神林長平のレビュー一覧

  • アンブロークンアロー 戦闘妖精・雪風

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    最後の雪風が飛び去るイメージが頭を離れない。そこまでは、正直、訳がわからない会話ばかりの本だったのが、一気に変わってしまった。続きがあるのだろうか?

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    2019年01月21日
  • 魂の駆動体

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    しぶちゃんリコメンド

    これは、、、いかにもしぶちゃんらしいセレクト。

    この人の作品は初めてだし、そもそもハヤカワを読んだのもどれくらいぶりだろう・・・

    私自身はそこまで「クルマ」に詳しい訳じゃないけど、この本で語られている事はそれでも伝わって来た。

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    2019年01月20日
  • グッドラック 戦闘妖精・雪風

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    3巻のために1巻に続いて再読
    SFマガジンに1992年から1999年にかけて連載されたものをまとめたもの
    1巻は1984年
    そういう出来上がりの経緯がよく現われていて
    濃い会話が延々続くが話はなかなかすすまない
    個々単品はたいへんおいしゅうございますのだが
    これだけ同じ話を練り重ねるとさすがに胃もたれ
    1巻で描いた絵に8年置いてから油絵の具をぐにぐに7年かけて塗った作品

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    2018年12月09日
  • グッドラック 戦闘妖精・雪風

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    敵、ジャムの存在がますます分からなくなってくる。そこがまた面白いなところ。行き詰まるサスペンスから少し、思考実験的になってきているが、これくらいどうということはない。これ以上になるとつらいかも。

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    2018年11月12日
  • アンブロークンアロー 戦闘妖精・雪風

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    ついに哲学書的になってしまった。ある意味押井守的とも感じる。思考実験的に物語を思い描いていく必要がある。これまでの2冊はここにくるための序章だったのかと思う。しかし、ここまできたら読み終えずにいられない。世界観に慣れてくる頃に、終了になってしまった。。。続編が待望される。

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    2018年11月12日
  • 言葉使い師

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    SF。短編集。
    どの作品も独特の世界観と不思議な読後感。
    切れ味鋭いSFホラーの「愛娘」「美食」も好きだし、「イルカの森」の主人公が原始的なヒトへと退化していく様子も面白い。
    今まで読んだなかでは、この著者の短編作品にハズレなし。

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    2018年09月15日
  • 膚の下(下)

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    もともと荘子の思想に親近感を持っていたけど、実際荘子を読むとあまりにも超然としすぎているような印象も受けたりしていた。
    この小説を読んで、アートルーパーと一緒にわたしと世界の見方を順番に学んでいくことでやっと万物斉同や万化について少し理解のきっかけを掴めた。だから、ある意味でシャンエや萬羽の嫌悪感もわかる気がする。
    意外だけど、アートルーパー達はいわば人造人間諸子百家かもしれない。まずは荘子内篇の大宗師を読もう!

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    2018年06月12日
  • 膚の下(上)

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    実加に字を教える場面、慧慈の脳の中で発火する発見の連続が凄まじい描写だった。釘付けになってなかば焦りながら文を追って読んでしまったのに、そのイメージはスローモーションで再生されているかのように頭の中に膨らんでいって、強烈な印象を叩きつけられた感じ。そのまま慧慈の感覚をなぞる体験をさせられてびっくりした。

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    2018年06月12日
  • あなたの魂に安らぎあれ

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    魂が安らぐ時はどんな時か。通読後、ひとつは舞の、もうひとつは誠元の魂が安らいだその時を繰り返し読み見返した。
    解説のとおり、ゆっくりした序盤から徐々に読むペースが上がっていってクライマックスに達する構成が凄い。これだからSFはやめられないというやつです。

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    2018年05月28日
  • いま集合的無意識を、

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    自我、意識、無意識、集合意識、集合的無意識、リアル、仮想。エンタメ志向ばかりではない、SFの真の奥深さを感じさせる短編集。「切り落とし」がツボだった。さて、「わたし」とは何だろう。リアルとは何だろう。

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    2018年04月24日
  • だれの息子でもない

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    短編と中編の中間くらいの小説三作品で構成されている。面白さもありつつ、副産物の多い読書だった。

    世界設定はミサイルが各戸に配備されたというような、いかにもSFっぽい世界で、ネットアバターという人工人格がネットという仮想空間でアプリ的に色んなことを代行してくれる。

    みたいな設定。

    話の顛末は言わないで、個人的に面白く反応できたことを書いてみたい。

    量子コンピューターなどコンピューターが超絶に進化したときのキモは、人の構成要素の最小単位が確定すれば、それが原子ならある瞬間のある人の膨大な数の原子の結合をその超絶コンピューターの中に再現してみた時に、その仮想空間にスキャンしたときの意識や記憶

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    2017年12月27日
  • 言壺

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    20年前にこれを書いているのは凄いの一言。理にかなった推論により物語を紡ぐ。ここに描かれているのは推論の延長。水位は確実に上昇中で部分的には形になっていたり。書くことについての話なので書くことに興味のある人たちにはプラスの楽しみがあるだろうし一億総発信者といえる今の社会において読んでみると少し怖くなる。面白い作品だった。

