神林長平のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
とある女性が恋人に裏切られ、非業の死を遂げる。やがて彼女の思いは周囲に死を振りまいていく。ホラーによくある展開です。
しかしそこにSF要素を足して神林氏が書くとまったくの別物になるのがなかなか面白いところでした。
内容は、あらすじにもあるようにテレパスの少女ルシアの死後の感情が暴走し、次々に人を殺していくというもの。それを止めるべく、無限心理警察刑事(テレパシー能力を持った超法規的存在=テレパシーを持った海賊課のような感じ)であるOZが絡んでいく。という内容です。
神林氏らしい淡々とした切り口であるにも関わらず意外と読みやすく、スラスラと最後まで読み終えることが出来ました。読む前は異色作か -
Posted by ブクログ
アルカの腕、バトルウッドの心臓、セシルの眼、ダーマキスの皮膚、エグザントスの骨、ヤーンの声、ザインの卵の7編で構成される、ハーボドイルドSF短編集。
ハードボイルド……なのかなぁ。
ハードボイルドって語源は「堅ゆで卵」。つまり状況や環境、感情に左右されないって意味だと思うんですが、この物語の主人公は結構感情で動いてたりする部分があるように見受けられて、あんまりハードボイルド感はありませんでした。ウィスキー好きとか、詩集がすきとか。そういう所はハードボイルドといえなくもないですけど。
物語のテーマは臓器崩壊と人工臓器を巡る人々の生き方的な内容。それらのやり取りサイファという超能力者である主人 -
Posted by ブクログ
神林氏の書く小説は、氏の哲学が強く感じられる本です。本を読んでいるというよりは、登場人物の思考を解して氏の主義主張を読んでいる感じ。今回の本は特にそれが強かったです。
主人公である蓮角(レンカク)が何度も主張している「自分が思うから現実がそうなっているんだ」という主観的な世界観はデカルトの「我思う、ゆえに我あり」に通じています。そして、それが氏の哲学なんだろうな、と思いました。
この本はたしかにSFです。ただし、科学小説ではありません。
「SFとは科学小説(Science Fiction)ではなく、思索小説(Speculativ Fiction)だ」と言った小説家はハインラインだったでしょ