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3.0『ビール、枝豆、ミステリ』は夏の新しい習慣! 今年もまた「ベストセレクションフェア」の季節になりました。今回のラインナップは読み継がれている東京創元社の定番中の定番をはじめ、これから新たな定番になる新作・話題作など目白押しです。本電子書籍は、フェアのガイドブックとしてお役立ていただけるよう、ベストセレクションフェア・ラインナップ作品の立読み版(電子書籍を配信している作品に限る)を収録しております。どうぞお楽しみください。/立読み版収録作品=『体育館の殺人』青崎有吾、『アヒルと鴨のコインロッカー』『夜の国のクーパー』伊坂幸太郎、『聴き屋の芸術学部祭』市井豊、『夜の写本師』乾石智子、『配達あかずきん』大崎梢、『二度のお別れ』黒川博行、『青空の卵』坂木司、『模倣の殺意』中町信、『まもなく電車が出現します』似鳥鶏、『慟哭』貫井徳郎、『ハルさん』藤野恵美、『もう年はとれない』ダニエル・フリードマン/野口百合子 訳、『星を継ぐもの』ジェイムズ・P・ホーガン/池央耿 訳、『シャドウ』道尾秀介、『盤上の夜』宮内悠介
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-穏やかでもの静かな老人。アルツハイマー型認知症を患い、デイサービスで介助を受けている彼が、ある日ひとりのヘルパーの腕に噛みついて怪我を負わせる。事情を訊こうにも本人との会話は能わず、当のヘルパーも周囲の証言でも事故発生時に不審な挙動は見受けられない。もの言えぬながらも温厚な老人は、なぜヘルパーに噛みついたのか――市役所の介護福祉課の職員を務める青年・小紀(このり)は、単身調査することになる。日常に起こりうる出来事の底に潜む悪意を丁寧な筆致と構成で一編の謎解きに昇華させて、選考委員からも高い評価を集めた第17回ミステリーズ!新人賞受賞作。/第17回ミステリーズ!新人賞選考経過、選評=大倉崇裕 大崎梢 米澤穂信/(本電子書籍は『ミステリーズ! vol.103』(2020年10月初版発行)に掲載の同作品を電子書籍化したものです。)
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-僕の姉、梅木杏子は本名をもじった呻木叫子というふざけた筆名で実話怪談を執筆している。年末、姉が単身で住む東京のマンションを訪れた僕は、粘着テープで拘束された上、意識不明となっている状態の姉を発見する。その両瞼は彼女自身の髪によって縫い合わされていた――この異様すぎる事件は、姉が取材していた「午前2時17分の不在着信が告げる予言」という怪談に端を発するのだろうか? 僕はその怪異が起きた「K亭」という宿を訪れるが、そこで待ち受けていたのは、この世の者が為したとは思えない、おぞましくも謎めいた密室殺人事件だった。第17回ミステリーズ!新人賞受賞作。/第17回ミステリーズ!新人賞選考経過、選評=大倉崇裕 大崎梢 米澤穂信/(本電子書籍は『ミステリーズ! vol.103』(2020年10月初版発行)に掲載の同作品を電子書籍化したものです。)
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-1183年。寂れた京都に留まった、平家一門の唯一の離脱者・平頼盛の元に、ある日依頼が来る。京都を占拠する木曾義仲からで、「首のない五つの屍から、恩人である斎藤別当実盛の遺体を見つけてほしい」というものだった。断れば家族や家臣の命が危うくなると考え、頼盛は難解な謎に挑むことになるが……。『平家物語』や謡曲『実盛』に取り上げられた実盛の最期を題材にした、歴史ミステリの傑作! 第15回ミステリーズ!新人賞受賞作。/第15回ミステリーズ!新人賞選考経過、選評=大崎梢 新保博久 米澤穂信(本電子書籍は『ミステリーズ! vol.91』(2018年10月初版発行)に掲載の同作品を電子書籍化したものです。)
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3.0舞台は『ブラインドサイト』の7年後。現代随一のハードSF作家が、自由意志と神の本質に挑む。【新作長編『エコープラクシア』の序章となる短編】宇宙船〈テーセウス〉が太陽系外縁で異星の知性体と遭遇してから7年。地球では、集合精神を構築するカルト教団が不可解な動きを見せる。彼らの狙いを探る情報部のムーア大佐に、教団は予想外の情報を告げる――星雲賞ほか全世界7冠制覇の傑作長編ハードSF『ブラインドサイト』と続編『エコープラクシア』をつなぐ、予告編的短編。/カバーイラスト=加藤直之 *本書はピーター・ワッツ『エコープラクシア 反響動作』(創元SF文庫、2017年1月刊行)下巻の収録作を単体で電子書籍化・先行発売したものです。
