【感想・ネタバレ】膚の下(下)のレビュー

あらすじ

「われらはおまえたちを創った。おまえたちはなにを創るのか?」それが訓練部隊・間明少佐の別れ際の言葉だった。梶野少佐指揮下の実戦部隊に配属された慧慈は地下都市・破沙へ赴くが、強硬な火星移住策を進める国連軍に反感を強め、アートルーパーの独立を宣言した。さらにナノテクによる地球復興を目論む一派との交渉は、慧慈に独自の世界観による復興を決意させる。それは残酷な創造主への道だった。神林SFの到達点

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ネタバレ

時間を置いて何度も読み返したい本です。

生きるとは、理想とは、人間がとても愚かにそしてか弱く思えました。

サンクが楽しい人生を過ごしたことを願います。

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2022年02月07日

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ネタバレ

シビレました。

バリバリにハードな設定の中、生きるとは、生命とは、信頼とは、友情とは、理想とは、、、といった古典的・普遍的なテーマを、真剣に語り合い思い悩む主人公達。
アートルーパーが誕生から5年と若いこと、そして命がけの状況がなければ、おそらく気恥ずかしさが勝るほどに真剣で、対する人間同士の駆け引きややりとりの姑息さが際立つ。

改めて「あなたの魂に安らぎあれ」と「帝王の殻」を読み返すと、感動というのか、形容し難い圧倒的な感情の波に襲われて、ちょっとどうしていいか判らない感じ。

こうして理想は実を結んだ。
彼らのことを覚えている人達が、彼らの心血を注いだ新しい世界の時間を進めていく。

いやほんと、素晴らしかった。

でもほんと、いつもながら名前読みにくいねー(笑)。

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2020年03月14日

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マギラ少佐を漢字で書くと、間明少佐になるのだが「ま」は読めても明るいで「ギラ」になるのは明るくてギラギラしているからなのか、凄い読み方だ。
 それはそうとして、「慧慈、また来るからね。」は素晴らしい終わり方だ。

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2019年12月21日

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再読すると脇役の人に目がいくなあ。ドクターは達観してるな。そしてマギラ少佐はいい人だ~。生きることに執着のある人は格好いいなあ。 慧慈のためにあえて厳しくしているけど、本当は一番の理解者であり、一番愛してる。父親という役割を見事に果たしてる。慧慈は親孝行できたんだ。 本にはないけれど、アートルーパーの計画が軌道に乗ったころに、慧慈とゆっくり話ができたらいいのにな…と思う

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2012年02月28日

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上下巻の下巻、神林長平作品の中で最も優しくて、エゴイスティックに満ちた作品かもしれません。
ただものを作るエゴとその悪魔的な魅力については一見の価値があるんじゃないかなと、
墓場まで持って行きたい本の一冊です。

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2011年09月08日

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借本。
一気読み。
もぅ、最後の一行にやられた。
ロマンチックすぎる!
さて、また「あなたの魂に安らぎあれ」から読むとしよう。

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2012年12月29日

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われ奇跡を見たり、 慧慈理論は真なり!
膚の下を読んで、あなたま読んで、帝王の殻読んで、また膚の下読んだ。やっぱり次はあなたま読みたくなった。無限ループ!

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2011年03月06日

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慧慈の決断は崇高すぎて厳しすぎて切なすぎる。
アートルーパーとして生きること、創造主となること、その罪、その孤独。それを全て抱えて彼は荒野を歩くのだと思うと、胸が苦しい。
この物語が「あな魂」に続いていくんだなあ。
あな魂が読みたくなった。
また号泣してしまうに違いないけど、これを読み終わった今ならまた違う泣き方ができそうだ。

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2010年11月03日

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火星三部作。第三作。下巻。

火星三部作、堂々の完結。
人間、機械人アミシャダイ、そして他のアートルーパーとの交流により成長していく慧慈にどこか心地よさを覚える。
前二作、とくに一作目の「あな魂」に存在した数々の謎が消化されてお腹いっぱい。

もう一度あな魂から読み返さないと!!!
きっと新たな発見があるに違いない。

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2009年10月04日

Posted by ブクログ

もともと荘子の思想に親近感を持っていたけど、実際荘子を読むとあまりにも超然としすぎているような印象も受けたりしていた。
この小説を読んで、アートルーパーと一緒にわたしと世界の見方を順番に学んでいくことでやっと万物斉同や万化について少し理解のきっかけを掴めた。だから、ある意味でシャンエや萬羽の嫌悪感もわかる気がする。
意外だけど、アートルーパー達はいわば人造人間諸子百家かもしれない。まずは荘子内篇の大宗師を読もう!

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2018年06月12日

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[novel][SF]
「あなたの魂に安らぎあれ」「帝王の殻」で描かれた世界がアートルーパー慧慈により、いかにしてもたらされたのかが明らかになる下巻。
定められた結末に向けて進む分、物語が制限を受けた感は否めないが、それでもその過酷さと美しさは輝いていた。

シェンエはいいキャラクターだった。つまらない理由で大騒動や大災厄を起こす小悪党って大好きなんだ。

神林長平はかなりハードなSFを書く作家だが、決してハードSFの作家ではないことを改めて感じた。

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2009年10月07日

シリーズ作品レビュー

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