神林長平のレビュー一覧

  • 戦闘妖精・雪風(改)

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    SF。アクション。連作短編集。
    超空間通路。惑星フェアリイ。異性体〈ジャム〉との戦い。
    雪風のパイロット・深井零を主人公に、各話ごとに様々な任務を遂行するストーリー。
    アクションがメインかと思っていたが、メインテーマは、”人間と機械(コンピュータ)の関係”か。

    ラストがなかなか切ない「インディアン・サマー」。
    コンピュータが物語の前面に出てくる「フェアリイ・冬」。
    結末は予想通りながらやるせない「全系統異常なし」。
    以上3作が特に素晴らしい。
    今まで読んだ国内SF小説で、間違いなくベストに近い作品。

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    2018年06月25日
  • 死して咲く花、実のある夢

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    すごく不思議ででも泣きたくなるくらい綺麗な世界にひたーっとひたれる作品。この不条理差は絵本的世界観に近いのかも。たむらしげるさんにクジラ書いてもらいたい(笑)

    最後の終わり方が好き。

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    2017年06月22日
  • 戦闘妖精・雪風(改)

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    元版よりもクーリィ准将のキャラや行動原理が一貫していて、完成度が上がっていると感じた。「むは」がなくなったことだけが残念。

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    2016年09月07日
  • 敵は海賊・海賊版 DEHUMANIZE

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    大好きなシリーズ。
    久々に読み返し。
    一番好きなキャラはアプロだけど、母艦も含めて皆好き。他の神林作品はあまり入りやすい感じでは無いけれど、この作品集はいつ読んでも世界観とキャラが好きだ。最初に読んでから20年以上経っているのに。
    色褪せない。
    命令系統のシステムの若干機械的な感じと、高速言語とかカーリーの人間的な未来感がミックスしてる所が好きだ。
    技術ら進歩しているが、未だに未来と感じられる所が楽しい。
    きっと時が経ってもまた読み返したくなる。

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    2016年02月05日
  • 戦闘妖精・雪風(改)

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    苦しんだ末に心を閉ざしたのは、人を愛する資質を備えていたから。

    「私はここにいる」
    それは、認識ではなく衝動だ。

    言葉のような得体の知れないものを介してしか世界と関われないなら、人間とは何なのだ?
    存在する全ては関わり合っている。人が花を見る時、花も人を見ている。

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    2017年08月10日
  • グッドラック 戦闘妖精・雪風

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    改めて、クーリィ准将の戦闘への意識が格好良いな。
    ランコム少尉(まぁあれだけど)上司思いのいい奴。

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    2015年03月15日
  • 戦闘妖精・雪風(改)

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    これまでずっと、神林長平といえば雪風だったので、敵は海賊を読んでから読むのも、また新鮮。
    同時期に書いてたのか、と驚愕。
    どちらかというと前半の、人間味あふれる方が好きです。いや、アニメの触れれば折れる並の彼と、心配しすぎな少佐も好きなのですが。

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    2015年03月10日
  • アンブロークンアロー 戦闘妖精・雪風

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    言葉という武器。認識というトラップ。インターフェイスという戦場。

    不肖鴨、もぅ20年以上SFを読み続けていますが、これほど過激な(物理的な意味において、ではなく、構造的な意味においてです)戦闘シーンを目の当たりにしたのは初めてです。
    シリーズ第一作では、「人間と機械の相克」が主なテーマでした。が、この第三作に至っては、第一作のテーマすら小さいと思えてしまうぐらい、斜め上の世界に到達しています。もぅ本当に、タイトルで損をしている作品。爽快なスカイ・アクションを期待していると肩すかしをくらいますが、それ以上に激しい「思考の格闘」が、壮絶なヴィジョンと共に眼前に立ち現れます。

    作品の前半部分は、

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    2014年11月16日
  • ライトジーンの遺産

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    とても良かった。表紙絵の遠藤浩輝のマンガにしばらくハマってた。

    主人公はウィスキー好きの自由を満喫している人造人間。
    皆さんがおっしゃるように、とても読みやすかった。厚さの割に、あっという間に読み終わってしまった。

    「自分の気の持ちようで世界はいかようにも変化する、というのは正しいかもしれないが、自分の気持ちというのは自分だけで独立しているものではないことに気づかない限り、気分は変えられないものだ。」
    神林作品を読んでいると、その時その時に、自分が抱えている心の中のもやもやを、代弁してくれる表現を見つけることが多い。それで悩みが霧消するわけではないけれど、モヤモヤが言葉に変換されて目に見え

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    2014年11月15日
  • グッドラック 戦闘妖精・雪風

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    前作のラストシーンにおいて、愛機・雪風から射出されたパイロット・深井零中尉。生死の境を彷徨った彼が覚醒したのもまた、雪風の機上だった。撃墜された旧機体から自己のプログラムを最新鋭実験機に転送することによって不死鳥の如く蘇った自律型スーパー戦闘機・雪風は、零が前線に復帰してからもなお、零を利用するかのような振る舞いを見せつつ不可解な行動をとり続ける。雪風の”意図”を理解できるのは、一体不可分の存在と化した零ただ一人。そんな中、異星体〈ジャム〉が作り出した人間のコピー〈ジャム人間〉がFAF内に潜入しているとの情報がもたらされる。人間と外見上は区別がつかない〈ジャム人間〉が誰なのか、FAF内が疑心暗