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3.3動物と植物の未分化な葉状生物フィトが繁茂する無名の惑星。この無害な土着生命を全滅させる惑星改造計画の一員クレイグに対し、研究者ミドリはフィトの異質な知性の驚異を説く。だが、フィトを駆除すべく禁断の遺伝子組み換え植物が導入され……テラフォーミングにまつわる倫理的問題に切りこんだ、先駆者にして不朽の宇宙生命SF。第46回星雲賞海外短編部門候補作。(本書は中村融編訳『黒い破壊者 宇宙生命SF傑作選』の収録作を単体で電子書籍化したものです)
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-2018年6月、大阪は地震に見舞われた。7月に西日本豪雨と猛暑と台風12号、8月9月に台風20号、21号。だが私の周囲では、地震も水害もほとんど被害がなかった。マンション理事の私は、そのたびごとに自転車で見回りに出るが……。関西地方を連続して襲った夏の天災を素材に、実際に日々自転車で散策している著者が、日記風に物語る。第1回日本SF大賞受賞作家の大阪SF。※本電子書籍は、『Genesis 一万年の午後』(東京創元社 2018年12月21日初版発行)に収録の「10月2日を過ぎても」のみを電子書籍化したものです。『Genesis 一万年の午後』全ての電子書籍版ではございませんのでご注意ください。
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-深宇宙から地球へ飛来した、錯乱した意識生命体。彼らが憑依した人間は怪物的な能力を授かり、人類を殺戮しはじめた。殲滅を託されたのは、身体を機械化した合衆国陸軍のウォーボーグ部隊。応戦に苦慮するなか、やはり意識生命体が憑依した8歳の少女が現れ、驚くべき戦闘能力を発揮した。最初の敵を倒し、部隊に合流した少女だったが、ある日姿を消した。新たな敵が現れたのだ――岩手県に。第6回創元SF短編賞受賞後第一作。※本電子書籍は、『Genesis 一万年の午後』(東京創元社 2018年12月21日初版発行)に収録の「草原のサンタ・ムエルテ」のみを電子書籍化したものです。『Genesis 一万年の午後』全ての電子書籍版ではございませんのでご注意ください。
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-最近、わたしの周りで生首が落ちるようになった。落ちた生首はいちど視界に入るとすぐ消えてしまい、ほかのひとには見えない。やがて自分の意思で自在に生首を落とすことができるようになるが、ある日を境にその能力が消えてしまう。喪失感でいっぱいになったわたしは生首を取り戻すため試行錯誤を繰り返す。『母になる、石の礫で』の著者が紡ぐ幻想SF。※本電子書籍は、『Genesis 一万年の午後』(東京創元社 2018年12月21日初版発行)に収録の「生首」のみを電子書籍化したものです。『Genesis 一万年の午後』全ての電子書籍版ではございませんのでご注意ください。
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-AIの進歩が人間の仕事を奪う「技術的失業」が社会を席巻するなか、ついにぼくも職を失ってしまった。すでに実施されているベーシックインカムの給付金だけでは暮らしていけない。人間にしかできない仕事は……と考えて探し当てたのは、高額報酬の、新薬の治験アルバイトだった。採用されたぼくはクライアントのもとへ向かうが。『あがり』の松崎有理が贈る青春SF。※本電子書籍は、『Genesis 一万年の午後』(東京創元社 2018年12月21日初版発行)に収録の「イヴの末裔たちの明日」のみを電子書籍化したものです。『Genesis 一万年の午後』全ての電子書籍版ではございませんのでご注意ください。
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-人間に代わって〈夜種〉と呼ばれるヴァンパイアたちがこの世の覇者となった時代。絶滅寸前まで数の減った人間たちは希少種として崇められ、〈王族〉の身分を与えられ大切に保護されていた。ある日、街を牛耳るギャングの幹部である夜種の青年のもとに、雲の上の存在であるはずの人間の少女が飛び込んでくる。『眠り王子と幻書の乙女』の著者が挑むダークファンタジイ。※本電子書籍は、『Genesis 一万年の午後』(東京創元社 2018年12月21日初版発行)に収録の「ブラッド・ナイト・ノワール」のみを電子書籍化したものです。『Genesis 一万年の午後』全ての電子書籍版ではございませんのでご注意ください。
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-旅人・友也(ゆうや)は、軌道エレベーターが聳える小さな島国を訪れ、この天に延びる塔を見はるかす〈ホテル・アースポート〉に投泊する。かつては観光客で賑わったこの国も、テロで入国者が激減し、ホテルの運営も今は若い娘ひとり、その日の宿泊者は彼を含めて五人だけ。その夜も、島を吹き渡る風が、巨大エレベーターを轟々と鳴らし……そして密室殺人が発生した。『盤上の夜』の著者・宮内悠介の新機軸。※本電子書籍は、『Genesis 一万年の午後』(東京創元社 2018年12月21日初版発行)に収録の「ホテル・アースポート」のみを電子書籍化したものです。『Genesis 一万年の午後』全ての電子書籍版ではございませんのでご注意ください。
