡明さがあり、時に朔弥も驚く洞察力を発揮する。 岩倉朔弥(いわくら・さくや) 長身で圧倒的な商才をもつ美貌の青年。だが目が不自由で少々ひねくれ者。清子に惹かれ……。 ※特典として、書き下ろし短編ストーリー「懐中時計」を収録。 -
夜叉王の最愛
┣━━ 運命の恋が、いま始まる ━━┫ 悪質な怪異を退治する一族の娘・明彩(めい)は、退魔の力がなく冷遇されて育った。一方、傲慢な弟は禁忌を荒らし、異界の王・涼牙(りょうが)を呼び起こしてしまう! その場に明彩は置き去りにされて……。 危機に陥る明彩だが、実は涼牙は穏やかで理知的な美青年だった。彼は明彩の秘めた希少な”癒やしの力”の価値を教え「俺の姫(もの)となれ」と彼女を誘う。涼牙の治める異界で明彩は力を発揮して尊重され、居場所をくれた彼に惹かれていく。 しかし、現世では家族が涼牙に罪を転嫁し、あろうことか異界への侵攻を企てていて――!? -
わたしの幸せな結婚
この嫁入りは黄泉への誘いか、奇跡の幸運か―― 名家に生まれた美世は、実母が早くに儚くなり、継母と義母妹に虐げられて育った。 嫁入りを命じられたと思えば、相手は冷酷無慈悲と噂の若き軍人、清霞(きよか)。 数多の婚約者候補たちが三日と持たずに逃げ出したという悪評の主だった。 斬り捨てられることを覚悟して久堂家の門を叩いた美世の前に現れたのは、色素の薄い美貌の男。 初対面で辛く当たられた美世だけれど、実家に帰ることもできず日々料理を作るうちに、少しずつ清霞と心を通わせていく――。 これは、少女があいされて幸せになるまでの物語。 -
生贄乙女の婚礼
荒ぶる神に生贄として捧げられた如月千代。彼女は弟を守るため、神の力を封じる毒と一緒に食べられたい。その瞬間を待つ千代の前に、秀麗な龍神・銀嶺が現れる。誰もが恐れる龍神は、けれど千代を花嫁として丁重に扱うばかりで――いっこうに食べてくれない! 銀嶺の優しさに癒やされつつも、食べられようと自分磨きに励む千代。一方で、千代の不憫な境遇を神の力技で解決しようとする銀嶺。から回りながら共に暮らす二人は、やがて互いの隠し事を通じて向き合うようになり――。生贄乙女と龍神様、運命の婚礼物語が始まる。 -
青薔薇アンティークの小公女
◆◇◆『龍に恋う』シリーズの道草家守が描く、新たなマイ・フェア・レディ物語!◆◇◆ 身寄りを亡くし、絶望の淵にいた少女ローザ。彼女はある事情で、居場所も母の遺品すらも奪われた。そこに手を差し伸べたのが、美貌の貴公子アルヴィンだったーー。 ローザは看板娘として、妖精と花のモチーフを蒐集(しゅうしゅう)した彼の店に勤めることに。地位と財をもち、一風変わった彼の優しさに触れて、次第にローザは生来の聡明さと凛と美しい佇まいを取り戻していく。 一方、アルヴィンが伝承上の妖精に強い関心を寄せる背景にも、秘めた過去と哀しみがあり……? 伝承に託された謎が、孤独な二人の魂を救う。西洋幻想浪漫開幕! ◆◇◆妖精の伝承が薄れた産業革命時代。孤独な少女と銀の貴公子が、かけがえのない愛を見つける。これは時代に忘れられた、優しいフェアリーテイル◆◇◆ ※特典として、同著者『龍に恋う』のキャラクターが登場する書き下ろし短編ストーリー「乙女と薔薇と花言葉」を収録。 -
国外追放された王女は、敵国の氷の王に溺愛される
