神林長平のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
物語は、著述支援AIを利用して執筆していたつもりが、気づかぬ間にAIによって書かれたものになり変わっていた、という語り手の宣言から始まる。
この、AIを利用しているつもりが、いつの間にかAIに取り込まれてしまっていた、みたいな神林長平の小説でしばしば見るこの設定を最初に開陳されて、どういう話になるのかいきなり身構えることになったのだが、話の内容としては、一言でいえばドタバタ劇っぽい感じだ。
王女を探す侍女シャルと、シャルに王女探しを依頼された大海賊・匋 (ヨウ) 冥、海賊を追うラテルとアプロの海賊課刑事コンビを中心に物語が展開されていく。
ユーモラスな展開に毒気を抜かれながらも、章立てがo -
Posted by ブクログ
元々SFは好きなジャンルの一つでしたが、小説でSFは読んだことがなかったので、これが初めて手に取ったSF小説でした。
普段小説は殆ど読まず、漫画ばかりでしたが(理由あって小説を読むのがずっと苦痛でした)最近手に取ったこの作品が小説を読むことの楽しさを教えてくれました。
ただでさえSF小説は難解な描写が多く人を選ぶのだと思いますが、この作品は特に人を選ぶものだと思います。
ただ、合う人にはとことん合うと思いました。
私は読んでいて終始鳥肌が立ちました。
今までも好きな漫画は繰り返し何度も読み返したりしたことはありましたが、小説で繰り返し読み返したい、続編も買って読みたいと思ったのは今のところ -
Posted by ブクログ
ネタバレシビレました。
バリバリにハードな設定の中、生きるとは、生命とは、信頼とは、友情とは、理想とは、、、といった古典的・普遍的なテーマを、真剣に語り合い思い悩む主人公達。
アートルーパーが誕生から5年と若いこと、そして命がけの状況がなければ、おそらく気恥ずかしさが勝るほどに真剣で、対する人間同士の駆け引きややりとりの姑息さが際立つ。
改めて「あなたの魂に安らぎあれ」と「帝王の殻」を読み返すと、感動というのか、形容し難い圧倒的な感情の波に襲われて、ちょっとどうしていいか判らない感じ。
こうして理想は実を結んだ。
彼らのことを覚えている人達が、彼らの心血を注いだ新しい世界の時間を進めていく。
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Posted by ブクログ
ネタバレ物を創る分野に関わるうちに、自分と、ひいては人間の能力の限界を実感し、ある種悟りの境地に達したのだ––––と言えばおおげさかもしれないが、それは現実世界のなかで自分がどこに位置するのか、自分の立場というものを明確に得るということだ。創造してきた者の自信と言えるかもしれない。世界そのものは変えられないにしても、世界観は自分の意識でどのようにも変化する、そもそも世界とはそういうものなのだと、子安は信じているようだ。世界観は自分で創るものであり、創ることができる、という自信があればこそに違いない。
私は役所でずっと事務職に関わってきて、なんの創造もしてもなかった。だがそれがどうしたと子安なら言う