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-自然現象のように“怪獣が降ってくる”現象が頻発するようになった日本。人々の間では出現した怪獣を持ち上げる競技が流行していた。プロの選手は管理された怪獣を用いる公式競技やショウリフティングで活躍し、そうでない者は街中に降りてきた個体を保護局が来る前に持ち上げる“野良プレイ”を楽しんでいた。しかし、怪獣たちがどこから来るのか、何のためにやってくるのかはいまだ解明されていない。第1回創元SF短編賞佳作・林芙美子賞受賞作家が贈る“怪獣”SF。※本電子書籍は、『Genesis 一万年の午後』(東京創元社 2018年12月21日初版発行)に収録の「ビースト・ストランディング」のみを電子書籍化したものです。『Genesis 一万年の午後』全ての電子書籍版ではございませんのでご注意ください。
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-人類がとうに絶滅した未来。広大な宇宙では、かつて人の手でつくられたロボット――マ・フたちが、人間の残した〈聖典(ドキュメント)〉にしたがって惑星調査をつづけていた。姿形がすべて同じにデザインされたマ・フたちは、〈聖典〉を何より大切にし、「特別はつくらない」をモットーに穏やかな日々を送っていた。しかしあるとき、彼らの間に生じた小さな「特別」が、長い長いあいだ保たれてきたこれまでの世界を変えることになる。第8回創元SF短編賞受賞後第一作。※本電子書籍は、『Genesis 一万年の午後』(東京創元社 2018年12月21日初版発行)に収録の「一万年の午後」のみを電子書籍化したものです。『Genesis 一万年の午後』全ての電子書籍版ではございませんのでご注意ください。
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-2035年。滅亡した異星文明からのメッセージを解読することで、あらゆる生物を自由に印刷する技術が普及した時代。〈拡張ワシントン条約事務局〉査察官のザーフィラは相棒のミランダとともに生体密造の取締に従事していたが、ある日の現場で耳にした〈竜の女王〉という名前が、竜騎手となるべく育てられた彼女の過去をよみがえらせる。捜査のためザーフィラたちが足を踏み入れたのは、内戦と〈事務局〉の介入によって荒廃しきった故国だった。※本電子書籍は、『紙魚の手帖Vol.12』(東京創元社 2022年8月10日初版発行)に掲載の「竜と沈黙する銀河」のみを電子書籍化したものです。『紙魚の手帖Vol.12』全ての電子書籍版ではございませんのでご注意ください。
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-病気や障害や、その他さまざまな事情で生身の肉体で生きることに不都合を抱えた人々が、〈情報人格〉となって仮想世界で暮らすことが可能になった時代。十三年前にある事情から情報人格となった楢山小春(ならやまこはる)は、大学時代の同級生が集うパーティーに生身の体で出席するために、「情報人格のために体を貸してくれるサービス」を利用する。体を提供してくれたのは21歳の女性で、楢山の半分の年齢だった。ひとつの体にふたつの意識をのせて、ふたりは一日限りの稀有な体験をする。第13回創元SF短編賞受賞作。※本電子書籍は、『Genesis この光が落ちないように』(東京創元社 2022年9月30日初版発行)に掲載の「風になるにはまだ」のみを電子書籍化したものです。『Genesis この光が落ちないように』全ての電子書籍版ではございませんのでご注意ください。
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-地球が蒼類と呼ばれる異生命体に支配され、ほとんどの生き物が死滅した未来。一部の人類は海底都市へと逃げ込み、人造人間〈イレニアム〉たちを使役して海中に潜んで暮らすようになっていた。荒廃した中国・上海に、六つのポッドが着底した。海底から送り込まれたイレニアムの作戦部隊だ。彼らの任務は蒼類の活動を抑制する酵素を持つ陸生サンゴ・アマノリスの採取することだった。隊員のアニカは生まれて初めて大地を踏みしめ、訓練の記憶を頼りに街を駆け抜ける。しかし、作戦遂行のために脳内に埋め込まれた装置が解除されたことで、その視界に色彩あふれる幻の上海の姿が現れ……自らの使命と向き合う主人公の心の機微を、現実と幻が交錯する都市の姿に重ねて描く、第11回創元SF短編賞受賞作。※本電子書籍は、『Genesis されど星は流れる』(東京創元社 2020年8月28日初版発行)に収録の「蒼の上海」のみを電子書籍化したものです。『Genesis されど星は流れる』全ての電子書籍版ではございませんのでご注意ください。