大国ドルマンの第一王女ジョジュは王位継承争いに敗れ、継母殺しを企てた悪女と汚名を着せられてしまう。さらに国を追放され、辺境の小国ロニーノへ嫁ぐことに。失意のジョジュを迎えたのは冷酷無慈悲と噂のエミリオン王だった。 「愛を求めるな」と言ったエミリオンだが、敵ばかりの祖国とは違いジョジュを公正に扱ってくれた。ジョジュは生来の聡明さを取り戻し、若き王に反発する者の陰謀が渦巻く王宮で味方を増やしていく。凛とした姿は頑ななエミリオンを変え、二人は次第に心を通わせるが、元王妃候補の令嬢が現れ――。 ==人物紹介== ○ジョジュ ドルマン王国第一王女。 将来女王となるべく学んできた。 王位継承権を奪われ絶望していたが、エミリオンと過ごすうちに気力を取り戻していく。 ○エミリオン 前国王夫妻が事故死したため、若くしてロニーノの国王となった。 大国と渡り合う力をつけるために改革を推し進めており、「冷酷無慈悲」と恐れられている。 -
アラベスク後宮の和国姫
*:;:*:;:*:;:* 新たな大河ロマン、ここに開幕! *:;:*:;:*:;:* 後の世に伝説として語られる妃、ライラーは、元々和国の姫君。謀略で捕われダリル帝国の後宮(ハレム)に入れられた。しかしこの後宮では子を産まず数年経てば解放される道が! 彼女は希望を得て、皇帝(スルタン)に近づかず、年季明けを目指すと決意する。 だがさっそく皇后に試されたり、高慢な妃候補に挑発されたり。ライラーはいくつもの窮地を両親に鍛えられた聡明さと生来の明るさを発揮して乗り越えていく。しだいに周囲から慕われ、賢明な統治者としての片鱗すら垣間見せ……。 けれどその結果ーーなんで逆に成り上がって寵姫扱いされてるの!? *:;:*:;:*:;:*:;:*:;:*:;:*:;:*:;:*:;:*:;:*:;:*:;:*:;:*:;:*:;:*:;:*:;:*:;:*:;:*:;:* 「わが家は幽世の貸本屋さん」シリーズ(マイクロマガジン社)、「異世界おもてなしご飯」シリーズ(KADOKAWA)の著者・忍丸氏、書き下ろし小説! *:;:*:;:*:;:*:;:*:;:*:;:* 担当編集コメント *:;:*:;:*:;:*:;:*:;:*:;:* 主人公のライラーの聡明さ、機転は必見!!! 痛快でスピード感あふれる展開に引き込まれること、間違いありません! とくに自分が好きなシーンは、敵視してくる妃候補から仕掛けられたある戦いに、思いがけない形でライラーが対応したあの場面。 ほかにも見所となる華やかな後宮文化、異国情緒あふれる描写、登場人物達の魅力…… どれをとっても、この作品を読まないなんて、もったいないです! -
公務員で安泰のはずが、事故物件担当に異動します
区役所勤務で安泰のはずだった偲は、運悪く【事故物件係】へ異動となり、クレームに頭を悩ませていた。 もっと気が重いのは、物件の現場調査。そう、出るのだ。 見える体質の偲が霊を引き寄せてしまうと、そこへ冷酷と噂の不動産社長・天堂が現れる。彼も事故物件を探しており商売敵になるはずが、動けない偲をひょいと抱きかかえ助けてくれた。 忘れられない甘い声に「って何を考えてるんだ俺は!」と偲は混乱するも、やがて二人は再会。街の事件を解決するバディとなる――!? 注目のお仕事オカルトストーリー! -
平安助産師の鬼祓い
――少女は、その目で鬼を視て、その手で命を紡ぐ―― 彼女が関わるお産は安産になる……「産神の祝福を授ける助産師」と評判の少女・蓮花は、体の内外に蠢く微細な「鬼」が視える特異体質の持ち主だった。 その評判から異例の抜擢を受け、蓮花は帝の子を取り上げるため、気性が激しいと噂の女御に侍ることに。 鬼は視えるが祓う力は無い彼女は、とあるお産で鬼を退けてくれた安倍晴明と名乗る陰陽師の青年を思い出す。 意を決して陰陽寮を訪ねるも、彼は蓮花にある条件を出してきて…。 鬼を視る助産師の少女が、命と歴史を紡ぐ平安医療ファンタジー! ※特典として、書き下ろしショートストーリー【蓮の花と夏の約束】を収録しています。 -