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    2014年10月06日
  • 戦闘妖精・雪風(改)

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    タイトルだけで好きすぎるし、内容も好きだし、キャラクターも好きだし、「好き」が詰まっている。自分は「人間はなにか」をつきつめるのが好きで、だからSFやミステリが好きなんだなあと実感した一冊。

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    2014年09月27日
  • グッドラック 戦闘妖精・雪風

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    ーーー突如、地球への侵攻を開始した未知の異星体ジャム。
    これに対峙すべく人類は実戦組織FAFをフェアリイ星に派遣、特殊戦第五飛行戦隊に所属する深井零もまた、戦術戦闘電子偵察機・雪風とともに熾烈な戦闘の日々を送っていた。
    だが、作戦行動中に被弾した雪風は、零を機外へと射出、自己のデータを最新鋭機へと転送する―もはや人間は必要ないと判断したかのように。人間と機械の相克を極限まで追求したシリーズ第2作。

    戦闘妖精・雪風の第二作

    神林長平のライフワークとされるだけあって
    主人公、深井零の成長の物語として
    また、描写の精密さと緊迫感を併せ持った航空戦闘ものとして
    さらには『知性とは機械とはコミュニケ

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    2014年09月26日
  • 敵は海賊・猫たちの饗宴

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    敵は海賊シリーズの2作目ですが、1作目よりも話がシンプルで分かりやすく、描写もコミカルなので、1作目が難しいと感じた人にはこちらを先に読むことをお勧めします。個人的には1作目は映画版、2作目はテレビ版といった印象を受けました。この作品に関してはアニメ化もされています。

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    2014年08月17日
  • いま集合的無意識を、

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    『アンブロークンアロー 戦闘妖精・雪風』でモヤモヤした後に読んだ本。
    この本を読んで神林長平の表現がストンと腑に落ちました。その上で『アンブロークンアロー 戦闘妖精・雪風』を読むと、なんとストレートなことか!

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    2014年08月11日
  • アンブロークンアロー 戦闘妖精・雪風

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    神林長平の雪風シリーズが好きなら外せない本。
    読んだ直後「このシリーズも行くところまで行っちゃったなー」と思わせましたが、『いま集合的無意識を、』を読んだ後だと、スッキリします。なるほどそういうことかってね。
    おすすめ。

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    2014年08月11日
  • 戦闘妖精・雪風(改)

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    ある日突然南極大陸に出現した超空間ゲートから、謎の異星体〈ジャム〉が地球への攻撃を開始した。その由来も目的も、姿すらも判明していない〈ジャム〉の攻撃に対抗するため、人類は超空間ゲートの向こう側へと突き進み、ゲートの出入り口に存在する謎の惑星〈フェアリィ〉に前線基地を建設し、フェアリィ空軍FAFが最前線の防衛の要となっている。
    FAFが誇る最強の戦闘機〈スーパーシルフ〉を擁する特殊戦第五飛行戦隊、通称「ブーメラン戦隊」。彼らの任務は、一切が謎に包まれた〈ジャム〉との戦闘を有利に導くために実戦に関するあらゆる情報を収集し、基地に持ち帰ること。そのため、たとえ目の前で友軍機が〈ジャム〉に撃墜されよう

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    2014年08月13日
  • 敵は海賊・A級の敵

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    再読。もう20年近くも前の作品になるのか。「敵は海賊」シリーズの(神林長平の?)根本である「情報」に対する混乱、攻撃を描く題材は、今の時代であっても全く古さを感じさせない、それどころか、情報爆発をしている今日だからこそ(あるいは、もっと未来になればさらに)リアリティを感じさせてくれるのかもしれない。その中で、流れに流されることなく確固とした動かない自分自身を確立している登場人物(ヨウメイ、セレスタン。アプロは別格か…)が、かっこいい。

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    2014年08月05日
  • あなたの魂に安らぎあれ

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    古い作品だからエンタメ性が薄いなあと思いつつ、読み終わったときには「面白かった!」とじわじわ感じました。
    アンドロイドなのに機械じゃないし人間と同じように生きてるような描写に疑問を感じていたけれど、結末で「そういうことだったのか!」と納得できました。
    タイトル「あなたの魂に安らぎあれ」も素敵です。次作も楽しみです。

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    2014年06月05日
  • グッドラック 戦闘妖精・雪風

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    この巻からジャムの戦闘機との会話が増えてくる.そこをどうやっていくかについて,考えながら読むと面白いと思う.

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    2014年02月15日
  • いま集合的無意識を、

    購入済み

    お久しぶりの感想ですが

    神林長平作品を読むのは相当久しぶりです。
    デビュー作からずっと読んでいて、雪風とか敵は海賊とか、シリーズ作品も読んでいたんですがいつのまにか離れていました。
    本書は短編集ですが、久々に読んで、意識と機械、というこの人の関心は変わっていないんだなあ、と懐かしく思いました。と同時に相変わらずの言葉の切れ味にも感激。
    そして表題作には驚かされます。亡き伊藤計劃氏への語りかけが一つの作品になっている!こんな言葉の発し方もあるんですね。

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    2014年01月05日