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-死の間際、男は仮想空間に招かれ、残りわずかな時間を“最も価値のある時間”として使うためのサポートサービスが開始された。アシスタントについたのは“絶世の美女”、しかしどんな風に美しいかがまったく分からない――第5回創元SF短編賞を「風牙」で受賞した著者が贈る時間SF短編。※本電子書籍は、『時を歩く 書き下ろし時間SFアンソロジー』(創元SF文庫 2019年10月31日初版発行)に収録の「Too Short Notice」のみを電子書籍化したものです。『時を歩く 書き下ろし時間SFアンソロジー』全ての電子書籍版ではございませんのでご注意ください。
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-22日後に全人類の意識が停止することが、世界最新の生体コンピューターによって予知され、ひとつの研究所に対策が託された。彼らは「全人類を加速させる」ことで人類の延命をはかろうとするが……。まったく新しい終末の姿。第9回創元SF短編賞を「天駆せよ法勝寺」で受賞した著者が贈る時間SF短編。※本電子書籍は、『時を歩く 書き下ろし時間SFアンソロジー』(創元SF文庫 2019年10月31日初版発行)に収録の「時は矢のように」のみを電子書籍化したものです。『時を歩く 書き下ろし時間SFアンソロジー』全ての電子書籍版ではございませんのでご注意ください。
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-地球を出発し、太陽から遠ざかる宇宙船。船内世界の住民は〈表側〉と〈裏側〉に分かれている。ある日、学校帰りの少女は、〈裏側〉にいるはずのない少年と出会った。静謐さに満ちた、薄闇の物語。第1回創元SF短編賞で「うどん キツネつきの」が佳作に選出された著者が贈る宇宙SF短編。※本電子書籍は、『宙を数える 書き下ろし時間SFアンソロジー』(創元SF文庫 2019年10月31日初版発行)に収録の「蜂蜜いりのハーブ茶」のみを電子書籍化したものです。『宙を数える 書き下ろし時間SFアンソロジー』全ての電子書籍版ではございませんのでご注意ください。
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-目指せチャンネル登録1000人! 動画配信サービスをはじめたさくらのレギュラーゲストは、同居人のマッドサイエンティスト。ライブ中継感満載で語られる、当方もないアイデアSF。第6回創元SF短編賞を「神々の歩法」で受賞した著者が贈る宇宙SF短編。※本電子書籍は、『宙を数える 書き下ろし時間SFアンソロジー』(創元SF文庫 2019年10月31日初版発行)に収録の「ときときチャンネル#1【宇宙飲んでみた】」のみを電子書籍化したものです。『宙を数える 書き下ろし時間SFアンソロジー』全ての電子書籍版ではございませんのでご注意ください。
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-こてこての関西弁を喋り、外見だけは十代の少女そのもののスミレは、ソロバン片手に銀河との交易のため、大阪は万博記念公園跡地の宇宙港を飛び立った。今回は新たな異星種族と連れ立って。デビュー短編「What We Want」につづくシリーズ第2作。第3回創元SF短編賞優秀賞を「プロメテウスの晩餐」で受賞した著者が贈る宇宙SF短編。※本電子書籍は、『宙を数える 書き下ろし時間SFアンソロジー』(創元SF文庫 2019年10月31日初版発行)に収録の「平林君と魚の裔」のみを電子書籍化したものです。『宙を数える 書き下ろし時間SFアンソロジー』全ての電子書籍版ではございませんのでご注意ください。
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-《汎銀河通商網》とファーストコンタクトを果たした人類は、あっという間にアメリカ合衆国を巻き上げられた。二十年後、ただ一人地球に生還したアメリカ人スミレは、商人として異星人トリプレイティとともに宇宙の荒波に漕ぎ出してゆく……第2回創元SF短編賞最終候補作を単独電子化。「プロメテウスの晩餐」で第3回創元SF短編賞優秀賞受賞、『筺底のエルピス』で注目を集める著者の真骨頂たる、コメディにして本格スペースオペラ! イラスト=鷲尾直弘 *本電子書籍は、『原色の想像力(2)』(創元SF文庫版 2012年3月23日初版発行)に収録の「What We Want」のみを電子書籍化したものです。『原色の想像力(2)』全ての電子書籍版ではございませんのでご注意ください。
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3.8ネパールで永く信仰を集める、生きた女神クマリ。代替わりに集められた幼女のうちから一人だけが選ばれる。辺鄙な町に暮らす青年シッダルタは、きつい性格の新人クマリの警護に抜擢された。若者のあいだで人体改造が流行する近未来のカトマンズを舞台に、「ゲンロンSF新人賞」と「創元SF短編賞」を連続受賞した新鋭がパンキッシュに紡ぎ出す、神話的バイオSF。イラスト=鈴木康士*本電子書籍は、『年刊日本SF傑作選 おうむの夢と操り人形』(創元SF文庫版 2019年8月30日初版発行)に掲載の「サンギータ」のみを電子書籍化したものです。『年刊日本SF傑作選 おうむの夢と操り人形』全ての電子書籍版ではございませんのでご注意ください。
