東雅夫のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
怪獣映画はガチのリアリズムがないとだめだ。非現実としかいいようのない怪獣を召喚するにはまわりからリアルに固めていかねばならない。某ゴジラ映画には夢オチのが一本あって子供心にもあれは腹が立ったな。しかしまた、映画においてはとにもかくにも怪獣が出てきて、それが「絵」としてよくできていたら、放射能で巨大化したとかいうしょぼい設定であっても、それだけで説得力を持つ。何しろ人間は視覚をもっとも信じるのだから。
だから視覚を欠く怪獣小説は最初からハンディを負っているのだと思う。
本書は『怪獣文藝』の続編。続編といってもそもそもアンソロジーだから、話がつながっているわけではなくて、第2弾ということで -
Posted by ブクログ
テーマと、澤村伊智さん松原タニシさんの対談に惹かれて、過去号をお迎えしました。
タニシさんの事故物件が13件目の時に対談されたらしく、先日聞いたラジオでの状況(その時は27件目とか言ってた、うろ覚え)との違いに感慨深くもなったり。
タニシさんをいくつかの媒体で追っていても、全然知らなかったことがこの対談でいくつも明かされていて、お迎えしてほんとに良かったなぁってなってます(事故物件価格設定とその裏事情とか)
あと、タニシさん、お話を引き出すのが相変わらず上手いですよね~ 澤村さんの黒い部分(笑)が引き出されてて、興味深く読ませてもらいました(笑)
そして、2025年現在、ピンピンしておられます -
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Posted by ブクログ
鏡花の幻想系戯曲の代表的な作品がほぼ読むことのできるお得な一冊。
冒頭には、登張竹風と共訳したハウプトマンの『沈鐘』が収録。最初の舞台は樅の大森林。山姫ラウランデライン(朗姫)、池の精ニッケルマン(肉蝦魔)、森の精ワルドシュラアト(虞修羅)と登場人物の和訳名も面白い。
名人鋳鐘師ハインリヒは自ら作った鐘を山上に運ぼうとしていたところ谷底へ落下してしまい大怪我を負うが、命を助けてくれた山姫に惹かれてしまう。妻子を捨てて顧みず、彼はまた鐘を作ろうとするが…。終盤の展開がなぜそうなるのか良く分からないまま結末になってしまったのだが、異界の世界と人間界との交わりならぬ交わりを描いた本作を、鏡花 -
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