神林長平のレビュー一覧

  • 魂の駆動体

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    人とクルマの関係。いや、人と人の創り出したモノとの関係。その理想型がここにはあります。色々なところから影響を受け、漠然とした気持ちだった僕の、最後の一押しをしたのがこの本でした。オープンカーが欲しくなること請け合い。

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    2009年10月04日
  • インサイト 戦闘妖精・雪風

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    《田村伊歩大尉を、雪風に乗せる》p.43
    〔Ⅰ〕雪風をめぐり零と伊歩が三角関係に? 「あたしのことで争わないで!」とは雪風は言わない。より性能のいいパーツを選ぶだけ。ならばジャムセンサーを搭載している伊歩の方が有利に思えるが雪風は零をどう位置づける? ついでに桂城は?
    〔Ⅱ〕登場人物たちはディスカッションし続け思考し続ける。雑談し続ける。《雑談は情報量が多い。そういうことか》p.98。そんな行為自体が最も重要なのかもしれないし、対ジャム戦かもしれない。
    〔Ⅲ〕《雪風は、おれとは違う現実を生きている。》p.258/《世界は、認識の仕方によって変容する。換言するなら、認識が世界を生じさせている。世

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    2025年10月02日
  • インサイト 戦闘妖精・雪風

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    クリフハンガー的な終わりで残念。「ここからどうなるのか?」じゃなくて「何が何!?」で終わってしまった。
    これまではこれで終わりでも寂寥感を残したエンドとしては成立するけど、今回はまったくそうではない。

    で中身。
    今回テーマが雑談っぽいのだが、そこから戦闘に繋げるような形があって、最終的に今回の本丸(というほど重要ではなくなったような気もするが)もその結果として捕らえたような気がしないでもない。
    じゃあ雑談とは何かというと難しく、まぁ他人への興味なのかねぇ。そこから相手を理解しようとするのに試みる。
    イフは暴力的ではあるが、他人へはちゃんと興味があるのだよな。桂木はそういう人間なだけで他人に興

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    2025年09月04日
  • 言壺

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    文字によるSF。または
    ブラのへ字文るよにFS、
    レター。読んでいる間、
    のるいてめし楽はれこ
    だろうか?と不安にな
    単簡もといがIAがたっ
    に文章を作る今となっ
    ののののの者作、はて
    の の の の のの の
    の  (null)

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    2025年07月26日
  • 先をゆくもの達

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    最初はシンギュラリティ後のディストピアを描く作品かと思ったが、そんな浅い作品ではなかった。人工知能「トーチ」が支配する世界もあるが、ジェンダーの問題や火星移住、人間と機械の意識の問題、未来の記憶、などSFガジェット満載の作品だった。まさに先をゆくもの達の物語だった。時系列が前後することもあり、そのあたりは混乱することもあるが、まあ気をつけて読めば大丈夫。

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    2025年06月07日
  • ぼくらは都市を愛していた

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    主人公のおっさんの回想はキモいけど、それも込みで小説として面白かった。調べたら廃刊になっていて悲しい。

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    2025年06月07日
  • アンブロークンアロー 戦闘妖精・雪風

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    一体どういう世界が描かれているのか訳が分からないよ、と言いたいところが、いや意外と分かるというかなんというか。ジャムというのが何を考えているのか分からんぞ、でもそこを想像したり何やらで考えてみる、思考実験というのか、そういうのも大事とは思うけど、このレベルまで頭を働かせると言われたらもう降参よな。
    でもってこのAI大流行のこの時代に、機械を理解するみたいなのはSFではなくもはや現実かもしれんわけで、そういう意味でも時代を先取りしているというか、なんとも興味深い。
    そんなこんなで、難しすぎて分からんというところに至るギリギリのところで、そこまでSFファンでない人でも面白く読めるような。

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    2025年05月10日
  • アンブロークンアロー 戦闘妖精・雪風

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    ▷雪風の世界には人間は存在していない。(p.329)/おれの生は、おれのものだ。(p.464)▷ロンバートによるとジャムが「人類」に対して宣戦布告したらしい。過去と位置が容易にすり替わってしまうあやふやな世界で零、ブッカー、クーリィ、エディスらの戦いが始まった。各自が、人間とは、自己とは、記憶とは、言葉とは、世界…世界認識とは何かを考え続ける。そしてそれは〈雪風〉とはどんな存在であるかを知ることでもある。逆に言えば雪風を知ることはジャムを知ることにもつながる。▷物語性は影を潜め思惟を深める対話ないしは独白がメインになっている。もしかするとそれらは雪風の世界の内にあり、武器として共有されているも

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    2025年01月27日
  • 敵は海賊・海賊課の一日

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    アプロの誕生日とか嫌な予感しかしないし、期待通りのはちゃめちゃぶりで楽しい。ラテルの掘り下げもありファンタジーもありで満足な一冊。
    やっぱり80〜90年代のスペオペアニメ的な世界は良い。実家の安心感。

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    2024年10月31日
  • グッドラック 戦闘妖精・雪風