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4.1巨大な九重塔・法勝寺は、仏教発祥の星・閻浮提を代表する星寺にして最新鋭航行機能を備えた飛塔である。三十九光年離れた星の大仏の御開帳に向かうため、七名の宇宙僧を乗せ、四十九日の旅に出るが……飛行中の法勝寺を怪異現象が襲う。日経「星新一賞」と「創元SF短編賞」を連続受賞した新鋭が放つ、驚天動地の仏教スペースオペラ! 加藤直之によるカラー挿絵2点を収録。*本電子書籍は、『年刊日本SF傑作選 プロジェクト:シャーロック』(創元SF文庫版 2018年6月29日初版発行)に掲載の「天駆せよ法勝寺」のみを電子書籍化したものです。『年刊日本SF傑作選 プロジェクト:シャーロック』全ての電子書籍版ではございませんのでご注意ください。
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3.8〈空間めくり(リーフ・スルー)〉と呼ばれる時空転移技術が開発され、宇宙交易が活発になった未来。紅葉は宇宙貨物船グルトップ号に搭載された人型戦闘兵器。〈空間めくり〉の際に生まれる、人間が認識できない七十四秒の“閉じられた時間”、貨物船を襲撃から守っている。しかし、運行開始から一度も襲撃を受けたことのないグルトップ号の乗組員たちは、紅葉のことを“空焚きのポット”と揶揄し、その存在をほとんど無視していた。自らの存在意義に疑問を持つ紅葉だったが、あるときグルトップ号が〈空間めくり〉中に海賊に襲われ……。応募総数417編から大森望・日下三蔵・長谷敏司が全員一致で選出した、リリカルな宇宙SF。第8回創元SF短編賞受賞作。/イラスト=加藤直之
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3.5「20XX年○月△日19時頃、夏の宵闇垂れ込めるS市K町4丁目の通りで多数の住民が暗色の奔流を目撃した」――3年前、会社から帰宅途中の吉田大輔氏(30代、妻と男子ひとり)は、降りた駅から自宅玄関までのあいだで一瞬にして19329人となった。全員が寸分違わぬ吉田大輔氏その人である。瞬く間に報道され様々な考察がなされるが、もちろん原因は分からず対処のしようもない。200~600人ずつに分けて吉田大輔氏が収容された先は計6県の人里離れた廃病院、廃旅館など。隔離された環境下で果たして吉田大輔氏たちは……。応募総数464作から大森望、日下三蔵、山本弘ら3選考委員全員が絶賛し選出した、稀代のスラップスティック思弁SF。第7回創元SF短編賞受賞作。/イラスト=藤原遼
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5.0天才科学者である気の強い姉に、なにかにつけて振りまわされる「ぼく」。大学4年生だった夏に日本でおこなわれた「あの実験」から3年、「ぼく」はまたしても姉に呼び出された。向かった先は宇宙空間――ラグランジュポイントL2に浮かぶ国際研究施設。姉はそこで、宇宙論に関するある途轍もない実験を準備していた……。ゲスト選考委員・瀬名秀明が「(日本SFの歴史を)次の50年に受け渡す傑作」と驚嘆した、新時代の理論派ハードSF。応募総数461作から大森望・日下三蔵・瀬名秀明が選出した、第5回創元SF短編賞受賞作(門田充宏「風牙」と同時受賞)。イラスト=鷲尾直広*本電子書籍は、『ミステリーズ! vol.66』(2014年8月初版発行)に掲載の「ランドスケープと夏の定理」を電子書籍化したものです。同名の書籍(『ランドスケープと夏の定理』 創元日本SF叢書版 2018年8月初版発行)の電子書籍版ではございませんので、ご注意ください。
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4.5インタープリタとは、顧客の心から抽出した記憶データを“翻訳”し、他者に理解可能なよう立体的に再構築する技能者である。今回、若き女性インタープリタ・珊瑚が受けた仕事は前例のないものだった。“潜行”する先は、彼女自身の会社の社長。しかも先立って送り込まれたインタープリタは、3人たてつづけに社長の記憶の中で正体不明の存在に襲撃され、病院送りとなっていた。社長の記憶世界で何が起こっているのか。豊かな情緒性と卓越した娯楽性を評価され、応募総数461作から大森望・日下三蔵・瀬名秀明が選出した期待の新人作品。第5回創元SF短編賞受賞作(高島雄哉「ランドスケープと夏の定理」と同時受賞)。*本電子書籍は、『さよならの儀式 年刊日本SF傑作選』(2014年6月初版発行)に掲載の「風牙」を電子書籍化したものです。同名の書籍(『風牙』 創元日本SF叢書版 2018年10月初版発行)の電子書籍版ではございませんので、ご注意ください。