後宮の黒猫金庫番
大雅国には伝説の女官吏がいる。 通称「黒猫金庫番」。華奢な体に黒い衣を纏い、琥珀に光る瞳で不正を見逃さなかったという――。 将来そう呼ばれるとはつゆ知らず、蔡月花は見合い話に頭を悩ませていた。 相手は若き天才、戸部尚書の柏偉光。 超のつく貧乏貴族の月花とは釣り合わないし、必死に立て直した家業もやっと軌道に乗り始め、結婚はしたくなかった。 断り切れず迎えた見合いの当日。月花は小銭を追って馬車から飛び降り「私、お金が大好きなんです!!」と本性をさらけだすも「規格外のご令嬢」と偉光に気に入られ……? -
御曹司に誓いのケーキを
念願のケーキデザイナーとして独立した晶だが、店は難航中。 そこにホテルグループの御曹司・慧が現れ、傘下の結婚式場での仕事とともに、ある事情から「ビジネス結婚」を提案される。 自分の店と唯一の家族である祖母のため晶はやむをえず求婚を受けることに。 早速仕事が始まるが、冷徹な慧が経営する式場の雰囲気は最悪。 しかしカップルに真摯に向き合う晶のひたむきさが、慧と周囲を変えていく。 さらに仮初めのはずの同居生活でも慧の態度がどんどん甘くなり―― 「その反応、可愛すぎだろ」 不器用な二人の溺愛物語。 ==人物紹介== ○佐久本 晶 (さくもと あきら) 駆け出しのケーキデザイナー。 幼い頃に両親を亡くし、祖母と二人暮らし。祖母は入院中。 ケーキ作りに夢中で、恋愛経験はほぼゼロ。 ○柾木 慧 (まさき けい) ホテルグループの御曹司。現在は子会社の結婚式場を経営。 他人に冷徹に接してきた。 ある事情から女性に触れられないが、晶だけは平気。 ※紙書籍初版&電子特典として、書き下ろしショートストーリー【アジサイ another side】を収録 詳細は紙書籍の帯、電子書籍の巻末をご確認ください -
悪姫の後宮華演
誰もが恐れる『悪姫(あっき)』、胡令花。 けれど正体は、悪女とは真逆の愛らしい顔と純粋な性格。 それは誰も知らない……はずだった。 皇太子・伯蓮から密命を受けるまでは。 「我が妃、そして我が弟になれ」 自身の秘密を守るためにやむなく二重生活を始めたものの、問題が続々と発生。 『悪姫』は寵妃だと勘違いされ、弟の時は伯蓮による溺愛が過ぎてかき乱される。 そんな中、東宮でおぞましい事件が起こってしまい……? 「悪を誅する悪の出番ね」 己の使命を胸に、悪姫と弟、二つの顔を使って事件を解決に導きます! ●〇●著者・甲斐田紫乃の大人気シリーズ『旺華国後宮の薬師 7』も2023年7月~同時配信開始!●〇● ----- ■2冊同時刊行キャンペーン 期間限定! 購入特典SSが読める二次元コードを収録♪ 特典は、『旺華国後宮の薬師』のキャラクターが演技に挑戦する、 書き下ろしSS「結成!? 後宮劇団」です。 <閲覧期間:2024年7月14日正午まで> ※本特典はダウンロードはできません。 ※特典内容は紙書籍と同様のものです。 ※一部の携帯電話・スマートフォン機種によっては読み取れない場合がございます。 ※パケット通信料を含む通信費用はお客様のご負担となります。 ※第三者やSNS等での公開・配布は固くお断りいたします。 ※システム等のやむを得ない事情により、期間内であっても予告なく公開を終了する場合があります。 ----- -
