神林長平のレビュー一覧

  • 敵は海賊・短篇版

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     神林長平をご存じか。ワタシは大いに買う。「敵は海賊」シリーズは神林長平の連作(?)長編として、エッジの立った作品世界に目眩く思いがするが、この短編版ではご存じの主人公3人(?!)組の活躍がエンタテインメント寄りに楽しめると思う。

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    2009年11月03日
  • 敵は海賊・短篇版

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    敵は海賊シリーズ初の短編集。うち書き下ろしは一遍。とはいっても、SFマガジン購読していないのでほとんどが初見でした。前回の正義の眼とは違い、ちゃんと敵は海賊している内容でした。

    ヨウメイがフリーザーとクラーラを手に入れる短編「ヨウ冥の神」が印象的。ヨウメイにも人間らしい時があったんだなぁ、と。まあ、当然と言えば当然なんですけども。
    雪風とのクロスオーバーにあたる「被書空間」が収録されているのは、丁度雪風最新作が出たからでしょうか。なんとなく、短編というよりは楽屋裏ネタ的な、宣伝的な内容っぽい印象を受けました。

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    2015年04月10日
  • 敵は海賊・短篇版

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    一本目の『敵は海賊』は『狐と踊れ』で読んでいたのですが、あとは読んだことがなかったので嬉しい一品。馴染みの一人と一匹と一艦は出て来ず、ヨウメイも名前だけの登場でしたが、『わが名はジュティ、文句あるか』が一番好きでした。
    最後がいいですね、『生き残るのは、つねに女なのだ。文句あるか。』

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    2009年10月04日
  • 小指の先の天使

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    ラノベでよく言われる表紙買い。その名前の通り、表紙に引かれて購入することのことです。それと同様に、タイトル買いというものも存在します。この本を手に取ったのは、まさしくタイトルに惹かれたからです。

    あらすじにもある通り、本著は氏が二十年間にバラバラと発表した短編をまとめた一冊です。各短編は繋がっているような繋がっていなかったり、独特の連帯感を持っています。二十年という隔たりがありながらもそのテーマは一貫している辺り、氏の書きたいものが何かが伺える一冊であります。
    仮想世界における現実とは何か。現実世界における現実とは何か。結局のところ現実とは主観認識でしかないというのは、この本以外でも書かれて

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    2015年04月10日
  • 小指の先の天使

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    なにげに時系列順に話が並んでるような気がするんですが違うんでしょうか??
    表題の話ののんびり感がいいです

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    2009年10月04日
  • プリズム

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     共通した世界観を持つ、いくつもの物語が連なって出来ている。
    まさにプリズム。SFでもあり、ファンタジーでもあり、ハードボイルドな物語もあり。

    この著者の中でも、一番好きな作品のひとつ。

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    2009年10月04日
  • プリズム

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    長く品切れていたものが、いつの間にか復刊していた。嬉しい。この作品と「貴方の魂に安らぎあれ」は奇跡の名作だと思う。今の神林のように洗練されてはいないが、今の神林には描けない世界。つまり、世界中もう誰も描けない世界ということだ。それを悲しむより、そういう作品がここにあるということに感謝しよう。……思い入れすぎてなんか文章が変になってるぞw

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    2009年10月04日
  • あなたの魂に安らぎあれ

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    核戦争後の放射能汚染は、火星の人間たちを地下の空洞都市へ閉じ込め、アンドロイドに地上で自由を謳歌する権利を与えた。
    半はおもに地下空洞都市、後半は火星地表での物語となっており、なぜ人類はアンドロイドをつくったのか、ほんとうにアンドロイドをつくったのは人類なのか、人類は何処からきたのか、失われた過去の歴史に眠る秘密とは何か、などの謎を解き明かしながら物語は一気に「エンズビル」と呼ばれるアンドロイドたちの神が降臨する佳境へとなだれ込んでいきます。火星3部作の一作目。地下都市の独特な文化や雰囲気がとても興味深かったクライマックスの怒涛の展開は興奮した。

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    2009年11月17日
  • 帝王の殻

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    火星ではひとりが一個、銀色のボール状のパーソナル人工脳を持っている。各人の経験
    データを蓄積をするこの人工脳は、巨大企業・秋 研に制御され、人工副脳となるのだ。そして、
    事実上火星を支配する秋沙能研の当主は「帝王」と呼ばれていた……。火星3部作の2作目。パーソナル人工脳、通称「PAB」これの所持が義務付けられるようになった世界を創造すると
        ぞっとします。自分のクローンみたいなものですから・・・。

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    2009年11月17日
  • 膚の下(上)

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    「われらはおまえたちを創った。おまえたちはなにを創るのか?」それが訓練部隊・間明少佐の別れ際の
    言葉だった。梶野少佐指揮下の実戦部隊に配属された慧慈は地下都市・破沙へ赴くが、強硬な火星移住策を
    進める国連軍に反感を強め、アートルーパーの独立を宣言した。火星3部作の完結編。
    感想 人間、機械人アミシャダイ、そして他のアートルーパーとの交流により成長していく慧慈にどこか心地よさを覚えた。
        前二作、とくに一作目の「あな魂」に存在した数々の謎が消化されてすっきり。