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4.1舞台はどことも知れぬ惑星。数百メートルの巨大な鉄柱に支えられた小さな甲板。そこに“会社”が建っている。語り手は日々、そこで異様な有機生命体を素材に商品を手作りする。雇用主である社長は“人間”と呼ばれる不定形の大型生物だ。甲板上と、それを取り巻く泥土の海だけが語り手の世界であり、そして日々の勤めは平穏ではない。はるか泥土の海を渡って襲い来る“外回り営業”との戦い、脳裏にフラッシュバックする、自分のものかどうか分からぬ記憶……。そしてこの惑星自体が、最終的に何かを生み出すために存在したのだった。奇怪な造語に構築された、誰も見たことのない世界を構築するSFセンス! 応募総数594作から大森望・日下三蔵・堀晃が選出した大型新人。作者自筆のイラストを付す。第2回創元SF短編賞受賞作。選評・電子書籍版特典画像をダウンロードできるID・パスワード付き。(本電子書籍は、『年刊日本SF傑作選 結晶銀河』(創元SF文庫版 2011年7月初版発行)に掲載の、受賞作短編である「皆勤の徒」を電子書籍化したものです。同名の書籍(『皆勤の徒』 創元日本SF叢書版 2013年8月初版発行)及び、『結晶銀河』全ての電子書籍版ではございませんので、ご注意ください。)
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5.0舞台は「北の街」にある古い大学。語り手の女子アトリと同じ生物学研究室に通う、幼馴染みの男子学生イカルが、一心不乱に奇妙な実験をはじめた。イカルはそれを、「亡くなった心の師を追悼する実験だ」と言い張るのだが……。少しだけ浮世離れした、しかしあくまでも日常的な空間――夏休みの閑散とした大学で、人知れずおこなわなわれた秘密の実験と、予想だにしなかったその顛末とは? 理科系のセンスに満ちた、期待のアイデア派新人が登場! 応募総数612作から大森望・日下三蔵・山田正紀が選出した、第1回創元SF短編賞受賞作。選評付き。(本電子書籍は、『年刊日本SF傑作選 量子回廊』(創元SF文庫版 2010年7月初版発行)に掲載の、受賞作短編である「あがり」を電子書籍化したものです。同名の書籍(『あがり』 創元日本SF叢書版 2011年9月初版発行、創元SF文庫版 2013年10月初版発行)及び、『量子回廊』全ての電子書籍版ではございませんので、ご注意ください。)
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-少しだけ著者を思わせる主人公の「わたし」は寝台特急の切符を買い、列車に乗り込んだ。ガラガラだと聞いていた車内はなぜか乗客で溢れかえっている。この異様な混雑は『ほんとうの旅』というウェブサイトの記事のためで、乗客のほとんどがサイト内で言及されている滝を見に行こうとしているのだと、相席になった旅人の女性は教えてくれた。一方で『ほんとうの旅』は紀行文ともエッセイとも小説とも言い切れないものらしく、書かれたものが「ほんとう」と言えるのかどうか、誰にも分からない……。※本電子書籍は、『Genesis 時間飼ってみた』(東京創元社 2021年10月29日初版発行)に収録の「ほんとうの旅」のみを電子書籍化したものです。『Genesis 時間飼ってみた』全ての電子書籍版ではございませんのでご注意ください。
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-電車内で偶然出会い、会話も無いまま互いを意識するようになった鈴原依子(すずはらよりこ)とKは、突如地方都市に出現した「ラムディアンズ・キューブ」に閉じ込められた。この正体不明の巨大物体が最初に観測されたのは17年前のことだった。キューブは約6日間だけ姿を現し、その間に内部では4体の巨人と大量の地上兵が現れ、殺戮の限りを尽くすのだという。Kと依子はキューブ壁面からの脱出を目指すが――。※本電子書籍は、『Genesis 時間飼ってみた』(東京創元社 2021年10月29日初版発行)に収録の「ラムディアンズ・キューブ」のみを電子書籍化したものです。『Genesis 時間飼ってみた』全ての電子書籍版ではございませんのでご注意ください。
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-太陽のない世界。人々は月の光さえ忌み嫌い、闇に包まれて生きている。民の間には古くからの言い伝えがあり、それは、危難の折には、神の眷属たる特別な馬がみずから乗り手を見出し東へと発ち、援軍を連れて戻ってくるというもの。しかしある時、馬が背に乗せてきたのは、丘の下に住む年若い少女だった。彼女は言い伝え通りの人々の救世主なのか、それとも滅びをもたらす者なのか――。※本電子書籍は、『Genesis 時間飼ってみた』(東京創元社 2021年10月29日初版発行)に収録の「いつか明ける夜を」のみを電子書籍化したものです。『Genesis 時間飼ってみた』全ての電子書籍版ではございませんのでご注意ください。
