感情タグBEST3
Posted by ブクログ
今までいろいろ怪談モノ読んできましたが、この本が一番読んでる最中にゾワゾワとしてくると言いますか、読者のメンタルが不安定になっていくような恐怖を感じさせてくれて、とても面白かった。
目が覚めた後に振り返ると理論の展開がおかしいことに気づく夢物語と言えばいいか……夢を見ている最中は変な展開になってもそれが「正常」として進んでいく奇妙さ。その世界の中に素面で放り込まれたような恐怖感――といった感じで。描かれてる世界が、現実なのか夢日記なのかわからない不穏さがたまらなくツボでした。
Posted by ブクログ
不穏で不安で悪夢のような短編が幾つもおさめられている。文章が端正でとても好き。天気の表現だけで不穏さを醸し出せるところが凄いと思う。とおぼえ、サラサーテの盤、昇天、枇杷の葉が特に好きだった。
Posted by ブクログ
一番最初の「とおぼえ」を読んだときに、ぞくぞくと肌がひりつくような世界観に一気に引き込まれた。
特に好きだったのは「映像」。狂気が滲む不気味なラストは、いっそ美しいのかもしれない。
Posted by ブクログ
正直話の意味はわからんよ、全然。でも、うっかり仰向けで寝てしまってうなされて目が覚めて、目が覚めたことに気づくまでの不安定で重くてとらえきれない感覚が、理性働いてる端正な文章で立ち上ってくるところが、まともじゃなくて好き。映像とゆうべの雲は普通に怖いよ…