神林長平のレビュー一覧

  • あなたの魂に安らぎあれ

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    ネタバレ

     うおっ、これは!!他人にジャック・インするとこなんて、サイバーパンクじゃんか。どっちが先なんだろう。誠元が夢を見るところが、彼がアンドロイドであることの伏線になってるところなんて、うまいよなあ。アンチが、実は現実の人間(我々)のメタファーになってるんじゃないかと思われる瞬間もドキドキもの。ずっと火星に住んでいると思わせといて、実は地球だったというのにもびっくり(だけど、意味はわからん。なんで破沙の人間はここが火星だと思ってたんだろう)。アメリカ人にとっての自由の女神が、日本人だと大和になるわけね。
     ただ、堂本貴義とか堂本和子とかがなんで登場してるのか、ちょっと作者の意図がわからん。破沙の生

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    2025年09月08日
  • インサイト 戦闘妖精・雪風

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    前作『アグレッサーズ 戦闘妖精・雪風』から始まった新3部作の第2弾。前3部作は難解すぎて訳わかんなかったが、こちらは限られた人数の登場人物たちがディスカッションを繰り広げてくれるのでとてもわかりやすい。ストーリーは連続しているので、忘れ去っていた過去のエピソードも解説してくれて助かった。
    いよいよ異星侵略体〈ジャム〉の正体が見えてきて、物語は佳境か。進化を止めない雪風や、それに振り回されるFAFの面々もいい。次の作品で、人類対ジャムの戦いは一応の決着を見ることになるのだろうか?

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    2025年09月06日
  • インサイト 戦闘妖精・雪風

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    最初の方にあるパイロットふたりが「雑談」を試みるシーンがいいな
    ふたりとも、ここに来る前は人の中にうまくいられないタイプで、そのうちひとりは雑談が今までできなかった
    そして雑談をしていくうちにふたりに共通して、ただし別の形で存在していた小さいがとても影響を与えてきた恐怖の種が「孤独」ということがわかるシーン

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    2025年08月19日
  • アグレッサーズ 戦闘妖精・雪風

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    ネタバレ

    FAF軍ロンバート大佐の裏切りにより、ジャムは地球本星への侵攻を仕掛けた。追撃する雪風と深井零大尉、桂城彰少尉もまた、惑星フェアリィから地球の南極へと通じている空間ををくぐり抜け、南極で待っていたリン・ジャクソンに「観測」されることにより、辛くも認識戦における勝利を掴む。
    しかし、フェアリィ星へと帰還した雪風と乗員2名は、まるで何もかもが死滅したかのように異様なFAF基地を目撃することになる・・・

    この冒頭のエピソードは、結局は零と雪風の連携プレーによって事態を打破することにつながるのですが、まずこの下りが、最高にカッコいい!
    なぜそんな細かいところから話を始めるのかと言いますと、この「戦闘

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    2025年08月16日
  • 戦闘妖精・雪風(改)

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    改訂前の作品は40年前に出版されているというのが信じられない。
    人間と機械、AIとの関係性について考えさせられた。人間がコントロールしてるつもりでも、実はもうコントロールされている側なのかもしれない…

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    2025年07月30日
  • インサイト 戦闘妖精・雪風

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    読書備忘録928号。
    ★★★★★。

    毎度ですが無条件です。
    この作品が世の中にリリースされたこと、書き続けてくれていることで無条件です。
    深井零大尉のみならず、ブッカー少佐、クーリィ准将、フォス大尉、桂城少尉、田村伊歩大尉みんなみんな愛おしい!

    そしてこの作品、シリーズ第5作にして、新3部作の第2弾なんだってよ!
    アグレッサーから始まるジャムとの哲学戦争の新3部作か!

    今作、章立てが割と細かい。
    そしてタイトルが言い得て妙。タイトルってそういうものですかね。

    <復習>
    ①ジャムは一体何がしたいのか?えっ?人類と戦争している宇宙人では?
    ②ジャムは地球を侵略しようとしている?人類を敵と見

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    2025年07月08日
  • アグレッサーズ 戦闘妖精・雪風

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    むちゃくちゃおもしろかった〜。

    "考えてみると、言葉が通じると、コンピュータも自分と同じように物事を考えていると錯覚しますね。人間同士でもそうだ。独り言を言い合っているだけかもしれないのに、言葉を使っているという、それだけで、互いに理解できていると錯覚する。"

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    2025年06月23日
  • 戦闘妖精・雪風(改)

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    AIが身近になった今、改めて読むとやっぱり格段に面白い。エンタメとしてはもちろんなんだけど、自分はテーマの輪郭がクリアな物語が本当に好きなんだと思った。そして人間のまま死にたい。

    この本を紹介するのに、「これは人類vs異星体の物語なんだけど」で始めるのは正しいのか?なんというか、そう説明したくはないんだけど、一旦そう思ってくれた方が都合がいいんだけど、でもそう言うのはとても憚られる。

    まあなんというか、つまり、読め。

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    2025年05月03日
  • インサイト 戦闘妖精・雪風