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-沼津と熊本を結ぶ線に沿って地殻が約一キロほど開き、六十九の大地震が同時発生した「大分割(クラックド)」後の近未来の日本。家族を看取ったあと、高層マンション内に留まっていた大鵬式人(たいほうしきひと)は、食料を求めて侵入してきた佐名木田滴と行動を共にする。荒廃した日本を危険も顧みず旅する佐名木田は、帯広にある国家的喪失対策情報叢、通称JDAC(ジェイダック)を目指していると言うが……。※本電子書籍は、『Genesis 時間飼ってみた』(東京創元社 2021年10月29日初版発行)に収録の「未明のシンビオシス」のみを電子書籍化したものです。『Genesis 時間飼ってみた』全ての電子書籍版ではございませんのでご注意ください。
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5.0大阪湾の淀川河口から10キロほど上流にある毛馬閘門(南の大川へ分流させるために水面の高さを調節するエレベーター機構)のほとりで語られる、半日たらずの静かな物語。著者自身を思わせる語り手が半生を回想しつつ、水の街・大阪をめぐる歴史と幻視が挿入される。物語の鍵となるのは、毛馬閘門の最初の設計者となった人物と、語り手が二十代のころに会社の片隅で見つけた奇妙な道具。大阪キタの歴史に思いを寄せ、水の流れとともに語る忘れがたい好編。※本電子書籍は、『Genesis されど星は流れる』(東京創元社 2020年8月28日初版発行)に収録の「循環」のみを電子書籍化したものです。『Genesis されど星は流れる』全ての電子書籍版ではございませんのでご注意ください。
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-恋をすることが禁じられた未来。その理由は、恋に破れることで発症する〈病〉が世界中で蔓延したためだった。〈病〉を発症すると、女性は蛇へ、男性は蛙へと身体が変化していき、最終的には本物の蛇や蛙と寸分違わぬ姿になってしまう。原因も治療法も不明なこの奇病により世界全体が大混乱に陥り、国家機能は次々と崩壊。人々は〈共同体〉と呼ばれる小規模な都市国家を作り、互いに距離を取り合って暮らしていた。恋に破れ、共同体を抜け出して〈病〉の発症者たちが集まって暮らす〈街〉へやってきたテルミは、偶然出会った半蛇の女性・ルイと一緒に暮らし始める。テルミはルイの、蛇体化が進行しつつある美しい身体に憧れ、自分もそうなりたいと願うが、実は誰にも話せないある秘密を抱えており……※本電子書籍は、『Genesis されど星は流れる』(東京創元社 2020年8月28日初版発行)に収録の「メタモルフォシスの龍」のみを電子書籍化したものです。『Genesis されど星は流れる』全ての電子書籍版ではございませんのでご注意ください。
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-超新星爆発で地球に飛来した、錯乱した高次元生命体。それらは人間に憑依し想像を絶する戦闘能力を発現させる。迎え撃つのは全身を戦闘用に改造した合衆国陸軍の最新鋭ウォーボーグ部隊。アフリカ大陸のコンゴ共和国に異状が察知され、世界第二の大河を下る秘境でのミッションが下された。二段構えの敵の正体は? ※本電子書籍は、『Genesis されど星は流れる』(東京創元社 2020年8月28日初版発行)に収録の「エレファントな宇宙」のみを電子書籍化したものです。『Genesis されど星は流れる』全ての電子書籍版ではございませんのでご注意ください。
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5.0あらゆるものが失われていく地球をあとに、調律師のおれは料理人の兄とともに、テラフォーミング途中の火星植民地へやってきた。職を得た先のホテルで、地球にも残っていない200年前のピアノの名機エラールを調律することに。折しも太陽系外縁探査機が火星に帰還しようとしていた。地球を離れたとき、音楽は違ったものになるのではないか。それは人間の身体にどう影響するのか。水見稜、30年ぶりの復活! ※本電子書籍は、『Genesis 白昼夢通信』(東京創元社 2019年12月20日初版発行)に収録の「調律師」のみを電子書籍化したものです。『Genesis 白昼夢通信』全ての電子書籍版ではございませんのでご注意ください。
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-過剰共感能力――他人の感情を過剰に感じとる生来の特質で、社会生活に支障を来たしてしまった少女・珊瑚16歳。だが彼女にこそ務まる技術職があった。依頼人から抽出した記憶を、他者が体験できるよう再構築する「感覚情報翻訳」である。珊瑚は抜きん出た才能を発揮するが……慕っていた3歳年長の同僚カマラが失踪した。『風牙』『追憶の杜』に連なるシリーズ短編。※本電子書籍は、『Genesis 白昼夢通信』(東京創元社 2019年12月20日初版発行)に収録の「コーラルとロータス」のみを電子書籍化したものです。『Genesis 白昼夢通信』全ての電子書籍版ではございませんのでご注意ください。
