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惑星ドーピアの戦闘車輛のなかで、もっとも長いパーソナルネームを持つ戦車、マヘル-シャラル-ハシ-バズ。その名づけ親である操縦士アイラと僚友ミンゴは、自らの新戦術論を立証すべく意気込む新しい車長を迎えるが……不条理な闘いのなか、不死身の宇宙戦車と兵士の奇妙な友情と連帯を描く戦争SFの傑作!
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Posted by ブクログ 2020年01月15日
飲んではハイに 醒めては灰に 飲もうで 今宵 銀河を杯にして 最後の文章 「三人に感謝して、今夜はわたしが奢ろう」 の読後感のすがすがしさが素晴らしい
Posted by ブクログ 2009年10月04日
若い頃は意志のある機械(マヘル)に萌え萌えでした(笑)が、あれから20年(!!)、今はこう言いたい。「飲むなら読め!」飲兵衛小説の傑作ですよ。
Posted by ブクログ 2015年02月07日
飲兵衛でだらしなく、だが妙に憎めない、そんな戦車兵たちの不思議な戦闘行動を記録した一冊。 とりあえずは飲みたくなる。不思議な愛嬌がある本でした。
ちょっぴりお気楽極楽、能天気な戦車と兵士のおはなし。 マヘルシャラルハシバズの名前を覚えるのに結構かかった。
Posted by ブクログ 2011年10月17日
「飲んではハイに/醒めては灰に/飲もうぜ/今夜/銀河を杯にして」…ということで、タイトルの「杯」は「さかずき」ではなく、「はい」。タイトルからしてすでにダジャレ風味だが、内容も惑星ドーピアで戦う地球軍の戦車“マヘル-シャラル-ハシ-バズ”とお気楽一等兵&二等兵+自称天才新人少尉を中心にごくごく軽いノ...続きを読むリで転がって行く戦争SF。とは言え、機械と人間をめぐるテーマそのものは非常に神林作品らしいもの。「雪風」は無機物らしく冷え冷えとした意識を持つ機械が登場する作品だが、こちらでは同じように意識を持つにしても、もっと情緒的な、有機的な“生命”の感じられる機械が登場する。 軍を脱走して野生化したコンピュータ、最も望むものは「愛と平和」と答える戦車、そして種の生命維持に必要なエネルギーを集合体として保有する“生命場”の担い手の一端としての有機アンドロイド。人間同士だけでなく、機械とも“心が通う”世界に美しさを覚える神林氏が、氏らしい論理展開で組み立てた“生命場理論”は、確かに美しい。人は一人では生きられない。人だけでなく、あらゆる生命・非生命が、一人/一個では存在を維持できない。そこに必要な、絆や連帯を、あえて科学めかして説くところが、何とも神林節だと感じる。 しかしそうしたテーマはあくまでも、銀河を杯に飲んではハイになり灰になる男たちが酩酊しながら不条理な戦争の端でふらふらしている物語の一部でしかないのが、今作の軽やかさ。一種独特のロマンチシズムが漂うスラップスティックSF、読みやすく楽しい作品。
Posted by ブクログ 2009年10月07日
[SF] 古本で購入。ちなみに表紙絵は小林源文バージョン。 人ならざるものとの戦いを描いてる点では『雪風』シリーズと同じだけれど、こっちはだいぶスラップスティック。 読みやすかったし、それなりに面白かったけれど マヘルシャラルハシバズの物語として書ききって欲しかった。
雪風に似た舞台装置を準備した作品と思います。1冊で完結した、肩肘張らないミニチュア版雪風のようにも思えます。
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