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Posted by ブクログ
地獄絵だ。闇と死と獣性の生地獄だ。
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これはミステリーだろうか、ホラーだろうか、冒険小説なのだろうか。どれにも当てはまるし、どれでもなく「江戸川乱歩」というジャンルなのかもしれない。
江戸川乱歩の小説は『人間椅子』しか読んだことがなかったが、それと同様に「醜いものなのに(醜いもの故になのかもしれない)惹き込まれていく文体」を感じた。
悪意、復讐、性愛、偏愛、など「毒」がこの小説にはある。厄介なことにこの「毒」はクセになってしまう。読書の日常の思考にじわじわと侵入してしまう。とてつもない余韻を残し、忘れられない爪痕を残す。
諸戸道雄がこんなに魅力的なキャラクターになるとは思わなかった。最後の章のタイトルは「大団円」であったが、切なさを残す終わり方も余韻を増幅させている。
学生時代の最後にこの本を読めて良かった。
Posted by ブクログ
びっくりした。とんでもない濃厚な作品。これが100年前に書かれた文章なのか?いや、100年前でないと書けないのか?回顧録のような形式で、語り手の前フリが効いているため、ワクワクしながら読み進めた。途中ショッキング(というかグロテスク?いや、実際に社会にそういった人は一定数いるのだから差別的な発言は良くないか)な描写があり、若干戸惑いつつも展開が面白くて読み勧めてしまう。BLのはしり、なんて言われているが当時は社会にどう受け入れられたのだろう。あっと思わせるトリックから幅広い多様性をテーマに取り上げつつ、最後は冒険譚という、なんとも素晴らしい小説だった。結末をハッピーエンドと捉えるのは人によるかもしれないが、私は作中で報われた人が多い作品だと思った。
Posted by ブクログ
近代文学で読めるBLと聞いて邪な気持ちを抱きつつ気軽に読み始めたら、かなり読み応えのある作品で驚きました。『人間椅子』のようにサクッと読めるものとばかり…アセアセ。
本編について、期待していたほどのBL展開はありませんでしたが、ミステリー小説としての面白さが半端なかったです。
江戸川乱歩らしい不気味で怪奇なストーリーにゾクゾクしつつ、主人公らが探偵となり謎に迫っていく様子にページを捲る手が止まりませんでした。
とは言え、やはりこの作品の魅力は蓑浦と諸戸の奇妙な関係性です。
特に最後の一文を読んだ瞬間、ゾッと毛が逆立つような気持ち悪さを感じました。
最悪な読後感でしたが、あまりにも諸戸が愚かで愛おしくてたまらない気持ちになり、この作品に出会えて良かったと思いました。
Posted by ブクログ
乱歩の長編を代表する作品
要素が多すぎる闇鍋のような物語
恋愛密室変態BL悲恋物語 書いてて笑える
主人公は30歳目前だが綺麗な白髪頭
妻は腰に大きな傷がある
別に隠していないので聞かれれば理由を答えるのだが冗談にしか受け取られない。だから筆をとってみましたので事の始まりは…という書き出し
ミステリーというよりこの「ごった煮」を楽しんで食べる本だと思う。何より語り手兼主人公が物語の大枠にいるにも関わらず、この本を読んだ人に強く印象を与えるだろう「諸戸(もろと)くん」
この諸戸、端正な顔立ち、金持ち、頭良しで医者なのだが同性愛者というステータスを与えられている
そしてその目当てが主人公なのだ
僕はいくら古典であろうが何かのきっかけで読む人が現れればと思っている口なのでネタバレはせんが、是非諸戸くんを楽しんでほしい
彼が真の主人公なんじゃなかろうかとすら思った
何か、時代が1つ違えばこの物語に孤島の鬼という題目は与えられなかったのではないか
そんな時の流れを感じましたのよ
尚、恐らく高校の頃に読んだはずなのだが全然覚えていなかった。今度は忘れない、はず
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