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-文箱に入ったミルフィーユ、美術博物館の図書室、夢のなかでは竜の姿になる祖母、紫陽花の揺れる電車、一年じゅう薄紅色の花が咲き続ける街、人形の魂を抜くための工房、湖を渡るバス、街じゅうに張り巡らされた運河、香水の雨、人形たちの葬列……どこともわからない街と街のあいだでやりとりされる、たくさんの謎めいた手紙たち。紙面から浮かび上がるどこか懐かしいその景色は、夢か現か。※本電子書籍は、『Genesis 白昼夢通信』(東京創元社 2019年12月20日初版発行)に収録の「白昼夢通信」のみを電子書籍化したものです。『Genesis 白昼夢通信』全ての電子書籍版ではございませんのでご注意ください。
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-近未来のアメリカ。〈蜘蛛の糸(スパイダーズ・スレッド)〉と呼ばれる官能伝達デバイスや〈エンパス〉という特殊技術の普及により、首筋のスロットにケーブルをつなぐことで他人が体験した匂いや味、皮膚感覚、さらには感情までも追体験することが可能になった。ジェーンとクロエは二人きりのラボで少女のAIを開発しているが、その正体は……。美しく艶やかな文章で紡がれる、断罪と復讐の物語。※本電子書籍は、『Genesis 白昼夢通信』(東京創元社 2019年12月20日初版発行)に収録の「地獄を縫い取る」のみを電子書籍化したものです。『Genesis 白昼夢通信』全ての電子書籍版ではございませんのでご注意ください。
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-アニメ制作会社でSF考証として働く女の子たちを主人公にした、キュートでパワフルな新シリーズ《いであとぴこまむ》が誕生。新人SF考証のいであとぴこまむは、まだまだ勉強中の身。提出した企画はことごとくボツになり、個性的な先輩や上司についていくだけでも精一杯のなか、なんとか自分にも出来ることを見つけようと奮闘するが……。世界初(?)のお仕事×SF考証SF!※本電子書籍は、『Genesis 白昼夢通信』(東京創元社 2019年12月20日初版発行)に収録の「配信世界のイデアたち」のみを電子書籍化したものです。『Genesis 白昼夢通信』全ての電子書籍版ではございませんのでご注意ください。
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4.0法医学の権威宗像隆一郎博士が探偵事務所を開設して数年。難事件を次々に解決して英名天下にあまねく轟き、かの明智小五郎に比肩するばかりであった。ある日のこと、博士の助手木島が予告殺人の犯人に関する手掛りをもたらし、彼自身も毒を盛られて死ぬ。予告された犠牲者は川手庄太郎、妙子、雪子の父娘。木島が携えた証拠品とは、三つの渦巻が相擁する世にも稀なる指紋であった。弔い合戦に臨む宗像博士を敵に廻し、悪魔の証三重渦状紋の主は観念の眼を閉じるのか。終盤に至って名探偵明智小五郎が京城から帰朝、長広舌を以て披露する明快な論理が、残虐飽くなき復讐魔に引導を渡す。
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3.3床屋でも銭湯でも芝居小屋の桟敷でも、東京市内一円は人さえ寄れば人間豹の噂であった。怪しい眼光を宿し野獣の爪牙と猫属の舌を持つ殺人鬼、名を恩田という。カフェの女給弘子、レビューガールの江川蘭子と、二度までも相愛の名花を惨たらしく手折られた神谷芳雄は、明智小五郎の助勢を請う。しかし魔術師の怪技と邪門歪道に長けた恩田父子の連繋は百戦錬磨の名探偵をも翻弄し、やがて明智の身辺に魔手を伸ばしていく。股肱の少年助手小林、窈窕淑女たる愛妻文代を掌中に収め、得たり賢しと北叟笑む人間豹。怪奇というべく余りに怪奇、人智及ばぬ人獣の蛮行を、名探偵は阻止できるか?
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3.9探偵好きの大学生、相川守が妹の珠子とその家庭教師殿村京子と連れだってレストランで食事をしていたところ、緊張した面持ちで一点を見つめていた殿村夫人が硬直してしまう。ようやく緊張を解いた夫人に訊ねると、彼女は得意の読唇術を操って隅にいた二人の会話を盗み見ていたのだが、明日の晩、谷中の空家の中で、何者かを短刀で一寸だめし五分だめしにする、という世にも恐ろしい相談をしていた、というのだ。日頃の探偵好きが頭をもたげた相川青年は、とんでもない怪事件に巻き込まれることになった。次々と美女を狙う「赤いサソリ」の狙いは何か? 戦慄すべき乱歩の長編推理!
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