東雅夫のレビュー一覧
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作品紹介・あらすじ
あやかしの少女と人形、餓死した少女の屍体を写し取る画家、恋人の金魚に嫉妬する男、大海を漂う亡者たちの船……
物語作家・澁澤龍彦の精髄を収めた〈女妖について〉、雑誌「幻想文学」に寄稿した評論、関連エッセイを網羅した〈書妖について〉、幼年期を過ごした東京・田端や思い出深い鎌倉など土地にまつわる記憶を綴った〈地妖について〉の三章立てで、ドラコニアの世界を味わうオリジナルアンソロジー。
文豪怪異小品シリーズ、第十四弾。
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久しぶりに読む澁澤龍彥。
「高丘親王航海記」「ねむり姫」「唐草物語」などは非常に面白く読み終えた記憶がある。特に「高丘親王航海記」は「無人島に持っ -
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特集タイトルに惹かれた過去号の怪と幽、勢いで2冊お迎えしたものの、前号の「あやしい家」ほどはまらなかった。。
今号の特集は「呪術入門」だから、うわぁ呪術だね〜(ぼんやりし過ぎた表現しかできない 泣)ていう術とか、呪物とか、不穏な感じの内容ばかりかと想像してたんだけど、節目に玄関先に飾るやつ(お節分の柊とイワシの頭とか。うちにはそういう習慣はないから飾ったことはないけど)とか、ちょっとしたおまじない的な内容も紹介されていて、それが興味深かったです。あの飾りたちも呪物と呼ばれていることに驚いたのと、どれも初めて見るお品ばかりで、日本って狭いようで広いな〜って改めて感じました(私の実家の玄関先に掛け -
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小池真理子怪奇譚傑作選 第2弾
小品ですが粒揃い
個人的覚書です
「仄暗い廊下の果てに」
時折見る同じ廊下の夢
「優しい既視感」
日本家屋の光の妖しさ
「襖の向こう側」
古く大きな日本家屋の襖の向こう側
「幸福の家」
幸福だったその時に留まる哀しい魂
「坂の上の家」
その家はドールハウスの中に
「私の居る場所」
私しか居ない場所
「千年烈日」
小池真理子の造語と思われる
千年の厳しい日々を示唆?
ストーリーとしては、不倫でありながら純愛
花の使い方とあわせ、夏目漱石『夢十夜』を思わせる
「妖かし」
無自覚に為出す怨念
「灰色の猫」
過去と繋ぐ公衆電話
ただ、ここまで公衆電話 -
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怪奇譚傑作選として甘美恐怖と戦慄の世界の
エッセイと小説集
「霊の話」
小池さんの心霊経験談と母親からの体験談エッセイ。怪異の闇への起点。
「死者と生者をつなぐ糸」
お住まいの別荘地での出来事。生霊系エッセイ。
「現世と異界」
霊感の強いお母様の体験談エッセイ。
生と死のあわいに存在する意識。
「恋慕」
父の弟である叔父は、美しい母に恋をしていた。叔父の死を悼む母と少女。
死してもなお、慕われるのは母。
「花車」
学生運動のただ中の大学生活。
妊娠も結婚も、案外深くは考えられていなかったのかもしれない。誤って命を落とした女性が、死後に見せる幸福な姿。
「慕情」
「恋慕」の続編。
叔父との二度 -
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読みやすいかというと、あまり読みやすくはない。
怪談文芸のハンドブックというタイトルに惹かれて手にとったのだが、『ハンドブック?』と、すこしだけ首を傾げてしまった。
著者の意図はなんとなくわかる。
怪談文芸をもり立てたい。そういうことだと思う。
シンプルだけど、すこしばかり迂遠さを感じてしまう。
怪談という文芸の定義から始まって、その特色をQ&Aで展開する。読み手に向けてというよりは、創作者に向けてのQ&Aなので、創作者としてのhow toなんかも入っている。
それを踏まえて、怪談の歴史にかこつけて様々なホラー・怪談の良作を紹介していく展開なんだけれども……うん。紹介されているお話はどれもこれ -
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半分秋になってしまったが、ようやく読んだ。
なるほどタルホをお化けの切り口で。
奔放に読んでいるつもりでも東大人……東雅夫の掌の上。
本書の中核が「Ⅳ イノモケ鬼譚」なのは間違いないが、結構「Ⅰ 化物屋敷譚」の章立ても面白かった。
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たとえどんなお化けが現われようと、決してたじろぐには当らないのである――。
宇宙文学の大いなる始祖にして、三島由紀夫を驚嘆させた少年愛文学の先駆者でもある、昭和文学の燦爛たる流れ星「コメット・タルホ」が遺した膨大な作品群から怪奇幻想の名に値する名作を初めて集大成!
タルホが熱中した江戸中期の怪異譚、《稲生物怪録》を下敷きにした4編も収録。
文豪怪異小品集シリ -
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ネタバレ角川ホラー文庫だったので、手に取りましたが、怖い要素は少な目でした。
短編集だからと目次から摘まんで読んでみたら、時系列でつながっているお話もあったので、順に読む方が分かりやすいです。
死者の想いと触れ合う物語たち。読んでいて、死者と生者の境界線の揺らぎを感じ取れました。読み終わった後は、古い友人と再会した時のような、嬉しさ、寂しさと懐かしさが綺麗に混ざったような気持になりました。これがノスタルジーでしょうか。
---13編の中から何個かあらすじと感想---
『死者と生者をつなぐ糸』
あらすじ:私は14年ほど前、いるはずのない場所で、母の形をした何かとすれ違う。
こういう奇妙な体験がいく -
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執筆年1917(大正6)年から1936(昭和11)年ころのアンソロジー。
ほんの2,3ページ程度の掌編小説や連作短歌(!)がたくさん収められている。私は主に角川文庫で夢野久作をいくらか読んできたが、本書で重複しているのは「瓶詰地獄」くらいであり、相当めずらしい作品が集まっている。
やはり夢野久作はカルトの、B級作家であるとしか言いようがない。文体もストーリーもテーマの選び方も妙に「へにょへにょした」感じの変態作家と思い、その作品は最高の芸術品とは言えないものの、メインストリームの文学群にちょっと疲れてきたとき、なんとなく「ほのかに」面白がらせてくれるような、変わり種の口直しのような文学世 -
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軽妙な語り口なのに
クセが強い
という相反する性質を纏う澁澤語の
まぁ~、相変わらず読みづらいこと(誉めてる)。
久々に彼の言葉を読みましたが
「やっぱ読みづれぇなぁ!笑」
が第一の感想です。
それもこれも、澁澤の脳内ウィキペディアリンクが次々と無尽蔵に開かれるからであって
凡人には話についていくのがやっとでございます。
エッセイや書評、インタビューなどから「いかにも澁澤」なパーツを寄せ集めたものなので
澁澤初挑戦の方にピッタリです。
あくまでもこちらは「澁澤カタログ」本であって
彼の本来の魅力に触れるなら、やはり原本にあたるのがよろしいかと考えます。
そんなわけで★3つ。 -