神林長平のレビュー一覧

  • 魂の駆動体

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    神林長平の最高傑作だと思います。
    特にクルマに興味を持たない私も非常に面白く読み、感動しました。
    何度も再読しています。
    表紙イラストがまた良いですね!

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    2012年12月02日
  • 膚の下(上)

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    三部作の中でこれがいちばん読み応えがある。長さだけじゃなくてキャラクターが活き活きしてました。犬好きにはたまらない。最後は泣ける。

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    2012年11月11日
  • アンブロークンアロー 戦闘妖精・雪風

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    ネタバレ

    発刊当時のハードカバー版を途中で放棄してしまったので文庫で改めて買い直し。
    一度挫折したのが嘘かのようにのめり込んで一気に読破してしまった。
    認識論、言語論、コミュニケーション論、宗教をSFという箱にぎっしり詰め込んだ、神林長平流の哲学書でした。

    劇中で登場人物たちはジャムの策略により意識をシャッフルされてしまい、人間のみならず異星体ジャムや雪風のような戦闘知性体との意識の共有も体験してしまうけれど、その様子がごまかしやファンタジーを排除した硬質さで破綻なく描かれていて、さすがはこの著者だなと思わされた。
    機械には本当に世界はこう見えてるんじゃないか、と想像してしまう。

    お互いを認識しあっ

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    2013年05月17日
  • あなたの魂に安らぎあれ

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    そこまでSFに明るいわけではないが、火星に住むアンドロイドと人間に対立を描いた物語は割と映画などでも結構ネタにされている印象がある。

    しかし本書は26年前の小説で、今となってはありきたりな設定の物語でも物語は新鮮なまま本の中に残っている印象。2012年になった今でも古臭さは感じられない。

    SF作品だと未来設定の上に作者による何かしらの哲学的な考えが発せられていて、どうにも難解に感じがちだが(特に最近の作品は)、本作は単純なエンタメ要素と文学的なテーマが上手い具合に混ざっていて、とても読み易かった。

    後半の展開はやや急な印象を覚えたが3部作の一作目として、今後裏で何が起こっていたのかが徐々

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    2012年08月14日
  • グッドラック 戦闘妖精・雪風

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    ネタバレ

    戦闘妖精・雪風シリーズ第2弾
    生まれ変わった深井零と雪風の新たな物語
    ただ依存するだけであった雪風との関係、自身の戦いの意味を見つめることで、自身のあり方を再認識し周囲への関わり方を変えてゆく深井大尉。軍医のエディス・フォス大尉、過去の自身を喚起させる雪風の新フライトオフィサ桂城彰少尉との関わりを経ることで自身の変化と向き合い雪風との関係性も変化していく。メイヴという新たな体を得た雪風、フォス大尉にもたらされたツールも駆使して機械の戦闘知性体としてそのキャラクターを確立してゆく。愛する/人と機械の複合生命体というようにフォス大尉が評した深井大尉と雪風の関係性の描写も素晴らしい。
    ジャムとの接触

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    2014年08月14日
  • 言葉使い師

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    アシモフ/クラーク風の皮肉が利いたものから、ディック的な大仕掛け、そして真骨頂=言葉・自我をテーマにした作品まで、初期作品にしてその多彩さを十分アピールした一冊。特に表題作は30ページ弱にして、イメージと「言葉」が記憶に鮮やかに残る佳作。あと「イルカの森」や「甘やかな月の錆」のありそうな設定に見えてすこーしひねってるところに神林感(謎)を感じた(後者はタイトルも素晴らしい)。こういう作家の色みたいなものを知ってしまうと、その作家にだだハマりまではあと一歩である…。

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    2016年01月17日
  • 敵は海賊・海賊たちの憂鬱

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    [2012.05.11]
    涙が出そうになるくらいかっこよかった。カーリーがうらやましい。
    内容とは関係ないですが、ページ表面のなめらかさにうっとりした。

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    2012年05月12日
  • アンブロークンアロー 戦闘妖精・雪風

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    3冊を一気読みしました。巻が進むごとに難しくなって会話が増え皆さん饒舌です。
    アンブロークンは★4かなと思ったけど最後のシーンがよかったので5つです。
    哲学的で疲れますがやっぱり面白く、次も読みたいです。

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    2014年06月30日
  • 膚の下(下)

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    再読すると脇役の人に目がいくなあ。ドクターは達観してるな。そしてマギラ少佐はいい人だ~。生きることに執着のある人は格好いいなあ。 慧慈のためにあえて厳しくしているけど、本当は一番の理解者であり、一番愛してる。父親という役割を見事に果たしてる。慧慈は親孝行できたんだ。 本にはないけれど、アートルーパーの計画が軌道に乗ったころに、慧慈とゆっくり話ができたらいいのにな…と思う

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    2012年02月28日
  • グッドラック 戦闘妖精・雪風