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    2017年12月18日
  • 過負荷都市

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    読みやすく、エンタメ性高めの神林作品、だとワタシは思いましたが、どうでしょう?
    クォードラムのようなシステムが有ったらなあと思いました。人格を演じ、人生をやらされていても、今ならそれでも幸せだと思えてしまうのは、書かれた時代から既に30年近く経って、考え方や社会性が変わってしまったからなのかしら、とも。
    そかんがえても面白さの色褪せない神林作品の素晴らしきことよ。
    剣研さんがカッコ良かった…
    あと西瓜からニャアと出てくるのも良かった…

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    2017年07月13日
  • だれの息子でもない

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    神林長平初挑戦。途中まではかなり面白かった。自分の代理人となれるネットアバターが当たり前の存在であるような世界、こういう世界になると楽しいだろうなと思う。意識のあり方に関するものをはじめとした哲学的な会話も面白かったけれど、最後の方はそれが行き過ぎて、ちょっと追いつけなかった。同じことを繰り返し書いていたのは、そういう表現なのか、それとも校正に問題があったのか、そこがなければ星5でも良かった。
    170624

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    2017年06月24日
  • 絞首台の黙示録

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    すごかった…
    いや、何が凄いのかうまく説明できないんですけれど。
    流石としか言いようが無い!

    意識とは、自我とは。哲学ゾンビの話がまた此処で出てくるのですが(「誰の息子でもない」と同じく)最近の神林長平作品は昔よりもっと、ぐっと核心に迫る様な書き方をされていると思います。(そしてまだまだノビシロがある様な!)誰が死んでいるのか、生きているのか。生きて居るって云うのは、意識がある事?死んでいても死者の意識が生者に宿ったらば、それは死者では無いのでは?では宿られた生者は死者なのか?そんな感じかな。…すみません凄く薄っぺらい書き方しか出来無くて…。

    最後まで読み終えてまたし最初からページを繰り直

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    2017年06月10日
  • 戦闘妖精・雪風(改)

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    ネタバレ

    フォロワーさん一押し小説。
    文章が独特で、最初はとっつきにく思ったが、御終いの方まで読むと、逆にこの堅い文章がくせになってしまう。

    ブッカー少佐の悪運が半端ない。

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    2017年04月30日
  • グッドラック 戦闘妖精・雪風

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    「戦闘妖精・雪風」シリーズ2作目。
    1作目に比べて戦闘シーン、ミリタリー色は控えめで、「人間」・「ジャム」・「人工知能」それぞれの存在を深く掘り下げた内容になっている。
    印象深いのは主人公・深井零と愛機「雪風」の関係性の変化。
    前作では零の一方通行な思い入れだったが、新たな機体を手に入れた雪風は零を必要とし、成長を遂げた零は雪風の意志を汲み取ろうとする。不器用な人間と人に近づいた機械との不思議な信頼関係が見られる。
    (フォス大尉はそれを「愛」と定義している)
    ジャムは人類を標的と定め本格的に侵攻を始める。そして謎に包まれた実像も明らかになっていく。

    雪風がブラッディ・ロードに飛翔していくラス

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    2017年04月15日
  • 戦闘妖精・雪風(改)

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    ネタバレ

    南極大陸に突如出現した超空間通路から地球に侵略してきた異星体「ジャム」(正体不明、生物かすらも不明)。通路の向こう側の惑星「フェアリイ」で進攻を阻止する空軍「FAF」に属する「特殊戦」パイロットたちの物語。
    本格的SFながら人間の存在意義にスポットを当てた骨太で哲学的な作品。
    解説にあるようにどこかフィリップ・K・ディックに通じる趣きがある。
    味方を犠牲にしてでも敵の情報を持ち帰るという非情な任務のために戦闘機を駆る深井零。
    他者への関心を持たず人間性を無くしながらも彼が愛機「雪風」へ自らの存在を投影するし、心を傾ける姿はなんとも「人間らしさ」に溢れている。
    まるで歩調を合わせるように闘いのレ

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    2017年08月28日
  • あなたの魂に安らぎあれ

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    神林さんの長編を読むのは初めて!こんな素晴らしい世界(ディストピアやら歪んだ世界観が好きなのです)を書く人の作品に今日までほとんど触れてこなかったことに感謝!これからたくさん読めるので!地上に暮らすアンドロイド、地底に暮らす人間、互いが互いを憎しみ合う世界で運命と戦うあるいは翻弄される生命の姿にぞわぞわさせられる。国内SFでこんないいのがあったなんてー*\(^o^)/*

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    2017年01月29日
  • 言壺

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    ネタバレ

    落ち着いたラノベみたいな感じの台詞が行き交う。台詞は正直余り上手じゃないと思う。
    しかし、題材がすごい。短編小説って大体長編にはできない物語の残滓みたいなのを無理矢理昇華させてる気がするけど、これは短編小説にはもったいないくらいの密度がある。なぜ長編にしなかったんだろう?もう少し短編同士の繋がりを強めて長編っぽくまとめれば、もっとすごいものが生まれたんじゃないかって思う。
    言葉の機能や役割を、小説という枠を超えた深さで掘り下げようとしている。めちゃくちゃ面白かった。

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    2016年08月13日