稀色の仮面後宮
◆ー◆ー◆あらすじ◆ー◆ー◆ 特別に記憶力の良い瞳をもつ董珠蘭(とう しゅらん)は、海神の贄として孤独に過ごしていた。そんな彼女の元にやってきたのが謎の青年・劉帆(りゅうほ)だった。 彼女は窮地にある兄を救う条件で、劉帆に連れられ、国の中心・霞正城(かしょうじょう)に。そして後宮の不穏を珠蘭の瞳で探るよう命じられる。 人との触れあいに戸惑いながらも珠蘭は誠実に向き合い、後宮の盗難の事件や呪いの謎に挑んでいく。その姿がしだいに劉帆や妃たちの心をも変化させ、信頼を勝ち得ていくがーー? 全ての謎の行き着く先は、触れてはならないこの国の根幹に関わる秘密だった。 ※電子特典として、巻末に書き下ろしショートストーリー【今宵、条件付きの不死帝に】を収録しています。 ◆ー◆ー◆登場人物紹介◆ー◆ー◆ ◇董珠蘭(とう しゅらん) 特別な記憶力をもつが、孤独な贄だった。兄を解放する条件として、後宮の不穏をその瞳で探ることになり――? ◇楊劉帆(よう りゅうほ) 兄を解放する条件で、珠蘭に後宮に赴くことを提案した美青年。次第に珠蘭に心を動かされて……? ◇董海真(とう かいしん) 珠蘭の兄。孤独な珠蘭を唯一気にかけてくれた肉親。学問の才があり期待されていたが、三年前に失踪していた。 -
贄の聖女と救済の契り
教会で働く聖女・リゼルカは突然魔力を失った。焦るリゼルカを、魔法士のシャノンが保護しに来る。多くの浮名を流すシャノンとは幼馴染だが、昔から苦手だった。 力がない自分は無価値だと悩むリゼルカに、研究者が提案した回復方法は、建国の祖の血を引くシャノンと『契る』こと。シャノンは堅物のリゼルカには無理だと言うが、少しずつ彼に慣れると決める。 保護のための同居生活の中、リゼルカはシャノンと触れ合う練習を始める。初めての経験に戸惑うリゼルカだが、遊び人のはずのシャノンもどこかぎこちなく――? ※紙書籍初版&電子特典として、書き下ろしショートストーリー【冬が来る前に。】を収録 詳細は紙書籍の帯、電子書籍の巻末をご確認ください ==キャラクター紹介== ○リゼルカ 教会の聖女として、人々の治療に当たっている。 強大な魔力をもつ。 13歳から教会に所属し、外の世界のことはあまり知らない。 「魔力を取り戻すためならなんでもします」 ○シャノン 代々王の側近を務める家の出身で、優秀な魔法士。 「女性好きの遊び人」という噂だが――? 「潔癖な君には無理なんじゃない?」 -
あなたの代わりはできません。
小説編集者として働く玲子だが、仕事では失敗し、結婚目前の彼氏は音信不通に。同じ編集部の山崎に不平をぶちまけ泥酔した翌朝、二人の体が入れ替わっていた! やむをえず二人は互いを演じて仕事を乗り切ると決めるが、ズボラで感覚派の玲子と潔癖で効率重視の山崎は元々天敵どうし。渋々始めた同居生活でも「俺の体で変なことすんなよ」と常に山崎の目が光っている。そんな中「山崎」(中身玲子)が担当することになった作家は意見を一切言わず、新作が早々に難航。二人は幾多の仕事を乗り越え元の体に戻れるのか!? ==登場人物== 立花 玲子 富田文庫編集部所属。 激怒した作家に「担当替えてよ!」と怒鳴られ、自信喪失中。 ズボラで感覚派。 山崎 一馬 富田文庫編集部所属。 半年前に異動してきた。異動初日の事件以来、玲子とは犬猿の仲。 潔癖で効率重視。 -
鬼はたまゆら、帝都に酔う