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    2009年11月17日
  • ライトジーンの遺産

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    コウさんがとてもいいオッサン。アリにイライラする超能力者www
    超能力者vs異形の怪物、という構図がずっと続くのかと思ったらそうではなく。
    めまぐるしいバトルというよりは頭脳戦中心のミステリみたいな印象でした。
    「ダーマキスの皮膚」「エグザントスの骨」は、読んでいてぞっとしたり悲しくなったり。

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    2009年10月04日
  • 魂の駆動体

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    神林氏の作品の中では珍しく、ストレートに青春している物語です。

    内容は相変わらず思索的な感じ。
    あらすじには「魂の駆動体”たるクルマと自由な精神の解放を謳う現代の寓話」とありますが、この本は車というものを扱った青春SFという単純なものではないと思います。
    魂が駆動するために何が必要か。それはつまりクルマに限らず、喜び・楽しめるものであるという事。そして魂もまた駆動するという事が多聞に含まれる内容になっています。

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    2015年04月10日
  • ライトジーンの遺産

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    ライトジーン社によって開発された人造人間、コウ。
    サイファというサイキックのような能力を使って様々な事件を解決していく。

    ハードボイルドSFだそうで…。

    そこここに香る哲学的語りが絶妙。
    人間とは?生きる意味とは?みたいな。

    コウがカッコ良くもない中年オヤジってとこが最高です。
    読書とウイスキーを飲むのだけが趣味で、出来れば働きたくないとか。
    私にそっくりだよ!!!(私の場合はもっぱらビールですが…)
    カッコ悪い主人公最高!!!!

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    2009年10月04日
  • 膚の下(下)

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    火星三部作。第三作。下巻。

    火星三部作、堂々の完結。
    人間、機械人アミシャダイ、そして他のアートルーパーとの交流により成長していく慧慈にどこか心地よさを覚える。
    前二作、とくに一作目の「あな魂」に存在した数々の謎が消化されてお腹いっぱい。

    もう一度あな魂から読み返さないと!!!
    きっと新たな発見があるに違いない。

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    2009年10月04日
  • ライトジーンの遺産

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    本作を読むのは二度目だ。最初に読んだのはたぶん10年前。とても印象が強かった。本屋の新作棚に並んでるのを見たとき、持ってるにもかかわらず思わず買ってしまった。再読してやはり面白かった。
    主人公は本とウィスキーを愛する設定だ。「本はうるさくなくていい」という独り言に共感。

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    2009年10月04日
  • ライトジーンの遺産

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    駄目になった体の一部分を取り替えて生きながらえることのできる未来、
    一部の人々は超能力を使う力を持っており、サイファと呼ばれていた。

    複数の短編(短編というほど短くもないか)から、一本のストーリーが作られている。
    かなり読みやすく、内容も面白かった。

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    2009年10月04日
  • 死して咲く花、実のある夢

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    主人公の先輩の性格がラテルぽくて好きです。
    題名と表紙だけを見ると宗教書のようですが、中身は、夢と現実の混ざり合う世界を描くSFです。
    最後泣けます。

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    2009年10月04日
  • 敵は海賊・正義の眼

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    帯の煽りに偽りあり?

    今回、海賊課は本編からは蚊帳の外の印象でした。
    出張っていると言うよりも、一般人やその他の刑事から見た海賊課が語られているという感じでしょうか。

    リジーが主役を張れるくらいのいい女だったこともあって、
    読後の第一印象は匋冥とリジーの恋物語(ちょっと違いますが;)でした。

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    2009年10月04日
  • 魂の駆動体

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    個人的ベスト神林。ソリッドさとメロウさのバランスがとてもいい。
    ただ主人公である爺さんたちのクルマを創りたい欲求と言うのはオスガキないし元・オスガキにしか共感できないだろうからオススメするにはちょっと向かないかも。あっセクハラ的発言してしまった!

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    2009年10月04日
  • プリズム

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    とにかく好きな作品。読んでも読んでも掴み切れないというか、読むたびに気が付くというか。
    途中はけっこうグロい描写もあるのだが、とにかく色々な世界が詰め込まれているし、ファンタジー風あり、ハードボイルド風あり、ハードSF風ありで全て思い出そうとすると筋も登場人物もゴッチャになってしまう。
    実際、色々な世界を次々と転々とするエピソードの中で、かなりの登場人物は同一存在でもあるわけなのでゴッチャになってもOKだと思う。

    特に好きなのは色をモチーフにした魔の世界。それから、プロローグの黒い天使が突如現れるところなど。

    雨が降っていたせいか、この場面を読むと映画『ブレードランナー』を。ブレランを見て

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    2009年10月04日