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Posted by ブクログ
『一枚の切符』
富田博士の妻の死。汽車による轢死と思われたが黒田刑事の捜査ににより他殺の可能性が浮かび上がる。逮捕される富田博士。左右田が拾った一枚の切符から博士の無実を証明するが・・・。
『恐ろしき錯誤』
対立する北川氏と野本氏。北川氏の妻・妙子の焼死事件。彼女が助かったにもかかわらず再び火の中に駆け込んでしまった秘密。彼女の耳元に囁いた謎の男の言葉の罠。妙子の持つペンダントにかくされた秘密。誰の写真?
『双生児』
遺産を相続した双子の兄を殺害した弟。兄になりすまし元恋人である兄嫁も騙し続ける。遺産を使い尽くし金に困った男。兄の日記で見つけた指紋を使った殺人を実行するが・・・。
『黒手組』
明智小五郎シリーズ
「黒手組」と名乗る犯行グループに誘拐された冨美子。身代金を支払ったにも関わらず解放されない登美子。受け渡しを担当した牧田の秘密。父親に禁じられた恋の謎。牧田の持つ手紙にかくされた暗号。
『日記帳』
死んだ弟の日記帳を読む兄。日記帳に書かれたある女性との恋の物語。日記帳に隠された暗号。
『算盤が恋を語る話』
自分の助手であるS子に恋するT。しかし女性に対して奥手で伝えるすべを持たない。算盤に秘めた暗号。S子からの返信。
『幽霊』
明智小五郎シリーズ
自分を敵として狙う辻堂の死。安心した平田の前にあらわれる辻堂の幽霊。怪しい写真。辻堂の戸籍にかくされた秘密。
『盗難』
ある宗教団体に勤めている時分に盗難された金。警官に化け金を盗んだ盗賊。犯人をつけた男。贋金をつかまされたと告白する盗賊。
『指輪』
電車の中で出会った男。拾った指輪の話。
『夢遊病者の死』
会社を辞め停職に付かない彦太郎。伯爵邸に住み込み働く父親との対立彦太郎の夢遊病。ある朝庭で殺害された父親。自分の犯行と思った彦太郎の自殺。
2010年12月15日再読
Posted by ブクログ
初期短編集。
例によって乱歩の自註自解が自虐的で、いじらしいというか何というか。
表題作はソロバン目線で進行する話――というワケではなくて(笑)
ソロバンを使って
簡単な暗号でメッセージを伝えようとする内気な男の物語。
「日記帳」も暗号ネタで、こちらも悠長で不器用な青年の報われぬ恋。
大正時代のインテリ諸氏って、概ねこんな感じだったのかしらん。
それとも乱歩が特異なタイプだったのか……。
何にせよ、現代に比べれば
恋愛話などオープンに出来ない時世だったのだろうけど、
意外に今時の若者も、玉砕して恥を掻きたくないとか、
気持ちを受け入れてもらえなかったら、その後、気まずくなってしまうとか、
悶々としがちな人も少なくないらしいと聞いて、
好きなら好きってサッサと言っちゃえよ!
と思う自分はデリカシーに欠けるのか、などと、ちょっと反省してみる次第。
Posted by ブクログ
乱歩初期短編集。普通の推理物・暗号物ばかり。乱歩は文学として面白いけどトリックはいまいちだよなあ、という評判に漏れず、特におおという仕掛けもない。推理物なんて普段読まない私でもある程度オチが読めてしまうレベル。本人も自覚していたようで、自註自解ではそんなようなぼやきが多くそれはそれで面白かった(笑)
しっかし明智はイケメンだな、台詞見ただけでおっこいつはインテリ系イケメンだとパッとわかる。恐ろしい。明智に限らず、登場人物の風貌描写は殆ど無くとも自然と頭の中に「こいつはこういう顔だ」と浮かび上がらせる、巧みな人物描写。ゆえに単調なトリックの連続でもついページをめくる手を止められなかったのかもしれない。
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