川内有緒のレビュー一覧
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「大事なのはチョコじゃなくて、分かち合う人たちよ」について、理解する部分もあるけれど一人旅を愛する私にとって一人で食事をすることは割と当たり前で、一人で食事をしていて孤独を感じることってあんまりなかったよなぁ?と思いながら読み進めると、「町は家族」であるとのフレーズに出会い腑に落ちた。私は愛するリスボン、リヨン、松陰神社前(正確には、これらの町に存在する愛する店のシェフや店員さん)といった”家族”と食事をしていたので寂しくなかったのかもしれない。生きることと食べることは同義で、震災や戦争といった起こってしまった悲劇を前にそれでも食べていく人たちの強さに勇気づけられるだけでなく、気丈に振る舞う彼らの中の「見えないからといって存在しないわけではない」悲しみを忘れないでいたいと思った。
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内なるものを表現するカタチはいろいろ。
そして、それを受け止め、感じる方法もいろいろ。
美術などのカタチある作品を鑑賞するには、視覚が主に必要だが、盲人の白鳥さんの鑑賞は、付き添いの人の感想で鑑賞する。
私も今回、オーディブルで聴く読書したが、本書の奈良の仏像鑑賞の部分を聴きながら、意外と見えなくても楽しめるものなんだな、と思った。
足りない、ない、できないことが、人にはそれぞれあるが、できることで補って、また、できる人にサポートされて、お互い生きていく、誰もがそうなんだと改めて感じた。
白鳥さんのように前向きに、生きるって素敵だな、と思ったし、著者や白鳥さんの周りは明るくポジティブ人間で、私もそうありたいと思った。 -
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初エッセイということで、本書を通して川内さんの大切な思い出やお人柄に触れられて嬉しい。
著書「目の見えない白鳥さんとアートを見に行く」のエピソードについても、いくつかの側面から綴られていました。ライター生活の始まりといったご自身のこと、アートのこと、ご家族のこと、意外な人との繋がりなど……さまざまな場所でたくさんの人と紡いだ特別な思い出をシェア。
読みながら自身のさまざまな記憶も呼び起こされ、懐かしい気持ちになることもありました。
表題作の思い出は想像のちょっと斜め上。でも、そこからの話はスケールが大きくて夢があって良かった!
『コネがなくても、お金がなくても、自由なスピリットとやりたい気持ちさえあればたいていのことは実現できるのだ』
小学生でそう思える体験ができるなんて素晴らしいと思う。令和世代からしたら、ぶっ飛んだ昭和感満載のエピソードですが、こういうのはいいなぁ。
「レモンを置きに京都まで」「非常に大きな贈り物」、「アイラブユーと言われたい」、「未完成な人生に花束を」と心に残るものがいくつも。
川内さんの思い出は私にとっては特別感があって興味深く、楽しませてもらいました!
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ぬるま湯に浸かっている気がしている。やりたかった仕事のはずなのに。
この描写がまさしく私も同じことを今思っているところだった。彼女のように立派な仕事をしているわけではないが、やはりこのような悩みを持つタイミングってあるんだなと思えた。
履歴書の入社希望理由が、想像以上に自由で情で訴えてくるとかありなんだとか。気軽に転職をしようとしている人が世界にいるんだなとも思えた。
彼女は、努力家だねと言われるがそうじゃない、その場を生きるために必要スキルをその場その場で付けてきたのだ。をみて、そもそも動くと言うことが重要でそのために前もって頑張るよりも一旦動いて受かっちゃったらその場で頑張ろうと私も思えた。
なんだか、生きる、勉強する、行動する、の活力が出た作品だった。 -
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ネタバレ読み終えてとても色んなことを感じた本でした。
美術鑑賞することとか、障害者と社会のこととか、表現することとか。
白鳥さんはとても淡々としてて、自分に与えられたもので幸せになる術を知っていて、楽しみたいっていう欲があって、その気持ちで人生を楽しめる人なんだなーと思った。すごく面白くて魅力的な人だと思った。その人柄に夢中になった一冊でした。
絶対に手に入らない欲は手放して(それは生まれつきの容姿とか、才能とか、そういうことにもいえる)周りの人たちとの愛おしい時間を大事にしたいと思いました。
目が見える方がいいっていうのは、目が見える人側のエゴなんだね。
余談ですが私も星野源さんのファンなので、急に「星野源」って出てきてびっくりしました笑 -
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全盲の白鳥さんと美術館をめぐるお話。
読む中で、自分の中にある障がいを持つ人に対する差別を感じてしまった。
障がいのことを知って、分かった気になる怖さというものも感じた。手前の知識ではなくて、その先にある共に居られる、笑いあえる世界を想像していきたいと思ったり。
本の中で紹介されていた、風間サチコさんの作品(木版画?)がとても印象的で、近くで展示会があれば行ってみたい。
以下メモ
・当たり前だけどさぁ、全盲の人でも感覚が鋭い人もいるし、そうじゃない人もいるんだよ。運動神経が良い人もいれば、音楽の才能がある人もいる。
・「見えない人」が隣にいるとき、普段使っている脳の取捨選択センサーがオフになり、わたしたちの視点は文字通り、作品の上を自由にさまよい、細やかなデティールに目が留まる。おかげで「今まで見えなかったものが急に見えた」という体験が起こる。
・障害ってさぁ、社会のかかわりの中で生まれるんだよね。本人にとっては、障害があるかなんて関係ないんだよ。研究者や行政が「障害者」を作り上げるだけなんだよね。
・かつて行政が積極的に、障害を持つ人を「不幸」と決めつけてきたことや、人生につまずいてしまった人を「自己責任」で片づける昨今の風潮、そして何かが「できる」という「能力」ばかりに人間の価値を置いてきたことが、いまさらながら様々な形のひずみを日本社会に噴出させている。・・・「もっと〇〇すべき」「私は努力したのだから、あなたも努力すべき」と勝手な「べき論」を他者や社会全体に向けると差別や分断、生きづらさに変わる。すべての人は違うし、違ったままでいい。異なる他者、他者とは異なる自分を受け入れられたら、世界はもっと虹色の雪に近づくかもしれない。