川内有緒のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
学生の頃に読んでたら自分の人生変わってたかもしれない、と思う本だった。そのくらいの衝撃。
なんやかんやあってパリで生計を立てている日本人10人の人生を辿る本。ここに出てくる人たちは、普通だけど普通じゃない。全てがうまくいってるわけではなくて、苦しみに耐えたり、うまくいかないタイミングもたくさんあった。それでも前に進んで、この人たちの今に繋がってると思うと自然と涙が出てくる。
でもやっぱり全員に共通してると思うのはとんでもないバイタリティと根性!普通なら耐えられないと思うところを耐え抜いている。尋常ではない。
自分の人生は何歳からでも新しいことを始められるし、前に踏み出す力さえあればなんでもで -
-
-
Posted by ブクログ
ネタバレ「…30代目前で、急に中途半端が嫌になった。3年後の自分を想像したとき、このままだと同じ場所で同じ仕事をしてる気がした。パリに行けば、3年後はぜんぜん違うことをしている。今行かなかったら、この先行くことはない…」
今の自分の心境そのもので、この本を読んで未経験からエンジニアを目指す決意をした(気がする)。
専門スキルを持って働く人たちにあこがれを抱きつつも自分は器用貧乏タイプなんだと自己を分析していた(そう思い込むことであこがれへの可能性を感じないようにしていたのだと思う)。
前職やそこを辞めてから働いた先で自分が器用どころか、逆に人より不器用なんだとわかったとき、あこがれへの可能性によう -
Posted by ブクログ
とても良い本だった。
私が本を読む理由の一つに、自分とは違う人たちとたくさん出会いたい、というのがある。その欲求をすべからく満たしてくれた。
超人や偉人やお金持ちではなく、ごく一般的な人たちが自分の力で人生を歩んだ先にあった、「一般的な日本人」とは違う暮らし。それぞれの人のエピソードに共感し、勇気づけられ、私にもまだもっと人生を楽しむチャンスがあるはずだと思わせてくれる本だった。
そしてひとつ。出てくる方々のご家族(ご両親など)が、良い意味で放任主義で、行ってこい、やってこい、と背中を押してくれるタイプのような気がした。親が日本的な型にはめようとすると、こういう自由を持った人は育たないかもしれ -
Posted by ブクログ
気になっていた作家さんの作品を読みました。タイトルどおり、パリの国連機関で働いていたころの、情景を描いた内容です。パリの街並みやカフェ、バール、宿などの細かな描写。多国籍、多様な価値観や個性を持つ多くの人物が登場し、それぞれのフィルターを通しての考えや実際の言動。
そのような環境下で働き、暮らすことで、生きるとは、幸せとは、を考える。考えさせられる一冊です。
以前好んで読んでいた、ロバートハリスさん、沢木耕太郎さん、高橋歩さんといった作家さんを思い出しました。やっぱりノンフィクションはいいな、とも。
家族愛、恋愛の内容もあったり。パリは一度だけ、半日ほどしか滞在したことはありませんが、作 -
Posted by ブクログ
とてもよかった。それは、もうとってもとってもよかった。
パリで働く人たちの今までの道のりを著者が丁寧にインタビューをし、まとめた本。と言うと簡単だけれども、読んでいると著者の感じるインタビュイーの印象がどうやって作られたのか、どうやって人間性が形成されていったのかというのが読んでいて伝わってくるのがとても面白い。そして各話を読み終えた時にはインタビュイーのことがとても魅力的に感じられる。そんな本だった。それは、思わずそれぞれの今を調べたくなるくらい(初版が約10年前だったので)。あとはパリに住んでみたくなってしまうくらい。笑
最近、自分のことが嫌になる日が多かったけど、この本を読んで、それ