川内有緒のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
目が見える・見えないとか、そういう身体的特徴をとっぱらって、ただ一緒にアートを感じるだけで良いのだと思う。
川内有緒さんの押し付けがない筆力が、友情とはシンプルにそういうものよねってことをリマインドさせてくれます。
障害とか健常とか線引きなんて、はじめっからないんだよ。
日々感じているもやもやを切り替えてくれるスイッチのようなエッセイでした。
【本文より】
・その日、そのときにしか出せない言葉というものがある。
(中略)飲み込んでしまった数々の言葉を、胸の奥にある引き出しにしまい込みながら生きるしかない。でもこうして旧友に話したことでほんの数グラムだけ引き出しが軽くなった気がした。
・いつだって作品を見にいった先には新たな発見があり、人間同士の出会いがあり、一緒に過ごした時間の手触りはお互いの中に残っていく。
・「優生思想を考えるうえで、いま障害があるひとに対してどう接するのかという『差別』の問題と、それ以前に生まれてくる障害者を減らそうという優生思想的な考え方、そのふたつは切り離して考えないといけないと思うんだよ。」
・目の前に不愉快な差別や優生思想の芽、耐えがたい非道が目の前に現れたとき、(中略)わたしも非力ながら声をあげ、それをぶっ叩いていく人でありたい。世界の複雑さや自分の無力さを盾にしながら、ただぼおっと中立でいることはもはやできない。 -
Posted by ブクログ
エネルギッシュな人に憧れがあります。
チャレンジ精神が旺盛で、良い意味で我が道を行ける人。
「新しい海に無計画にダイブする癖がある」という著者の川内有緒さん。
仕事も日常の生活も、自分ならではの生き様を追い求めている。
そんな姿勢が伺えて、最高に魅力的でした。
彼女の緩さとストイックさのバランス、すっごくいいなぁ。
第一章の「コスタリカのバスのなかで」から、私の好奇心は煽られっぱなし。
私の全然知らない国、全然知らない人たちの「マジーー?!」と思うような日常のひとコマひとコマが読んでて楽しかった。
印象に残った話はいくつかあるけど、今の私にちょっと響いて、好きだと感じたのが「真夜中の演奏会」。
“そんなことして何になるの?”“意味ある?”
外野は何気にそう言うけどさ、成果としては残らなくても、やり切った人にしか得られないものって絶対あるよね。 -
Posted by ブクログ
筆者の本、白鳥さんに続いて二冊目。自分たちの手で、小屋を作ろうというプロジェクト(?)のもと、全くの素人だった筆者夫婦が、友人達の手をかりながら、小屋を完成させていくお話。どうしてこう、困ったときに救世主のように、ある種の力を持った友人が現れるのだろう。筆者のこれまでの素敵な生き方が透けて見えるようだ。もちろん、そんな簡単な話ではなく、トラブルもあり、大変な道のりなのだけど、いつも作業のそばにはお嬢さんのナナちゃんがいて、このエピソードもとてもかわいい。そして332頁のナナちゃんへの愛のメッセージに、なぜか涙があふれてしまった。強烈にうらやましいぞ。子育ては、結局自分の生き様の先にしかないのだなと思い知るのであった。人を大事にすること、そして自分を大事にすること、筆者は本当に身体で理解している人なのだと思ったのでした。おうちが見たい。
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Posted by ブクログ
人の数だけ生きる道があって、場所があって、人生とはそういうものでいいんだなと肩肘張らずに教えてくれた。上昇するために生きていくんでしょうと言う人も、海外に住みながら自分の中の小さな故郷を求める人もみんな素敵。著者が人に向ける視点が何よりも素敵。
死にたいと言う人に「その目が他の誰かを癒してしまう 愛される力を兼ね備えて生まれてくる人がいるんだな」と言葉に翻訳できる力が素敵。
私もいい大人だけど、楽しい生活をしたい。楽しく生きたい。
「ただそこにいるだけでいいわけではなく、もっと濃い、コミュニケーションでも言葉でも、ボディタッチでも 言葉にして欲しい、言葉にしたい。」
あ、そして、私も誰かのためにご飯を作ることが、好きだ -
Posted by ブクログ
ここ数年で読んだ本の中で一番面白かった。こんなに面白い本を書く作家さんをこれまで何となくしか知らなかったのか!と思った。
日芸卒で2000倍の倍率の国連のポストを手に入れた著者の5年半のパリの記録。なかなか知ることのできない国連の実態を面白おかしく知ることができると同時に、小説のような友情や恋愛もあり、、盛り沢山の内容で、自分も著者と一緒にうたた寝しながら夢を見たような気分だった。
著者が本当にパワフルな方で、国連の職員を次々と巻き込んでいく様子が軽快でワクワクする。解説ではあちゅうさんが(インフルエンサーとしての印象が強かったけど、改めて文章が上手な方だなと思った)著者の夢を手にしていくフットワークの軽さについて語っており、本当に軽々と夢を叶えていくってこういうノリの人のことをいうんだよなあと思った。もちろんその瞬間その夢を手にするために猛烈な努力をしていることも含めてだけど。
ちなみに高野秀行さんが命名してくれたというタイトルはすごく素敵(高野秀行ぽい)けど、もっと分かりやすいタイトルにしたらベストセラーになるくらい売れたのでは?と思ったりもした。余計なお世話だし、もしかしてベストセラーだったのかもしれないけど、、そのくらい人にも勧めたくなる本。