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    さらにはまった。雪風の〈I have control / I wish you luck... Lt.FUKAI〉にやられた~
    「人型アンドロイド」とか「中央コンピュータ」でなく、「戦闘機」に意志があるふうに感じるという設定がいいなあ。ジャムの『我は、我である』も最高!『おまえはだれだ』に対する究極の答えだし。
    深井さんの精神的成長も物語の軸で、なんのために生きているのか、に対する答えはたぶん一生かかっても普通はわからないんだけど、深井さんはだんだん自分の周りにも人がいるって分かって、関わらずにはいられないことを知るのだ。「他者とのコミュニケーション」がテーマなのかな。
    他者とは人間だけに非ず

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    2023年11月14日
  • 魂の駆動体

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    ・・・クルマの詳しい設計とか専門用語はサッパリわからない。
    自転車のハンドルとタイヤをつなぐ軸に角度をつけないと安定しない…というくだりはどこかで聞いたことあったなあ…くらい。
    おじーちゃんたちが愉快なので、専門用語の難しいのは相殺されてるけれど。
    この本は、魂と人間と意識の話なんだと思って読んだらすんなり入ってきた。

    自分の魂はわたしになにを要求しているのだろう。
    なにがしたいのか。それがわかる日が来るのか。来ないまま肉体が限界を迎えるのか。魂の欲求を完全に満たしてやったとき、魂は満足して消滅するのだろうか。自分はどう生きるか、なんのために生きているのか、生かされているのか。それはある意味

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    2012年04月13日
  • ライトジーンの遺産

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    なぜか人間の臓器が崩壊してしまうという奇病が突然蔓延し、人類は高度な人工臓器の開発と臓器移植技術により最初の混乱から脱した。
    その後、人工臓器市場を独占していたライトジーン社が解体され、臓器製造は各部門ごとに新たな会社として独立した。
    主人公の「菊月虹」は、人工臓器をめぐる犯罪を取り締まる中央署第4課に雇われている。実は彼はかつてライトジーン社が製造した人造人間で、「サイファ」と呼ばれる特殊な共感能力を持つ。普通人の思考を読んだり、思念の力だけで、普通人の心臓をも止めたりできるスゴイ能力だ。
    彼はある事件で知り合った新米刑事タイス・ヴィーと共に人工臓器が絡む事件を解決する…
    こんなに派手な設定

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    2022年07月29日
  • あなたの魂に安らぎあれ

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    凄い!
    久しぶりに、ワクワクドキドキするSF読んだ!

    火星の地下空洞に精神を蝕まれながらひっそりと生きている人間と、太古から人間を守る様にプログラミングされながら、地上で伸び伸びと生活しているアンドロイド達…。

    も、この初期設定だけで続きが気になる!

    作者氏は理工系卒業だそうですが、偏差値50前後の文系高卒でも、難なく読める優しい文章。
    かといっても、軽い訳じゃなく濃密に構成された世界観…。

    はーっ…。

    これは、火星記三部作の一作目。

    明日から、二作目に突入します!

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    2011年09月25日
  • 膚の下(下)

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    上下巻の下巻、神林長平作品の中で最も優しくて、エゴイスティックに満ちた作品かもしれません。
    ただものを作るエゴとその悪魔的な魅力については一見の価値があるんじゃないかなと、
    墓場まで持って行きたい本の一冊です。

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    2011年09月08日
  • 魂の駆動体

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    著者の作品としては、驚くような設定は少ないが、
    その分よく纏まっていて、何か始めたくなる心地よい読後感です。

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    2011年08月28日
  • 言壺

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    神林長平がいかに「言葉」を大切にしているSF作家か分かる小説。
    言葉は凶器になり、世界を滅ぼし、世界を救う。

    哲学的でエンターテインメント。
    もう好きとしか言えない(笑)

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    2011年07月23日
  • 言壺

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    神林長平初挑戦。
    現実なのか、単なる作られた言葉(妄想?)なのか分からなくなっていくところが好み。
    他の作品も読んでみたいけど、数が多くて迷うなあ。

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    2011年07月18日
  • 魂の駆動体

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    「何故走らずにはいられないのか?」移動、スピードへの本能、開発者の本能を、SFの世界の中で見事に描いてくれています。そして小粋な老人達が秀逸♪モビリティに関わる全ての人にお薦めします。
    ...表紙は初版がいいなぁ。

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    2011年05月31日
  • あなたの魂に安らぎあれ

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    神林氏の単行本二冊目にして長編第一作、実は初読。汚染された地上に住むアンドロイドと、彼らが生み出すエネルギーを利用して地下で生きる人間たちの物語……と書くと、ごくありきたりな設定のごくありきたりなSF作品のようだが、リアルで緻密な科学技術設定とリアルで切ない登場キャラクターたちの感情が同居する神林作品は、やはり「ありきたり」では終わらない。硬派で王道な“サイエンス・フィクション”なのに、そうした理系の理論ベース上に、繊細微妙な文系の世界――まさに“文学”世界が広がっているこの持ち味が本当に好きだ、と再認識。
    「人間」の生きる目的、「人間」を「人間」たらしめているものは何か? アンドロイドという

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    2011年05月23日
  • 膚の下(下)

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    借本。
    一気読み。
    もぅ、最後の一行にやられた。
    ロマンチックすぎる!
    さて、また「あなたの魂に安らぎあれ」から読むとしよう。

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    2012年12月29日