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    2作目のグッドラックから読んでしまったけど面白かったです。しかし1作目も読まねばバーガディシュ少尉の件があまりわからないなぁ。
    異星人との戦闘機戦SFだろうけど、人間とは何かみたいな哲学的な思索が始終展開されていて読み応えがあります。
    アニメは完走していたけれど、深井大尉はジメジメしてないし、ブッカー少佐は零への執着度が高くないし、クーリィ准将は冷徹な司令官です。桂城少尉、アニメには居なかった気がする…こんなに重要なのに。
    「人間ワカンネ」と言い出すジャムに、「人間は必要ない」というコンピュータ群、「お互いだけでよい」みたいな雪風と零。
    道具を身体の一部のように使える…を超えている深井大尉と雪

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    2023年09月18日
  • 我語りて世界あり

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    正直なところ内容について理解している気がしない。それでも綴られる言葉から喚起されるイメージが強く、ワクワクさせてくれる。満足。

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    2023年08月26日
  • グッドラック 戦闘妖精・雪風

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    ★I have control / I wish you luck ...(p.231)
    凄い小説です。これまで読んだ中でも有数かと/こう言っては愛読者の皆さんや、もちろん著者にも怒られてしまうかもしれないけど、この作品はSFのかたちをした純文学とも言えそうな気もします/人間とは/自己とは/知性とは/感情とは/生命とは/生と死とは/自と他とは/関係とは/言葉とは/異種=まったく異なる意思とのコミュニケーションとは/戦いとは/現実とは/深く深く螺旋を描きながら潜っていきすぎぼくには混沌となる/思考とディスカッションと戦闘/これで物語に破綻が発生しないのだから/好きな小説とかゆたかな小説とか楽しい

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    2023年08月22日
  • 戦闘妖精・雪風(改)

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    ★零、あなたはいつまでもブーメラン戦士ではいられないだろう。(p.192)
    これは、おもろいです。気になりつつこれまで読んでこなかったのは食わず嫌いでした。ついいろいろ考えることになるでしょう。

    あえて類似品を探したら昔の特撮ドラマ「UFO」とか森博嗣さんの「スカイ・クロラ」シリーズとか。でもいずれも人間と同種の存在(ないしは人間)との戦いなので味はだいぶ異なります。

    個人的にSFやファンタジーには、まず魅力的な設定、それを表現するための魅力的なキャラクタと、魅力的な謎、そして多少テンプレでもいいのでそれらを動かすためのシンプルかつ豊かな物語性が必要と思ってます。
    この話では情報収集のため

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    2023年08月07日
  • だれの息子でもない

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    私たちは、自分の情報をたくさんネットワーク内に蓄積している。
    ブログやSNSならわかりやすいが、実はクラウドという機能によって住所録や写真、好みの音楽も「バックアップ」の名のもとに預けている。

    今や「Siri」や「アレクサ」など、「会話する」人工知能が自分の代わりにネットワークで検索する時代。
    さらに、オンラインゲームやSNSでおなじみだった「アバター」は、今では「ビジネス」や「メタバース」まで実用の広がりを見せている。

    そして自分自身振り返っても、すでに使用していないサービスのアカウントをそのままにしているなんて…ザラだったりして。

    緊迫を増す世界情勢と防衛力強化がクローズアップされる

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    2022年11月30日
  • 言葉使い師

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    ネタバレ

    短編集。全六作品。表題作は、話すことも書くことも禁止された社会。意思疎通はテレパシーのみ。そこに言葉を操る男が現れ……。改めて言葉に宿る力を感じる。「スフィンクス・マシン」火星の“岩”との対話。「愛娘」宇宙空間での実験出産。「美食」極める先に潜む倫理上の禁忌。妻でなく料理人を雇えと言いたい。「イルカの森」太古のような未来へのタイムスリップ。「甘やかな月の錆」幸せからは程遠い不老不死の世界。

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    2022年07月27日
  • 狐と踊れ〔新版〕

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    初期短編集だが、その後の神林長平の様々な作品につながる原点があちこちに見て取れる。
    なにより「敵は海賊」シリーズの原初がこの中の一編にあるのが一番。

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    2022年03月19日
  • 膚の下(上)

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    ネタバレ

    「こういう願いを一つひとつ叶えられるということ、それが生きているということなのだな、と。生きていくというのは、ほんの些細な願いの積み重ねで成り立っているものなのだ・・・」

    下巻が楽しみです。

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    2022年02月03日
  • 言壺

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    「言葉」を扱ったSF短篇集。面白かったが、凄くエネルギーを消費する。しかし、こういう小説こそ、神林長平の小説だろう。一読しただけでは不十分に思える。最後の「碑分」での締め括り方に衝撃を受けた。

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    2021年08月15日
  • 先をゆくもの達

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    神林長平は書く小説は、発想にただただ驚かされる。デビュー40周年にして、これからの小説にも期待が高まる。頭をフル回転して読まないといけないんだけど、もっと読みたいと思わせるところがすごい。

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    2021年05月09日
  • レームダックの村

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    前作『オーバーロードの街』の完全な続編。
    しかも、さらに物語は続くということで、この本は途中の途中という感じかな。

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    2021年01月23日