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    ネタバレ

    日本の誇る長編SFシリーズ『戦闘妖精・雪風』の最新作が、本作『インサイト 戦闘妖精・雪風』だ。前作『アグレッサーズ』が刊行されるまでには長い間が空いていたので、まさかわずか3年で次回作が出るとは想像もしていなかった。版元情報を見ると、どうやら新三部作として企画されているらしく、少なくともあと1冊は出ることが決まっているらしい。


    ジャムと呼ばれる謎の異性体と人間との戦いを描く本シリーズは、これまで長い間、フェアリィ星と呼ばれる星を舞台にしてきた。このフェアリィ星は生物がほぼ死に絶えた星であり、地球とは大きく環境が異なっている。この人類にとっては新たな荒野となる星に、人間たちはFAFと呼ばれる

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    2025年04月20日
  • インサイト 戦闘妖精・雪風

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    ジャムとは何か。が示唆される本巻。ジャム戦開始から既に30年を過ぎ、人員損失を嫌った各国は、訓練された社会不適合者をFAFに派遣するようになっている。
    社会不適合であることは、対ジャム戦に必要な適性の一つなのだろう。そんな人間がFAF集められているのは免疫系の様なものかなー。
    コロナウィルスに感染することで我々が何かの特性を得られた(可能性がある)様に、ジャムに接触することで田村伊歩の様な人類も発生し、ジャムもまた変質したのだろうなー。続きが超楽しみです。

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    2025年04月06日
  • インサイト 戦闘妖精・雪風

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    異星体ジャムとの戦闘を描いた作品。
    シリーズ5作目にして人間らしさが最も際立つ作品だなって思いました!
    早く続きが見たい!!

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    2025年03月25日
  • 敵は海賊・海賊版 DEHUMANIZE

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    物語は、著述支援AIを利用して執筆していたつもりが、気づかぬ間にAIによって書かれたものになり変わっていた、という語り手の宣言から始まる。

    この、AIを利用しているつもりが、いつの間にかAIに取り込まれてしまっていた、みたいな神林長平の小説でしばしば見るこの設定を最初に開陳されて、どういう話になるのかいきなり身構えることになったのだが、話の内容としては、一言でいえばドタバタ劇っぽい感じだ。

    王女を探す侍女シャルと、シャルに王女探しを依頼された大海賊・匋 (ヨウ) 冥、海賊を追うラテルとアプロの海賊課刑事コンビを中心に物語が展開されていく。
    ユーモラスな展開に毒気を抜かれながらも、章立てがo

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    2023年12月01日
  • 魂の駆動体

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    たまにSF読むと面白い。自動車とクルマの区別としての精神論みたいなお話。SFは男性作家の方が好きかも。

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    2022年11月25日
  • 敵は海賊・海賊版 DEHUMANIZE

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    久しぶりに読み直しました。
    SFの世界観、物語の展開、戦闘シーン、どこをとっても面白く引き込まれる作品。
    戦闘・友情・恋愛、さまざまな要素を含みながらテンポ良く展開する物語は圧巻です。
    ラストの終わり方も綺麗、匋冥らしい締め方も面白かったです。

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    2022年10月02日
  • 戦闘妖精・雪風(改)

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    愛蔵版購入したので処分。
    なお、文庫版の以下の作者のコメントや解説は愛蔵版には収録されていない。
    雪風(改)によせて 神林長平
    人間的/非人間的 石堂藍
    ジャムはそこにいる 冬樹蛉

    神林長平が上述のコメントでいう「付け加えられる新たな物語に対応できるようにするための、ごく小さな修正」ってどこなんでしょう?

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    2022年07月25日
  • 魂の駆動体

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    神林作品の中で一番好きな、って前にも書いた記憶が…
    やっぱりこれかな。人間の欲求なんて、究極に突き詰めるとこうなるという作者のメッセージに共感。

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    2022年05月17日
  • 膚の下(下)

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    ネタバレ

    時間を置いて何度も読み返したい本です。

    生きるとは、理想とは、人間がとても愚かにそしてか弱く思えました。

    サンクが楽しい人生を過ごしたことを願います。

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    2022年02月07日
  • あなたの魂に安らぎあれ

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    ネタバレ

    「人生は夢のなかで夢を夢みる夢」

    完全食とは良く言ったものだと感じました。
    三部作ということなので、
    続編が楽しみです。

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    2022年01月28日
  • 戦闘妖精・雪風(改)

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    元々SFは好きなジャンルの一つでしたが、小説でSFは読んだことがなかったので、これが初めて手に取ったSF小説でした。

    普段小説は殆ど読まず、漫画ばかりでしたが(理由あって小説を読むのがずっと苦痛でした)最近手に取ったこの作品が小説を読むことの楽しさを教えてくれました。

    ただでさえSF小説は難解な描写が多く人を選ぶのだと思いますが、この作品は特に人を選ぶものだと思います。
    ただ、合う人にはとことん合うと思いました。
    私は読んでいて終始鳥肌が立ちました。
    今までも好きな漫画は繰り返し何度も読み返したりしたことはありましたが、小説で繰り返し読み返したい、続編も買って読みたいと思ったのは今のところ

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    2021年08月07日
  • アンブロークンアロー 戦闘妖精・雪風

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    凄いのひと言。好きそうな人をイメージできる作品なので好きそうな人に勧めたいシリーズですね(笑)大変な力作で快作です。

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    2021年02月04日