川内有緒のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
6つのドキュメンタリーに共通している散骨というテーマに惹かれて読みました。大事な人を失った痛みよりも、散骨に至るまでの当人、周囲の人生観に焦点が当てられていました。出てくる人、出てくる人、みんな良い意味で「規定外」。オーダーメイドの人生を貫いています。死よりも生き方について考えさせられました。
余命を宣告されたらどうしたいかという私の理想をそのままに実行された方( ロタ島に住む日本人夫婦の奥さん)の話は、「出来た方がいるなら私も出来るかも」と励みになりました。
インドで暮らすちょっと変わった上野さんや、ストイックな登山家とその奥さんが印象深かったです。
初めに刊行されたものに新たに加えたとい -
Posted by ブクログ
視覚障害の方と美術館に行くことによって、晴眼者の目の解像度が上がるという気づきは面白かったです。筆者たち(特にマイティ)の美術に対する肩肘張らない姿勢も好感が持てました。僕も一緒に美術館回ってアレコレわあわあ言い合いたいです。
最初の問いには白鳥さんの友人であり、視覚障害者と美術館に行く活動を始めた当事者の一人であるアーティストのホシノさんが回答してくれました。
ーー
絵を見る活動ね。やりやすいんですよ、確かに。でも絵を見る活動で絵を見ようとなんかしていないんですよ、俺も健二も。ただ、そこにいるひとたちと、、、いたいんですね。
ーー
後半は(視覚)障害者に関する考察にシフトしていきますが、 -
Posted by ブクログ
40歳を過ぎて出産した作家が、娘のために小屋を建てよう、
と決意し、友人らの協力を得ながら、6年の月日をかけて、
完成、とはいわないまでも普通に住める小屋をつくりあげた、
というお話。
さてこの著者、誰だろう、結構投稿しては賞をもらっている、
と思いながら読み進めたら、なんだ、先日読んだ
「目の見えない白鳥さんとアートを見に行く」を書いた人だった。読みやすい文章。
フリーで活動している年下の夫と山梨の土地を見つけ、
そこに基礎から始まって徐々にツーバイフォーの小屋ができていく
様子が描かれている。
と同時に、生まれたばかりのお子さんが保育所に行き、
小学生になるまでの成長記録も。
悪い人が -
Posted by ブクログ
目が見えないイコール視覚が必要なものは楽しめない。という固定観念を抱いています。だからこそこの題名に惹かれる訳なのですが。
白鳥さんは自分自身で美術館に連絡して、展示されている美術品の解説をして欲しいと交渉して、それまで無かった視覚障がい者が美術を楽しめるという概念を作り上げたと言えると思います。
もちろん人の説明聞いたって面白くないという人もいると思います。自分だって視覚障害があったとしたら美術ではなくて音楽方面に行くと思いますし。
しかし、この自分がやってみたいと思ったら、既成概念を壊してそこにたどり着こうとする姿勢は物凄いパワーです。 -
Posted by ブクログ
この作品では、5組の家族(著者である川内有緒さんもですが)の、家族としての生き方と大切な人の看取りを経て、遺された家族がその後の人生をどう生きているのか…を、散骨を通して描く…。
「目の見えない白鳥さんとアートを見にいく」がすごくよかったので、こちらの作品も読んでみました。タイトルにはびっくりさせられますが、心温まる内容です。また、この装丁がすごくいいですよね!この作品の装丁は作中に登場する矢萩多聞さんのものです。
散骨ってそんなに構えなくてもできるものなんだなぁ…なら、私も家族にそう言っておけばどうか、ちょっと考えちゃいました。大切な人だから、最期の想いを叶えてあげたいって家族に思われる -
Posted by ブクログ
川内有緒さんの文章って、自然体で、優しくて、どこか包み込むような印象を与えてくれる気がします。
重い題だなと思いながら手には取ったものの、良い意味で先入観を打ち砕いてくれました。
死者との向き合い方のあるべき論でも、ただ悲しみを書き連ねるでもなく、5組の家族の愛する人の死との向き合い方や、故人の生き様が優しい文章で綴れていました。
別れは、避けては通れない道。
頭では分かっていても、いざ対面するまで向き合い方を考えるのって難しいと思うんです。でも、この5組は、突然愛する人の死が差し迫った時、誰に聞くでも相談するでもなく、自然とそれぞれのやり方でベストを尽くして、それぞれの方法で弔ってい -
Posted by ブクログ
この本を開いたとき、強烈な違和感があった。
今まで川内有緒さんの書く文章は、川内有緒さん自身が体験したこと(とりわけ旅に関すること)しか読んだことがなかったからだ。
その意味では、この本は初体験なのである。何しろ、そういう文章は「文庫版あとがき」にしか存在しない。
その違和感故に、一度本を閉じてしまい、再び開くのに時間がかかってしまった。
しかし、開いてみると、“なぜ閉じてしまったのだろう?”と思うほど、興味深く面白い内容だった。
私自身は、アートにあまり興味はない。
とりわけ現代美術となると“訳のわからないもの”という感がある。だから、蔡國強の名すら知らなかった。
中国人の蔡國強と、いわ -
Posted by ブクログ
故人の骨を撒いた人たちの話。
私は死んだら骨を撒いてほしくて、この本を読んだ。
でてくる人たちはみんな違う人生だけど、好きなことやって、生きぬいた人たちだなって思った。
1.世界中を旅した夫の骨を、世界の様々な場所へ
(パリのポンデザール、大連の海、アメリカの友人の墓etc)
2.妻の骨を、20年共に過ごした南の島(ロタ島)の珊瑚の海へ
3.旅先のチェコで客死した父の骨を、チェコへ
4.山に行きた夫(本職は医者、原真さん)の骨を、ヒマラヤへ
5.インドで共に暮らした人を、インドのチトラヴァティー川へ
悔いのないように、好きなことをして生きようと改めて思った。
死者は、自分の重なっていくとい