◆◆◆あらすじ◆◆◆ 帝都軍で怪異を討伐する神宮寺彰人は、冷酷な軍人として民衆に恐れられている。 その彼に《千鬼の頭目》と呼ばれる鬼――嵐花の討伐命令が下った。 嵐花は絶世の美貌と強大な力を持ち、帝都中で騒ぎを起こすが、気まぐれに人助けもし、どこか憎めない。 そんな嵐花に彰人は無意識に惹かれてしまい、この鬼を討つことは正しいのか、と苦悩し始める。 迷いつつも軍人として任務を果たそうとする彰人。 だが鬼を討つ術には彰人自身の命が必要で……!? 孤高の軍人と美しき鬼。桜舞う帝都の追走劇、ここに開幕――! ※電子特典として、巻末に『妖狐の執事はかしずかない』の書き下ろしコラボSS1篇を収録 ◆◆◆登場人物◆◆◆ ◆神宮寺彰人(じんぐうじあきひと) 帝都軍陰陽特務部少尉。 当代随一の術者で、怪異討伐のためなら容赦がないと恐れられている。 ◆嵐花(らんか) 《千鬼の頭目》と呼ばれる伝説の悪鬼。 帝都中で騒ぎを起こすが、どこか憎めない一面がある。 -
華炎の葬奏
現代社会の裏側、呪術師たちのオークションへ、深凪は自身を売りに出した。その価値は、一夜にして滅んだ呪術界の名家・櫻木家の唯一の生き残りであること。対価に望むのは、櫻木家を滅ぼした怨霊『黒の御方』の調伏。会場の誰もが躊躇うなか、一人の青年・祀鶴が名乗りを上げる。彼こそ呪術師たちに忌み嫌われる術師殺しの一族・錦野家の現当主だった。 「その覚悟に敬意を表して、お前を買ってやる」そんな祀鶴の手を取る深凪。調伏を望む『黒の御方』が、自分を虐げてきた義母の、怨霊と化した姿だと知って――。 -
聖女と悪魔の終身契約
当代随一の退魔師《聖女》エマには秘密がある。それは、魔を祓う身でありながら、強力な魔物・クロエと「契約」していること。 幼い頃魔物に襲われたエマは、クロエを召喚し生き延びた。以来、自分を「姫さま」と呼んで嬉々として世話を焼くクロエと、いびつな主従関係を築いてきた。孤独なエマにとって、クロエの重く深い愛は、時に魅惑的な毒のようだ。 人々を襲う黒い魔獣、死を呼ぶ葬送のワルツ、母の腹に宿ったまま生まれない赤子。エマは今日もクロエを従えて退魔に向かう――消えた妹を捜し求めて。 ==登場人物== エマ 《聖女》と名高い、当代随一の退魔師。 クロエと「契約」し、その力を使って魔を祓っている。 「いつも言っているけど、余計なことは何もするな」 ▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲ クロエ 千年を生きる高位の魔物。 エマを溺愛し、身の回りの世話を焼いている。 「憎らしくてとってもかわいい僕の姫さま」 -
野守草婚姻譚
両親を亡くした小萩は、幽霊が見えるせいで養父母から虐げられてきた。しまいには呪われていると噂の南条家に嫁げと命じられる。 明らかに「何か」の気配がする屋敷で、不安な日々を過ごす小萩。しかし、夫・司朗の不器用な優しさに触れ、孤独な心が満たされていく。互いが望んだ婚姻ではないが、少しずつ歩み寄りたい。そう思っていたある日、司朗が倒れてしまう。動転する小萩の前に、三人の幽霊が現れた。「司朗を死なせたくないなら協力しろ」と彼らに迫られて、小萩は司朗のために「呪い」を解くことを決意し――。 ==人物紹介== 小萩 (こはぎ) 純真でがんばり屋。 幽霊を見ることができる。 司朗 (しろう) 南条本家の生き残り。 植物学者で、研究第一。 美音子 (みねこ) 南条家に住み着く幽霊。 華族令嬢として育った少女。 陸 (ろく) 南条家に住み着く幽霊。 母を亡くした幼い少年。 新之輔 (しんのすけ) 南条家に住み着く幽霊。 女性の扱いに慣れた軍人。 -
