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Posted by ブクログ
読み始めてすぐに、9年前の長編「みかづき」と響き合うものを感じた。思えば著者は児童文学でデビューして以来、青少年を主役にした物語を多く編んできた。そのため「教育」や、中でも「生きた学び」のようなものを描いてきたのは、この近著2作に限らない。それでも戦後教育を長編で扱った「みかづき」とこの「デモクラシーのいろは」に限って、特に対になるような関係性が感じられるのは、小説でありながら巻末に参考文献が羅列してあったからだけではない。
「みかづき」を読んだときの印象は「朝ドラっぽいなあ」だった。時代をダイナミックに横断する展開は著者も意識してそうしたと何かで読んだが、その跳び方が、時代の流れの中で塾を営 -
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Posted by ブクログ
ネタバレこの本を読んで感動し、泣きました。
タイトルを見て「ぼくは明日、昨日の君とデートする」ってどういう意味なのだろうなと思いました。明日?昨日?どっちだ?と。ですが、読むと、南山高寿は時間が普通に流れ、福寿愛美は時間が逆に流れる高寿の世界の隣の世界から来た女の子で、五年に一度高寿の世界に行ける(高寿の昨日は愛美の明日)。そのため、高寿にとって「初」のことが愛美にとって「最後」。最後の日の別れ際、愛美は「すれ違っていくんだね。」と言ったが、高寿は「すれ違ってなんかいない。端と端を結んだ一つの輪になって一つにつながっているんだ。二人で一つの命なんだ。」と約束を果たした。そして、愛美は消えた(自分の世界