あやかしの食事処
充実しているはずが何か足りない日々を送る大学生の愛莉はある日、怪しげな「食事処」に迷い込んでしまう。 出会ったのは、社長を名乗るあやかしの男と、数年前に行方不明になった人気俳優の想真。 ここは怪異に魅入られた人を招き、その悩みを食べて解決する「あやかしの食事処」らしい。 社長にそそのかされて想真を手伝うことになった愛莉はやがて、想真の秘密と、自分の記憶の欠落にまつわる真実と向き合うことに。 ほんのり怖くてじんわり心にしみる、現代あやかしファンタジー。 【目次】 プロローグ 無名の駅にて 第一章 食事処《何でもお悩み相談所》 第二章 悪意の投稿 第三章 想真への依頼 第四章 思い出 第五章 待ち人来たる -
獣姫の最後の恋
――伽羅族の当主は、子を産むと死ぬ。 時は四国時代。千を下らないとされる多様な種族がいる中、伽羅族と呼ばれる生殖に特化した一族がいた。悲惨な歴史を経て、突如一族を守る力を手にした伽羅族の当主は、その代償として子を産むと死ぬ定めを神より与えられる。 新たに当主となったレイラは、ある日、森で諜報活動をしていた他国の青年に一目で恋に落ちる。そして己の過酷な運命を知りつつレイラは彼の子を身籠って――。 僅かな時間で青年と心を通わせる彼女の、切なく眩しい溺愛物語。 -
お邪魔してます、こたつ犬
宏美は東京でOL生活中。仕事帰りにスマホを見ると、母親から突然、今向かってるとメッセージが。正直、仕事で疲れているので、相手をするのは面倒だ。そう思い帰宅すると――「お邪魔しています」。部屋には何故か、こたつに入った喋る犬がいて!? 犬は一宿一飯の恩義と言い、なんと宏美の声真似をして、やって来た母親の相手をしてくれた。すると傍目に二人の会話を聞く宏美にも、母親との思い出が蘇り……。 そんなちょっとだけ疲れた普通の人たちの物語。こたつ犬があなたの“や”なこと、代わります。 -
千年鬼譚
▼人とは違う理をもつ美しい鬼神。強大な力をもつ彼の行動に、涼音の孤独に傷ついた心は癒されていくが…▼ 両親を亡くし、独りぼっちで生きていた女子大生・鈴鹿涼音。彼女は家に伝わる遺品の剣を手にしたとき、千年の眠りについていた美しき鬼神と出会い、見出された。――そう、金色の瞳と緋色の狩衣をまとった鬼神・大獄丸に。 涼音は強大な力をもつ彼とともに怪異を封じる使命を負うことに。当初は鬼神の存在に戸惑った涼音だが、自分を守ろうとする彼の姿に次第に心の傷を癒されていく。 しかし、実は涼音こそが、鬼神を殺した乙女の生まれ変わりだと言われて……。千年越しに廻る運命の行き着く先とは――? ▼登場人物▼ ・鈴鹿涼音……両親を亡くし、独りぼっちで生きていた女子大生。 ・大獄丸……千年の眠りについていた美しき鬼神。強大な力をもつ。 -
赤毛のトアと罪の騎士団
曲がった事が嫌いな騎士の少女トアは、姉を侮辱した第三王子を殴り飛ばした罪で北の広大な墓所“聖ドロティア葬園”に左遷される。 収容された者は命を落とすというその地では、歴代当主が各国から徴集した男性囚人に墓をあばかせ、なにかを探しているらしい――。 身を守るため男装で葬園に赴いたトアは“罪の騎士団”と呼ばれる罪人達ーー毒舌似非神父ゼファー、天才少年医術師アズリカ、食に命を捧げる料理人エルイーズらと出会う。 成り行きで彼らの“団長”となってしまったトアに現葬園当主ロキから“墓堀り”の命が下りて……!? -
氷室教授のあやかし講義は月夜にて
大学生・神崎理緒は、とある事情で海外民俗学を担当する美貌の外国人・氷室教授の助手となる。まるで貴族のように尊大で身勝手、危険な役目も平気で押し付けてくる教授にも、「人ならざる」秘密があって……。 -
黒塔の眠れる魔術師
スパニア国宮廷内の「黒塔」に囚われた少女、ティコ。彼女は、不老不死の術を知るとされる大魔術師の弟子ではないかと疑いをかけられていた。第三王子の側近であるグレンは、疑惑を頑なに否定するティコを懐柔し、真相を明らかにするよう命じられる。 怯えるティコに、グレンは目的を隠し真摯な態度で接する。ティコもその手を取った――ように見えたが、彼女にも疑いの目をかわして黒塔にとどまる理由があった。 攻防を繰り返しながら徐々に距離を縮める二人。しかし、宮廷の強大な闇に巻き込まれていき――。 -
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戦場で瀕死の騎士を助けた男装の魔術師のハルカ。死を望む騎士を叱り飛ばし、お前が生き残ったら一生を拾ってやると伝える。しかしその戯れ言を本気にした男は、戦後ハルカを訪ねてきて強引に主従の契約を結び――。 -
神去り国秘抄
十年前に日輪が消えた国、照日原。その辺境の郷の姫・かさねは狐神の花嫁に選ばれる。だが花嫁とは、日照不足で不作続きの郷を救うための贄を意味していた。知らずに狐に喰われかけたかさねは、金目の青年・イチに助けられる。見返りとして彼が要求してきたのは、日輪を司る日神に会うためにかさねの「力」を貸すことだった。 戻る場所のないかさねはしぶしぶ同行を決める。しかしイチこそが日輪が消える原因を作り、都から追放された皇子だと気づき――。 運命に抗うための旅が、今始まる。心揺さぶるファンタジー開幕。 -
大正着物鬼譚
義母が強いる縁談に嫌気が差し、実家を飛び出した呉服屋の娘・瑛子。 浅草をさ迷っていると、ひょんなことから美しい京友禅を羽織った不思議な青年・冬真と出会う。 下町の箱屋で働く冬真の紹介で向島へ向かうと、そこは華やかな芸者やその見習いの半玉が身を置く置屋『鬼乃屋』。瑛子は女将の勧めで、半玉の見習い「仕込み」として住み込むことになった。 するとそこへ「鬼が現れた!」と番頭が持ち込む騒動に巻き込まれてしまい――!? 持ち前の着物愛と極度な音痴で挑む、下町謎解きミステリー! -
神様の恋愛相談請け負います
恋愛に無縁の陽輔が、縁結びで名高い九比等神社を訪れると、突然矢に襲われる。そこへ祭神・九比等命が現われ、神の矢が通じないのは恋愛粉砕体質だと断言。神様の仕事を手伝えば体質改善してやると持ちかけられ!? -
熊本くんの本棚
顔よし、体よし、性格よし。そのうえ読書家。なんだか現実味のないイケメン、熊本くん。仲のよい大学生・みのりは、同級生から彼の噂を聞く。どうやら熊本くんが、ゲイ向けアダルトビデオに出ているというのだ――。 -
王妃ベルタの肖像
王妃と仲睦まじいと評判の国王のもとに、第二妃として嫁いだ辺境領主の娘ベルタ。王宮で誰も愛さず誰にも愛されないと思っていたベルタは予想外の妊娠をしたことで、子供とともに政治の濁流に呑み込まれていく――。 -
鳴かぬ緋鳥の恋唄
戦国の世、とある島に一人の少女が流れ着いた。声と記憶を失くした彼女は島の頭領・千早に「ひな」という名を与えられ、しばし島で暮らすことに。ひなは千早にこれ以上迷惑をかけまいと自立しようとするのだが……。